2026年版・2-9

ボイラーの点検・清掃の一問一答

2級ボイラー技士試験「ボイラーの取扱いに関する知識」から、ボイラーの点検・清掃に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問12-9

ボイラーの内部点検(開放検査)で確認する対象として、最も適切なものはどれか。

  • ①内部点検はボイラーを運転させたまま外部から目視で行うものであり、内部に入る必要はない。
  • ②内部点検は燃焼室の外側の断熱材の劣化のみを対象とし、伝熱面は対象に含まれない。
  • ③内部点検では蒸気配管の外側の塗装状態のみを確認すればよく、缶体内部は対象外である。
  • ④缶水を抜いた状態で内部に入り、伝熱面のスケールの付着状況や腐食、亀裂の有無を確認する。
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正解 ④缶水を抜いた状態で内部に入り、伝熱面のスケールの付着状況や腐食、亀裂の有無を確認する。
解説
内部点検(開放検査)は、ボイラー水を抜いて内部を冷却したうえでマンホール等から内部に入り、伝熱面に付着したスケールの状況や腐食の進行、亀裂の有無などを直接確認する点検である。

他の選択肢が不適切な理由
内部点検は運転を停止し内部に人が入って行う点検であり、運転中の外部目視だけで代用できるものではない。断熱材の劣化は外部点検等で扱われる事項であり、内部点検の主眼である伝熱面の状態確認とは異なる。内部点検は缶体内部の状態を確認することが目的であり、配管外側の塗装状態の確認にとどまるものではない。
問22-9

ボイラーの内部点検(開放検査)を行う前の準備として、最も適切なものはどれか。

  • ①内部点検は高温・高圧の状態のままできるだけ短時間で済ませるほうが、作業効率はよい。
  • ②内部を十分に冷却し、換気を行って酸素濃度などを確認したうえで、マンホールを開放して入る。
  • ③内部点検の準備を進める際は、缶水を抜かずに満水の状態のまま作業に取りかかればよい。
  • ④内部点検前の換気は不要であるとされ、マンホールを開けた直後からただちに内部へ入ってよい。
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正解 ②内部を十分に冷却し、換気を行って酸素濃度などを確認したうえで、マンホールを開放して入る。
解説
内部点検を行う前には、火傷防止のため内部を十分に冷却するとともに、密閉された内部空間での酸欠等を防ぐため換気を行い、酸素濃度などを確認したうえでマンホールを開放して入る必要がある。

他の選択肢が不適切な理由
高温・高圧のまま内部に入ることは火傷などの重大な危険を伴うため、効率を優先してよいものではない。内部点検は水を抜いた状態で行うものであり、満水のまま作業に取りかかることはできない。マンホールを開けた直後の内部は換気が不十分で酸欠等の危険があるため、十分な換気と確認を経てから入る必要がある。
問32-9

煙道側(ガス側)の伝熱面に付着したすすを除去する目的として、最も適切なものはどれか。

  • ①すすを除去しさえすれば、水側に発生しているスケールの量まで直接減らすことができる。
  • ②すすの除去は、蒸気の質を高めるために行うものであり、燃焼効率とは関係がない。
  • ③すすは安全弁の作動に影響を及ぼすことがあるため、これを防ぐことのみを目的として除去する。
  • ④すすの付着による熱の伝わりの低下をきちんと防いで、燃焼効率を良好な状態に保つために行う。
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正解 ④すすの付着による熱の伝わりの低下をきちんと防いで、燃焼効率を良好な状態に保つために行う。
解説
煙道側の伝熱面にすすが付着すると、水側のスケールと同様に熱の伝わりを妨げるため、定期的にすすを除去することで熱の伝わりを良好に保ち、燃焼効率の低下を防ぐことができる。

他の選択肢が不適切な理由
すすはガス側に生じるものであり、水側に生じるスケールの量を直接減らす効果はない。すすの除去は主に熱の伝わりを良好に保つことを目的とするものであり、蒸気の質と直接結び付ける記述は不適切である。すすの付着は伝熱効率に関わる問題であり、安全弁の作動に直接影響するものではない。
問42-9

すす吹き(スートブロー)に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①運転中に蒸気や圧縮空気を吹き付け、煙道側の伝熱面に付着したすすを除去する作業である。
  • ②すす吹きはボイラー水を用いて缶体内部のスケールを除去するために行う、また別の作業である。
  • ③すす吹きは点火前にあらかじめ行うプレパージと同じ操作を指すまた別の呼び方にすぎない。
  • ④すす吹きは安全弁の吹出し圧力を調整するために行う作業を指す、別の用語である。
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正解 ①運転中に蒸気や圧縮空気を吹き付け、煙道側の伝熱面に付着したすすを除去する作業である。
解説
すす吹き(スートブロー)は、運転中または運転の合間に蒸気や圧縮空気を伝熱面に吹き付けて、煙道側(ガス側)に付着したすすを除去する作業であり、伝熱効率の維持に役立つ。

他の選択肢が不適切な理由
缶体内部(水側)のスケールの除去は酸洗浄など別の方法で行うものであり、すす吹きとは対象が異なる。すす吹きは燃焼中の伝熱面清掃であり、点火前の換気操作であるプレパージとは目的も実施のタイミングも異なる。すす吹きは伝熱面の清掃作業であり、安全弁の圧力調整とは無関係である。
問52-9

水側の伝熱面に生じたスケールを除去する方法として、最も適切なものはどれか。

  • ①スケールは吹出し(ブロー)だけで完全に除去でき、他の清掃方法は不要である。
  • ②スケールは自然に剥離して蒸気とともに排出されるため、特別な除去作業を要しない。
  • ③酸洗浄などの化学的な洗浄や、機械的な清掃によってスケールを除去するようにする。
  • ④スケールの除去はすす吹きと同じ手順で行うものであり、別の方法を用いる必要はない。
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正解 ③酸洗浄などの化学的な洗浄や、機械的な清掃によってスケールを除去するようにする。
解説
水側に生じた硬いスケールは、吹出しだけでは十分に除去できないことが多く、酸洗浄などの化学的な洗浄方法や、ブラシ等を用いた機械的な清掃によって除去する必要がある。

他の選択肢が不適切な理由
吹出しは主に沈殿しやすいスラッジ状の不純物の排出に有効な方法であり、固着したスケールの除去には十分でないことが多い。スケールは自然に剥離するとは限らず、放置すれば伝熱面に留まり続けるため、除去作業が必要である。スケールの除去とすす吹きは対象(水側とガス側)が異なる別々の清掃作業であり、同じ手順で行えるものではない。
問62-9

定期的な内部点検・清掃を怠った場合に生じうる問題として、最も適切なものはどれか。

  • ①内部点検・清掃をたとえ怠っても、圧力計や水面計さえ点検していれば、十分に同等の安全性が保てる。
  • ②内部点検・清掃は外観上の美観のためだけに行う作業にすぎず、安全性の確保とは関係しない。
  • ③スケールや腐食の進行に気付かないまま運転を続ければ、伝熱面の損傷や事故につながる危険が高まる。
  • ④内部点検・清掃を怠ると、かえってスケールがボイラー水の水質を大きく改善する効果さえ生む。
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正解 ③スケールや腐食の進行に気付かないまま運転を続ければ、伝熱面の損傷や事故につながる危険が高まる。
解説
定期的な内部点検・清掃を怠ると、伝熱面に生じたスケールや腐食の進行に気付かないまま運転を続けることになり、伝熱面の局部的な過熱や損傷、最終的には重大な事故につながる危険が高まる。

他の選択肢が不適切な理由
圧力計や水面計は圧力・水位を示す計器であり、伝熱面自体のスケールや腐食の状態を直接確認できるものではないため、内部点検・清掃の代わりにはならない。内部点検・清掃はスケールや腐食による損傷を防ぐという安全上重要な意味を持ち、美観のためだけの作業ではない。スケールの付着は水質を改善する効果を持つものではなく、むしろ伝熱を妨げる有害な付着物である。
問72-9

外部点検(運転中の外観点検)で確認すべき事項として、最も適切なものはどれか。

  • ①外部点検は年に一度の性能検査のときにまとめて行えばよく、日常的には不要である。
  • ②配管の継手やケーシングからの蒸気・水の漏れ、異常な音や振動がないかを確認する。
  • ③外部点検の対象は燃料タンクの外観のみであり、ボイラー本体は対象に含まれない。
  • ④外部点検では、内部点検で確認すべきスケールの状態まで正確に把握できる。
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正解 ②配管の継手やケーシングからの蒸気・水の漏れ、異常な音や振動がないかを確認する。
解説
外部点検では、運転中のボイラー本体や配管の継手・ケーシングなどから蒸気や水の漏れがないか、また異常な音や振動が発生していないかを日常的に確認する。

他の選択肢が不適切な理由
外部からの漏れや異音は日常的に変化しうる事項であり、年一度の性能検査時だけの確認では見逃しが生じやすい。外部点検はボイラー本体を含めた設備全体の外観確認を対象とするものであり、燃料タンクだけに限定されるものではない。スケールは内部(水側)に生じるものであり、外部からの点検だけでその状態を正確に把握することはできない。
問82-9

内部点検の結果、著しい腐食やスケールが確認された場合の対応として、最も適切なものはどれか。

  • ①腐食やスケールが確認されても、蒸気が発生してさえいれば運転上の問題はないと判断する。
  • ②著しい腐食が見つかった場合であっても、次の性能検査の時期までは是正を先送りしてよい。
  • ③腐食やスケールの程度に応じて補修や清掃を行い、必要であれば運転再開の可否を慎重に判断する。
  • ④スケールの付着が確認された場合には、水質管理の見直しは行わず放置してよいという対応である。
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正解 ③腐食やスケールの程度に応じて補修や清掃を行い、必要であれば運転再開の可否を慎重に判断する。
解説
内部点検で著しい腐食やスケールが確認された場合は、その程度に応じて補修や清掃を行い、伝熱面や缶体の健全性を確認したうえで、運転を再開してよいかどうかを慎重に判断する必要がある。

他の選択肢が不適切な理由
蒸気が発生していても、腐食が進行した状態のまま運転を続けることは破裂等の重大事故につながる危険があり、問題ないと判断してはならない。著しい腐食は放置すれば急速に悪化するおそれがあるため、是正を次の検査時期まで先送りすることは危険である。スケールが確認された場合は、その発生原因である水質管理の状態を見直すことが再発防止の観点から重要である。
問92-9

ボイラーの点検・清掃の記録を作成し、継続的に保存することの意義として、最も適切なものはどれか。

  • ①点検・清掃の記録は義務ではあるが、実際には水質管理の改善にはほぼ利用されない資料である。
  • ②記録さえ保存しておけば、次回以降は内部点検そのものを完全に省略してもよいことになる。
  • ③点検・清掃の記録は事故が発生した後にのみ確認すればよく、日常的な活用の意義はない。
  • ④過去のスケール・腐食の進行状況や補修履歴を把握でき、点検計画や水質管理の改善に役立つ。
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正解 ④過去のスケール・腐食の進行状況や補修履歴を把握でき、点検計画や水質管理の改善に役立つ。
解説
点検・清掃の記録を継続的に保存することで、過去のスケールや腐食の進行状況、補修の履歴を把握でき、これらを踏まえて今後の点検の頻度や水質管理の方法を見直すなど、継続的な改善に役立てることができる。

他の選択肢が不適切な理由
点検・清掃の記録は実際の劣化傾向の把握や対策の検討に活用できる資料であり、単なる形式的な義務にとどまるものではない。記録を保存すること自体は次回の内部点検を省略してよい理由にはならず、点検は引き続き実施する必要がある。記録は日常の点検計画や維持管理の判断材料として活用すべきものであり、事故発生後にのみ意味を持つものではない。
問102-9

マンホールから内部に入って行う点検作業における安全対策として、最も適切なものはどれか。

  • ①内部作業はできるだけ一人だけで完結させたほうが連絡の手間が生じず、そもそも監視者を置く必要はない。
  • ②内部の作業者と外部の監視者を配置し、酸欠や有毒ガスの兆候があれば直ちに退避できる体制をとる。
  • ③内部に入る作業者は防護具さえきちんと装着していれば、換気の状態はもう確認しなくてもよい。
  • ④マンホールからの出入りは思いのほか体力を使うため、休憩を取らず一気に終えるべきである。
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正解 ②内部の作業者と外部の監視者を配置し、酸欠や有毒ガスの兆候があれば直ちに退避できる体制をとる。
解説
ボイラー内部のような閉鎖された空間での作業では、内部の作業者に加えて外部に監視者を配置し、酸欠や有毒ガスの兆候が見られた場合に直ちに退避や救助ができる体制を整えて行う必要がある。

他の選択肢が不適切な理由
閉鎖空間での単独作業は異常時の発見や対応が遅れる危険が大きく、監視者を置かなくてよいという記述は不適切である。防護具を装着していても内部の酸素濃度や有害ガスの状態を事前に確認する必要があり、換気状態の確認を省略してよい理由にはならない。閉鎖空間での作業は身体への負担が大きいため、適切に休憩を取りながら安全に進めるべきであり、休憩なく一気に終えるべきという考え方は不適切である。

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