2026年版・4-3

訪問看護の一問一答

介護支援専門員試験「保健医療サービスの知識等②(在宅医療管理とサービス各論)」から、訪問看護に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問14-3

訪問看護を実施する際に主治医が交付する「訪問看護指示書」に関する記述として最も適切なものはどれか。

  • ①有効期間は主治医が定める最長6か月であり、交付がなければ訪問看護は実施できない
  • ②有効期間は法令上一律12か月と定められており、更新の手続きは不要である
  • ③訪問看護指示書は介護支援専門員が独自に作成し、主治医の確認は不要である
  • ④訪問看護指示書が交付されていなくても、訪問看護ステーションのみの判断で開始できる
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正解 ①有効期間は主治医が定める最長6か月であり、交付がなければ訪問看護は実施できない
解説
訪問看護指示書は主治医が発行するもので、有効期間は主治医が定める期間(最長6か月)とされ、これに基づいて訪問看護が実施される。指示書がなければ医療保険・介護保険いずれの訪問看護も原則として提供できない。作成するのは主治医であり、介護支援専門員が作成するものではなく、有効期間満了時には改めて交付を受ける必要がある。

他の選択肢が不適切な理由
「法令上一律12か月と定められており、更新の手続きは不要」とする記述は、期間の長さも、期間を定めるのが主治医であるという点も実際と異なり、更新の際に病状を改めて評価するという仕組みを失わせる。「介護支援専門員が独自に作成し、主治医の確認は不要」とする記述は誤りで、医療行為の範囲を定めるものである以上、医師以外が作成することはできない。「指示書が交付されていなくても、訪問看護ステーションのみの判断で開始できる」とする記述も誤りで、指示がなければ介護保険でも医療保険でも給付の対象とならない。
問24-3

要介護認定を受けている高齢者が訪問看護を利用する場合の保険給付の原則として最も適切なものはどれか。

  • ①年齢にかかわらず医療保険による訪問看護が優先して適用される
  • ②原則として介護保険が優先し、末期の悪性腫瘍等は医療保険が適用される
  • ③本人が希望する保険をその都度自由に選択して利用することができる
  • ④介護保険と医療保険の訪問看護を同一週に重複して利用することが原則である
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正解 ②原則として介護保険が優先し、末期の悪性腫瘍等は医療保険が適用される
解説
要介護認定を受けている者が訪問看護を利用する場合、原則として介護保険による給付が医療保険に優先する。ただし、末期の悪性腫瘍や多発性硬化症など厚生労働大臣が定める疾病等に該当する場合や、急性増悪時に主治医から特別訪問看護指示書が交付された場合などは、例外的に医療保険による訪問看護が適用される仕組みになっている。

他の選択肢が不適切な理由
「年齢にかかわらず医療保険による訪問看護が優先して適用される」とする記述は優先の順序が逆で、要介護認定を受けている人については介護保険が先に立つ。「本人が希望する保険をその都度自由に選択して利用することができる」とする記述も誤りで、どちらの給付になるかは病名や交付される指示書の種類によって決まり、選べるものではない。「同一週に重複して利用することが原則」とする記述も誤りで、同じ期間に両方の給付を重ねて受けることは原則として認められていない。
問34-3

訪問看護における「特別管理加算」の算定対象となり得る状態として最も適切なものはどれか。

  • ①特別な医療的管理を要さず、日常生活動作が自立している状態
  • ②服薬管理のみを必要とし、医療処置を伴わない安定した状態
  • ③在宅酸素療法や留置カテーテルの使用など医療管理を要する状態
  • ④通所系サービスのみを利用し、訪問看護を月1回程度利用する状態
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正解 ③在宅酸素療法や留置カテーテルの使用など医療管理を要する状態
解説
特別管理加算は、在宅酸素療法や在宅悪性腫瘍等患者指導管理、真皮を越える褥瘡の状態、留置カテーテルの使用など、特別な医療管理を必要とする利用者に対して手厚い訪問看護を評価する加算である。2024年度介護報酬改定では対象となる在宅療養指導管理の範囲に在宅麻薬等注射指導管理などが追加され、医療的ニーズの高い在宅療養者への対応が拡充された。

他の選択肢が不適切な理由
「特別な医療的管理を要さず、日常生活動作が自立している状態」とする記述は、手厚い医療管理を必要とする人を評価するというこの加算の趣旨に当てはまらない。「服薬管理のみを必要とし、医療処置を伴わない安定した状態」とする記述も、通常の訪問看護の範囲で対応できる状態であり、特別な管理には該当しない。「通所系サービスのみを利用し、訪問看護を月1回程度利用する状態」とする記述は、利用の頻度を述べたものであって、療養者が受けている医療管理の内容とは別の話である。
問44-3

訪問看護における「緊急時訪問看護加算」について、2024年度介護報酬改定後の内容として最も適切なものはどれか。

  • ①看護業務の負担軽減の取り組みの有無にかかわらず、単一の区分のみが設けられている
  • ②利用者・家族からの連絡を受ける担当者は看護師でなければならないとされた
  • ③この加算は2024年度改定において全面的に廃止され、算定はできなくなった
  • ④看護業務の負担軽減の取り組みの有無により、加算Ⅰ・加算Ⅱの2区分に分かれた
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正解 ④看護業務の負担軽減の取り組みの有無により、加算Ⅰ・加算Ⅱの2区分に分かれた
解説
2024年度改定により、訪問看護費の緊急時訪問看護加算は、夜間対応の分担やICT活用等により看護業務の負担軽減に資する業務管理等の体制を整備している事業所を評価する加算Ⅰと、それ以外の加算Ⅱの2区分に見直された。加算Ⅰの要件を満たす場合には、利用者・家族からの連絡を一次的に受ける担当者を看護師等以外の職員とすることも認められ、体制構築の柔軟性が高められた点も改定の特徴である。なお、同様の趣旨の加算は医療保険では「24時間対応体制加算」という名称で設けられており、そちらは2024年度改定で加算イ・加算ロの2区分に見直されている(訪問看護管理療養費)。

他の選択肢が不適切な理由
「取り組みの有無にかかわらず、単一の区分のみが設けられている」とする記述は、体制の整備を評価して区分を分けたという見直しの中身と食い違う。「連絡を受ける担当者は看護師でなければならないとされた」とする記述は向きが逆で、要件を満たす場合には看護職員以外が一次的に受けることも認められ、夜間の負担を分け合えるようになった。「全面的に廃止され、算定はできなくなった」とする記述も誤りで、24時間の連絡体制は在宅療養を支える柱であり、廃止ではなく区分の整理が行われた。
問54-3

訪問看護の「ターミナルケア加算」の算定要件として最も適切なものはどれか。

  • ①死亡日及び死亡日前14日以内に2日以上の訪問看護を実施していること
  • ②死亡日を含む1か月間に1日でも訪問看護を実施していれば要件を満たすこと
  • ③主治医の関与がなくても訪問看護ステーション単独の判断で算定できること
  • ④病状にかかわらず終末期であると本人が自称すれば算定できること
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正解 ①死亡日及び死亡日前14日以内に2日以上の訪問看護を実施していること
解説
ターミナルケア加算は、在宅で死亡した利用者に対し、死亡日及び死亡日前14日以内に2日以上訪問看護を実施し、かつ主治医等との連携のもとで身体状況等を踏まえたターミナルケアに関する計画・記録が行われていることなどが要件とされる。2024年度改定では単位数の引き上げも行われ、在宅における質の高い看取り支援の評価が強化されている。

他の選択肢が不適切な理由
「死亡日を含む1か月間に1日でも訪問看護を実施していれば要件を満たす」とする記述は、亡くなる直前の限られた期間に手厚く関わったことを評価するという趣旨からみて、期間も回数も緩すぎる。「主治医の関与がなくても訪問看護ステーション単独の判断で算定できる」とする記述も誤りで、看取りは医師との連携のもとで進められるものであり、その記録が要件となる。「病状にかかわらず終末期であると本人が自称すれば算定できる」とする記述も誤りで、終末期であるかどうかは医学的な判断による。
問64-3

2024年度介護報酬改定で訪問看護に新たに盛り込まれた見直しとして最も適切なものはどれか。

  • ①看護師の訪問回数が理学療法士等の訪問回数を超過した場合の減算が新設された
  • ②理学療法士等の訪問回数が看護職員の訪問回数を超過した場合の減算が新設された
  • ③理学療法士等による訪問看護のサービスそのものが2024年度改定で廃止された
  • ④訪問看護における職種間の訪問回数の割合に関する規定は設けられていない
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正解 ②理学療法士等の訪問回数が看護職員の訪問回数を超過した場合の減算が新設された
解説
訪問看護ステーションでは看護職員に代わって理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が訪問することも認められているが、2024年度改定では、これらの職種による訪問回数が看護職員による訪問回数を超過した場合に、1回当たり一定単位を減算する仕組みが新たに導入された。看護の視点に基づく訪問看護としての性格を維持することを目的とした見直しである。

他の選択肢が不適切な理由
「看護師の訪問回数が理学療法士等の訪問回数を超過した場合の減算」とする記述は、減算の向きを取り違えている。看護職員が中心となることこそ望ましい姿であり、それを減らす理由はない。「理学療法士等による訪問看護のサービスそのものが廃止された」とする記述も誤りで、必要に応じた訪問は引き続き行える。「職種間の訪問回数の割合に関する規定は設けられていない」とする記述も誤りで、実質的にリハビリテーションだけを提供する事業所が生じることへの是正として、この規定が置かれている。
問74-3

精神科訪問看護に関する記述として最も適切なものはどれか。

  • ①身体疾患を有する利用者にのみ提供され、精神疾患のみを有する者には提供できない
  • ②訪問看護ステーションのみからは提供できず、病院や診療所からのみ提供される
  • ③精神疾患を有する利用者の病状観察や生活支援、家族支援などを目的として実施される
  • ④医師の指示によらずとも、訪問看護ステーションの独自の判断のみで開始・終了できる
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正解 ③精神疾患を有する利用者の病状観察や生活支援、家族支援などを目的として実施される
解説
精神科訪問看護は、統合失調症や気分障害などの精神疾患を有する利用者に対し、病状の観察、服薬支援、日常生活の維持・改善に向けた支援、家族への相談支援などを目的として、訪問看護ステーションや医療機関から提供される。他の訪問看護と同様に主治医の指示に基づいて実施され、地域生活の継続や社会復帰を支える重要な役割を担う。

他の選択肢が不適切な理由
「身体疾患を有する利用者にのみ提供され、精神疾患のみを有する者には提供できない」とする記述は、対象を正反対に述べている。「訪問看護ステーションのみからは提供できず、病院や診療所からのみ提供される」とする記述も誤りで、精神科を担当する医師の指示のもとで訪問看護ステーションからも提供される。「医師の指示によらずとも、独自の判断のみで開始・終了できる」とする記述も誤りで、病状の判断や服薬に関わる支援を含むため、主治医の指示が前提となる。
問84-3

訪問看護ステーションの人員基準に関する記述として最も適切なものはどれか。

  • ①管理者は保健師や看護師の資格を有していなくても業務運営上は差し支えない
  • ②理学療法士のみで構成される事業所として指定を受けることができる
  • ③看護職員の員数に関する基準は設けられておらず自由に配置できる
  • ④保健師・看護師等を常勤換算で2.5人以上配置することが基準とされている
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正解 ④保健師・看護師等を常勤換算で2.5人以上配置することが基準とされている
解説
訪問看護ステーションの人員基準では、保健師・看護師・准看護師を常勤換算方法で2.5人以上配置することが求められ、管理者は原則として保健師又は看護師でなければならない。理学療法士等のみでの事業所指定は認められておらず、看護職員を中心とした人員体制のもとで、必要に応じて理学療法士等が訪問を行う仕組みとなっている。

他の選択肢が不適切な理由
「管理者は保健師や看護師の資格を有していなくても差し支えない」とする記述は誤りで、看護の内容や職員の判断を確認する立場である以上、原則として看護の資格が求められる。「理学療法士のみで構成される事業所として指定を受けることができる」とする記述も誤りで、看護の事業所であるという性格が失われてしまう。「看護職員の員数に関する基準は設けられておらず自由に配置できる」とする記述も誤りで、常勤換算での下限が定められており、これは24時間の対応や交代の体制を確保するための最低限の人数である。
問94-3

訪問看護ステーションが主治医に提出する「訪問看護報告書」の役割として最も適切なものはどれか。

  • ①療養者の心身の状態や実施した看護内容を主治医へ定期的に報告し連携を図る
  • ②介護支援専門員が作成する居宅サービス計画に代わる文書として位置づけられる
  • ③利用者本人の同意を得ないまま作成・提出することが可能な内部文書である
  • ④主治医への報告義務は特になく、家族に提出すれば足りるものである
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正解 ①療養者の心身の状態や実施した看護内容を主治医へ定期的に報告し連携を図る
解説
訪問看護報告書は、訪問看護ステーションが提供した看護の内容や利用者の心身の状態の変化などを定期的に主治医へ報告するための文書であり、医療と看護の連携を図るうえで重要な役割を果たす。居宅サービス計画に代わるものではなく、また作成・提出にあたっては利用者・家族への説明と同意を前提とした適切な情報の取扱いが求められる。

他の選択肢が不適切な理由
「居宅サービス計画に代わる文書として位置づけられる」とする記述は誤りで、居宅サービス計画は介護支援専門員が生活全体を見渡して作成するものであり、この報告書は看護の実施内容を医師へ伝えるものである。「本人の同意を得ないまま作成・提出することが可能な内部文書」とする記述も誤りで、心身の状態という機微な情報を扱う以上、説明と同意が前提となる。「主治医への報告義務は特になく、家族に提出すれば足りる」とする記述も誤りで、次の指示の根拠となる情報を医師に返すことがこの文書の目的である。
問104-3

訪問看護における感染管理の基本となる「標準予防策(スタンダードプリコーション)」の考え方として最も適切なものはどれか。

  • ①感染症と診断された利用者に対してのみ手指衛生や個人防護具の使用を徹底する
  • ②全ての利用者の血液・体液・排泄物等を感染の可能性があるものとして対応する
  • ③訪問看護師自身の健康状態にかかわらず一律の対応で足りるとする
  • ④医療機関内でのみ適用され、在宅の場では適用対象外という考え方である
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正解 ②全ての利用者の血液・体液・排泄物等を感染の可能性があるものとして対応する
解説
標準予防策は、感染症の診断の有無にかかわらず、すべての利用者の血液・体液・分泌物・排泄物等を感染の可能性があるものとして扱い、手指衛生や必要に応じた個人防護具の使用などを徹底する感染対策の基本的な考え方である。医療機関内に限らず在宅の訪問看護の場でも同様に適用され、療養者・訪問看護師双方の感染予防のために不可欠な原則である。

他の選択肢が不適切な理由
「感染症と診断された利用者に対してのみ徹底する」とする記述は、まだ診断のついていない人から広がるという実際を見落としている。「訪問看護師自身の健康状態にかかわらず一律の対応で足りる」とする記述も適切ではなく、複数の家庭を回る訪問看護では、体調を崩した職員がそのまま訪問することで感染を運ぶ側になりかねない。「医療機関内でのみ適用され、在宅の場では適用対象外」とする記述も誤りで、設備の限られた在宅ではむしろ手指衛生と手袋の使い分けが要となる。

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