2026年版・2-10

運転休止中の保存法の一問一答

2級ボイラー技士試験「ボイラーの取扱いに関する知識」から、運転休止中の保存法に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問12-10

ボイラーの休止中の保存法のうち、乾燥保存法の説明として、最も適切なものはどれか。

  • ①内部を清缶剤を溶かした水で満たし、常に空気に触れないよう完全に密閉して保管する方法である。
  • ②内部の水を半分程度まで排出し、残った水に薬剤を加えて保管する、また別の方法を指す。
  • ③内部の水を全て排出し、内部を十分に乾燥させたうえで吸湿剤とともに密閉して保管する方法。
  • ④内部の水は排出せず、燃焼を継続したまま常時保温状態で保管する、別の方法を指す。
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正解 ③内部の水を全て排出し、内部を十分に乾燥させたうえで吸湿剤とともに密閉して保管する方法。
解説
乾燥保存法は、ボイラー水を全て排出して内部の清掃を行った後、少量の燃焼などにより内部を十分に乾燥させ、吸湿剤(シリカゲル等)とともに密閉して保管する方法である。内部を乾いた状態に保つことで腐食の進行を抑える。

他の選択肢が不適切な理由
内部を水で満たして密閉する方法は満水保存法の説明であり、乾燥保存法とは異なる。水を半分程度残す方法は乾燥保存法・満水保存法のいずれにも当たらない不適切な保存方法である。燃焼を継続したまま保管することは休止中の保存法とは相いれない記述であり、誤りである。
問22-10

ボイラーの休止中の保存法のうち、満水保存法の説明として、最も適切なものはどれか。

  • ①内部の水を全て排出し、乾燥剤とともに密閉して内部を乾いた状態に保つ方法を指す。
  • ②内部を清缶剤を溶かした水で満たし、空気に触れないよう完全に密閉して保管する方法。
  • ③内部を水で満たした状態のまま、常時燃焼を継続して蒸気を発生させ続ける方法を指す。
  • ④内部の水を抜いたうえで、換気だけを行い、薬剤は使用しない方法を指す。
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正解 ②内部を清缶剤を溶かした水で満たし、空気に触れないよう完全に密閉して保管する方法。
解説
満水保存法は、ボイラー内部を清缶剤(防錆剤等)を溶かした水で満たし、空気(酸素)に触れないよう完全に密閉して保管する方法であり、比較的短期間の休止や早期の使用再開に備える場合に用いられる。

他の選択肢が不適切な理由
水を全て排出し乾燥剤とともに保管する方法は乾燥保存法の説明であり、満水保存法とは異なる。休止中は燃焼を停止して保管するのが前提であり、燃焼を継続し続けるという記述は休止中の保存法として誤りである。満水保存法では防錆のために薬剤(清缶剤)を用いるのが通常であり、薬剤を一切使用しないという記述は不適切である。
問32-10

満水保存法を採用する際に、特に注意が必要な環境条件として、最も適切なものはどれか。

  • ①気温が低く凍結のおそれがある場所では、水が凍って膨張し缶体や配管を損傷する危険がある。
  • ②満水保存法は高温多湿の環境でのみ問題が生じやすく、低温環境ではさほど注意する必要はない。
  • ③満水保存法であれば、屋外に設置されたボイラーであっても気温による影響をほぼ受けない。
  • ④満水保存法では気温にかかわらず、常に同じ濃度の薬剤を使用すればよいという対応である。
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正解 ①気温が低く凍結のおそれがある場所では、水が凍って膨張し缶体や配管を損傷する危険がある。
解説
満水保存法は内部を水で満たす方法であるため、気温が低く凍結するおそれがある環境では、水が凍って体積が膨張し、缶体や配管を損傷する危険がある。そのため凍結のおそれがある場合は採用を避けるか、凍結防止の措置を講じる必要がある。

他の選択肢が不適切な理由
満水保存法で特に注意すべきなのは低温による凍結の危険であり、高温多湿の環境だけに問題が限定されるという記述は誤りである。屋外設置など気温の影響を受けやすい環境では凍結の危険が高まるため、気温の影響を受けないという記述は誤りである。薬剤の濃度は保存期間や水質の状態に応じて適切に管理すべきものであり、気温にかかわらず常に同じでよいという記述は適切ではない。
問42-10

乾燥保存法を採用する際の保存期間中の管理として、最も適切なものはどれか。

  • ①吸湿剤を定期的に点検し、吸湿して効果が低下していれば新しいものと交換する。
  • ②乾燥保存法では一度吸湿剤を入れれば、保存期間中は点検を行わなくてよい。
  • ③乾燥保存法では吸湿剤の代わりに常に少量の水を入れておくことが望ましい。
  • ④乾燥保存法の保存期間中は、密閉状態を保つよりも定期的に内部を開放したほうがよい。
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正解 ①吸湿剤を定期的に点検し、吸湿して効果が低下していれば新しいものと交換する。
解説
乾燥保存法では、内部に置いた吸湿剤が湿気を吸収して効果が低下していないかを定期的に点検し、必要に応じて新しいものと交換することで、内部を乾いた状態に保ち続ける必要がある。

他の選択肢が不適切な理由
吸湿剤は湿気を吸収するにつれて効果が低下していくため、保存期間中に点検を行わないと乾燥状態を維持できなくなる。乾燥保存法は内部を乾いた状態に保つことが目的であり、水を入れることはこの方法の趣旨に反する。密閉状態を保つことが乾燥保存法の前提であり、定期的に内部を開放することはかえって外部からの湿気の侵入を招く。
問52-10

満水保存法における保存中の水質管理として、最も適切なものはどれか。

  • ①定期的に保存水中の薬剤濃度を測定し、防錆に必要な濃度がきちんと保たれているかを確認する。
  • ②満水保存法では薬剤さえ最初にきちんと投入すれば、以後の保存期間中に濃度を確認する必要はない。
  • ③満水保存法の保存水には、通常のボイラー運転時と同じ水質基準まで適用する必要はない。
  • ④満水保存法では保存水の管理よりも、外観の見た目の清潔さを優先して確認すればよい。
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正解 ①定期的に保存水中の薬剤濃度を測定し、防錆に必要な濃度がきちんと保たれているかを確認する。
解説
満水保存法では、保存している水の薬剤(防錆剤等)の濃度が時間とともに低下することがあるため、定期的に濃度などを測定し、所定の値が保たれているかを確認して、必要に応じて薬剤を補充する管理が求められる。

他の選択肢が不適切な理由
薬剤の濃度は保存期間中に変化しうるため、最初に投入しただけで以後確認しないという対応は防錆効果を維持できないおそれがある。満水保存法は缶体内部の腐食防止を目的とするものであり、水質に関する管理を不要とする記述は誤りである。防錆の効果は水質(薬剤濃度等)によって左右されるため、外観の清潔さだけを優先する考え方は本来の目的に合わない。
問62-10

休止期間の長さに応じた保存法の選択の考え方として、最も適切なものはどれか。

  • ①休止期間の長さにかかわらず、常に同じ保存法だけを一律に適用すればよく、使い分ける必要はない。
  • ②休止期間の長さ・再稼働の予定・凍結のおそれを踏まえ、乾燥保存法と満水保存法を使い分ける。
  • ③保存法の選択は、ボイラーの容量によって決まり、休止期間の長さは考慮しなくてよい。
  • ④保存法の選択は運転員個人のそのときの好みで自由に決めてよく、統一した考え方は存在しない。
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正解 ②休止期間の長さ・再稼働の予定・凍結のおそれを踏まえ、乾燥保存法と満水保存法を使い分ける。
解説
ボイラーの保存法は、休止期間の長さや近く再稼働する予定があるかどうか、設置場所での凍結のおそれの有無などの条件を踏まえて、乾燥保存法と満水保存法を適切に使い分ける必要がある。

他の選択肢が不適切な理由
休止期間や再稼働の予定、凍結のリスクなどの条件によって適した保存法は異なるため、常に同じ方法を一律に適用してよいという記述は誤りである。保存法の選択にはボイラーの容量だけでなく休止期間の長さなど複数の条件が関わるため、容量のみで決まるという記述は不適切である。保存法の選択は事故防止の観点から合理的な基準に基づいて判断すべきものであり、個人の好みで自由に決めてよいものではない。
問72-10

休止中の保存作業に入る前に行っておくべき準備として、最も適切なものはどれか。

  • ①内部の清掃を行い、スケールやスラッジなどの沈殿物をできるだけ取り除いておく。
  • ②休止に入る前の清掃は保存の効果に影響しないため、特に行う必要はない。
  • ③休止に入る前には燃料を満タンにしておくことが、保存作業として最も重要である。
  • ④休止に入る前の準備としては、圧力計を取り外すことだけを行えばよい。
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正解 ①内部の清掃を行い、スケールやスラッジなどの沈殿物をできるだけ取り除いておく。
解説
休止中の保存に入る前には、内部の清掃を行い、缶底に沈殿したスラッジやスケールなどの不純物をできるだけ取り除いておくことが望ましい。これらの沈殿物は保存中の腐食の原因にもなりうるため、清掃を怠らないことが重要である。

他の選択肢が不適切な理由
内部に沈殿物が残ったまま保存すると、保存中の腐食を助長するおそれがあり、清掃が保存効果に影響しないという記述は誤りである。休止中は燃焼を行わないため、燃料を満タンにしておくことが保存作業として重要という記述は的外れである。圧力計の取り外しだけでは内部の水や沈殿物の状態には対処できず、保存の準備として不十分である。
問82-10

休止していたボイラーの運転を再開する際に確認すべき事項として、最も適切なものはどれか。

  • ①休止期間さえ短ければ、内部の状態はあえて確認せずそのまま点火作業に入ってよい。
  • ②運転再開時の確認は、圧力計の外観だけを見ればよく、水面計や安全弁の確認までは不要である。
  • ③保存方法に応じ内部の状態(乾燥剤・保存水の水質等)を確認し、必要な附属品の点検も行う。
  • ④運転再開時には保存中に使用した吸湿剤や薬剤を確認せず、そのまま給水を開始してよい。
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正解 ③保存方法に応じ内部の状態(乾燥剤・保存水の水質等)を確認し、必要な附属品の点検も行う。
解説
休止していたボイラーの運転を再開する際は、採用していた保存法に応じて内部の状態(乾燥保存法であれば乾燥剤の状態、満水保存法であれば保存水の水質等)を確認するとともに、安全弁や水面計などの附属品の点検も改めて行う必要がある。

他の選択肢が不適切な理由
休止期間の長短にかかわらず、保存中に生じた変化がないかを確認してから点火作業に入るべきであり、確認を省略してよいという記述は誤りである。運転再開時には圧力計だけでなく水面計や安全弁など複数の附属品を点検する必要があり、圧力計の外観確認のみでは不十分である。保存に用いた吸湿剤や薬剤の状態は内部の腐食の有無に関わる重要な情報であり、確認せずに給水を開始することは適切ではない。
問92-10

満水保存法を採用したボイラーで、保存水を抜いて新たに給水し直す必要がある場合として、最も適切なものはどれか。

  • ①保存水は一度満たしてしまえば、それ以後はずっと変わらず水質に関係なく入れ替える必要が生じない。
  • ②保存水の入れ替えは季節が変わるタイミングでのみ機械的に行えばよいという対応である。
  • ③保存水の入れ替えは、あくまで燃料費の節約のために行うものであり、水質とは関係がない。
  • ④保存水の薬剤濃度が管理値を下回るなど、防錆効果が十分に保たれていないと判断される場合。
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正解 ④保存水の薬剤濃度が管理値を下回るなど、防錆効果が十分に保たれていないと判断される場合。
解説
満水保存法では、定期的に測定した保存水の薬剤濃度が管理値を下回るなど、防錆効果が十分に保たれていないと判断された場合には、保存水を入れ替えるなどの対応が必要になる。

他の選択肢が不適切な理由
保存水は時間の経過とともに薬剤濃度が変化しうるため、一度満たせば入れ替えが不要という記述は誤りである。保存水の入れ替えの要否は水質の状態(薬剤濃度等)によって判断すべきものであり、季節の変わり目という時期だけで機械的に決めるものではない。保存水の入れ替えは防錆効果の維持という水質管理上の目的で行うものであり、燃料費の節約とは関係がない。
問102-10

ボイラーの休止中の保存法に関する共通の目的として、最も適切なものはどれか。

  • ①休止中の保存法は、燃料をより効率よく消費するための燃焼技術の一つにすぎない。
  • ②休止中の保存法は、蒸気の圧力をあえて一時的に高めて保管するための操作を指す。
  • ③休止期間中に内部が腐食したり性能が損なわれたりすることを防ぎ、次の使用に備える。
  • ④休止中の保存法は、水質基準を満たしていないボイラーを廃棄処分にするための手続きである。
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正解 ③休止期間中に内部が腐食したり性能が損なわれたりすることを防ぎ、次の使用に備える。
解説
乾燥保存法・満水保存法いずれの方法も、運転を休止している期間中にボイラー内部が腐食したり性能が損なわれたりすることを防ぎ、次に使用を再開する際に安全かつ正常に運転できる状態を保っておくことを共通の目的としている。

他の選択肢が不適切な理由
保存法は休止中の腐食防止等を目的とするものであり、燃焼を伴わない休止中に燃焼技術として位置づける記述は誤りである。保存法は圧力を高めて保管する操作ではなく、内部の状態を保つことが目的である。保存法は継続して使用するボイラーを良好な状態に保つための措置であり、廃棄処分の手続きとは無関係である。

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