2026年版・1-11

介護保険事業計画と地域支援事業の一問一答

介護支援専門員試験「介護支援分野①(制度の基礎)」から、介護保険事業計画と地域支援事業に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問11-11

市町村介護保険事業計画に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①3年を1期として策定され、当該市町村の保険料算定基礎となる
  • ②1年ごとに策定され、都道府県が代わりに承認するものである
  • ③5年を1期として策定され、国が直接内容を決定するものである
  • ④策定は任意であり、多くの市町村では作成されていないものである
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正解 ①3年を1期として策定され、当該市町村の保険料算定基礎となる
解説
市町村介護保険事業計画は、介護保険法に基づき3年を1期として市町村が策定する計画であり、計画期間中に見込まれるサービス量等をもとに、当該市町村の第1号被保険者の介護保険料(基準額)が算定される基礎となる重要な計画である。策定は市町村の法的義務であり、任意のものではない。

他の選択肢が不適切な理由
「1年ごとに策定され都道府県が代わりに承認する」とする記述は、保険料が一定の期間を通じて据え置かれることと合わず、計画の期間と保険料を定める期間はそろえられている。「5年を1期として国が直接内容を決定する」とする記述は、地域ごとに高齢化の進み方やサービスの整い方が異なる以上、国が個々の市町村の見込量まで決めることはできない。「策定は任意であり多くの市町村では作成されていない」とする記述も、計画がなければ保険料を定める根拠を欠くことになるため成り立たない。
問21-11

都道府県介護保険事業支援計画に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①1年ごとに策定され、市町村計画より優先して適用される
  • ②3年を1期に策定され、市町村計画を広域的に支援する内容を定める
  • ③策定義務はなく、希望する都道府県のみが任意で策定する
  • ④全国一律の内容が国によって一方的に定められ、都道府県は関与しない
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正解 ②3年を1期に策定され、市町村計画を広域的に支援する内容を定める
解説
都道府県介護保険事業支援計画も、市町村介護保険事業計画と同じく3年を1期として策定され、介護保険施設の必要入所定員総数や、介護支援専門員等の人材確保・資質向上に関する事項など、都道府県として広域的な観点から市町村を支援する内容が定められる。策定は都道府県の法的義務である。

他の選択肢が不適切な理由
「1年ごとに策定され市町村計画より優先して適用される」とする記述は、期間が異なるうえ、両者が上下の関係ではなく整合を図りながら定められるものであることと合わない。「策定義務はなく希望する都道府県のみが任意で策定する」とする記述は、介護保険施設の必要入所定員の総数など、この計画がなければ定まらない事項があることを見落としている。「全国一律の内容が国によって一方的に定められる」とする記述も、区域の実情を踏まえて都道府県が定めるという計画の性格に反する。
問31-11

市町村介護保険事業計画に定める事項として、最も適切なものはどれか。

  • ①個々の被保険者に対する要介護認定の結果とされている
  • ②全国一律に定められた介護報酬の単価とされている
  • ③各年度における対象サービスの種類ごとの見込量とされる
  • ④特定の介護サービス事業者の経営状況の詳細とされている
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正解 ③各年度における対象サービスの種類ごとの見込量とされる
解説
市町村介護保険事業計画には、計画期間中の各年度における居宅サービス・地域密着型サービス・施設サービスなど、サービスの種類ごとの必要利用見込量(見込量)や、それを確保するための方策等を定めることとされている。個々人の認定結果や介護報酬単価そのもの、特定事業者の経営状況を定める計画ではない。

他の選択肢が不適切な理由
個々の被保険者に対する要介護認定の結果を挙げる記述は、それが一人ひとりに向けられた処分であって、地域全体の見通しを立てるこの計画に載せる事柄ではない。全国一律に定められた介護報酬の単価を挙げる記述は、報酬が国の定めるものであり、市町村が計画によって決められるものではない。特定の事業者の経営状況の詳細を挙げる記述も、計画に定めるのが必要な量とそれを確保する方策であって、個々の事業者の内情ではないことと合わない。
問41-11

地域支援事業を構成する3つの事業として、最も適切な組み合わせはどれか。

  • ①介護給付、予防給付、市町村特別給付の3つとされている
  • ②施設サービス事業、居宅サービス事業、地域密着型サービス事業等
  • ③審査支払事業、苦情処理事業、調査研究事業の3つとされている
  • ④総合事業、包括的支援事業、任意事業の3つで構成される
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正解 ④総合事業、包括的支援事業、任意事業の3つで構成される
解説
地域支援事業は、市町村が実施主体となり、介護予防・日常生活支援総合事業(総合事業)、包括的支援事業、任意事業の3つの事業を組み合わせて実施するものである。介護給付・予防給付・市町村特別給付は保険給付の分類であり、地域支援事業とは別の枠組みである。

他の選択肢が不適切な理由
介護給付・予防給付・市町村特別給付を挙げる記述は、認定を受けた者に対して行う保険給付の分け方であり、認定の有無にかかわらず地域全体を支えるこの事業とは別の枠組みである。施設・居宅・地域密着型といったサービス事業を挙げる記述は、事業者が提供するサービスの種類による分類にすぎない。審査支払・苦情処理・調査研究を挙げる記述も、国民健康保険団体連合会が担う業務であって、市町村が実施するこの事業の内訳ではない。
問51-11

介護予防・日常生活支援総合事業(総合事業)の内容として、最も適切なものはどれか。

  • ①介護予防・生活支援サービス事業と一般介護予防事業から構成される
  • ②地域包括支援センターの運営のみを行う事業とされている取扱いである
  • ③在宅医療・介護連携推進事業のみから構成される事業とされる
  • ④介護保険施設の建設に対する補助のみを行う事業とされている
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正解 ①介護予防・生活支援サービス事業と一般介護予防事業から構成される
解説
総合事業は、要支援者や基本チェックリスト該当者(事業対象者)を対象に訪問型・通所型サービス等を提供する介護予防・生活支援サービス事業と、第1号被保険者全体を対象とする一般介護予防事業の2つから構成される。地域包括支援センターの運営そのものは包括的支援事業に位置づけられる。

他の選択肢が不適切な理由
地域包括支援センターの運営のみを行うとする記述は、その運営が包括的支援事業に位置づけられており、この事業の内容ではない。在宅医療・介護連携推進事業のみから構成されるとする記述も、同じく包括的支援事業に含まれるものであり、要支援の者などへ直接サービスを届けるという性格を持たない。介護保険施設の建設に対する補助のみを行うとする記述も、基盤の整備に対する助成は別の仕組みで行われており、介護予防や生活支援を目的とするこの事業とは異なる。
問61-11

包括的支援事業に含まれる事業として、最も適切なものはどれか。

  • ①訪問型サービス・通所型サービスの直接提供とされているものである
  • ②地域包括支援センターの運営や在宅医療・介護連携推進事業である
  • ③介護給付等費用適正化事業のみとされているものである
  • ④家族介護支援事業のみが含まれるとされているものである
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正解 ②地域包括支援センターの運営や在宅医療・介護連携推進事業である
解説
包括的支援事業には、地域包括支援センターの運営(総合相談支援業務、権利擁護業務、包括的・継続的ケアマネジメント支援業務等)に加え、社会保障充実分として在宅医療・介護連携推進事業、生活支援体制整備事業、認知症総合支援事業、地域ケア会議推進事業などが含まれる。訪問型・通所型サービスの直接提供は総合事業、介護給付等費用適正化事業や家族介護支援事業は任意事業に位置づけられる。

他の選択肢が不適切な理由
訪問型サービス・通所型サービスの直接提供を挙げる記述は、これらが要支援の者などに向けて総合事業として行われるものであり、地域全体の支え合いの土台を整えるこの事業の内容ではない。介護給付等費用適正化事業のみとする記述と家族介護支援事業のみとする記述は、いずれも市町村が地域の実情に応じて選んで行う任意の事業に位置づけられるものであり、しかも一つだけを挙げている点でもこの事業の説明として足りない。
問71-11

地域支援事業のうち任意事業に含まれる事業として、最も適切なものはどれか。

  • ①地域包括支援センターの運営とされているものである
  • ②介護予防・生活支援サービス事業とされているものである
  • ③介護給付等費用適正化事業や家族介護支援事業とされる
  • ④在宅医療・介護連携推進事業とされているものである
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正解 ③介護給付等費用適正化事業や家族介護支援事業とされる
解説
任意事業には、給付の適正化を図る介護給付等費用適正化事業や、介護者を対象とした介護教室・相談等を行う家族介護支援事業など、市町村が地域の実情に応じて実施する事業が含まれる。地域包括支援センターの運営や在宅医療・介護連携推進事業は包括的支援事業、介護予防・生活支援サービス事業は総合事業に位置づけられる。

他の選択肢が不適切な理由
地域包括支援センターの運営を挙げる記述と在宅医療・介護連携推進事業を挙げる記述は、いずれもすべての市町村が行うべき包括的支援事業に位置づけられており、実施するかどうかを市町村が選べるこの事業とは性格が異なる。介護予防・生活支援サービス事業を挙げる記述は、要支援の者などへ直接サービスを届ける総合事業の一部であり、財源の考え方が保険給付に近い点でも区別される。
問81-11

地域支援事業の財源構成に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①全額を国が単独で負担し、都道府県・市町村・保険料の負担はない
  • ②全額を第1号被保険者の保険料のみでまかなう仕組みである
  • ③全額を利用者負担でまかない、公費や保険料は投入されない
  • ④総合事業は保険給付に近い割合、他事業は公費中心で構成される
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正解 ④総合事業は保険給付に近い割合、他事業は公費中心で構成される
解説
介護予防・日常生活支援総合事業は、財源構成の考え方が保険給付(介護給付・予防給付)と同様に、公費と第1号・第2号保険料により賄われる。一方、包括的支援事業及び任意事業は、第2号被保険者の保険料は充てられず、公費(国・都道府県・市町村)と第1号被保険者の保険料により構成される点で異なる。

他の選択肢が不適切な理由
「全額を国が単独で負担する」とする記述は、市町村が実施の主体であり、都道府県や被保険者も費用を分かち合っていることと合わない。「全額を第1号被保険者の保険料のみでまかなう」とする記述は、公費が投じられていることを見落としており、65歳以上の者だけに負担が偏ってしまう。「全額を利用者負担でまかない公費や保険料は投入されない」とする記述も、介護予防や地域の支え合いを広く行き渡らせるというこの事業の目的に照らして成り立たない。
問91-11

市町村や地域包括支援センターが開催する地域ケア会議の目的として、最も適切なものはどれか。

  • ①個別ケースの検討を通じ地域課題を把握し政策形成へつなげること
  • ②介護報酬の改定内容を事業者に一方的に通知することになっている
  • ③要介護認定の二次判定を代替して行うことになっている
  • ④保険料の滞納者に対する督促を行うことになっている
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正解 ①個別ケースの検討を通じ地域課題を把握し政策形成へつなげること
解説
地域ケア会議は、多職種が協働して個別の高齢者の支援内容を検討する中で、地域に共通する課題を把握・分析し、その解決に向けた地域資源の開発や政策形成へとつなげていくことを目的として開催される。要介護認定や保険料徴収に関する事務を代替するものではない。

他の選択肢が不適切な理由
介護報酬の改定内容を事業者に一方的に通知するとする記述は、多くの職種が集まって支援の内容を話し合うというこの会議の性格と合わず、報酬の周知は別の手段によって行われる。要介護認定の二次判定を代替して行うとする記述は、判定が市町村に置かれる審査会の権限であることを取り違えている。保険料の滞納者に対する督促を行うとする記述も、徴収に関わる事務は保険者の窓口の仕事であり、支援を検討する場で扱う事柄ではない。
問101-11

市町村介護保険事業計画と市町村老人福祉計画との関係に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①両計画は全く独立して策定され、内容の整合性は求められないものである
  • ②両計画は一体のものとして作成し、内容の整合性を図ることが求められる
  • ③老人福祉計画は都道府県のみが策定し、市町村は関与しないものである
  • ④事業計画があれば老人福祉計画の策定義務がなくなるものである
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正解 ②両計画は一体のものとして作成し、内容の整合性を図ることが求められる
解説
市町村介護保険事業計画は、老人福祉法に基づく市町村老人福祉計画と一体のものとして作成することとされており、高齢者福祉施策全体との整合性を図りながら策定することが求められている。介護保険事業計画の策定によって老人福祉計画の策定義務がなくなるわけではない。

他の選択肢が不適切な理由
「全く独立して策定され内容の整合性は求められない」とする記述は、同じ高齢者を対象とする計画がばらばらに立てられれば、必要な量の見積りも施策も食い違ってしまうことを見落としている。「老人福祉計画は都道府県のみが策定し市町村は関与しない」とする記述は、老人福祉法が市町村にも計画の策定を求めていることに反する。「事業計画があれば老人福祉計画の策定義務がなくなる」とする記述も、介護保険の対象とならない福祉の施策を含む計画である以上、置き換えることはできない。

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