2026年版・4-8

改善基準告示・特例の一問一答

運行管理者試験(旅客)「労働基準法関係」から、改善基準告示・特例に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問14-8

改善基準告示に違反する運行が確認された場合の一般的な取扱いについて、正しいものはどれか。

  • ①労働基準監督署は関与せず、事業者の自主的な改善のみに委ねられる
  • ②労働基準監督署が是正を指導し、地方運輸局へ通報される場合がある
  • ③違反した運転者本人に対してのみ、行政上の処分が行われる
  • ④違反があっても、運行管理者の資格には一切影響が及ばない
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正解 ②労働基準監督署が是正を指導し、地方運輸局へ通報される場合がある
解説
改善基準告示に違反する事実が労働基準監督署の監督指導によって確認された場合、事業者は是正のための指導を受けます。さらに、重大又は悪質な違反が認められる場合には、労働基準監督機関から地方運輸機関へ通報が行われ、通報を受けた地方運輸局等が道路運送法に基づく監査や行政処分を検討することになります。労働行政と運輸行政が連携して過労運転の防止を図る仕組みです。

他の選択肢が不適切な理由
「労働基準監督署は関与せず自主的な改善のみに委ねられる」というのは誤りで、改善基準告示の遵守状況は労働基準監督署の監督指導の対象です。「違反した運転者本人に対してのみ処分が行われる」も誤りで、拘束時間や休息期間を管理する責任を負うのは使用者であり、指導や処分の対象は事業者です。「運行管理者の資格には一切影響が及ばない」も誤りで、事業者に対する行政処分に伴い、運行管理者が解任や資格者証の返納を命じられることもあります。
問24-8

改善基準告示に違反した旅客自動車運送事業者に対して行われることがある措置として、正しいものはどれか。

  • ①改善基準告示に基づいて、運転者本人に罰金刑が科されてしまう
  • ②改善基準告示に基づいて、運行管理者の資格が直ちに失われてしまう
  • ③改善基準告示に基づいて、事業の許可が自動的に取り消されてしまう
  • ④道路運送法に基づき、輸送施設の使用停止などの行政処分を受ける
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正解 ④道路運送法に基づき、輸送施設の使用停止などの行政処分を受ける
解説
改善基準告示そのものには罰則が定められていませんが、労働基準監督機関から通報を受けた地方運輸局等は、道路運送法に基づく監査を行い、その結果に応じて自動車その他の輸送施設の使用停止、事業の停止、さらには許可の取消しといった行政処分を行うことができます。改善基準告示の遵守は、労働法上の問題にとどまらず事業の存続にも直結する事柄だといえます。

他の選択肢が不適切な理由
「改善基準告示に基づいて運転者本人に罰金刑が科される」というのは誤りで、告示には罰則がなく、また拘束時間等を管理する責任を負うのは使用者です。「運行管理者の資格が直ちに失われる」も誤りで、資格に関する措置は道路運送法に基づく手続を経て行われるものであり、告示違反によって自動的に失われるものではありません。「事業の許可が自動的に取り消される」も誤りで、処分は違反の内容や程度に応じて段階的に判断されます。
問34-8

バス運転者について、業務の必要上やむを得ない場合に認められる休息期間の分割の特例について、正しいものはどれか。

  • ①分割された休息期間は、1回当たり継続2時間以上あればよい
  • ②分割された休息期間の合計は、1日について8時間以上でよい
  • ③分割は1回当たり継続4時間以上、合計11時間以上とする
  • ④分割は勤務回数に関係なく、何回でも行うことができる
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正解 ③分割は1回当たり継続4時間以上、合計11時間以上とする
解説
バス運転者について、業務の必要上やむを得ない場合には、当分の間、休息期間を拘束時間の途中および拘束時間の経過直後に分割して与えることができます。この場合、分割された休息期間は1日において1回当たり継続4時間以上、合計11時間以上でなければなりません。また、分割して与えることができるのは、一定期間(1か月程度を限度とする)における全勤務回数の2分の1が限度とされています。

他の選択肢が不適切な理由
「1回当たり継続2時間以上」は、分割された1回分として認められる長さを実際より短く捉えたもので、短時間に細切れにされては疲労回復につながらないため4時間以上が必要です。「合計8時間以上でよい」も誤りで、分割する場合の合計は通常の下限である9時間よりさらに長い11時間以上が求められます。「勤務回数に関係なく何回でも行える」も誤りで、全勤務回数の2分の1という上限が設けられています。
問44-8

バス運転者が同時に1台の自動車に2人以上乗務する場合の拘束時間の特例について、正しいものはどれか。

  • ①車両内ベッドがある場合、拘束時間を24時間まで延長できる
  • ②車両内ベッドがある場合、拘束時間を20時間まで延長できる
  • ③車両内ベッドがある場合でも、拘束時間の延長は認められない
  • ④専用の座席がある場合、拘束時間を22時間まで延長できる
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正解 ②車両内ベッドがある場合、拘束時間を20時間まで延長できる
解説
バス運転者が同時に1台の自動車に2人以上乗務する場合、運転者専用の身体を伸ばして休息できる座席が設けられているときは、最大拘束時間を19時間まで延長し、休息期間を5時間まで短縮できます。さらに、車両内にベッドが設けられ、カーテン等により他の乗客の視線を遮る措置が講じられているときは、最大拘束時間を20時間まで延長し、休息期間を4時間まで短縮することができます。

他の選択肢が不適切な理由
「24時間まで延長できる」というのは、貨物自動車の運転者について一定の要件を満たすベッドが設けられている場合に認められる数値であり、バスの基準ではありません。「車両内ベッドがあっても延長は認められない」も誤りで、交替で休息をとれることを前提に延長が認められています。「専用の座席がある場合、22時間まで」は、座席の場合の限度を誤ったもので、正しくは19時間までです。
問54-8

バス運転者に隔日勤務をさせる場合の特例について、正しいものはどれか。

  • ①2暦日の拘束時間は21時間以内とし、勤務後20時間以上の休息を要する
  • ②2暦日の拘束時間は22時間以内とし、勤務後11時間以上の休息を要する
  • ③2暦日の拘束時間は24時間以内とし、勤務後24時間以上の休息を要する
  • ④2暦日の拘束時間は20時間以内とし、勤務後22時間以上の休息を要する
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正解 ①2暦日の拘束時間は21時間以内とし、勤務後20時間以上の休息を要する
解説
業務の必要上やむを得ない場合には、バス運転者を隔日勤務に就かせることができます。この場合、2暦日についての拘束時間は21時間を超えてはならず、勤務終了後には継続20時間以上の休息期間を与えなければなりません。さらに、事業場内仮眠施設または宿泊施設において夜間4時間以上の仮眠を与える場合には、2週間について3回を限度として2暦日の拘束時間を24時間まで延長できますが、その場合も2週間の総拘束時間は126時間を超えてはならないとされています。

他の選択肢が不適切な理由
「22時間以内、勤務後11時間以上」は、22時間がタクシーの隔日勤務の拘束時間の上限、11時間がバス日勤の休息期間の基本水準であり、いずれもバスの隔日勤務の基準ではありません。「24時間以内、勤務後24時間以上」の24時間は夜間仮眠を与えた場合に限って認められる例外的な数値であり、原則ではありません。「20時間以内、勤務後22時間以上」も改善基準告示が定めていない組合せです。
問64-8

バス運転者がフェリーに乗船している時間の取扱いについて、正しいものはどれか。

  • ①すべて労働時間として取り扱わなければならないとされている
  • ②すべて拘束時間として取り扱わなければならないとされている
  • ③原則として休息期間として取り扱うこととされている
  • ④運転者の希望により、休息期間か否かを選択できる
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正解 ③原則として休息期間として取り扱うこととされている
解説
自動車運転者がフェリーに乗船している時間は、原則として休息期間として取り扱われます。この休息期間とされた時間は、改善基準告示により与えるべき休息期間から差し引くことができますが、差し引いた後の休息期間は、フェリーの下船時刻から勤務終了時刻までの時間の2分の1を下回ってはならないとされています。船内で身体を休められる実態を踏まえつつ、下船後の運行に必要な休息は確保させる趣旨です。

他の選択肢が不適切な理由
「すべて労働時間として取り扱う」というのは誤りで、乗船中は運転や車両の管理から解放されているため原則として休息期間とされます。「すべて拘束時間として取り扱う」も同様に誤りです。「運転者の希望により選択できる」も誤りで、取扱いは告示によって定められており、当事者の選択にゆだねられているものではありません。
問74-8

予期し得ない事象への対応時間について、改善基準告示上除外することが認められている規制として、正しいものはどれか。

  • ①休息期間の下限に関する規制から除外することが認められる
  • ②1か月の拘束時間の規制から除外することが認められている
  • ③年間の拘束時間の規制から除外することが認められている
  • ④1日の拘束時間や連続運転時間の規制から除外が認められる
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正解 ④1日の拘束時間や連続運転時間の規制から除外が認められる
解説
予期し得ない事象に遭遇して運行が遅延した場合、その対応に要した時間は、1日の拘束時間、2暦日の拘束時間、運転時間(2日を平均した1日当たりの運転時間)および連続運転時間の規制の適用に当たって除くことができます。あくまで日単位の規制からの除外であり、除外できる範囲が限定されている点を正確に押さえる必要があります。

他の選択肢が不適切な理由
「休息期間の下限に関する規制から除外できる」というのは誤りで、この取扱いを適用した場合であっても、勤務終了後には通常どおりの休息期間を与えなければなりません。「1か月の拘束時間の規制から除外できる」および「年間の拘束時間の規制から除外できる」も誤りで、対応時間は1か月および1年の拘束時間には算入する必要があり、これらの上限を超えることは認められません。
問84-8

予期し得ない事象に対応した勤務の終了後における休息期間の取扱いについて、正しいものはどれか。

  • ①対応時間の有無にかかわらず、通常どおりの休息期間を要する
  • ②対応に要した時間の分だけ、休息期間を短縮することができる
  • ③対応時間が生じた場合、休息期間は4時間まで短縮してよい
  • ④対応時間が生じた勤務の後は、継続8時間の休息期間で足りる
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正解 ①対応時間の有無にかかわらず、通常どおりの休息期間を要する
解説
予期し得ない事象への対応時間を1日の拘束時間等の規制から除外できる取扱いは、あくまで拘束時間や運転時間の計算上の特例にすぎません。勤務終了後に与えるべき休息期間については何ら変更されず、バス運転者やタクシーの日勤勤務者であれば継続11時間以上を基本とし継続9時間を下回らない休息期間を、通常どおり与えなければなりません。むしろ、遅延対応で疲労が蓄積している状況であるため、休息の確保は一層重要になります。

他の選択肢が不適切な理由
「対応に要した時間の分だけ休息期間を短縮できる」というのは誤りで、対応時間を理由に休息期間を削ることは認められていません。「休息期間は4時間まで短縮してよい」も誤りで、4時間という数値は2人乗務で車両内ベッドがある場合の特例に登場するものであり、予期し得ない事象とは無関係です。「継続8時間の休息期間で足りる」というのも誤りで、8時間は2024年3月までの改正前の下限であり、改正後はバス運転者・タクシー日勤勤務者いずれも継続9時間を下回ることはできません。
問94-8

いわゆる車庫待ち等の自動車運転者に隔日勤務をさせる場合の特例について、正しいものはどれか。

  • ①夜間に4時間以上の仮眠を与えれば、休息期間は不要となるとされる
  • ②夜間に4時間以上の仮眠を与えれば、2暦日28時間まで延長できる
  • ③仮眠を与えない場合でも、2暦日24時間まで延長することができる
  • ④夜間に4時間以上の仮眠等を条件に、2暦日24時間まで延長できる
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正解 ④夜間に4時間以上の仮眠等を条件に、2暦日24時間まで延長できる
解説
顧客の需要に応じるため常態として車庫等で待機する時間が多い、いわゆる車庫待ち等の自動車運転者に隔日勤務をさせる場合には、①夜間に4時間以上の仮眠時間を与えること、②2暦日の拘束時間が22時間を超える回数と、2回の隔日勤務を平均し1回当たり21時間を超える回数との合計が1か月について7回以内であること、の両方を満たすことを条件に、2暦日の拘束時間を24時間まで延長することができます。あわせて、1か月の拘束時間についても、原則の262時間(労使協定を締結している場合は270時間)に10時間を加えた時間まで延長することが認められます。

他の選択肢が不適切な理由
「休息期間は不要となる」というのは明らかな誤りで、仮眠を与えたとしても勤務終了後の休息期間の確保は免除されません。「2暦日28時間まで延長できる」は延長の限度を実際より長く捉えたもので、認められるのは24時間までです。「仮眠を与えない場合でも24時間まで延長できる」も誤りで、夜間4時間以上の仮眠を与えることがこの特例を適用するための必須の要件とされています。
問104-8

改善基準告示の特例や例外的な取扱いを適用する場合に必要となる手続等について、正しいものはどれか。

  • ①いずれの特例も、運行管理者の判断のみで適用することができる
  • ②いずれの特例も、地方運輸局長の個別の認可を受ける必要がある
  • ③拘束時間の延長など一定の事項は、労使協定の締結が必要である
  • ④予期し得ない事象の除外は、運転者の口頭報告のみで足りる
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正解 ③拘束時間の延長など一定の事項は、労使協定の締結が必要である
解説
改善基準告示が認める例外的な取扱いのうち、貸切バス等乗務者の1か月の拘束時間を294時間まで延長する場合、タクシーの隔日勤務者の1か月の拘束時間を270時間まで延長する場合、車庫待ち等の運転者の1か月の拘束時間を300時間まで延長する場合などについては、いずれも労使協定の締結が必要とされています。事業者が一方的に判断して適用できるものではない点が重要です。

他の選択肢が不適切な理由
「運行管理者の判断のみで適用できる」というのは誤りで、拘束時間の延長には労使の合意という手続的な歯止めがかけられています。「地方運輸局長の個別の認可を受ける必要がある」も誤りで、改善基準告示は厚生労働省の所管であり、特例の適用に運輸行政の認可を要する仕組みにはなっていません。「予期し得ない事象の除外は運転者の口頭報告のみで足りる」も誤りで、運転日報の記載に加え、事象を客観的に証明できる記録を残しておく必要があります。

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