2026年版・1-11

監査・行政処分・改善命令の一問一答

運行管理者試験(旅客)「道路運送法関係」から、監査・行政処分・改善命令に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問11-11

道路運送法に基づく報告の徴収及び立入検査に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①国土交通大臣は法律の施行に必要な限度において報告をさせることができる
  • ②国土交通大臣は輸送の安全に関する事項についてのみ報告をさせることができる
  • ③報告を求めることができる相手方は一般乗合旅客自動車運送事業者に限る
  • ④立入検査は帳簿書類の検査に限られ関係者への質問はできないとされる
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正解 ①国土交通大臣は法律の施行に必要な限度において報告をさせることができる
解説
道路運送法第94条第1項は、国土交通大臣はこの法律の施行に必要な限度において、道路運送事業者その他自動車を所有し若しくは使用する者等に対し、事業や自動車の所有若しくは使用に関し報告をさせることができると定めています。さらに同条第4項により、職員に事業場等へ立ち入らせ、帳簿書類その他の物件を検査させ、又は関係者に質問させることができるとされています。これらが一般に監査と呼ばれる仕組みの法的な根拠です。

他の選択肢が不適切な理由
輸送の安全に関する事項に限られるという説明は誤りで、条文は事業、自家用有償旅客運送の業務又は自動車の所有若しくは使用に関し広く報告を求めることができるとしています。相手方が一般乗合旅客自動車運送事業者に限られるという説明も誤りで、道路運送事業者一般のほか自家用有償旅客運送者や自動車を使用する者なども対象となります。帳簿書類の検査に限られるという説明も誤りで、関係者への質問も明文で認められています。
問21-11

立入検査を行う職員の身分証票に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①職員は身分を示す証票を携帯する必要はないものとされている
  • ②職員は事業者から請求があった場合に限り証票を携帯すればよい
  • ③職員は証票を携帯し関係者の請求があったときはこれを提示する
  • ④職員は検査の終了後に証票の写しを交付すれば足りるとされる
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正解 ③職員は証票を携帯し関係者の請求があったときはこれを提示する
解説
道路運送法第94条第7項は、立入検査等を行う場合には当該職員はその身分を示す証票を携帯し、かつ関係者の請求があったときはこれを提示しなければならないと定めています。検査を受ける側が相手の身元を確認できるようにすることで、権限のない者による立入りを防ぐとともに、検査の適正さを担保する趣旨です。

他の選択肢が不適切な理由
証票を携帯する必要がないという説明は誤りで、条文は携帯を明確に義務づけています。請求があった場合に限り携帯すればよいという説明も誤りで、携帯は常に必要であり、請求があったときに求められるのは提示です。検査終了後に写しを交付すれば足りるという説明も誤りで、身元の確認は検査を受けるかどうかを判断する場面で必要になるものですから、事後の交付では意味をなしません。
問31-11

道路運送法に基づく立入検査の権限の性質に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①立入検査の権限は犯罪捜査のために行使できるものとされている
  • ②立入検査の権限は犯罪捜査のために認められたものと解してはならない
  • ③立入検査により発見された事実は行政上の処分に用いてはならないもの
  • ④立入検査は事前に日時を通知した場合に限り行えるものとされる
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正解 ②立入検査の権限は犯罪捜査のために認められたものと解してはならない
解説
道路運送法第94条第8項は、立入検査等の権限は犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならないと定めています。これは行政上の目的で行われる検査と、刑事訴訟法に基づく捜査とを区別するための規定であり、行政調査の結果を捜査の手段として流用することを戒めるものです。同種の規定は多くの行政法規に置かれています。

他の選択肢が不適切な理由
犯罪捜査のために行使できるという説明は条文の内容と正反対で誤りです。発見された事実を行政上の処分に用いてはならないという説明も誤りで、立入検査はまさに行政上の監督のために行われるものですから、その結果は事業改善命令や許可の取消し等の判断材料となります。事前に日時を通知した場合に限り行えるという説明も誤りで、そのような限定を置けば実態の把握が困難になり、条文にもそうした要件はありません。
問41-11

事業改善命令が発せられる場合に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①事業者が輸送の安全の確保に関する規定を遵守していない事実がある場合
  • ②事業者が必要な員数の運行管理者を選任していない事実が認められる場合
  • ③事業者が運賃及び料金の変更の届出を行っていない事実が認められる場合
  • ④事業について旅客の利便その他公共の福祉を阻害している事実がある場合
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正解 ④事業について旅客の利便その他公共の福祉を阻害している事実がある場合
解説
道路運送法第31条は、国土交通大臣は一般旅客自動車運送事業者の事業について旅客の利便その他公共の福祉を阻害している事実があると認めるときに、同条各号に掲げる事項を命ずることができると定めています。個別の法令違反があったかどうかというより、事業の運営の結果として利用者の利便や公共の福祉が損なわれている状態に着目して発動される点が特徴です。なお同法第27条第4項の輸送の安全確保命令とは異なり、第31条の事業改善命令の要件には「輸送の安全」の語が用いられていない点も条文上の特徴です。

他の選択肢が不適切な理由
輸送の安全の確保に関する規定の不遵守を要件とする説明は誤りで、それは道路運送法第27条第4項の輸送の安全確保命令が発せられる場面です。必要な員数の運転者や運行管理者の確保も同項の命令の内容として掲げられており、事業改善命令の発動要件ではありません。運賃及び料金の変更の届出を行っていないことを要件とする説明も誤りで、届出の懈怠は同法第40条に基づく監督処分の対象であり、事業改善命令は事業の運営の結果として旅客の利便その他公共の福祉が阻害されている状態に着目して発動されます。
問51-11

事業改善命令として命ずることができる事項に含まれないものは、次のうちどれか。

  • ①自動車その他の輸送施設を改善することとされている事項
  • ②旅客の円滑な輸送を確保するための措置を講ずるべき事項
  • ③運転者の採用について特定の者を雇い入れるべき事項
  • ④損害賠償のため保険契約を締結すべきとされる事項
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正解 ③運転者の採用について特定の者を雇い入れるべき事項
解説
道路運送法第31条は、事業計画又は運行計画の変更、運賃等の上限の変更、一般乗用の運賃又は料金の変更、運送約款の変更、自動車その他の輸送施設の改善、旅客の円滑な輸送を確保するための措置、旅客の運送に関し支払うことあるべき損害賠償のための保険契約の締結の七つを命ずることができる事項として掲げています。特定の個人を雇い入れることを命ずるという内容は含まれていません。

他の選択肢が不適切な理由
自動車その他の輸送施設の改善は同条第5号に掲げられており、車両や施設の状態が利便を損ねている場合に命じられます。旅客の円滑な輸送を確保するための措置は同条第6号に掲げられており、運行の乱れなどへの対応が想定されています。損害賠償のための保険契約の締結は同条第7号に掲げられており、事故の際に旅客が賠償を受けられない事態を避けるためのものです。
問61-11

道路運送法に基づく許可の取消し等の処分に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①六月以内において期間を定めて事業の停止を命ずることができる
  • ②三年以内において期間を定めて事業の停止を命ずることができる
  • ③処分の内容は許可の取消しに限られるものとされているものである
  • ④処分は事業者からの申立てがあった場合に限り行えるものとされる
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正解 ①六月以内において期間を定めて事業の停止を命ずることができる
解説
道路運送法第40条は、一般旅客自動車運送事業者がこの法律若しくはこれに基づく命令若しくはこれらに基づく処分又は許可若しくは認可に付した条件に違反したとき、正当な理由がないのに許可又は認可を受けた事項を実施しないとき、一定の欠格事由に該当することとなったときは、六月以内において期間を定めて自動車その他の輸送施設の当該事業のための使用の停止若しくは事業の停止を命じ、又は許可を取り消すことができると定めています。

他の選択肢が不適切な理由
三年以内とする説明は誤りで、条文が定める期間の上限は六月です。処分の内容が許可の取消しに限られるという説明も誤りで、輸送施設の使用停止や事業の停止も選択肢として用意されており、違反の程度に応じた段階的な運用が可能になっています。事業者からの申立てがあった場合に限り行えるという説明も誤りで、これらは行政庁が職権で行う不利益処分です。
問71-11

公衆の利便を阻害する行為の禁止に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①違反があった場合は直ちに許可を取り消さなければならないとされる
  • ②特定の旅客に対する差別的取扱いは禁止の対象とされていない
  • ③健全な発達を阻害する競争は禁止の対象とされていないものである
  • ④違反行為があるときは行為の停止又は変更を命ずることができる
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正解 ④違反行為があるときは行為の停止又は変更を命ずることができる
解説
道路運送法第30条は、一般旅客自動車運送事業者に対し、旅客に不当な運送条件によることを求めるなど公衆の利便を阻害する行為をしてはならないこと、事業の健全な発達を阻害する結果を生ずるような競争をしてはならないこと、特定の旅客に対し不当な差別的取扱いをしてはならないことを定め、これらの行為があるときは国土交通大臣が当該行為の停止又は変更を命ずることができるとしています。

他の選択肢が不適切な理由
直ちに許可を取り消さなければならないという説明は誤りで、同条が定めているのは行為の停止又は変更の命令です。特定の旅客に対する差別的取扱いが禁止の対象でないという説明も誤りで、同条第3項が正面から禁じています。健全な発達を阻害する競争が禁止の対象でないという説明も誤りで、同条第2項に明記されており、過度の安値競争が安全の軽視につながることを防ぐ趣旨です。
問81-11

行政処分を受けた場合の旅客自動車運送事業者の対応に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①処分の内容は公表してはならないものとされているものである
  • ②処分の内容と講じた措置等を遅滞なく公表しなければならない
  • ③処分の内容は翌事業年度の末日までに公表すれば足りるとされる
  • ④処分の内容は行政庁が公表するため事業者の公表は要しないもの
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正解 ②処分の内容と講じた措置等を遅滞なく公表しなければならない
解説
旅客自動車運送事業運輸規則第47条の7第2項は、旅客自動車運送事業者が輸送の安全に係る処分を受けたときは、遅滞なく、当該処分の内容並びに当該処分に基づき講じた措置及び講じようとする措置の内容を、インターネットの利用その他の適切な方法により公表しなければならないと定めています。利用者が事業者を選ぶ際の判断材料を得られるようにするとともに、事業者自身に改善を促す趣旨です。

他の選択肢が不適切な理由
公表してはならないという説明は条文と正反対で誤りです。翌事業年度の末日までに公表すれば足りるという説明も誤りで、条文が求めているのは遅滞なく行う公表です。行政庁が公表するため事業者の公表は不要という説明も誤りで、道路運送法第29条の2に基づく国土交通大臣による情報の整理・公表とは別に、事業者自身にも公表義務が課されています。
問91-11

旅客自動車運送事業者の書類の管理に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①事故の記録は監査の通知を受けた後に作成すれば足りるとされる
  • ②指導監督の記録は求めがあった日から一箇月以内に提示すればよいもの
  • ③報告の求めや立入検査を受けた場合に速やかに提示できるようにする
  • ④書類は本社にまとめて保管し営業所には置かないものとされている
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正解 ③報告の求めや立入検査を受けた場合に速やかに提示できるようにする
解説
旅客自動車運送事業運輸規則第69条は、旅客自動車運送事業者は事故の記録、指導監督の記録その他の国土交通大臣が告示で定める書類を適切に管理し、道路運送法第94条第1項の規定による報告の求め又は同条第4項の規定による立入検査を受けた場合に、速やかに提示できるようにしなければならないと定めています。記録は作成して保存するだけでなく、必要なときに直ちに取り出せる状態で管理することが求められているのです。

他の選択肢が不適切な理由
監査の通知を受けた後に作成すれば足りるという説明は誤りで、事故の記録は事故が発生した場合にその都度作成すべきものです。求めがあった日から一箇月以内に提示すればよいという説明も誤りで、条文が求めているのは速やかな提示です。本社にまとめて保管し営業所に置かないという説明も誤りで、事故の記録や指導監督の記録は営業所において保存することとされています。
問101-11

国土交通大臣による輸送の安全にかかわる情報の公表に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①毎年度、輸送の安全にかかわる情報を整理し公表するものとされる
  • ②五年ごとに輸送の安全にかかわる情報を公表するものとされている
  • ③重大な事故が発生した年度に限り公表するものとされているもの
  • ④事業者から要請があった場合に限り公表するものとされているもの
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正解 ①毎年度、輸送の安全にかかわる情報を整理し公表するものとされる
解説
道路運送法第29条の2は、国土交通大臣は毎年度、同法第27条第4項の規定による命令に係る事項、事故の届出に係る事項その他の国土交通省令で定める輸送の安全にかかわる情報を整理し、これを公表するものと定めています。行政庁が全国の状況をまとめて示すことで、利用者が事業者を比較しやすくなるとともに、業界全体の安全水準の向上が図られます。

他の選択肢が不適切な理由
五年ごととする説明は誤りで、条文が定めるのは毎年度の公表です。重大な事故が発生した年度に限るという説明も誤りで、公表は事故の有無にかかわらず毎年度行われます。事業者から要請があった場合に限るという説明も誤りで、この公表は利用者の利益のために行政庁が行うものであり、事業者の要請を前提とするものではありません。

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