2026年版・1-4

介護保険料と財政構造の一問一答

介護支援専門員試験「介護支援分野①(制度の基礎)」から、介護保険料と財政構造に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問11-4

介護給付に要する費用(利用者負担を除く)の財源構成として、最も適切なものはどれか。

  • ①公費が70%、保険料が30%
  • ②公費が30%、保険料が70%
  • ③公費が50%、保険料が50%
  • ④公費が100%(全額公費負担)
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正解 ③公費が50%、保険料が50%
解説
介護給付に要する費用のうち、利用者負担を除いた部分は、公費(税金)と保険料でそれぞれ50%ずつを負担する構造となっている。公費と保険料を折半することで、給付と負担の関係を明確にしつつ、財源の安定確保も図る仕組みとなっている。

他の選択肢が不適切な理由
公費を70%とする記述は、税による支えを厚くする分だけ保険料を払うことと給付を受けることのつながりが薄れ、社会保険としての性格を弱めてしまう。公費を30%とする記述は逆に保険料へ寄せすぎており、高齢化の進む地域ほど負担が重くなりすぎる。「公費が100%」とする記述は税方式そのものであり、保険料を拠出することで給付を受ける権利が明確になるという制度の土台を否定することになる。
問21-4

令和6年度(2024年度)から令和8年度(2026年度)における、保険料負担分に占める第1号被保険者保険料と第2号被保険者保険料のおおよその割合として、最も適切なものはどれか。

  • ①第1号被保険者が50%、第2号被保険者が50%
  • ②第1号被保険者が27%、第2号被保険者が23%
  • ③第1号被保険者が33%、第2号被保険者が67%
  • ④第1号被保険者が23%、第2号被保険者が27%
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正解 ④第1号被保険者が23%、第2号被保険者が27%
解説
保険料負担分については、第1号被保険者数と第2号被保険者数の全国的な比率等に応じて按分され、令和6年度から令和8年度までの期間は、おおむね第1号被保険者が23%、第2号被保険者が27%を負担する割合とされている。この割合は3年ごとの見直しにより改定される。

他の選択肢が不適切な理由
「50%ずつ」とする記述は、それぞれの人数の比に応じて按分するという考え方を無視し、単純に折半したものである。第1号を27%、第2号を23%とする記述は、二つの数字が入れ替わっており、実際には40歳から64歳までの層のほうが人数が多く、その分だけ負担する割合も大きくなる。第1号を33%、第2号を67%とする記述は、両者の開きが実際よりはるかに大きく、三分の一と三分の二といった別の負担割合と取り違えたものである。
問31-4

居宅給付費に係る公費負担の内訳として、最も適切なものはどれか。

  • ①国25%、都道府県12.5%、市町村12.5%
  • ②国12.5%、都道府県25%、市町村12.5%
  • ③国20%、都道府県17.5%、市町村12.5%
  • ④国50%、都道府県0%、市町村0%
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正解 ①国25%、都道府県12.5%、市町村12.5%
解説
居宅給付費に係る公費負担分(全体の50%)の内訳は、国が25%、都道府県が12.5%、市町村が12.5%とされている。これに対し、施設等給付費については国20%・都道府県17.5%・市町村12.5%と、国と都道府県の負担割合が異なる点に注意が必要である。

他の選択肢が不適切な理由
国を12.5%、都道府県を25%とする記述は、二つの数字を入れ替えたものであり、公費のうち国が最も大きく負担するという基本の形から外れている。国20%・都道府県17.5%とする記述は、施設等給付費に用いられる内訳であって、在宅のサービスに係る負担の割合ではない。国が50%を単独で負担するとする記述は、公費の総額そのものを国の分と取り違えたもので、都道府県と市町村も公費の一部を担うという分担の仕組みを見落としている。
問41-4

施設等給付費に係る公費負担の内訳として、最も適切なものはどれか。

  • ①国25%、都道府県12.5%、市町村12.5%
  • ②国20%、都道府県17.5%、市町村12.5%
  • ③国17.5%、都道府県20%、市町村12.5%
  • ④国12.5%、都道府県12.5%、市町村25%
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正解 ②国20%、都道府県17.5%、市町村12.5%
解説
施設等給付費(介護保険施設・特定施設入居者生活介護等に係る給付費)については、都道府県の指定・指導監督権限が及ぶことなどを踏まえ、居宅給付費とは異なり、国20%・都道府県17.5%・市町村12.5%という内訳で公費が負担される。市町村の負担割合は居宅給付費と同じ12.5%である。

他の選択肢が不適切な理由
国25%・都道府県12.5%とする記述は在宅のサービスに用いられる内訳であり、施設の指定や指導監督を都道府県が担うことを踏まえてその負担を厚くした分が反映されていない。国17.5%・都道府県20%とする記述は、二つの数字が入れ替わっている。市町村が25%を負担するとする記述は、市町村の負担する割合が在宅でも施設でも変わらないという原則に反し、保険者に過大な負担を求めることになる。
問51-4

第1号被保険者の介護保険料の算定方法として、最も適切なものはどれか。

  • ①全国一律の定額とし、所得にかかわらず同一の保険料額とする方式である
  • ②医療保険者が独自に定める保険料率により算定する方式である
  • ③市町村ごとの基準額に所得段階の乗率を乗じて算定する方式である
  • ④都道府県が全国共通の所得段階表を用いて一律に算定する方式である
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正解 ③市町村ごとの基準額に所得段階の乗率を乗じて算定する方式である
解説
第1号被保険者の保険料は、市町村ごとに介護保険事業計画に基づく給付費見込み等から算定される基準額に、所得の状況に応じて設定された段階別の乗率を乗じて算定される。そのため保険料額は市町村によって異なり、また同じ市町村内でも所得段階によって金額が変わる。

他の選択肢が不適切な理由
「全国一律の定額」とする記述は、給付に要する費用の見込みが地域によって異なる以上、保険料も市町村ごとに変わるという仕組みと合わない。「医療保険者が独自に定める保険料率により算定する」とする記述は、40歳から64歳までの者の保険料の決め方であって、65歳以上の者には当てはまらない。「都道府県が全国共通の所得段階表を用いて一律に算定する」とする記述も、段階の数や乗率は国が示す標準を踏まえて市町村が条例で定めるものであり、都道府県が算定する立場にはない。
問61-4

第1号被保険者の介護保険料の徴収方法として、最も適切なものはどれか。

  • ①すべて医療保険料と合算して医療保険者が徴収する仕組みである
  • ②国税に含めて国が直接一元的に徴収する仕組みである
  • ③都道府県民税と合わせて都道府県が徴収する仕組みである
  • ④年金受給者は特別徴収、それ以外は普通徴収による仕組みである
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正解 ④年金受給者は特別徴収、それ以外は普通徴収による仕組みである
解説
第1号被保険者の保険料は、老齢年金等が一定額(年額18万円)以上支給される者については年金から天引きする「特別徴収」により、それ以外の者については市町村が個別に納付書等で徴収する「普通徴収」により徴収される。医療保険料と一体で徴収されるのは第2号被保険者の保険料である。

他の選択肢が不適切な理由
医療保険料と合算して医療保険者が徴収するとする記述は、40歳から64歳までの者の保険料の集め方であり、65歳以上の者には当てはまらない。「国税に含めて国が直接一元的に徴収する」とする記述は、保険料が税ではなく、保険者である市町村の収入として扱われることに反する。「都道府県民税と合わせて都道府県が徴収する」とする記述も、都道府県が保険者ではなく、保険料を賦課する権限を持たないことと合わない。
問71-4

第2号被保険者の介護保険料の徴収方法として、最も適切なものはどれか。

  • ①医療保険の保険者が医療保険料と一体的に徴収する仕組みである
  • ②市町村が年金からの特別徴収により直接徴収する仕組みである
  • ③国民健康保険団体連合会が個別に事務として徴収する仕組みである
  • ④介護保険施設の利用料と合算して施設が徴収する仕組みである
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正解 ①医療保険の保険者が医療保険料と一体的に徴収する仕組みである
解説
第2号被保険者の介護保険料は、加入している医療保険(健康保険、国民健康保険等)の保険者が、医療保険料と一体的に賦課・徴収する仕組みとなっている。徴収された保険料は、社会保険診療報酬支払基金を通じて各市町村へ交付金として配分される。

他の選択肢が不適切な理由
「市町村が年金からの特別徴収により直接徴収する」とする記述は、65歳以上の者に用いられる方法であり、現役世代の多くは年金を受け取っていないため成り立たない。「国民健康保険団体連合会が個別に事務として徴収する」とする記述は、この団体が担うのが介護報酬の審査支払や苦情の処理であることと合わない。「介護保険施設の利用料と合算して施設が徴収する」とする記述も、保険料は施設を利用しているかどうかにかかわらず負担するものであり、事業者が集める性質のものではない。
問81-4

国が市町村に交付する調整交付金の役割として、最も適切なものはどれか。

  • ①すべての市町村に一律同額を交付し、財政力の違いを考慮しない仕組み
  • ②後期高齢者比率や所得水準など市町村間の財政力格差を調整する仕組み
  • ③介護報酬の改定財源として、事業者に直接交付される仕組み
  • ④都道府県の財政安定化基金への拠出金として交付される仕組み
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正解 ②後期高齢者比率や所得水準など市町村間の財政力格差を調整する仕組み
解説
調整交付金は、居宅給付費に係る国の負担金25%のうち、定率負担金20%とは別枠の5%相当分として、後期高齢者の加入割合や第1号被保険者の所得水準といった、市町村間で生じる保険料負担能力の格差を調整する目的で交付される。高齢化率が高い市町村や所得水準が低い市町村ほど手厚く交付される仕組みになっている。

他の選択肢が不適切な理由
「すべての市町村に一律同額を交付する」とする記述は、高齢化の進み具合や住民の所得の水準に開きがあっても保険料の重さをそろえるという目的そのものを失わせてしまう。「介護報酬の改定財源として事業者に直接交付される」とする記述は、この交付金が保険者である市町村に対して支払われるものであることと合わない。「財政安定化基金への拠出金として交付される」とする記述も、基金の財源は国と都道府県と市町村がそれぞれ三分の一ずつ負担するものであって、この交付金とは別の仕組みである。
問91-4

都道府県に設置される財政安定化基金の目的として、最も適切なものはどれか。

  • ①市町村の一般会計の赤字を全額補填することを目的とする
  • ②介護報酬の改定原資を積み立てることを目的とする
  • ③市町村の財源不足に貸付・交付を行うことを目的とする
  • ④介護保険施設の建設費用を無利子で融資することを目的とする
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正解 ③市町村の財源不足に貸付・交付を行うことを目的とする
解説
財政安定化基金は、保険料の収納不足や見込みを上回る給付費の増加などにより、市町村の介護保険特別会計に財源不足が生じた場合に、必要な資金の交付や貸付を行うことを目的として都道府県に設置される。財源は国・都道府県・市町村がそれぞれ3分の1を負担する。

他の選択肢が不適切な理由
「一般会計の赤字を全額補填する」とする記述は、この基金が介護保険の特別会計に生じた不足に限って手当てするものであり、しかも中心となるのは後に返す必要のある貸付である点でも合わない。「介護報酬の改定原資を積み立てる」とする記述は、報酬の水準を定めるのが国であることと噛み合わず、基金の目的ではない。「施設の建設費用を無利子で融資する」とする記述も、施設の整備への助成は別の補助の仕組みで行われており、この基金の役割ではない。
問101-4

介護給付に要する費用全体の財源構成に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①利用者負担のみで運営され、公費・保険料は投入されない仕組みである
  • ②保険料のみで運営され、公費は一切投入されない仕組みである
  • ③公費のみで運営され、保険料は補助的にしか用いられない仕組みである
  • ④利用者負担を除いた費用を公費と保険料で折半し、更に区分する
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正解 ④利用者負担を除いた費用を公費と保険料で折半し、更に区分する
解説
介護給付に要する費用は、まず利用者負担分(原則1〜3割)を除いた残りを公費と保険料で50%ずつに分け、さらに保険料部分を第1号被保険者(65歳以上)と第2号被保険者(40〜64歳)の間で、それぞれの人口比率等に応じた割合(令和6〜8年度は概ね23%対27%)に分けて負担する重層的な構造となっている。

他の選択肢が不適切な理由
「利用者負担のみで運営される」とする記述は、原則として一割から三割の負担で済むのは残りを公費と保険料が支えているからであり、順序が逆である。「保険料のみで運営され公費は一切投入されない」とする記述は、給付に要する費用のおよそ半分を税でまかなうという設計を無視している。「公費のみで運営され保険料は補助的にしか用いられない」とする記述も、保険料を拠出することによって給付を受ける権利が明確になるという社会保険の考え方から外れている。

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