2026年版・1-1

目的・定義・事業種類の一問一答

運行管理者試験(旅客)「道路運送法関係」から、目的・定義・事業種類に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問11-1

道路運送法第1条が掲げる目的として、最も適切なものはどれか。

  • ①道路の構造を保全し交通の危険を防止して円滑な通行を確保すること
  • ②自動車の安全性を確保し公害の防止その他の環境保全を図ること
  • ③輸送の安全を確保し利用者の利益の保護及び利便の増進を図ること
  • ④労働条件の最低基準を定め運転者の経済的地位の向上を図ること
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正解 ③輸送の安全を確保し利用者の利益の保護及び利便の増進を図ること
解説
道路運送法第1条は、貨物自動車運送事業法と相まって道路運送事業の運営を適正かつ合理的なものとし、利用者の需要の多様化・高度化に的確に対応したサービスの円滑かつ確実な提供を促進することにより、輸送の安全を確保し、道路運送の利用者の利益の保護及びその利便の増進を図るとともに、道路運送の総合的な発達を図り、もって公共の福祉を増進することを目的として掲げています。運行管理者の職務は、この「輸送の安全の確保」を事業者の現場で実現するために置かれた仕組みです。

他の選択肢が不適切な理由
道路の構造を保全して円滑な通行を確保することは道路法が掲げる目的であり、道路そのものの管理を対象とする法律の話ですから道路運送法の目的ではありません。自動車の安全性の確保と公害防止・環境保全は道路運送車両法の目的で、登録・検査・整備といった車両側の規制によって実現されるものです。労働条件の最低基準を定めて働く者の地位向上を図ることは労働基準法の目的であり、道路運送法は事業の運営に関する規律を定める法律ですから、労働条件そのものの最低基準を定める法律ではありません。
問21-1

道路運送法にいう「旅客自動車運送事業」の定義として、正しいものはどれか。

  • ①他人の需要に応じ、有償で、自動車を使用して旅客を運送する事業
  • ②他人の需要に応じ、無償で、自動車を使用して旅客を運送する事業
  • ③自己の需要に応じ、有償で、自動車を使用して旅客を運送する事業
  • ④他人の需要に応じ、有償で、自動車を使用して貨物を運送する事業
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正解 ①他人の需要に応じ、有償で、自動車を使用して旅客を運送する事業
解説
道路運送法第2条第3項は、旅客自動車運送事業を「他人の需要に応じ、有償で、自動車を使用して旅客を運送する事業であって、次条に掲げるもの」と定義しています。ポイントは「他人の需要」「有償」「自動車の使用」「旅客の運送」という4つの要素がすべてそろっていることで、いずれか一つでも欠ければ旅客自動車運送事業には当たりません。

他の選択肢が不適切な理由
「無償で」とするものは誤りで、対価を得ずに行う運送は事業性が認められないため、道路運送法の許可制度の対象外となります。「自己の需要に応じ」とするものも誤りで、自分自身の必要のために自動車を使う行為は自家用自動車の使用にすぎず、他人の需要に応えるという事業の本質を欠いています。「貨物を運送する」とするものは運送の対象を取り違えており、これは貨物自動車運送事業法が規律する貨物自動車運送事業の定義に近い内容です。
問31-1

道路運送法上の旅客自動車運送事業の種類に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①旅客自動車運送事業は一般旅客と自家用有償旅客運送の二種に大別される
  • ②特定旅客自動車運送事業は一般旅客自動車運送事業の一類型である
  • ③一般乗合旅客自動車運送事業は特定旅客自動車運送事業に含まれる
  • ④一般旅客自動車運送事業とは特定旅客以外の旅客自動車運送事業である
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正解 ④一般旅客自動車運送事業とは特定旅客以外の旅客自動車運送事業である
解説
道路運送法第3条は、旅客自動車運送事業を一般旅客自動車運送事業と特定旅客自動車運送事業の二つに分け、前者を「特定旅客自動車運送事業以外の旅客自動車運送事業」と定義しています。そのうえで一般旅客自動車運送事業をさらに一般乗合・一般貸切・一般乗用の三つの種別に区分しており、全体として二段構えの分類になっています。

他の選択肢が不適切な理由
自家用有償旅客運送は事業者以外の者が例外的に有償運送を行う制度で、旅客自動車運送事業の種類を分ける区分ではありませんから、一般旅客と並べて二種に大別するという説明は誤りです。特定旅客自動車運送事業は一般旅客自動車運送事業と並ぶ別の類型であり、一般旅客の中に含まれる下位区分ではありません。一般乗合旅客自動車運送事業は一般旅客自動車運送事業の種別の一つですから、特定旅客自動車運送事業に含まれるという説明も分類関係を取り違えています。
問41-1

一般乗合旅客自動車運送事業の説明として、正しいものはどれか。

  • ①一個の契約により乗車定員十一人以上の自動車を貸し切る事業
  • ②乗合旅客を運送する一般旅客自動車運送事業をいうものである
  • ③特定の者の需要に応じ乗合旅客を運送する事業をいうものである
  • ④一個の契約により乗車定員十一人未満の自動車を貸し切る事業
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正解 ②乗合旅客を運送する一般旅客自動車運送事業をいうものである
解説
道路運送法第3条第1号イは、一般乗合旅客自動車運送事業を「乗合旅客を運送する一般旅客自動車運送事業」と定義しています。個々の旅客と別々に運送契約を結び、それらの旅客を同一の自動車に乗り合わせて運ぶ形態で、路線バスやコミュニティバスがこれに当たります。運行の態様には路線定期運行・路線不定期運行・区域運行があり、それぞれ事業計画の記載事項や届出の扱いが異なります。

他の選択肢が不適切な理由
一個の契約で乗車定員十一人以上の自動車を貸し切るのは一般貸切旅客自動車運送事業の定義であり、貸切バス事業を指します。一個の契約で乗車定員十一人未満の自動車を貸し切るのは一般乗用旅客自動車運送事業の定義で、ハイヤー・タクシーがこれに当たります。特定の者の需要に応じて乗合旅客を運送するものは、乗合の形態であっても運送の相手方があらかじめ限定されている以上、特定旅客自動車運送事業に当たり一般乗合ではありません。
問51-1

一般貸切旅客自動車運送事業の定義に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①一個の契約により乗車定員十一人以上の自動車を貸し切る事業である
  • ②一個の契約により乗車定員十一人未満の自動車を貸し切る事業である
  • ③乗車定員にかかわらず一個の契約で自動車を貸し切る事業をいうもの
  • ④路線及び運行時刻を定めて定期に旅客を運送する事業をいうものである
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正解 ①一個の契約により乗車定員十一人以上の自動車を貸し切る事業である
解説
道路運送法第3条第1号ロは、一般貸切旅客自動車運送事業を「一個の契約により国土交通省令で定める乗車定員以上の自動車を貸し切って旅客を運送する一般旅客自動車運送事業」と定義しており、道路運送法施行規則がこの乗車定員を十一人と定めています。したがって定員十一人以上の自動車を一つの契約で貸し切る形態、すなわち貸切バス事業がこれに当たります。

他の選択肢が不適切な理由
乗車定員十一人未満の自動車を貸し切るのは一般乗用旅客自動車運送事業の定義であり、両者は定員十一人を境に区分されています。乗車定員にかかわらず貸切りであれば一般貸切に当たるとする説明は、この定員による区分を無視しており、定員十人以下の車両による貸切りは一般乗用の領域に入ります。路線及び運行時刻を定めて定期に運送するのは一般乗合旅客自動車運送事業の路線定期運行の説明であり、貸切りとは契約形態がまったく異なります。
問61-1

一般乗用旅客自動車運送事業に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①旅客が乗合いで利用することを前提とした路線バス事業を指している
  • ②運送の相手方があらかじめ特定されている送迎輸送を指すものである
  • ③一個の契約により乗車定員十一人未満の自動車を貸し切る事業である
  • ④一個の契約により乗車定員十一人以上の自動車を貸し切る事業である
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正解 ③一個の契約により乗車定員十一人未満の自動車を貸し切る事業である
解説
道路運送法第3条第1号ハは、一般乗用旅客自動車運送事業を「一個の契約によりロの国土交通省令で定める乗車定員未満の自動車を貸し切って旅客を運送する一般旅客自動車運送事業」と定義しています。ロの定員は施行規則で十一人と定められているため、定員十一人未満、すなわち十人以下の自動車を一つの契約で貸し切る形態が該当し、ハイヤー・タクシーがこれに当たります。

他の選択肢が不適切な理由
乗合いを前提とする路線バス事業は一般乗合旅客自動車運送事業であり、個々の旅客と個別に契約を結ぶ点で貸切りとは仕組みが異なります。運送の相手方があらかじめ特定されている送迎輸送は特定旅客自動車運送事業であり、こちらは不特定多数を相手とする一般旅客自動車運送事業には含まれません。乗車定員十一人以上の自動車を一個の契約で貸し切るのは一般貸切旅客自動車運送事業であり、定員の要件が正反対になっています。
問71-1

特定旅客自動車運送事業の説明として、正しいものはどれか。

  • ①特定の路線においてのみ乗合旅客を運送することを認められた事業
  • ②特定の者の需要に応じ一定の範囲の旅客を運送する事業をいうもの
  • ③特定の地域に限り期間を限定して自家用自動車で行う有償の運送
  • ④特定の車種の自動車のみを使用して旅客を運送する事業をいうもの
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正解 ②特定の者の需要に応じ一定の範囲の旅客を運送する事業をいうもの
解説
道路運送法第3条第2号は、特定旅客自動車運送事業を「特定の者の需要に応じ、一定の範囲の旅客を運送する旅客自動車運送事業」と定義しています。特定の企業や学校などと契約し、その従業員や生徒といった限られた範囲の旅客だけを運送する形態が典型で、経営には同法第43条により国土交通大臣の許可が必要です。

他の選択肢が不適切な理由
特定の路線でのみ乗合旅客を運送するという説明は、路線を定めて行う一般乗合旅客自動車運送事業のイメージに引きずられたもので、特定旅客の判断基準は路線ではなく運送の相手方が特定されているかどうかです。地域や期間を限って自家用自動車で有償運送を行う制度は同法第78条第3号の許可に基づくもので、事業許可を受けた特定旅客自動車運送事業とは別の枠組みです。使用する自動車の車種によって事業の種類が決まるわけではありませんから、特定の車種のみを使用する事業という説明も定義とは無関係です。
問81-1

道路運送法にいう「道路運送事業」に含まれるものの組合せとして、正しいものはどれか。

  • ①旅客自動車運送事業、貨物利用運送事業及び自動車道事業
  • ②旅客自動車運送事業、貨物自動車運送事業及び貨物利用運送事業
  • ③旅客自動車運送事業、自家用有償旅客運送及び自動車道事業
  • ④旅客自動車運送事業、貨物自動車運送事業及び自動車道事業
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正解 ④旅客自動車運送事業、貨物自動車運送事業及び自動車道事業
解説
道路運送法第2条第1項は、道路運送事業を旅客自動車運送事業、貨物自動車運送事業及び自動車道事業の三つと定めています。このうち旅客自動車運送事業と貨物自動車運送事業を合わせたものが同条第2項にいう自動車運送事業であり、自動車道事業は一般自動車道を専ら自動車の交通の用に供する事業を指します。

他の選択肢が不適切な理由
貨物利用運送事業を挙げる二つの選択肢はいずれも誤りで、この事業は自らは輸送手段を持たず他の運送事業者を利用して運送を引き受けるものであり、貨物利用運送事業法が規律しているため道路運送法にいう道路運送事業には含まれません。自家用有償旅客運送を挙げる選択肢も誤りで、これは市町村や特定非営利活動法人等が例外的に自家用自動車で有償運送を行う制度であって、道路運送法の中では事業ではなく自家用自動車の使用に関する章に位置づけられています。なお自動車道事業は一般自動車道を自動車の交通の用に供する事業で、道路運送事業に含まれる三つのうちの一つです。
問91-1

道路運送法にいう「事業用自動車」の説明として、正しいものはどれか。

  • ①自動車運送事業者がその自動車運送事業の用に供する自動車である
  • ②旅客の運送に使用する乗車定員十一人以上の自動車のみを指すもの
  • ③事業者が所有する自動車であって自家用の用途を含む全ての車両
  • ④運行記録計の装着が義務づけられている自動車のみを指すもの
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正解 ①自動車運送事業者がその自動車運送事業の用に供する自動車である
解説
道路運送法第2条第8項は、事業用自動車を「自動車運送事業者がその自動車運送事業の用に供する自動車」と定義しています。判断の基準は所有の有無ではなく、その自動車が実際に自動車運送事業の用に供されているかどうかで、点呼や業務記録、運行記録計といった輸送安全に関する規制の対象範囲もこの概念を基礎に定められています。

他の選択肢が不適切な理由
乗車定員十一人以上に限るという説明は誤りで、タクシーのように定員十人以下の自動車も事業の用に供されていれば事業用自動車です。事業者が所有する自動車であれば自家用の用途のものも含むという説明も誤りで、同じ事業者が保有していても事業の用に供していない自動車は自家用自動車として扱われます。運行記録計の装着義務は事業の種別や運行系統の距離等に応じて課されるもので、事業用自動車であっても対象とならないものがありますから、装着義務の有無で事業用自動車を定義することはできません。
問101-1

旅客自動車運送事業運輸規則が定める一般準則に関する記述として、誤っているものはどれか。

  • ①事業者は安全、確実かつ迅速に運輸を遂行するよう努めなければならない
  • ②事業者は旅客又は公衆に対して公平かつ懇切な取扱いをしなければならない
  • ③事業者は運賃を収受した旅客に限り安全確保の義務を負うものとされている
  • ④従業員は職務に従事する場合に輸送の安全と旅客の利便の確保に努める
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正解 ③事業者は運賃を収受した旅客に限り安全確保の義務を負うものとされている
解説
旅客自動車運送事業運輸規則第2条は、事業者に対して安全・確実・迅速な運輸の遂行に努めること、旅客又は公衆に公平かつ懇切な取扱いをすること、従業員に対し輸送の安全及び旅客の利便を確保するため誠実に職務を遂行するよう指導監督することを求めています。安全確保の義務は運賃を収受した旅客に限られるものではなく、公衆一般に及ぶ広い責務として組み立てられています。同規則第1条も、事業の適正な運営を確保することにより輸送の安全及び旅客の利便を図ることを目的として掲げています。

他の選択肢が不適切な理由
安全、確実かつ迅速に運輸を遂行するよう努める義務は同規則第2条第1項にそのまま定められた内容であり、正しい記述です。旅客又は公衆に対して公平かつ懇切な取扱いをすることは同条第2項が定めており、対象を旅客に限っていない点が重要です。従業員が職務に従事する場合に輸送の安全及び旅客の利便の確保に努めることは同条第4項が定めており、事業者側だけでなく従業員側にも責務が課されています。

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