2026年版・1-13

介護保険制度の最近の法改正動向の一問一答

介護支援専門員試験「介護支援分野①(制度の基礎)」から、介護保険制度の最近の法改正動向に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問11-13

要介護認定の更新認定に係る有効期間の上限に関する近年の改正内容として、最も適切なものはどれか。

  • ①令和3年4月から、更新認定の上限が36ヶ月から48ヶ月に延長された
  • ②令和3年4月から、更新認定の上限が48ヶ月から36ヶ月に短縮された
  • ③令和3年4月から、新規認定の有効期間の上限が48ヶ月に統一された
  • ④更新認定の有効期間に上限はなく、一度認定されれば生涯有効である
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正解 ①令和3年4月から、更新認定の上限が36ヶ月から48ヶ月に延長された
解説
令和3年(2021年)4月の制度改正により、状態が安定している高齢者について柔軟な運用ができるよう、更新認定に係る有効期間の上限が従来の36ヶ月から48ヶ月に延長された。この改正は更新認定を対象とするものであり、新規認定の有効期間の原則(6ヶ月、上限12ヶ月)には変更がない。

他の選択肢が不適切な理由
更新認定の上限を48ヶ月から36ヶ月へ短縮したとする記述は、見直しの向きが逆である。新規認定の有効期間の上限が48ヶ月に統一されたとする記述は、はじめて認定を受ける場面ではその後の状態の変化を確かめる必要が高く、短い期間が原則とされていることと合わない。「上限はなく一度認定されれば生涯有効」とする記述も、心身の状態が変われば区分も見直されるべきであるという仕組みの前提を否定することになる。
問21-13

令和6年度(2024年度)介護報酬改定の主な内容として、最も適切なものはどれか。

  • ①処遇改善に関する複数の加算が、すべて廃止されたという内容である
  • ②処遇改善加算が一本化され生産性向上の加算が新設された内容である
  • ③全サービスの介護報酬が一律に大幅に減額されたという内容とされる
  • ④区分支給限度基準額が全サービス共通で倍増されたという内容とされる
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正解 ②処遇改善加算が一本化され生産性向上の加算が新設された内容である
解説
令和6年度介護報酬改定では、これまで複数に分かれていた介護職員等の処遇改善に関する加算が一本化されるとともに、ICT活用や職場環境の改善などにより生産性向上に取り組む事業所を評価する「生産性向上推進体制加算」が新設されるなど、人材確保とサービスの質の向上を両立させる方向性が示された。全サービス一律の大幅減額や限度額の倍増といった改定は行われていない。

他の選択肢が不適切な理由
処遇改善に関する加算がすべて廃止されたとする記述は、人材の確保が最も重い課題とされる中で賃金の改善を後押しする仕組みを手放すことになり、改定の方向と正反対である。全サービスの介護報酬が一律に大幅減額されたとする記述は、必要な人員や体制を整えた事業所を評価するという考え方と噛み合わない。区分支給限度基準額が全サービス共通で倍増されたとする記述も、限度額は要介護度ごとに定められており、報酬の改定でそのように一律に扱われるものではない。
問31-13

令和6年度介護報酬改定で新設された生産性向上推進体制加算に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①要介護度を意図的により重く判定した事業所にのみ支給される加算である
  • ②請求事務を国保連に委託した事業所に一律支給される加算である
  • ③ICTや介護ロボットの活用等業務効率化に取り組む事業所を評価する
  • ④利用者からの苦情がゼロであった事業所にのみ支給される加算である
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正解 ③ICTや介護ロボットの活用等業務効率化に取り組む事業所を評価する
解説
生産性向上推進体制加算は、見守り機器やICTの活用、業務手順の見直しなどにより、限られた人材で質の高いケアを効率的に提供する体制を整備している事業所を評価するために、令和6年度介護報酬改定で新設された加算である。要介護度の判定や苦情の有無、請求事務の委託先とは直接関係しない。

他の選択肢が不適切な理由
要介護度を意図的に重く判定した事業所に支給されるとする記述は、要介護度を決めるのが保険者であって事業所ではないうえ、そのような行為は不正にあたるという点で二重に成り立たない。請求事務を国民健康保険団体連合会に委託した事業所へ一律支給されるとする記述は、そもそも請求の審査支払がこの団体の通常の業務であり、評価の対象になるものではない。苦情がゼロであった事業所にのみ支給されるとする記述も、苦情の有無は現場の工夫や効率化の取組を測る物差しにはならない。
問41-13

令和6年度介護報酬改定に伴う多床室の室料負担の見直しに関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①特別養護老人ホームで、初めて室料負担が導入されることになったとする
  • ②すべての介護保険施設で室料負担が廃止されることになったとされる
  • ③在宅サービス利用者に対して新たに室料相当額を徴収することとなる
  • ④老健の一部類型等で令和7年8月から室料負担が導入されることとなる
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正解 ④老健の一部類型等で令和7年8月から室料負担が導入されることとなる
解説
令和6年度介護報酬改定に伴い、これまで室料負担が求められていなかった介護老人保健施設(その他型・療養型)や介護医療院(II型)の多床室について、令和7年(2025年)8月分の利用分から新たに月額程度の室料負担を求めることとされた。特別養護老人ホームの多床室については、既にそれ以前から室料負担が導入されている。

他の選択肢が不適切な理由
すべての介護保険施設で室料負担が廃止されたとする記述は、在宅で暮らす人が住まいの費用を負担していることとの均衡を欠き、見直しの向きとも逆である。在宅サービスの利用者から新たに室料相当額を徴収するとする記述は、自宅で暮らす人が既に家賃や住宅の費用を負担していることに重ねて求めるものであり、そのような取扱いは行われていない。特別養護老人ホームで初めて導入されたとする記述も、この施設の多床室については以前から負担が求められてきた経緯を取り違えている。
問51-13

居宅介護支援(ケアマネジメント)の利用者負担に関する近年の動向として、最も適切なものはどれか。

  • ①負担を新たに導入する案が検討されたが、令和6年度改定で見送られた
  • ②負担が令和6年度改定で正式に導入され、原則1割負担となったとされる
  • ③負担は制度創設当初から一貫して1割とされてきたものとされている
  • ④居宅介護支援は保険給付の対象外とされ、全額自己負担に変更された
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正解 ①負担を新たに導入する案が検討されたが、令和6年度改定で見送られた
解説
介護保険制度創設以来、居宅介護支援(ケアマネジメント)費については利用者負担が発生しない(全額保険給付)仕組みが維持されてきた。社会保障審議会等では利用者負担の導入について議論が重ねられてきたが、令和6年度の制度改正・報酬改定においては導入が見送られ、引き続き利用者負担なしの取扱いが継続されている。

他の選択肢が不適切な理由
令和6年度改定で正式に導入され原則1割負担となったとする記述は、議論が重ねられたものの結論として見送られた経緯と食い違う。「制度創設当初から一貫して1割とされてきた」とする記述は、相談や調整の入口で費用がかかると利用をためらう人が出ることを避けるため、負担を求めない扱いが続いてきたことに反する。「保険給付の対象外とされ全額自己負担に変更された」とする記述も、居宅介護支援が保険給付の一つとして位置づけられていることと合わない。
問61-13

地域包括支援センターの体制に関する近年の見直しの方向性として、最も適切なものはどれか。

  • ①三職種の配置を必須とし、いかなる例外も認めない方針が強化されている
  • ②人材確保が難しい地域等で、市町村の判断による柔軟な配置を可能とする
  • ③地域包括支援センターそのものを段階的に廃止する方針が示されている
  • ④地域包括支援センターの設置を都道府県直轄に一元化する方針とされる
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正解 ②人材確保が難しい地域等で、市町村の判断による柔軟な配置を可能とする
解説
専門職の人材確保が難しい地域が増えていることを踏まえ、国は地域包括支援センターの三職種の配置基準について、市町村の判断により柔軟な運用(一部職種の兼務や配置人数の調整等)を可能とする方向での見直しを進めている。センターの廃止や都道府県直轄化といった方針が示されているわけではない。

他の選択肢が不適切な理由
「三職種の配置を必須とし、いかなる例外も認めない方針が強化されている」とする記述は、専門職を確保しにくい地域ほど窓口そのものを置けなくなるという実情と逆を向いている。「段階的に廃止する方針が示されている」とする記述は、相談の受け皿としての役割がむしろ広がってきた流れと合わない。「設置を都道府県直轄に一元化する」とする記述も、住民に身近な圏域ごとに置いて相談を受け止めるという考え方から遠ざかることになる。
問71-13

共生社会の実現を推進するための認知症基本法に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①介護保険法を全面改正し、認知症対応部分を独立させた法律である
  • ②認知症の高齢者に対する要介護認定を不要とする特例を定めた法律である
  • ③令和6年1月施行、認知症の人が希望を持って暮らせる社会を目指す法律
  • ④認知症対応型共同生活介護の設置基準のみを定めた法律である
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正解 ③令和6年1月施行、認知症の人が希望を持って暮らせる社会を目指す法律
解説
共生社会の実現を推進するための認知症基本法は、令和6年(2024年)1月に施行され、認知症の人が尊厳を保持しつつ希望を持って暮らすことができるよう、国・地方公共団体の責務や施策の基本となる事項を定めた法律である。介護保険法とは別の独立した法律であり、要介護認定の要否や特定サービスの設置基準を定めるものではない。

他の選択肢が不適切な理由
「介護保険法を全面改正し認知症対応部分を独立させた法律」とする記述は、この法律が介護保険とは別に、基本となる考え方や国と地方公共団体の責務を定めたものであることと合わない。「要介護認定を不要とする特例を定めた法律」とする記述は、給付を受けるための手続きに手を加える性質のものではないという点で成り立たない。「認知症対応型共同生活介護の設置基準のみを定めた法律」とする記述も、対象を一つのサービスに狭めており、暮らしのあらゆる場面にわたる基本の法律という性格を取り違えている。
問81-13

訪問・通いに加えて泊まりや看護を組み合わせて提供できるサービスの普及促進に関する近年の動向として、最も適切なものはどれか。

  • ①看護小規模多機能型居宅介護は近年廃止が決定したものである
  • ②小規模多機能型居宅介護は要介護者専用となり要支援者は使えなくなった
  • ③これらは施設サービスに分類変更され、限度額の対象外となったものである
  • ④医療ニーズの高い在宅要介護者を支えるため普及促進が図られている
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正解 ④医療ニーズの高い在宅要介護者を支えるため普及促進が図られている
解説
在宅生活を継続する要介護者の中には医療的なケアを必要とする者も多いことから、訪問・通い・宿泊に訪問看護の機能を組み合わせて柔軟に提供できる看護小規模多機能型居宅介護など、地域密着型サービスの普及促進が近年の制度運営における重要な方向性の一つとされている。廃止や施設サービスへの分類変更といった事実はない。

他の選択肢が不適切な理由
看護小規模多機能型居宅介護の廃止が決定したとする記述は、医療的なケアを受けながら在宅で暮らす人を支える手立てとして重んじられている流れと正反対である。小規模多機能型居宅介護が要介護者専用となり要支援者が使えなくなったとする記述は、要支援の者を対象とする介護予防のかたちが用意されていることと合わない。これらが施設サービスに分類変更され限度額の対象外となったとする記述も、いずれも住み慣れた地域での在宅生活を支える地域密着型のサービスであることに反する。
問91-13

高額介護サービス費の負担限度額に関する近年の見直しの動向として、最も適切なものはどれか。

  • ①現役並み所得者層等で令和3年8月から限度額が引き上げられた区分が新設
  • ②全所得層で負担限度額が一律に引き下げられ、負担が軽くなったものである
  • ③高額介護サービス費の制度そのものが令和3年に廃止されたものである
  • ④負担限度額は制度創設当初から一度も見直されていないものである
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正解 ①現役並み所得者層等で令和3年8月から限度額が引き上げられた区分が新設
解説
高額介護サービス費の負担限度額は、負担能力に応じた負担を求める観点から見直しが重ねられており、令和3年(2021年)8月からは、現役並み所得に相当する層など一定以上の所得がある世帯を対象に、負担限度額を引き上げる区分が新設された。制度自体が廃止されたことはなく、全所得層一律の引き下げが行われたわけでもない。

他の選択肢が不適切な理由
「全所得層で負担限度額が一律に引き下げられた」とする記述は、負担できる力に応じて求めるという見直しの方向と逆であり、給付費の増加が続く中で行われた改正の趣旨とも合わない。「制度そのものが令和3年に廃止された」とする記述は、負担が重くなりすぎないよう歯止めをかける仕組みが現在も働いていることに反する。「制度創設当初から一度も見直されていない」とする記述も、所得の区分と限度額が段階的に組み替えられてきた経緯を無視している。
問101-13

介護保険制度における介護報酬改定及び保険料の見直しの周期に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①介護報酬改定・保険料の見直しはいずれも毎年行われるとされている
  • ②介護報酬改定・保険料見直しはいずれも原則3年ごとに行われるとされる
  • ③介護報酬改定は10年ごと、保険料の見直しは毎年行われるとされている
  • ④改定・見直しは一度定めた後は固定され、以後変更されないとされる
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正解 ②介護報酬改定・保険料見直しはいずれも原則3年ごとに行われるとされる
解説
介護報酬は、原則として3年に一度の頻度で改定される(診療報酬改定と重なる年は同時改定となる)。また、第1号被保険者の介護保険料の基準額も、3年を1期とする市町村介護保険事業計画の策定にあわせて見直される仕組みとなっており、両者はおおむね連動したサイクルで運用されている。

他の選択肢が不適切な理由
「いずれも毎年行われる」とする記述は、事業計画を3年を1期として立て、その期間の見通しに基づいて保険料を定める仕組みと合わない。「介護報酬改定は10年ごと」とする記述は、物価や賃金の動きに対して見直しがあまりに遅く、事業所の運営が立ち行かなくなってしまう。「一度定めた後は固定され以後変更されない」とする記述も、高齢者の数やサービスの利用の状況が変わっていく以上、成り立たない。

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