2026年版・3-6

高齢者に多い疾患④内分泌・感覚器等の一問一答

介護支援専門員試験「保健医療サービスの知識等①(心身の特徴と疾病)」から、高齢者に多い疾患④内分泌・感覚器等に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問13-6

高齢者の糖尿病に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①1型糖尿病が多くを占め、生活習慣の影響とは無関係に発症する。
  • ②血糖値の管理目標は、年齢や身体状況にかかわらず、ほぼ一律であるといえる。
  • ③2型糖尿病が多くを占め、低血糖症状が典型的に現れにくいことがある。
  • ④低血糖を起こしても、若年者とほとんど同じ症状が典型的に現れる。
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正解 ③2型糖尿病が多くを占め、低血糖症状が典型的に現れにくいことがある。
解説
高齢者の糖尿病は生活習慣などが関与する2型糖尿病が多くを占める。低血糖を起こしても発汗や動悸といった典型的な症状が出にくく、ぼんやりする、ふらつくといった非定型的な症状で気づかれることがある。認知機能や身体機能、併存疾患を踏まえ、個々に応じた血糖コントロール目標を設定することが重要とされる。

他の選択肢が不適切な理由
「1型糖尿病が多くを占め」とする記述は割合が逆で、インスリンを作る細胞が壊れることで起こる1型は、若い年代での発症が中心である。「管理目標は、年齢や身体状況にかかわらず、ほぼ一律である」とする記述も誤りで、高齢者では低血糖による害のほうが大きくなる場合があるため、認知機能や日常生活の自立度、使用している薬に応じて目標に幅を持たせる考え方がとられている。「低血糖を起こしても、若年者とほとんど同じ症状が典型的に現れる」とする記述も誤りで、発汗や動悸といった前ぶれが乏しいまま意識の障害に至ることがある。
問23-6

糖尿病の三大合併症に含まれる組み合わせとして、最も適切なものはどれか。

  • ①白内障、緑内障、加齢黄斑変性という眼疾患のみの組み合わせである。
  • ②骨粗鬆症、変形性関節症、サルコペニアという運動器疾患の組み合わせである。
  • ③肺炎、尿路感染症、皮膚感染症という感染症のみの組み合わせである。
  • ④糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害の組み合わせである。
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正解 ④糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害の組み合わせである。
解説
糖尿病の三大合併症は、細小血管が障害されることで生じる糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害である。いずれも高血糖の状態が長期間続くことで徐々に進行し、視力障害や人工透析、足病変などの重篤な状態につながるため、血糖コントロールと定期的な検査による早期発見が重要とされる。

他の選択肢が不適切な理由
「白内障、緑内障、加齢黄斑変性」とする記述は、いずれも加齢に伴う目の病気ではあるが、高血糖によって網膜の細い血管が傷つく糖尿病性網膜症とは成り立ちが異なる。「骨粗鬆症、変形性関節症、サルコペニア」とする記述は運動器の問題を並べたもので、細い血管の障害という共通点を持たない。「肺炎、尿路感染症、皮膚感染症」とする記述も誤りで、糖尿病では感染症にかかりやすくなるものの、それらが三大合併症としてまとめられているわけではない。
問33-6

高齢者の低血糖症状に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①動悸や発汗などの典型症状が乏しく、意識障害として気づかれることがある。
  • ②低血糖は高齢者ではほとんど発生せず、糖尿病治療中でも注意する必要はない。
  • ③低血糖の症状は年齢にかかわらず、いつも同じ強さと種類で出現する。
  • ④低血糖が起きても、脳の機能にはほとんど影響が及ばないといえる。
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正解 ①動悸や発汗などの典型症状が乏しく、意識障害として気づかれることがある。
解説
高齢者は自律神経の反応が鈍くなっているため、低血糖の際に本来みられるはずの動悸や発汗、手指の震えといった典型症状が乏しく、意識の混濁やふらつき、無気力といった非定型的な症状として現れ、脳血管障害などと間違われることがある。血糖降下薬使用時は普段の様子の変化に注意する必要がある。

他の選択肢が不適切な理由
「高齢者ではほとんど発生せず、糖尿病治療中でも注意する必要はない」とする記述は誤りで、腎機能の低下によって薬が体内に残りやすいことや、食事量が日によって変わることから、むしろ起こりやすい。「年齢にかかわらず、いつも同じ強さと種類で出現する」とする記述も誤りで、自律神経の反応が鈍ることによって前ぶれとなる症状が現れにくくなる。「脳の機能にはほとんど影響が及ばない」とする記述も適切ではなく、脳はブドウ糖を主な燃料としているため、低血糖が長引けば意識の障害や後遺症を招きうる。
問43-6

甲状腺機能低下症に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①全身の代謝が過剰に亢進し、体重減少と発汗過多が主な症状となる。
  • ②全身の代謝が低下し、倦怠感や動作の緩慢さがみられることがある。
  • ③甲状腺の機能とは無関係に、皮膚の症状のみが単独で出現する疾患である。
  • ④症状は急激に出現し、緩やかに進行することはまずないといえる。
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正解 ②全身の代謝が低下し、倦怠感や動作の緩慢さがみられることがある。
解説
甲状腺機能低下症は甲状腺ホルモンの分泌が不足し、全身の代謝が低下する疾患で、倦怠感、動作や話し方の緩慢さ、むくみ、便秘、寒がりなどの症状が緩やかに現れる。症状が加齢による変化や認知機能の低下と似ているため見過ごされやすく、血液検査によるホルモン値の確認が重要とされる。

他の選択肢が不適切な理由
「全身の代謝が過剰に亢進し、体重減少と発汗過多が主な症状となる」とする記述は甲状腺機能亢進症の説明であり、低下症とは症状の向きが正反対である。「甲状腺の機能とは無関係に、皮膚の症状のみが単独で出現する」とする記述も誤りで、皮膚の乾燥やむくみは全身の代謝が落ちた結果として現れるものである。「症状は急激に出現し、緩やかに進行することはまずない」とする記述も誤りで、ゆっくり進むために年のせいと受け取られ、見過ごされやすいことが問題となる。
問53-6

白内障に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①眼圧の上昇により視神経が障害され、視野が欠けていく疾患である。
  • ②網膜の中心部が変性し、ものがゆがんで見えるようになる疾患である。
  • ③水晶体が徐々に濁り、視界がかすんだりまぶしく感じたりするようになる。
  • ④角膜の表面に炎症が生じる急性の感染性疾患であり、加齢との関連は薄い。
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正解 ③水晶体が徐々に濁り、視界がかすんだりまぶしく感じたりするようになる。
解説
白内障は加齢などにより水晶体のたんぱく質が変性して徐々に白く濁ることで、視界がかすむ、まぶしく感じる、物が二重に見えるといった症状が現れる疾患である。進行すると視力低下により生活動作や転倒のリスクに影響するが、混濁した水晶体を人工の眼内レンズに入れ替える手術によって視力の改善が期待できる。

他の選択肢が不適切な理由
「眼圧の上昇により視神経が障害され、視野が欠けていく」とする記述は緑内障の説明で、失われた視野は元に戻らない点でも、手術によって視力の回復が見込める白内障とは異なる。「網膜の中心部が変性し、ものがゆがんで見えるようになる」とする記述は加齢黄斑変性の説明である。「角膜の表面に炎症が生じる急性の感染性疾患であり、加齢との関連は薄い」とする記述も誤りで、濁るのは角膜ではなく水晶体であり、加齢によって誰にでも起こりうる変化である。
問63-6

緑内障に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①水晶体が白く濁ることで、視界全体がかすんで見える疾患である。
  • ②網膜の血管が破れて出血することで、急激な視力低下を来す疾患である。
  • ③角膜の形状が変化することで、近視や乱視が進行する疾患である。
  • ④眼圧が視神経の許容範囲を超えて上昇し、視野が徐々に欠けていく。
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正解 ④眼圧が視神経の許容範囲を超えて上昇し、視野が徐々に欠けていく。
解説
緑内障は眼圧が視神経の耐えられる範囲を超えて視神経が障害され、視野の一部が徐々に欠けていく疾患である。多くは自覚症状に乏しいまま進行し、一度失われた視野は元に戻らないため、早期発見と眼圧を下げる点眼治療などによる進行抑制が重要とされる、中途失明原因の上位を占める疾患である。

他の選択肢が不適切な理由
「水晶体が白く濁ることで、視界全体がかすんで見える」とする記述は白内障の説明であり、白内障は手術で視力が戻るのに対し、緑内障で欠けた視野は戻らないという違いがある。「網膜の血管が破れて出血することで、急激な視力低下を来す」とする記述は網膜の出血を伴う病態の説明で、緑内障はむしろ気づかないうちに少しずつ進む。「角膜の形状が変化することで、近視や乱視が進行する」とする記述は眼鏡で矯正できる屈折の異常であり、神経そのものが失われる緑内障とは性質が異なる。
問73-6

加齢黄斑変性に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①網膜の中心部にある黄斑が変性し、視野の中心がゆがんで見えることがある。
  • ②水晶体が白く濁ることによって、視界全体が均一にかすんで見える疾患である。
  • ③眼圧の上昇により、視野の周辺部から徐々に欠けていく疾患である。
  • ④角膜の感染症であり、黄斑や網膜の状態とは直接関係しない疾患である。
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正解 ①網膜の中心部にある黄斑が変性し、視野の中心がゆがんで見えることがある。
解説
加齢黄斑変性は網膜の中心部にあり、ものを見る際に重要な役割を担う黄斑が加齢に伴い変性する疾患で、視野の中心部がゆがんで見えたり、暗く見えなくなったりする症状が特徴である。進行すると読書や人の顔の判別など細かい作業に支障をきたし、生活の質に大きな影響を及ぼす。

他の選択肢が不適切な理由
「水晶体が白く濁ることによって、視界全体が均一にかすんで見える」とする記述は白内障の説明で、見えにくさが視野全体に及ぶ点が、中心だけが見えにくくなるこの疾患と異なる。「眼圧の上昇により、視野の周辺部から徐々に欠けていく」とする記述は緑内障の説明であり、欠けていく場所が中心と周辺とで逆である。「角膜の感染症であり、黄斑や網膜の状態とは直接関係しない」とする記述も誤りで、変化が起こるのは目の最も奥にある網膜の中心部である。
問83-6

高齢者の皮膚の加齢変化と褥瘡リスクに関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①皮膚の弾力性はむしろ高まり、褥瘡が発生する危険性は低下する一方となる。
  • ②皮膚が薄く弾力性を失いやすくなり、褥瘡が発生しやすい状態になる。
  • ③皮膚の状態と褥瘡の発生は、互いに独立した別個の現象として整理される。
  • ④加齢による皮膚の変化は、寝たきり状態に限って生じるものである。
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正解 ②皮膚が薄く弾力性を失いやすくなり、褥瘡が発生しやすい状態になる。
解説
加齢に伴い皮膚は薄くなり、弾力性や皮下脂肪の厚みも失われやすくなるため、外力による損傷を受けやすい状態になる。これに低栄養や湿潤、摩擦・ずれといった要因が重なることで、体圧のかかりやすい部位に褥瘡が発生しやすくなるため、定期的な体位変換や栄養管理を組み合わせた予防が重要とされる。

他の選択肢が不適切な理由
「皮膚の弾力性はむしろ高まり」とする記述は向きが逆であり、加齢によって皮膚は薄くなり、外からの力に耐える余力が減る。「皮膚の状態と褥瘡の発生は、互いに独立した別個の現象」とする記述も誤りで、褥瘡は皮膚とその下の組織が圧迫されて血流が途絶えることで生じるため、皮膚の弱さは発生のしやすさに直結する。「加齢による皮膚の変化は、寝たきり状態に限って生じる」とする記述も誤りで、皮膚の変化は自立している人にも起こり、車いすでの座位や医療機器の当たる部位でも褥瘡は生じる。
問93-6

慢性腎臓病(CKD)に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①腎機能は正常に保たれたまま、尿の色のみが変化する状態を指す用語である。
  • ②急性に発症し、数日以内に自然に完全治癒することが多い疾患である。
  • ③腎機能の低下が慢性的に持続する状態で、進行すると人工透析が必要になる。
  • ④腎臓の機能とは無関係な、皮膚のみに症状が現れる疾患を指す用語である。
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正解 ③腎機能の低下が慢性的に持続する状態で、進行すると人工透析が必要になる。
解説
慢性腎臓病(CKD)は、腎臓の機能低下や尿たんぱくなどの異常が慢性的に持続する状態を指す概念で、高血圧や糖尿病などの生活習慣病を背景に発症・進行することが多い。進行すると老廃物を十分に排泄できなくなり、人工透析や腎移植が必要となる末期腎不全に至ることがあるため、早期からの管理が重要とされる。

他の選択肢が不適切な理由
「腎機能は正常に保たれたまま、尿の色のみが変化する状態」とする記述は誤りで、この概念が問題にしているのは腎臓のはたらきそのものの低下と、尿にたんぱくが出るなどの異常が続いていることである。「急性に発症し、数日以内に自然に完全治癒する」とする記述は、慢性という語が示す長い経過と正面から食い違う。「腎臓の機能とは無関係な、皮膚のみに症状が現れる疾患」とする記述も誤りで、進行するまで自覚症状が乏しく、検査値の変化として現れることが多い。
問103-6

前立腺肥大症に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①前立腺の悪性腫瘍(がん)であり、良性の疾患には分類されない。
  • ②加齢とともに発症頻度が低下していき、若年男性に多くみられる疾患である。
  • ③排尿には影響を及ぼさず、専ら生殖機能にのみ影響する疾患である。
  • ④尿道が圧迫され、尿の出にくさや頻尿などの排尿症状が生じやすくなる。
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正解 ④尿道が圧迫され、尿の出にくさや頻尿などの排尿症状が生じやすくなる。
解説
前立腺肥大症は加齢に伴い男性の前立腺が良性に肥大することで尿道が圧迫され、尿の出にくさ、尿の勢いの低下、頻尿、夜間頻尿といった排尿症状を引き起こす疾患で、加齢とともに発症頻度が高まる。悪性の前立腺がんとは区別される病態であり、進行すると尿閉を起こすこともあるため、排尿状況の観察や水分摂取の工夫といった生活面での配慮も支援の一部となる。

他の選択肢が不適切な理由
「前立腺の悪性腫瘍(がん)であり、良性の疾患には分類されない」とする記述は誤りで、良性の肥大とがんとは別の病態であり、両者が同じ人に併存することもあるため検査による区別が必要となる。「加齢とともに発症頻度が低下していき、若年男性に多くみられる」とする記述は向きが逆で、年齢が上がるほど頻度は高まる。「排尿には影響を及ぼさず、専ら生殖機能にのみ影響する」とする記述も誤りで、尿道を取り囲む位置にあるため、症状の中心は尿の出にくさや頻尿である。

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