2026年版・1-12

地域包括支援センターの役割と機能の一問一答

介護支援専門員試験「介護支援分野①(制度の基礎)」から、地域包括支援センターの役割と機能に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問11-12

地域包括支援センターの設置主体に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①都道府県が直接設置し、運営も都道府県が行う体制である
  • ②国が全国に直接設置する国の専用出先機関としての体制である
  • ③市町村が設置し、委託を受けた社会福祉法人等が運営もできる
  • ④介護保険施設が自主的に設置する任意の相談窓口である
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正解 ③市町村が設置し、委託を受けた社会福祉法人等が運営もできる
解説
地域包括支援センターは、地域支援事業のうち包括的支援事業を実施する中核的機関として、市町村が設置する(又は市町村から委託を受けた社会福祉法人、医療法人等が運営を行う)こととされている。都道府県や国が直接設置する機関ではない。

他の選択肢が不適切な理由
都道府県が直接設置し運営も行うとする記述は、住民の身近な地域で相談を受け止めるという役割からみて、より住民に近い行政単位が担うべきものであることと合わない。国が全国に直接設置する出先機関とする記述は、地域の実情に応じて支援を組み立てるというこの機関の性格と相容れない。「介護保険施設が自主的に設置する任意の相談窓口」とする記述も、法律に基づいて置かれる公的な機関であり、施設の任意の取組ではない。
問21-12

地域包括支援センターに配置される専門職の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。

  • ①医師、看護師、理学療法士の3職種とされているものである
  • ②介護福祉士、社会福祉士、栄養士の3職種とされているものである
  • ③訪問介護員、福祉用具専門相談員、事務職員の3職種とされる
  • ④保健師、社会福祉士、主任介護支援専門員(準ずる者含む)である
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正解 ④保健師、社会福祉士、主任介護支援専門員(準ずる者含む)である
解説
地域包括支援センターには、原則として保健師、社会福祉士、主任介護支援専門員(又はこれらに準ずる者)の三職種を配置することとされている。これら三職種がそれぞれの専門性を生かしながら連携し、総合相談支援や権利擁護等の業務にあたる体制が基本とされている。

他の選択肢が不適切な理由
医師・看護師・理学療法士を挙げる記述は、医療の色合いに偏っており、権利を守る取組や地域の介護支援専門員への助言といった業務を担える体制になっていない。介護福祉士・社会福祉士・栄養士を挙げる記述は、健康づくりや介護予防の面を受け持つ職種と、地域の介護支援専門員を支える立場の職種を欠いている。訪問介護員・福祉用具専門相談員・事務職員を挙げる記述も、直接サービスを提供する職種であり、相談を受けて調整するという役割とは異なる。
問31-12

地域包括支援センターが行う総合相談支援業務の内容として、最も適切なものはどれか。

  • ①幅広い相談に応じ、必要なサービスや制度へつなげる業務である
  • ②要介護認定の二次判定を代わりに行う業務とされているものである
  • ③介護保険料の滞納処分を行う業務とされているものである
  • ④介護報酬の請求書類の審査を行う業務とされているものである
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正解 ①幅広い相談に応じ、必要なサービスや制度へつなげる業務である
解説
総合相談支援業務は、高齢者やその家族が抱える介護・福祉・医療・生活上のさまざまな相談を幅広く受け止め、適切な機関やサービスへつなぐ、地域包括支援センターの中核的な業務の一つである。要介護認定の判定や保険料の滞納処分、介護報酬の審査はいずれも他の機関の役割である。

他の選択肢が不適切な理由
要介護認定の二次判定を代わりに行うとする記述は、その判定が市町村に置かれる審査会の権限であることと合わない。介護保険料の滞納処分を行うとする記述は、住民の相談を受け止める窓口が同時に取り立てを行えば、困ったときに相談しにくくなってしまう点でもふさわしくない。介護報酬の請求書類の審査を行うとする記述も、その事務を担うのが国民健康保険団体連合会であり、この機関の業務ではない。
問41-12

地域包括支援センターが行う権利擁護業務の内容として、最も適切なものはどれか。

  • ①介護支援専門員に代わってケアプランを作成する業務とされている
  • ②成年後見制度の活用支援や高齢者虐待への対応など権利を守る業務
  • ③介護保険施設の建物の耐震診断を行う業務とされているものである
  • ④介護報酬の不正請求を行った事業者を刑事告発する業務とされる
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正解 ②成年後見制度の活用支援や高齢者虐待への対応など権利を守る業務
解説
権利擁護業務は、判断能力が十分でない高齢者に対する成年後見制度の利用支援、高齢者虐待の防止・早期発見・対応、消費者被害の防止など、高齢者の権利を擁護するための多様な取組を行う業務である。ケアプラン作成そのものは居宅介護支援事業所等の役割であり、刑事告発の権限を有するものでもない。

他の選択肢が不適切な理由
介護支援専門員に代わってケアプランを作成するとする記述は、計画の作成が居宅介護支援事業所などの担う業務であり、この機関はむしろその専門員を支える立場にあることと合わない。介護保険施設の建物の耐震診断を行うとする記述は、建築の分野の事柄であって、高齢者の権利を守る取組とは結びつかない。不正な請求を行った事業者を刑事告発する業務とする記述も、事業者への処分や捜査に関わる権限を持たないという点で成り立たない。
問51-12

地域包括支援センターが行う包括的・継続的ケアマネジメント支援業務の内容として、最も適切なものはどれか。

  • ①利用者から直接ケアプランの作成費用を徴収する業務とされている
  • ②すべての要介護者のケアプランを一元的に作成する業務とされている
  • ③地域の介護支援専門員への相談支援や会議開催等で機能を高める業務
  • ④介護保険施設の入所判定を単独で行う業務とされているものである
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正解 ③地域の介護支援専門員への相談支援や会議開催等で機能を高める業務
解説
包括的・継続的ケアマネジメント支援業務は、地域の介護支援専門員が抱える困難事例への助言や日常的な相談への対応、地域ケア会議の開催等を通じて、地域全体の介護支援専門員の資質向上とケアマネジメント機能の強化を支援する業務である。要介護者全員のケアプランを地域包括支援センターが直接作成するわけではない。

他の選択肢が不適切な理由
利用者から直接ケアプランの作成費用を徴収するとする記述は、居宅介護支援の費用について利用者負担が生じない扱いが続いていることと合わない。すべての要介護者の計画を一元的に作成するとする記述は、地域の介護支援専門員を支えるという役割とは逆に、その仕事を取り上げることになってしまう。介護保険施設の入所判定を単独で行うとする記述も、入所の可否は施設が定める手続きに沿って検討されるものであり、この機関が決める事柄ではない。
問61-12

地域包括支援センターが行う介護予防ケアマネジメントの対象として、最も適切なものはどれか。

  • ①要介護3以上の認定を受けた者とされているものである
  • ②介護保険施設に入所している要介護者とされているものである
  • ③40歳未満の特定疾病該当者とされているものである
  • ④要支援認定者及び基本チェックリスト該当の事業対象者である
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正解 ④要支援認定者及び基本チェックリスト該当の事業対象者である
解説
介護予防ケアマネジメントは、要支援1・2の認定を受けた者や、基本チェックリストにより生活機能の低下が認められた事業対象者を対象に、地域包括支援センターが介護予防サービス計画(ケアプラン)を作成し、必要なサービス利用につなげる業務である。要介護認定を受けた者(要介護1以上)は原則として居宅介護支援事業所によるケアマネジメントの対象となる。

他の選択肢が不適切な理由
要介護3以上の認定を受けた者を挙げる記述は、状態が重い者への支援がサービスの利用を前提とした計画によって行われることと合わず、予防に重きを置くこの取組の対象とはならない。介護保険施設に入所している要介護者を挙げる記述は、その計画を施設の介護支援専門員が作成することと食い違う。40歳未満の特定疾病該当者を挙げる記述も、40歳に達していない者はそもそも被保険者とならず、認定を受ける余地がない。
問71-12

地域包括支援センターの設置単位に関する考え方として、最も適切なものはどれか。

  • ①市町村が定める日常生活圏域(中学校区が目安)ごとに設置される考え方
  • ②都道府県内に必ず1か所のみ設置することとされる考え方である
  • ③全国一律で人口10万人ごとに1か所と法定されているという考え方である
  • ④介護保険施設ごとに必ず1か所併設することとされるという考え方である
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正解 ①市町村が定める日常生活圏域(中学校区が目安)ごとに設置される考え方
解説
地域包括支援センターは、住民に身近な地域で相談支援等を提供できるよう、市町村が地理的条件や人口、交通事情等を勘案して定める日常生活圏域(概ね中学校区を目安とすることが多い)ごとに設置されることが想定されている。人口や施設併設に関する全国一律の法定基準があるわけではない。

他の選択肢が不適切な理由
「都道府県内に必ず1か所のみ設置する」とする記述は、相談に出向くには遠すぎ、身近な地域で支えるという考え方から外れてしまう。「全国一律で人口10万人ごとに1か所と法定されている」とする記述は、そのような定めが置かれていないうえ、山間部と都市部で必要な数が同じになるはずもない。「介護保険施設ごとに必ず1か所併設する」とする記述も、地域に暮らす人全体を対象とする機関であり、施設の入所者だけを対象とするものではない。
問81-12

地域包括支援センター運営協議会に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①国が全国に一つだけ設置する機関としての位置づけとされている
  • ②市町村ごとに設置され、公正・中立な運営を協議する機関である
  • ③介護支援専門員のみで構成される事業者団体としての位置づけである
  • ④介護保険審査会の下部組織として都道府県に設置される機関とされる
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正解 ②市町村ごとに設置され、公正・中立な運営を協議する機関である
解説
地域包括支援センター運営協議会は、市町村ごとに設置され、地域包括支援センターの設置や運営、業務の実施状況の評価などについて、公正・中立性を確保する観点から関係者が協議する場である。介護支援専門員のみで構成される団体ではなく、都道府県に設置される機関でもない。

他の選択肢が不適切な理由
国が全国に一つだけ設置する機関とする記述は、その市町村に置かれたセンターの運営が公正であるかを地元の関係者が確かめるという目的と合わない。介護支援専門員のみで構成される事業者団体とする記述は、利用者や地域の関係者の声を交えて中立性を保つという趣旨に反する。介護保険審査会の下部組織として都道府県に設置されるとする記述も、審査会が不服申立てを審理するまったく別の機関であることを取り違えている。
問91-12

地域包括支援センターの職員配置基準に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①人口規模にかかわらず、常に各職種10名以上を配置しなければならない
  • ②高齢者数が1万人を超えない限り、職員を配置する必要はないとされる
  • ③第1号被保険者数3000〜6000人に三職種を各1名配置するとする
  • ④職員は主任介護支援専門員1名のみで足り、他職種は不要とされている
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正解 ③第1号被保険者数3000〜6000人に三職種を各1名配置するとする
解説
地域包括支援センターの職員配置は、担当する日常生活圏域の第1号被保険者(65歳以上の高齢者)がおおむね3000人以上6000人未満ごとに、保健師、社会福祉士、主任介護支援専門員をそれぞれ1名配置することを標準として定められている。人口規模に応じて複数配置される場合もある。

他の選択肢が不適切な理由
「常に各職種10名以上を配置しなければならない」とする記述は、小さな市町村では担い手をそろえられず、設置そのものが立ち行かなくなってしまう。「高齢者数が1万人を超えない限り職員を配置する必要はない」とする記述は、担当する区域の規模に応じて職員を置くという考え方と逆で、多くの地域で相談の窓口が空白となる。「主任介護支援専門員1名のみで足り他職種は不要」とする記述も、保健と福祉の両面から支えるために複数の専門職を組み合わせるという体制の意義を失わせる。
問101-12

地域包括支援センターと指定居宅介護支援事業所の業務範囲の違いに関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①両者はまったく同一の業務を行い、区別する意味がないとされている
  • ②居宅介護支援事業所が相談業務を担い、センターはケアプランのみ行う
  • ③地域包括支援センターは施設サービス計画の作成のみを行う機関である
  • ④センターは包括的業務等を担いケアプランは居宅介護支援事業所が担う
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正解 ④センターは包括的業務等を担いケアプランは居宅介護支援事業所が担う
解説
地域包括支援センターは、総合相談支援業務、権利擁護業務、包括的・継続的ケアマネジメント支援業務、介護予防ケアマネジメント(要支援者等が対象)といった地域全体を支える包括的な業務を担う。これに対し、要介護1以上の認定を受けた者の居宅サービス計画(ケアプラン)の作成は、主に指定居宅介護支援事業所に所属する介護支援専門員が担うという役割分担がある。

他の選択肢が不適切な理由
「まったく同一の業務を行い区別する意味がない」とする記述は、地域全体を支える立場と、一人ひとりの計画を立てて調整する立場という役割の違いを見落としている。「居宅介護支援事業所が相談業務を担いセンターはケアプランのみ行う」とする記述は、両者の役割をそっくり入れ替えたものである。「センターは施設サービス計画の作成のみを行う」とする記述も、入所している者の計画はその施設の介護支援専門員が作成するものであり、この機関の業務ではない。

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