2026年版・5-1

事故実態分析・防止策の一問一答

運行管理者試験(旅客)「実務上の知識及び能力」から、事故実態分析・防止策に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

この分野の演習

全10問/解説つき・基本無料

アプリ形式で解く(全440問) 実務上の知識及び能力の要点解説を読む
問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問15-1

事故防止対策における「ヒヤリ・ハット」情報の取扱いとして、最も適切なものはどれか。

  • ①事故に至っていない事例であるため記録に残す必要はない
  • ②報告した運転者を特定して懲戒処分の対象に加えていく
  • ③重大事故の背後に潜む危険を知る手がかりとして活用する
  • ④車両の不具合が原因の事例のみを整備部門へ回して処理する
答えと解説を見る
正解 ③重大事故の背後に潜む危険を知る手がかりとして活用する
解説
ヒヤリ・ハットとは、実際の事故には至らなかったものの、運転者が「ヒヤリとした」「ハッとした」出来事をいいます。1件の重大事故の背後には、多数の軽微な異常や危険な状況が潜んでいるとされており、運行管理者はこれらを積極的に収集・分析し、危険が生じやすい場所や状況を全運転者で共有することで、同種事故の未然防止につなげることができます。

他の選択肢が不適切な理由
「事故に至っていない事例であるため記録に残す必要はない」は誤りで、事故に至らなかった事例こそ、事故の芽を早期に摘むための貴重な情報源です。「報告した運転者を特定して懲戒処分の対象に加えていく」は誤りで、報告が処分と結び付くと運転者が申告をためらい、肝心の情報が集まらなくなります。「車両の不具合が原因の事例のみを整備部門へ回して処理する」は誤りで、ヒヤリ・ハットの多くは認知の遅れや運転操作といった人的要因に関するものであり、車両要因に限って扱うべきものではありません。
問25-1

映像記録型ドライブレコーダーの活用に関する説明として、最も適切なものはどれか。

  • ①事故時の映像を運転者への指導や再発防止の教材に活用できる
  • ②記録されるのは事故が発生した瞬間の静止画像に限られている
  • ③運転者本人の同意がなければ車両に取り付けることができない
  • ④衝撃を検知したときに限り映像が記録される仕組みとなっている
答えと解説を見る
正解 ①事故時の映像を運転者への指導や再発防止の教材に活用できる
解説
映像記録型ドライブレコーダーは、事故や急ブレーキの前後の状況を映像と加速度の記録として残す装置です。運行管理者は、記録された映像を用いて事故の発生状況を客観的に把握し、当事者だけでなく他の運転者に対しても、どの時点でどのような危険を予測すべきだったかを具体的に示す教材として活用できます。実技指導や危険予測の教育に用いることで、指導内容の説得力が高まります。

他の選択肢が不適切な理由
「記録されるのは事故が発生した瞬間の静止画像に限られている」は誤りで、前後一定時間の動画が記録され、音声や加速度も併せて残る機種が一般的です。「運転者本人の同意がなければ車両に取り付けることができない」は誤りで、装着自体は事業者の判断で行うことができ、法令上、運転者の同意を装着の要件とする定めはありません。「衝撃を検知したときに限り映像が記録される仕組みとなっている」は誤りで、常時録画を行い、衝撃検知時にその前後の記録を保護する方式のものも広く用いられています。
問35-1

デジタル式運行記録計の運行管理上の活用として、最も適切なものはどれか。

  • ①記録されるのは総走行距離のみで速度を記録する機能はない
  • ②運転者ごとの健康状態や疲労の度合いを自動的に判定して示す
  • ③記録された数値は運転者本人以外が閲覧してはならないもの
  • ④瞬間速度や運行距離の記録から速度超過や急操作を把握できる
答えと解説を見る
正解 ④瞬間速度や運行距離の記録から速度超過や急操作を把握できる
解説
運行記録計は、瞬間速度・運行距離・運行時間を記録する装置であり、デジタル式のものはこれらのデータを電子的に保存し、パソコン等で集計・分析できます。運行管理者は、記録から法定速度を超えた走行や急加速・急減速の発生状況を運転者ごとに把握し、事実に基づいた個別指導を行うことができます。

他の選択肢が不適切な理由
「記録されるのは総走行距離のみで速度を記録する機能はない」は誤りで、瞬間速度の記録は運行記録計の中心的な機能です。「運転者ごとの健康状態や疲労の度合いを自動的に判定して示す」は誤りで、運行記録計は走行に関するデータを記録する装置であり、健康状態を判定する機能は持ちません。「記録された数値は運転者本人以外が閲覧してはならないもの」は誤りで、記録は運行管理のために事業者が保存・活用すべき資料であり、運行管理者が確認して指導に用いることが前提とされています。
問45-1

運転者に対する「指差呼称」の指導に関する説明として、最も適切なものはどれか。

  • ①旅客に注意を促すため車内で行う放送の一種をいうもの
  • ②対象を指で差し声に出すことで確認の精度を高める手法
  • ③注意がそれるため交差点では行わないことが望ましい手法
  • ④運転経験の浅い新人運転者に限って求められる確認の方法
答えと解説を見る
正解 ②対象を指で差し声に出すことで確認の精度を高める手法
解説
指差呼称は、確認すべき対象を指で差し、その名称や状態を声に出して確認する方法です。目で見るだけの確認に比べ、指を差す動作と発声が加わることで意識が対象に向き、思い込みや見落としによる確認漏れを減らす効果があるとされています。発車前の安全確認や信号・標識の確認など、日常の運転動作に組み込んで習慣化させることが有効です。

他の選択肢が不適切な理由
「旅客に注意を促すため車内で行う放送の一種をいうもの」は誤りで、指差呼称は運転者自身の確認行動であり、車内放送とは目的も方法も異なります。「注意がそれるため交差点では行わないことが望ましい手法」は誤りで、交差点は確認すべき対象が多く、むしろ指差呼称の効果が期待される場面です。「運転経験の浅い新人運転者に限って求められる確認の方法」は誤りで、経験を積んだ運転者ほど慣れによる確認の省略が生じやすく、全運転者が対象となります。
問55-1

危険予知訓練を運転者教育に取り入れる目的として、最も適切なものはどれか。

  • ①運転者の運転技能を採点し乗務させるかどうかを判定する
  • ②事故を起こした運転者の責任の所在を明らかにしていく
  • ③潜む危険を事前に予測し回避の行動を考える力を養成する
  • ④車両の点検整備の手順を反復させて習熟の程度を確かめる
答えと解説を見る
正解 ③潜む危険を事前に予測し回避の行動を考える力を養成する
解説
危険予知訓練は、運転場面の写真やイラスト、ドライブレコーダーの映像などを題材に、そこに潜む危険を運転者が話し合って洗い出し、どのような行動をとれば危険を避けられるかを考える教育手法です。実際に事故を経験しなくても危険を先読みする感覚を養うことができ、複数人で意見を出し合うことで、自分では気付かなかった危険にも目が向くようになります。

他の選択肢が不適切な理由
「運転者の運転技能を採点し乗務させるかどうかを判定する」は誤りで、危険予知訓練は合否や優劣を判定する試験ではありません。「事故を起こした運転者の責任の所在を明らかにしていく」は誤りで、責任追及ではなく将来の事故防止を目的とするものです。「車両の点検整備の手順を反復させて習熟の程度を確かめる」は誤りで、これは日常点検の実技指導の内容であり、危険予知訓練とは目的が異なります。
問65-1

乗合バスの車内事故の防止対策として、最も適切なものはどれか。

  • ①旅客の着席や手すりの確保を確かめてから発進させていく
  • ②車内事故は旅客側の不注意によるもので対策の余地はない
  • ③遅延を回復するため停留所での停車時間を短縮させていく
  • ④車内事故で負傷するのは若年層が中心で高齢者は少ない
答えと解説を見る
正解 ①旅客の着席や手すりの確保を確かめてから発進させていく
解説
乗合バスの事故のうち相当数は、車内での転倒などによる車内事故が占めています。国土交通省の分析でも、負傷につながった車内事故の多くは転倒によるものとされています。運行管理者は運転者に対し、旅客が着席するか手すり等につかまったことを確認してから発進すること、停止時や発進時の加減速をできる限り緩やかにすること、車内放送で注意を促すことなどを徹底させる必要があります。

他の選択肢が不適切な理由
「車内事故は旅客側の不注意によるもので対策の余地はない」は誤りで、発進・停止の操作方法や車内案内の工夫によって防止できる事故が多く含まれます。「遅延を回復するため停留所での停車時間を短縮させていく」は誤りで、旅客の着席前に発進することとなり、かえって転倒事故を招きます。「車内事故で負傷するのは若年層が中心で高齢者は少ない」は誤りで、車内事故の負傷者は高齢の旅客が多く、重い後遺障害につながる例も確認されています。
問75-1

交通事故の要因分析に対する運行管理者の姿勢として、最も適切なものはどれか。

  • ①運転者個人の不注意として片付け再発防止策の検討は省く
  • ②当事者以外には内容を伏せ社内で共有しないようにする
  • ③車両の欠陥が確認された場合に限って原因の分析を行う
  • ④人・車両・環境・管理の各面から背後の要因を洗い出す
答えと解説を見る
正解 ④人・車両・環境・管理の各面から背後の要因を洗い出す
解説
交通事故は、運転者の認知・判断・操作といった人的要因だけでなく、車両の状態、道路や天候などの環境要因、乗務割や指導体制といった管理面の要因が重なって発生することが少なくありません。運行管理者は、直接の引き金となった事象にとどまらず、その背後にある要因を多面的に掘り下げ、再び同じ状況が生じないための具体的な対策に結び付ける必要があります。

他の選択肢が不適切な理由
「運転者個人の不注意として片付け再発防止策の検討は省く」は誤りで、不注意が生じた背景まで分析しなければ同種事故が繰り返されます。「当事者以外には内容を伏せ社内で共有しないようにする」は誤りで、事故の教訓は全運転者で共有してこそ再発防止に役立ちます。「車両の欠陥が確認された場合に限って原因の分析を行う」は誤りで、車両に起因しない事故についても原因の分析と対策は不可欠です。
問85-1

運転者に受診させる適性診断の目的として、最も適切なものはどれか。

  • ①運転に適さない者をふるい分けて乗務から外していくもの
  • ②運転行動の特性を運転者自身に把握させ指導に役立てる
  • ③運転技能の優劣に応じて賃金や処遇に差を設けていくもの
  • ④運転免許の更新を認めてよいかを事業者が判断するもの
答えと解説を見る
正解 ②運転行動の特性を運転者自身に把握させ指導に役立てる
解説
適性診断は、運転者の反応や判断の傾向、性格面の特徴といった運転行動の特性(いわゆる運転のくせ)を明らかにし、運転者本人にそれを自覚させたうえで、特性に応じた助言や指導を行うためのものです。運行管理者は、診断結果を踏まえて個々の運転者に必要な指導を行うことが求められます。

他の選択肢が不適切な理由
「運転に適さない者をふるい分けて乗務から外していくもの」は誤りで、適性診断は運転者としての適否を判定して選別する制度ではありません。「運転技能の優劣に応じて賃金や処遇に差を設けていくもの」は誤りで、診断結果を人事評価や処遇の格差に用いることは本来の趣旨に反します。「運転免許の更新を認めてよいかを事業者が判断するもの」は誤りで、免許の更新は公安委員会が行うものであり、事業者の適性診断とは関係がありません。
問95-1

ヒューマンエラーによる事故への対策の考え方として、最も適切なものはどれか。

  • ①人はミスをしないという前提で精神論による指導を徹底する
  • ②誤りを起こした運転者への罰則を強めることが最も効果的
  • ③人はミスをする前提で機器と仕組みの両面から対策を講じる
  • ④誤りの防止は運転者個人の努力に委ねるほかない領域である
答えと解説を見る
正解 ③人はミスをする前提で機器と仕組みの両面から対策を講じる
解説
どれほど注意深い運転者であっても、疲労や思い込み、慣れなどによって誤りを完全になくすことはできません。そこで、衝突被害軽減ブレーキなどの安全装置を活用するハード面の対策と、点呼や指差呼称、確認手順の標準化、無理のない乗務割の作成といったソフト面の対策を組み合わせ、誤りが起きても事故に至らせない仕組みをつくることが重要とされています。

他の選択肢が不適切な理由
「人はミスをしないという前提で精神論による指導を徹底する」は誤りで、注意喚起だけに頼る対策では誤りの発生自体を防げません。「誤りを起こした運転者への罰則を強めることが最も効果的」は誤りで、罰則の強化は報告の隠ぺいを招き、かえって危険情報が集まらなくなります。「誤りの防止は運転者個人の努力に委ねるほかない領域である」は誤りで、装置の導入や業務手順の改善など事業者側で講じうる対策は数多く存在します。
問105-1

死者又は重傷者を生じた交通事故を引き起こした運転者に対する特別な指導について、最も適切なものはどれか。

  • ①やむを得ない場合を除き再度乗務する前に行う必要がある
  • ②事故の日から1年以内であればいつ実施しても差し支えない
  • ③運転者本人から申し出があった場合に限り行えば足りる
  • ④特定診断を受診させた場合は指導を省略できることになる
答えと解説を見る
正解 ①やむを得ない場合を除き再度乗務する前に行う必要がある
解説
死者又は重傷者を生じた交通事故を引き起こした運転者(事故惹起運転者)に対する特別な指導は、当該交通事故を引き起こした後、再び事業用自動車に乗務する前に実施しなければなりません。ただし、外部の専門的機関における指導講習を受講する予定である場合は、この限りではないとされています。指導の内容は、法令等の再確認、交通事故の事例の分析に基づく再発防止対策、事故に関わる生理的・心理的要因とその対処方法、危険の予測及び回避などであり、実施時間は、貸切バス以外の一般旅客自動車及び特定旅客自動車の運転者については合計6時間以上、貸切バスの運転者については座学を合計10時間以上に加えて安全運転の実技を20時間以上行うこととされています。

他の選択肢が不適切な理由
「事故の日から1年以内であればいつ実施しても差し支えない」は誤りで、指導を受けないまま長期間乗務させることは制度の趣旨に反します。「運転者本人から申し出があった場合に限り行えば足りる」は誤りで、特別な指導は事業者に課された義務であり、本人の申し出の有無とは関係がありません。「特定診断を受診させた場合は指導を省略できることになる」は誤りで、特定診断の受診と特別な指導はいずれも必要であり、一方が他方を代替するものではありません。

運行管理者試験(旅客)の対策問題(全440問)に戻る

※本ページはアクセス解析のためCookieを利用し、その情報を外部(Google)へ送信しています。

※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。