2026年版・2-3

圧力・水位の監視と異常時対応の一問一答

2級ボイラー技士試験「ボイラーの取扱いに関する知識」から、圧力・水位の監視と異常時対応に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問12-3

運転中に圧力計の指示が最高使用圧力に近づいてきた場合の対応として、最も適切なものはどれか。

  • ①燃焼量を減らして圧力の上昇を抑え、安全弁が作動する前に圧力を適正な範囲に戻す。
  • ②圧力が上限に近づいたときこそ、蒸気需要に応えるため燃焼量をさらに増やすべきである。
  • ③安全弁が作動して圧力を下げてくれるため、燃焼量を変えずにそのまま運転を続ける。
  • ④圧力計の示度は一時的なものにすぎないため、水位の確認だけを行い圧力への対応は不要である。
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正解 ①燃焼量を減らして圧力の上昇を抑え、安全弁が作動する前に圧力を適正な範囲に戻す。
解説
圧力が最高使用圧力に近づいたら、安全弁の作動に頼るのではなく、燃焼量を減らすなどして圧力上昇を早めに抑え、適正な範囲内に戻すよう運転操作で対応する必要がある。

他の選択肢が不適切な理由
安全弁はあくまで最終的な安全装置であり、日常的にその作動を前提として運転することは不適切である。圧力が上限に近づいている状況で燃焼量を増やすことは、さらに圧力を上昇させる危険な操作である。圧力の異常上昇は重大な事故につながりうるため、水位確認だけで済ませてよいものではない。
問22-3

運転中に水面計で水位が急に低下しているのを発見した場合の対応として、最も適切なものはどれか。

  • ①水位が低下しているときほど燃焼量を増やし、より早く蒸気を発生させて需要に応えるべき対応である。
  • ②水位の低下は水面計の表示誤差によるものだと決めつけ、燃焼を止めずに水面計だけを交換する。
  • ③直ちに燃料の供給を止めて燃焼を停止し、あわてて給水は行わずに原因を確認して対応を判断する。
  • ④直ちに給水量を増やして水位の回復を優先し、燃焼はそのまま止めずに運転を続けるようにする。
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正解 ③直ちに燃料の供給を止めて燃焼を停止し、あわてて給水は行わずに原因を確認して対応を判断する。
解説
運転中に水位が急に低下しているのを発見したときは、直ちに燃料の供給を止めて燃焼を停止することが最優先である。伝熱面が過熱している可能性があるときにあわてて多量の給水を行うと、急冷によって伝熱面を損傷させたり、急激な蒸気の発生を招いたりする危険があるため、給水は原因(給水系統の不調や弁の操作ミス等)を確認しながら慎重に判断しなければならない。

他の選択肢が不適切な理由
燃焼を止めないまま給水量を増やすことを優先する対応は、過熱した伝熱面に急に水が触れることによる損傷の危険を見落としている。水位が低下している状況で燃焼量を増やすことは、伝熱面の焼損などの重大事故を招く極めて危険な操作である。水位の低下を表示誤差と決めつけて燃焼を止めずに水面計だけを交換する対応は、実際に水位が低下している可能性を無視した危険な判断である。
問32-3

水面計の水位が全く見えなくなった(水柱が上端まで達し確認できない)場合の対応として、最も適切なものはどれか。

  • ①水面計が見えないときは、水面計を無視して圧力計の示度だけをもとに運転を継続してよい。
  • ②水位が高すぎて見えていないだけであれば安全な状態であるため、そのまま何もせず運転を続ける。
  • ③水面計が見えない状態は水位計自体の破損を意味するため、直ちに水面計を分解して清掃する。
  • ④水面計の機能試験(吹出し)を行い、実際の水位を確認して状況に応じ燃焼停止等の措置をとる。
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正解 ④水面計の機能試験(吹出し)を行い、実際の水位を確認して状況に応じ燃焼停止等の措置をとる。
解説
水面計で水位が確認できない場合は、まず機能試験(吹出し)を行って現在の実際の水位を確かめる。水位が高すぎる状態も低すぎる状態もどちらも起こり得るため、実際の水位を確認したうえで、必要であれば燃焼を停止するなどの安全な措置をとらなければならない。

他の選択肢が不適切な理由
水位が高すぎる場合はキャリオーバなど別の危険を伴うため、確認せずに安全と決めつけることはできない。水面計は水位を直接確認できる重要な手段であり、圧力計だけで代用してよいものではない。水面計が見えない原因は詰まりなど様々であり、確認前に分解に踏み切る対応は状況把握を誤らせる危険がある。
問42-3

二つ以上の水位検出方式(例えば水面計とは別の水位検出器)を組み合わせて水位を監視する意義として、最も適切なものはどれか。

  • ①水位検出器を複数にする目的は、もっぱら蒸気圧力の測定精度を高めるためのものである。
  • ②水位検出器を複数設置すれば、日常の水面計による目視確認そのものが一切不要になる。
  • ③一方の検出方式に不具合が生じても他方で水位を確認でき、監視全体の信頼性を高められるため。
  • ④検出方式を複数にすることの目的は、給水ポンプの点検作業を省略できるようにするためである。
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正解 ③一方の検出方式に不具合が生じても他方で水位を確認でき、監視全体の信頼性を高められるため。
解説
水面計と電極式や差圧式などの水位検出器を組み合わせて用いるのは、一方に詰まりや故障が生じても他方で水位の実態を確認できるようにし、水位監視全体の信頼性を高めるためである。

他の選択肢が不適切な理由
検出器を複数設置しても、日常の目視確認である水面計の点検が不要になるわけではない。水位検出器の複数化と給水ポンプの点検の要否は別の事柄であり、点検省略の根拠にはならない。水位検出器は水位を検出するための機器であり、蒸気圧力の測定精度とは直接関係がない。
問52-3

運転中の圧力と水位の監視について、最も適切な考え方はどれか。

  • ①圧力と水位は互いに独立した現象であり、一方の異常が他方に影響を与えることは一切ない。
  • ②圧力と水位はともに連続的に変動しうる量であり、両方を並行して継続的に監視する必要がある。
  • ③圧力さえ安定していれば水位は自然に適正な範囲に保たれるため、水位の監視は簡略化してよい。
  • ④水位さえ適正であれば圧力の変動は運転上ほとんど問題にならないため、圧力の監視は簡略化してよい。
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正解 ②圧力と水位はともに連続的に変動しうる量であり、両方を並行して継続的に監視する必要がある。
解説
圧力と水位はいずれも運転状態によって連続的に変動する量であり、どちらか一方だけを見ていては異常を見逃す危険がある。運転員は圧力計と水面計の両方を並行して継続的に監視する必要がある。

他の選択肢が不適切な理由
圧力が安定していても給水の不調などにより水位だけが変化することがあり、水位監視を省略する根拠にはならない。水位が適正であっても燃焼量の変化などにより圧力が変動することがあり、圧力監視を省略する根拠にはならない。水位の異常低下は圧力変動を招くなど、両者は互いに影響し合う関係にあり、独立した現象とはいえない。
問62-3

圧力計の指示値と、実際の缶内圧力にずれが疑われる場合の確認方法として、最も適切なものはどれか。

  • ①圧力計のずれは燃焼量を変化させることでしか確認できないため、燃焼を強めて様子を見る。
  • ②圧力計の指示にずれが疑われる場合は、水面計の水位だけを見て圧力の判断に代える。
  • ③圧力計の指示値は常に正確であるという前提のもとで、そのまま運転を継続してよい。
  • ④予備の圧力計や別の校正済み計器と比較して、指示値に食い違いがないかを確かめる。
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正解 ④予備の圧力計や別の校正済み計器と比較して、指示値に食い違いがないかを確かめる。
解説
圧力計の指示にずれが疑われる場合は、予備の圧力計や重錘形圧力計などの校正された計器と比較することで、指示値に食い違いがないかを確認する。指示値が食い違う場合は圧力計を取り替える等の措置をとる。

他の選択肢が不適切な理由
圧力計も機械的な計器である以上、経年劣化や故障によって指示値がずれることがあり、常に正確であるという前提は誤りである。水位と圧力は異なる物理量であり、水位の確認だけで圧力の異常を判断することはできない。燃焼量を変化させることは圧力自体を変動させてしまい、圧力計の指示のずれを確認する方法として適切ではない。
問72-3

運転中に安全弁が作動して蒸気を吹き出した場合にとるべき対応として、最も適切なものはどれか。

  • ①安全弁が正常に作動した証拠であるため、燃焼量を変えることなくそのまま運転を継続する。
  • ②安全弁の作動は圧力計の故障を意味するため、圧力計をまず交換してから対応することとする。
  • ③安全弁が作動したら、直ちに給水を全て停止して水位を大きく下げるようにする対応をとる。
  • ④燃焼量を下げて圧力を安全弁の作動圧力より十分に低い値まで下げつつ、その原因を確認する。
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正解 ④燃焼量を下げて圧力を安全弁の作動圧力より十分に低い値まで下げつつ、その原因を確認する。
解説
安全弁が作動して蒸気を吹き出した場合は、燃焼量を下げるなどして圧力を作動圧力より十分に低い値まで下げるとともに、なぜ圧力が上昇したのか原因を確認する必要がある。

他の選択肢が不適切な理由
安全弁が作動した状態のまま燃焼量を変えずに運転を続けることは、圧力が高いまま維持される危険な対応である。安全弁の作動と給水量とは直接の関係がなく、給水を全停止して水位を下げることは別の危険(空だき)を招く。安全弁は圧力が設定値を超えたときに作動する装置であり、その作動が直ちに圧力計の故障を意味するわけではない。
問82-3

運転中にボイラーから異常な振動や異音が発生した場合の対応として、最も適切なものはどれか。

  • ①異音や振動への対応は、次回の定期自主検査の際にまとめて調査すればよい対応である。
  • ②直ちに圧力・水位を確認し、必要に応じて燃焼を停止するなど安全を優先した対応をとる。
  • ③異音や振動は燃焼機器の通常運転でも生じるものなので、特に気にせず運転を継続してよい。
  • ④異音や振動が発生した場合は、まず燃焼量を増やして状態が変化するかどうかを試してみる。
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正解 ②直ちに圧力・水位を確認し、必要に応じて燃焼を停止するなど安全を優先した対応をとる。
解説
運転中に異常な振動や異音が発生した場合は、キャリオーバや異常燃焼など重大な不具合の兆候である可能性があるため、直ちに圧力や水位などの運転状態を確認し、必要に応じて燃焼を停止するなど安全を優先した対応をとる必要がある。

他の選択肢が不適切な理由
異音や振動は異常の兆候であることが多く、通常運転の一部として軽視してよいものではない。原因不明のまま燃焼量を増やす対応は、異常の内容によってはさらに危険な状態を招くおそれがある。異音や振動への対応を後日の定期検査まで先送りすることは、事故を未然に防ぐ機会を逃す不適切な対応である。
問92-3

複数の運転員でボイラーの監視業務を引き継ぐ際の対応として、最も適切なものはどれか。

  • ①引き継ぎの際は、これまでの運転記録の確認だけを行い、現在の運転状態の確認は省略してよい。
  • ②圧力・水位・燃焼状態など運転状況を正確に申し送り、引き継いだ側も内容を実際に確認する。
  • ③運転の引き継ぎは、機器の操作方法さえ共有できていれば運転状態の申し送りは不要である。
  • ④圧力や水位が普段どおりであれば、口頭での申し送りは特に行わなくてもよい対応である。
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正解 ②圧力・水位・燃焼状態など運転状況を正確に申し送り、引き継いだ側も内容を実際に確認する。
解説
監視業務の引き継ぎでは、圧力・水位・燃焼状態など現在の運転状況を正確に申し送り、引き継いだ運転員自身も実際の計器等でその内容を確認することで、監視の空白や見落としを防ぐ必要がある。

他の選択肢が不適切な理由
普段どおりに見える状態でも申し送りを省略すると、微妙な変化の把握が引き継がれず異常発見が遅れるおそれがある。過去の記録の確認だけでは現在の状態を保証できず、実際の計器確認を省略してよい理由にはならない。操作方法の共有だけでは現在の運転状態そのものが伝わらず、監視業務の引き継ぎとして不十分である。
問102-3

水位が常用水位より高くなる傾向が続いている場合に確認すべき事項として、最も適切なものはどれか。

  • ①水位の高低は燃料の種類によってのみ決まるため、給水量の確認をしても意味がない。
  • ②水位が高い傾向が続く場合は、水面計の交換だけを行えばそれ以上の確認は不要である。
  • ③水位が高いことは安全性の面で望ましいことなので、原因を調べずそのままにしておいてよい。
  • ④給水量が蒸気消費量に対して過大になっていないか、給水弁や給水調整装置の状態を確認する。
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正解 ④給水量が蒸気消費量に対して過大になっていないか、給水弁や給水調整装置の状態を確認する。
解説
水位が常用水位より高い状態が続く場合は、給水量が蒸気消費量に対して過大になっていないか、給水弁や給水調整装置に不具合がないかを確認する必要がある。水位が高すぎる状態が続くとキャリオーバの危険が高まる。

他の選択肢が不適切な理由
水位が高すぎる状態はキャリオーバなど蒸気の質の低下を招く要因であり、望ましいことと決めつけて放置してよいものではない。水面計自体に異常がない場合でも給水系統に原因があることが多く、水面計の交換だけでは根本的な解決にならない。水位は給水量と蒸気消費量のバランスによって変化するものであり、燃料の種類だけで決まるという記述は誤りである。

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