2026年版・5-1

鑑別:機器・部品の名称と用途の一問一答

消防設備士甲種4類「実技(鑑別・製図)対策」から、鑑別:機器・部品の名称と用途に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問15-1

円形の本体の内部に円形の空気室とダイヤフラム(薄い金属の膜)をもち、暖房などによる緩やかな温度上昇のときには空気室内の空気を外へ逃がして感知器が不必要に作動しないようにするための小さな穴が設けられている。この穴の名称として正しいものはどれか。

  • ①リーク孔
  • ②空気管
  • ③バイメタル
  • ④ダイヤフラム
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正解 ①リーク孔
解説
差動式スポット型感知器は、内部の空気室の空気が火災の熱で急激に膨張し、ダイヤフラム(薄い金属の膜)を押し上げて接点を閉じることで火災信号を送ります。ところが暖房や日射のような緩やかな温度上昇でも空気は膨張するため、そのままでは火災でないのに作動してしまいます。これを防ぐために設けられた小さな空気の逃がし穴がリーク孔です。ゆっくりした膨張ならリーク孔から空気が抜けて接点は閉じず、急激な膨張のときだけ抜けきらずに接点が閉じます。

他の選択肢が不適切な理由
ダイヤフラムは空気の膨張を受けて動き接点を閉じる薄い金属の膜であり、空気を逃がす穴ではありません。空気管は差動式分布型感知器に用いる細い金属管で、スポット型の部品ではありません。バイメタルは熱膨張率の異なる2種類の金属を張り合わせたもので、主に定温式スポット型感知器が一定温度で反転させるために使う部品です。

「リーク孔が詰まると非火災報が増える」と結び付けて覚えるとよいでしょう。
問25-1

天井面に取り付けられた感知器の中央部分に、周囲の熱を効率よく感知部へ伝えるための銀色で光沢のある金属製の円板がむき出しで取り付けられていた。この部品の名称として正しいものはどれか。

  • ①ダイヤフラム
  • ②集熱板
  • ③リーク孔
  • ④受光素子
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正解 ②集熱板
解説
定温式スポット型感知器は、周囲の温度が一定の温度(公称作動温度)以上になったときに作動する感知器です。天井面の熱を素早く感知部へ伝えるため、アルミなどの熱を伝えやすい金属でできた円板を感知部の外側に取り付けており、これを集熱板といいます。銀色の光沢をもつ円板が本体の下面に露出しているため、外観からの識別点になります。

他の選択肢が不適切な理由
ダイヤフラムは差動式スポット型感知器の内部にある薄い金属の膜で、空気の膨張を受けて接点を閉じる部品であり、外部に露出しません。リーク孔は同じく差動式スポット型感知器の空気を逃がす小さな穴で、金属円板ではありません。受光素子は光電式の煙感知器や炎感知器が光を電気信号に変えるために内部にもつ部品で、外観に金属円板として現れるものではありません。
問35-1

差動式分布型感知器(空気管式)において、一の検出部に接続することができる空気管の長さの最大値として、消防法施行規則に定められているものはどれか。

  • ①20m
  • ②50m
  • ③100m
  • ④150m
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正解 ③100m
解説
差動式分布型感知器(空気管式)は、外径1.94mm以上・肉厚0.3mm以上の細い金属管(空気管)を天井面に張り巡らせ、管内の空気の膨張を壁面などに設けた検出部で受けて火災を検知します。消防法施行規則では、一の検出部に接続する空気管の長さは100m以下と定められています。あわせて、一の感知区域内における空気管の露出部分は20m以上とすること、検出部は5度以上傾斜させないこととされています。

他の選択肢が不適切な理由
20mは「一の感知区域内における空気管の露出部分の長さの最小値」であり、検出部に接続できる長さの上限ではありません。50mは警戒区域の一辺の長さの原則的な上限として出てくる数値で、空気管の長さの基準ではありません。150mという基準は規則には定められていません。
問45-1

差動式分布型感知器のうち、感知区域に張り巡らせた2種類の金属の接合部が火災の熱を受けたときに起電力を生じ、その電圧の変化を検出部が受けて作動する方式のものがある。この起電力を生じる部分の名称として正しいものはどれか。

  • ①空気管
  • ②ダイヤフラム
  • ③光電素子
  • ④熱電対部
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正解 ④熱電対部
解説
差動式分布型感知器には、空気管式のほかに熱電対式・熱半導体式があります。熱電対式は、2種類の異なる金属を接合したもの(熱電対)に温度差が生じると起電力(電圧)が発生する現象を利用しており、感知区域に配置したこの部分を熱電対部といいます。発生した電圧はメーターリレーと呼ばれる検出部へ送られ、火災による急激な温度上昇で一定の値を超えると接点が閉じて火災信号を発します。

他の選択肢が不適切な理由
空気管は同じ差動式分布型でも空気管式に用いる細い金属管で、空気の膨張を伝えるものであり起電力は生じません。ダイヤフラムは差動式スポット型感知器の内部にある薄い金属の膜です。光電素子は光を電気信号に変える部品で、光電式の煙感知器や炎感知器に用いられます。
問55-1

P型1級発信機には備えられているが、P型2級発信機には備えられていない部分の組合せとして正しいものはどれか。

  • ①電話ジャックと応答確認灯
  • ②赤色の表示灯と外箱の扉板
  • ③銘板と押しボタンの保護板
  • ④押しボタンスイッチと保護板
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正解 ①電話ジャックと応答確認灯
解説
P型1級発信機は、押しボタンを押した人が受信機と連絡を取り合えるように、送受話器を差し込む電話ジャックと、受信機が信号を受け取ったことを知らせる応答確認灯(確認ランプ)を備えています。これは、P型1級受信機が発信機との間に応答線と電話連絡装置をもつためです。一方、P型2級受信機にはこれらの機能がないため、組み合わせて用いるP型2級発信機にも電話ジャックと応答確認灯は設けられていません。

他の選択肢が不適切な理由
押しボタンスイッチと保護板は、押して火災信号を発信するための最も基本的な部分であり、1級・2級のいずれにも備わっています。赤色の表示灯は発信機の位置を示すため直近に設けられ、外箱の扉板とともに級による差はありません。銘板は型式などを表示するもので、これも級を問わず取り付けられています。
問65-1

廊下や階段の付近の壁面に設けられている機器収容箱を開けたところ、3種類の機器が収められていた。機器収容箱に一般に収められる機器の組合せとして最も適切なものはどれか。

  • ①受信機・中継器・地区音響装置
  • ②発信機・表示灯・地区音響装置
  • ③感知器・表示灯・地区音響装置
  • ④受信機・発信機・地区音響装置
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正解 ②発信機・表示灯・地区音響装置
解説
機器収容箱は、廊下や階段付近など人が通行する場所の壁面に設けられ、火災を発見した人が押すP型発信機、その位置を示す赤色の表示灯、そして警報を鳴らす地区音響装置(ベル)の3つをひとまとめに収めた箱です。設備図面では、この3つの図記号を1つの枠で囲んで表します。消防法施行規則24条8号の2では、発信機は各階ごとにその階の各部分から一の発信機までの歩行距離が50m以下となるように設け、その直近の箇所に表示灯を設けることとされています。

他の選択肢が不適切な理由
受信機は防災センターなど常時人がいる場所に設置するもので(規則24条2号ニ)、機器収容箱には収めません。中継器はR型設備などで信号を変換する機器であり、収容箱の標準的な内容物ではありません。感知器は天井面などに分散して取り付けるもので、収容箱の中には設けません。
問75-1

P型発信機の直近に設ける赤色の表示灯は、取付け面と15度以上の角度となる方向に沿って、どれだけ離れた地点から点灯していることが容易に識別できるものでなければならないか。

  • ①5m
  • ②15m
  • ③10m
  • ④20m
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正解 ③10m
解説
発信機は火災を発見した人がすぐに見つけて押せなければ意味がないため、その直近に赤色の表示灯を設けることとされています。消防法施行規則では、この表示灯は取付け面と15度以上の角度となる方向に沿って10m離れた地点から点灯していることが容易に識別できるものであることと定められています。角度の条件が付いているのは、真横に近い斜めの方向から見ても見えることを求めているためです。

他の選択肢が不適切な理由
5mでは規則が求める識別距離に足りません。15mおよび20mは規則の定める値より長く、規則上の基準ではありません。なお、発信機そのものについては、各階ごとにその階の各部分から一の発信機までの歩行距離が50m以下となるように設け、押しボタンは床面から0.8m以上1.5m以下の高さに設けることとされています。
問85-1

P型受信機に設ける予備電源について、受信機に係る技術上の規格を定める省令が求める容量として、監視状態を継続することができる時間はどれだけか。

  • ①10分間
  • ②30分間
  • ③120分間
  • ④60分間
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正解 ④60分間
解説
受信機の予備電源は、停電などで主電源が断たれたときに設備の機能を維持するためのものです。受信機に係る技術上の規格を定める省令4条8号ホでは、P型受信機用の予備電源の容量は、監視状態を60分間継続した後、2の警戒区域の回線を作動させることができる消費電流に、当該受信機に接続されるすべての地区音響装置を同時に鳴動させることができる消費電流を加えた電流を、10分間継続して流すことができるものであることとされています。予備電源は密閉型蓄電池とし、主電源が停止したときは予備電源へ、復旧したときは主電源へ自動的に切り替える装置を設けます。

他の選択肢が不適切な理由
10分間は、監視状態を継続した後に火災表示等の消費電流を流し続けることができる時間として定められた値であり、監視状態の継続時間ではありません。30分間および120分間は、いずれも規格省令が定める数値ではありません。
問95-1

R型の自動火災報知設備に用いられる中継器の役割として、最も適切なものはどれか。

  • ①感知器などからの信号を固有の信号に変えて受信機へ送る
  • ②受信機の予備電源が切れたときに代わりに電力を供給する
  • ③地区音響装置の鳴動を止めて受信機の音響のみに切り替える
  • ④感知器回路の末端に置かれて回路の導通試験を可能にする
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正解 ①感知器などからの信号を固有の信号に変えて受信機へ送る
解説
R型受信機は、どの感知器や発信機が作動したのかを個別に識別できる固有の信号を受け取って火災の発生した場所を表示する方式です。この固有の信号を作り出すのが中継器で、感知器や発信機からの信号を受けて、受信機が識別できる形の信号に変換して送り出します。これにより、警戒区域ごとに1本ずつ表示線を引くP型と比べて、幹線の電線本数を大きく減らすことができます。中継器には、受信機から電源の供給を受けるものと、外部から電源を受けるものがあります。

他の選択肢が不適切な理由
感知器回路の末端に置いて導通試験をできるようにするのは終端器(終端抵抗)の役割で(消防法施行規則24条1号イ)、中継器の役割ではありません。予備電源は受信機自体に設けるものであり、中継器が受信機の予備電源を肩代わりするものではありません。地区音響装置の鳴動を止める操作は受信機の音響停止スイッチで行うもので、中継器の役割ではありません。
問105-1

P型発信機の押しボタンを設ける高さについて、消防法施行規則が定める基準として正しいものはどれか。

  • ①0.5m以上1.0m以下
  • ②1.0m以上1.8m以下
  • ③0.8m以上1.5m以下
  • ④1.5m以上2.0m以下
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正解 ③0.8m以上1.5m以下
解説
発信機は、火災を発見した人が誰でも無理のない姿勢で押せる高さに設ける必要があります。消防法施行規則では、P型発信機の押しボタンは床面からの高さが0.8m以上1.5m以下となる位置に設けることとされています。あわせて、各階ごとに、その階の各部分から一の発信機までの歩行距離が50m以下となるように設けること、発信機の直近の箇所に赤色の表示灯を設けることが定められています。

他の選択肢が不適切な理由
0.5m以上1.0m以下では下限が低すぎ、規則の基準を満たしません。1.0m以上1.8m以下および1.5m以上2.0m以下は上限が規則の値である1.5mを超えており、背の低い人や車いすの利用者が押しにくくなるため基準として認められていません。

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