2026年版・1-2

保険者・国・都道府県の役割の一問一答

介護支援専門員試験「介護支援分野①(制度の基礎)」から、保険者・国・都道府県の役割に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問11-2

介護保険制度における保険者に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①都道府県及び国が共同して保険者の役割を担う
  • ②国が単独で保険者となり、市町村は事務代行のみ行う
  • ③市町村及び特別区が保険者としての役割を担う
  • ④全国健康保険協会が介護保険の保険者を兼ねている
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正解 ③市町村及び特別区が保険者としての役割を担う
解説
介護保険制度における保険者は、住民に最も身近な行政単位である市町村及び特別区(東京23区)である。国や都道府県は保険者ではなく、財政面・制度面から市町村を重層的に支える役割を担う。全国健康保険協会は医療保険(協会けんぽ)の保険者であり、介護保険の保険者ではない。

他の選択肢が不適切な理由
「都道府県及び国が共同して」とする記述は、両者が担うのが財政の負担や基準づくり、広域的な支援であって、被保険者の管理や認定、給付の決定といった保険者の中心的な事務ではないことと合わない。「国が単独で保険者となり市町村は事務代行のみ」とする記述は、市町村が条例で保険料を定め、地域の実情に応じて事業計画を立てる仕組みと相容れない。全国健康保険協会を挙げる記述は、これが主に中小企業の従業員とその家族の医療保険を運営する団体であり、介護の分野では第2号被保険者の保険料を医療保険料と併せて集める立場にとどまる。
問21-2

介護保険制度における国の役割として、最も適切なものはどれか。

  • ①要介護認定の個別審査そのものを国が直接行うこと
  • ②居宅サービス事業者の指定事務を国が個別に行うこと
  • ③地域密着型サービス事業者の指定を国が代わって個別に行うこと
  • ④基本指針の策定や財政負担、都道府県への助言支援を行うこと
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正解 ④基本指針の策定や財政負担、都道府県への助言支援を行うこと
解説
国は、介護保険事業計画の基本となる基本指針の策定、介護給付費に対する定率の財政負担、要介護認定基準や介護報酬の設定、市町村・都道府県への必要な助言・支援など、制度全体の枠組みを整える役割を担う。個別の要介護認定やサービス事業者の指定といった具体的な事務は、市町村や都道府県が担当する。

他の選択肢が不適切な理由
「要介護認定の個別審査そのものを国が直接行う」とする記述は、認定が市町村の設ける介護認定審査会の審査判定を経て市町村により行われるものであり、国が担うのは全国共通の判定の基準を定めるところまでである点を取り違えている。「居宅サービス事業者の指定事務を国が個別に行う」とする記述は、この指定が都道府県知事の権限であることと合わない。「地域密着型サービス事業者の指定を国が代わって個別に行う」とする記述も、地域密着型はその地域の住民の利用を前提とし、市町村長が指定するものであるため当たらない。
問31-2

介護保険制度における都道府県の役割として、最も適切なものはどれか。

  • ①介護支援専門員の登録試験の実施や事業者の指導監督を行うこと
  • ②第1号被保険者の資格得喪の管理や保険料の賦課徴収を行うこと
  • ③要介護認定の一次判定・二次判定を直接実施すること
  • ④市町村介護保険事業計画を都道府県が代わりに策定すること
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正解 ①介護支援専門員の登録試験の実施や事業者の指導監督を行うこと
解説
都道府県は、介護支援専門員実務研修受講試験の実施や登録事務、居宅サービス事業者・介護保険施設の指定及び指導監督など、広域的・専門的な観点からの事務を担う。被保険者資格の管理や保険料の賦課徴収、要介護認定は保険者である市町村の事務であり、市町村介護保険事業計画も市町村自身が策定する。

他の選択肢が不適切な理由
資格の得喪の管理や保険料の賦課徴収を挙げる記述は、住民基本台帳を扱い、年金からの天引きや納付書による徴収を行う保険者の事務であって、都道府県が代わりに行うものではない。一次判定と二次判定を挙げる記述は、一次判定が全国共通の方法により認定調査の結果などから算出され、二次判定は市町村の介護認定審査会が担うため、都道府県の役割にはあたらない。市町村介護保険事業計画を都道府県が策定するとする記述も、都道府県が定めるのは広域的な支援の計画であり、保険料の算定の根拠となる計画は市町村自身が立てる。
問41-2

地域密着型サービス事業者の指定を行う権限を有するのはどれか。

  • ①都道府県知事
  • ②市町村長
  • ③厚生労働大臣
  • ④国民健康保険団体連合会
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正解 ②市町村長
解説
地域密着型サービスは、住み慣れた地域での生活を支えることを目的に、原則として当該市町村の住民のみが利用できるサービスであり、その事業者の指定権限は市町村長にある。これに対し、居宅サービスや施設サービスの事業者の指定権限は都道府県知事(指定都市・中核市はその長)にあり、両者を混同しないことが重要である。

他の選択肢が不適切な理由
都道府県知事を挙げる記述は、その権限が広く利用される居宅サービスや施設に及ぶものであって、原則としてその市町村の住民だけが使う小規模なサービスまで含むわけではない。厚生労働大臣を挙げる記述は、国が担うのが人員や設備、運営の基準や介護報酬を定めることであり、個々の事業者を指定する立場にはないことと合わない。国民健康保険団体連合会を挙げる記述も、この団体の役割が介護報酬の審査支払や苦情の処理などであって、指定という行政の処分を行う権限は与えられていない。
問51-2

居宅サービス事業者及び介護保険施設の指定を行う権限を有するのはどれか。

  • ①市町村長
  • ②厚生労働大臣
  • ③都道府県知事(指定都市・中核市の場合はその長)
  • ④国民健康保険団体連合会
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正解 ③都道府県知事(指定都市・中核市の場合はその長)
解説
居宅サービス事業者や介護保険施設(介護老人福祉施設・介護老人保健施設・介護医療院)の指定は、原則として都道府県知事が行う(指定都市・中核市の区域内はそれぞれの市長が行う)。これに対し、地域密着型サービスや居宅介護支援事業者の指定は市町村長が行う点との違いを押さえておく必要がある。

他の選択肢が不適切な理由
市町村長を挙げる記述は、市町村長が指定するのが地域密着型サービスや居宅介護支援などに限られ、市町村の境を越えて広く利用される居宅サービスや施設はその範囲の外にあることを取り違えている。厚生労働大臣を挙げる記述は、国が定めるのが人員や設備、運営に関する基準であって、個々の事業者を指定する権限ではない。国民健康保険団体連合会を挙げる記述も、この団体が請求された介護報酬を審査して支払い、苦情に対応する機関であり、行政の処分を行う権限を持たない。
問61-2

介護保険審査会の設置主体はどれか。

  • ①市町村
  • ②国民健康保険団体連合会
  • ③厚生労働省
  • ④都道府県
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正解 ④都道府県
解説
介護保険審査会は、市町村が行った要介護認定や保険料賦課等の処分に対する不服申立て(審査請求)を審理する第三者機関として、各都道府県に設置される。市町村が設置する介護認定審査会(要介護認定の二次判定を行う機関)とは設置主体も役割も異なるため、混同しないよう注意が必要である。

他の選択肢が不適切な理由
市町村を挙げる記述は、市町村が設けるのが要介護認定の二次判定を行う介護認定審査会であり、自らの行った処分の当否を自ら審理する機関を置くのでは第三者としての立場が保てないことと合わない。国民健康保険団体連合会を挙げる記述は、この団体が担うのが介護報酬の審査支払やサービスへの苦情の対応であって、行政の処分への不服を審理する立場ではない。厚生労働省を挙げる記述も、国は基準づくりと財政の負担を担うにとどまり、個別の審査請求を受け付ける機関を置いてはいない。
問71-2

財政安定化基金の設置主体として正しいものはどれか。

  • ①都道府県
  • ②市町村
  • ③国
  • ④国民健康保険団体連合会
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正解 ①都道府県
解説
財政安定化基金は、保険料の未納や見込みを上回る給付増などにより市町村の介護保険財政が不足した場合に、資金の貸付・交付を行うために都道府県に設置される基金である。財源は国・都道府県・市町村(第1号保険料)がそれぞれ3分の1ずつ負担する仕組みとなっている。

他の選択肢が不適切な理由
市町村を挙げる記述は、市町村自身の介護保険財政が不足したときに備える仕組みである以上、その市町村の外側に置かなければ支えとして働かないことを見落としている。国を挙げる記述は、国が基金の財源の一部を負担する立場であって、基金そのものを設けて貸付や交付を行う主体ではない。国民健康保険団体連合会を挙げる記述も、この団体の仕事が介護報酬の審査支払や苦情の処理であり、保険財政の不足を埋める資金を管理する役割は担っていない。
問81-2

施設に入所するために他の市町村の区域内に住所を変更した場合の保険者の扱いに関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①自動的に施設が所在する市町村が新たな保険者となる
  • ②住所地特例により、入所前市町村が保険者を継続する
  • ③施設が所在する都道府県が直接その保険者となる
  • ④国が一時的に保険者の役割を全面的に代行する
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正解 ②住所地特例により、入所前市町村が保険者を継続する
解説
介護保険施設や特定施設等に入所するために他の市町村の区域内へ住所を移した被保険者については、施設所在地の市町村に給付費用が集中して財政的負担が偏ることを防ぐため、「住所地特例」により、施設入所前に住所を有していた市町村が引き続き保険者となる仕組みが設けられている。

他の選択肢が不適切な理由
「施設が所在する市町村が新たな保険者となる」とする記述は、施設の多い市町村に給付費が偏って集まり、そこの住民の保険料が重くなるという不公平を生むため、あえて避けられた考え方である。「施設が所在する都道府県が直接その保険者となる」とする記述は、そもそも都道府県が保険者ではなく、財政安定化基金の運営や事業者の指導監督を担う立場であることと合わない。「国が一時的に保険者の役割を全面的に代行する」とする記述も、国が個別の被保険者の給付を引き受ける仕組みは設けられていない。
問91-2

保険者である市町村が行う事務として、最も適切なものはどれか。

  • ①介護支援専門員の実務研修受講試験の実施運営
  • ②居宅サービス事業者の指定及び指導監督の実施
  • ③被保険者の管理や賦課徴収、認定と給付の実施
  • ④介護保険審査会の設置及びその運営全般の実施
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正解 ③被保険者の管理や賦課徴収、認定と給付の実施
解説
市町村は保険者として、被保険者資格の得喪の管理、保険料の賦課・徴収、要介護認定の実施、保険給付の決定・支給といった、制度運営の中心となる事務を担う。介護支援専門員試験の実施や事業者の指定・指導監督は都道府県、審査請求の審理を行う介護保険審査会の設置は都道府県の役割である。

他の選択肢が不適切な理由
実務研修受講試験の実施運営を挙げる記述は、この試験と登録が都道府県の区域を単位として行われ、合格後の研修も都道府県が担う仕組みであるため、保険者の事務にはあたらない。居宅サービス事業者の指定及び指導監督を挙げる記述は、これらのサービスが市町村の境を越えて利用されることから、より広い区域を所管する立場が担っている。介護保険審査会の設置及び運営を挙げる記述も、市町村の処分に対する不服を審理する機関である以上、処分をした市町村自身が設けることはできない。
問101-2

国と都道府県が市町村に対して果たす後見的役割の違いとして、最も適切なものはどれか。

  • ①国は個別の要介護認定を代行し、都道府県は保険料の徴収を代行する
  • ②国と都道府県はまったく同一の事務を重複して行っている
  • ③国は市町村の財政運営を全面的に統制し、都道府県はこれに関与しない
  • ④国は制度の基準を整え、都道府県は広域的に市町村を支援する
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正解 ④国は制度の基準を整え、都道府県は広域的に市町村を支援する
解説
国は要介護認定基準や介護報酬の設定、基本指針の策定、財政負担など制度全体の枠組みを整える役割を担うのに対し、都道府県は介護支援専門員の養成・登録、事業者の指定・指導監督、財政安定化基金の運営、介護保険審査会の設置など、より広域的・専門的な観点から市町村を支援する役割を担っており、両者の機能は異なる。

他の選択肢が不適切な理由
「国が個別の要介護認定を代行し、都道府県が保険料の徴収を代行する」とする記述は、どちらも保険者である市町村の事務であって、これらを代行する仕組みは置かれていない。「まったく同一の事務を重複して行っている」とする記述は、基準づくりと財政の枠組みを担う国と、事業者の指定や専門職の養成を担う都道府県とで役割が分けられている実態と合わない。「都道府県はこれに関与しない」とする記述も、財政安定化基金を設けて資金の貸付や交付を行うなど、都道府県が市町村の財政運営を実際に支えていることを見落としている。

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