2026年版・4-1

自動火災報知設備の構成と作動原理の一問一答

消防設備士甲種4類「構造・機能・工事・整備」から、自動火災報知設備の構成と作動原理に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問14-1

自動火災報知設備を構成する機器として、通常含まれないものは次のうちどれか。

  • ①一斉開放弁
  • ②地区音響装置
  • ③中継器
  • ④発信機
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正解 ①一斉開放弁
解説
自動火災報知設備は、火災による熱・煙・炎をとらえる感知器、人が手動で操作する発信機、信号を中継する中継器、信号を受けて火災表示と警報を行う受信機、在館者へ警報音を伝える地区音響装置、発信機の位置を示す表示灯、常用電源と非常電源、そしてこれらを結ぶ配線から成り立っている。一斉開放弁は、開放型スプリンクラーヘッドを用いる設備や泡消火設備で、放水区域の配管へ一度に水(泡)を送るために用いる弁であり、消火設備側の機器であって自動火災報知設備の構成機器ではない。

他の選択肢が不適切な理由
「中継器」は感知器や発信機からの信号を受信機や他の消防用設備等へ中継する機器で、R型では固有信号への変換も担うため構成機器に含まれる。「地区音響装置」はベルや音声警報により火災を在館者へ知らせる装置で、各階に設けることが規則で義務づけられている。「発信機」は火災を発見した者が押しボタンを操作して受信機へ火災信号を送る機器であり、いずれも自動火災報知設備を構成する機器である。
問24-1

自動火災報知設備の一の警戒区域について、原則として定められている面積及び一辺の長さの組合せとして正しいものはどれか。

  • ①面積500m²以下、一辺の長さ50m以下
  • ②面積600m²以下、一辺の長さ50m以下
  • ③面積600m²以下、一辺の長さ100m以下
  • ④面積1000m²以下、一辺の長さ50m以下
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正解 ②面積600m²以下、一辺の長さ50m以下
解説
警戒区域とは、火災の発生した区域を他の区域と区別して識別することができる最小単位の区域をいう。消防法施行令第21条第2項第2号により、一の警戒区域の面積は600m²以下、一辺の長さは50m以下とすることが原則である。受信機の地区表示装置は警戒区域ごとに設けられるため、この範囲を守ることで火災の発生場所を素早く絞り込むことができる。まず「600m²・50m」を基本として覚え、そこからの例外を押さえるとよい。

他の選択肢が不適切な理由
「面積500m²以下、一辺の長さ50m以下」の500m²は、消防法施行規則第23条第1項により2の階にわたって一の警戒区域とすることが認められる場合の面積の上限であり、原則の面積ではない。「面積600m²以下、一辺の長さ100m以下」の100mは、光電式分離型感知器を設置する場合に限って認められる一辺の長さである。「面積1000m²以下、一辺の長さ50m以下」の1000m²は、主要な出入口からその内部を見通すことができる場合に限られる面積であり、いずれも原則の値ではない。
問34-1

自動火災報知設備の警戒区域の設定に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  • ①主要な出入口から内部を見通せる場合は面積を1000m²以下とできる
  • ②光電式分離型感知器を設ける場合は一辺の長さを100m以下とできる
  • ③2の階にわたる場合は面積の合計が600m²以下なら一の区域とできる
  • ④階段や傾斜路に煙感知器を設ける場合は2以上の階にわたってよい
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正解 ③2の階にわたる場合は面積の合計が600m²以下なら一の区域とできる
解説
警戒区域は、消防法施行令第21条第2項第1号により、原則として防火対象物の2以上の階にわたらないこととされている。その例外を定めた消防法施行規則第23条第1項によれば、2の階にわたって一の警戒区域とすることができるのはその面積が500m²以下のときであり、「合計600m²以下」とする記述は数値が誤りである。600m²は同一階における一の警戒区域の原則面積であって、階をまたぐ場合の基準とは別のものなので混同しないよう注意したい。

他の選択肢が不適切な理由
「主要な出入口から内部を見通せる場合は面積を1000m²以下とできる」は、消防法施行令第21条第2項第2号ただし書が定める正しい例外である。「光電式分離型感知器を設ける場合は一辺の長さを100m以下とできる」も、同号のかっこ書きが認める正しい例外である。「階段や傾斜路に煙感知器を設ける場合は2以上の階にわたってよい」も、消防法施行規則第23条第1項が定めるもう一つの例外にあたり、正しい記述である。
問44-1

自動火災報知設備における中継器の説明として正しいものはどれか。

  • ①受信機からの信号を音響に変えて在館者へ火災を知らせる機器
  • ②周囲の温度上昇率や煙の濃度の変化をとらえて信号を出す機器
  • ③火災を発見した者が押しボタンを操作して信号を送り出す機器
  • ④感知器や発信機からの信号を受信機や他の設備へ中継する機器
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正解 ④感知器や発信機からの信号を受信機や他の設備へ中継する機器
解説
中継器とは、感知器若しくは発信機から発せられた火災信号、又はガス漏れ検知器から発せられたガス漏れ信号を受信し、これを受信機や消火設備等へ中継する機器をいう。P型の設備では信号を延長・分岐する役割が中心だが、R型の設備では感知器ごとのアドレスを付した固有の信号に変換して受信機へ送るという重要な役割を担う。中継器は「信号の中継ぎ役」と覚えるとよい。

他の選択肢が不適切な理由
「受信機からの信号を音響に変えて在館者へ火災を知らせる機器」はベルや音声警報装置などの地区音響装置の説明である。「火災を発見した者が押しボタンを操作して信号を送り出す機器」は発信機の説明であり、人が手動で操作する点が中継器とは異なる。「周囲の温度上昇率や煙の濃度の変化をとらえて信号を出す機器」は差動式感知器や煙感知器など、感知器そのものの説明であって中継器の説明ではない。
問54-1

自動火災報知設備の地区音響装置の設置に関する記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①各階ごとに、その階の各部分から一の装置までの水平距離が25m以下となるよう設ける
  • ②各階ごとに、その階の各部分から一の装置までの歩行距離が25m以下となるよう設ける
  • ③各階ごとに、その階の各部分から一の装置までの水平距離が50m以下となるよう設ける
  • ④各階ごとに、その階の各部分から一の装置までの歩行距離が50m以下となるよう設ける
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正解 ①各階ごとに、その階の各部分から一の装置までの水平距離が25m以下となるよう設ける
解説
地区音響装置は、消防法施行規則第24条により、各階ごとにその階の各部分から一の地区音響装置までの水平距離が25m以下となるように設けることとされている。「水平距離」は壁などの障害物を考慮せず直線で測る距離であり、音は壁をある程度透過して伝わるという考え方に基づく。なお音圧は、装置の中心から1m離れた位置で90dB以上(音声によるものは92dB以上)と定められている。

他の選択肢が不適切な理由
「歩行距離が25m以下」は距離の測り方が誤りで、歩行距離は実際に歩く経路に沿って測る距離であり、発信機の設置基準(歩行距離50m以下)で用いられる考え方である。「水平距離が50m以下」は数値が誤りで、50mは地区音響装置ではなく発信機の歩行距離の基準値である。「歩行距離が50m以下」は距離の測り方と数値の両方が誤っており、いずれも地区音響装置の基準としては正しくない。
問64-1

P型発信機の設置基準に関する数値の組合せとして正しいものはどれか。

  • ①歩行距離25m以下、床面からの高さ0.8m以上1.5m以下
  • ②歩行距離50m以下、床面からの高さ0.8m以上1.5m以下
  • ③水平距離50m以下、床面からの高さ0.8m以上1.5m以下
  • ④歩行距離50m以下、床面からの高さ1.5m以上1.8m以下
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正解 ②歩行距離50m以下、床面からの高さ0.8m以上1.5m以下
解説
発信機は、消防法施行規則第24条により、各階ごとにその階の各部分から一の発信機までの歩行距離が50m以下となるように設け、床面からの高さは0.8m以上1.5m以下の位置に設けることとされている。歩行距離とするのは、人が実際に歩いて発信機までたどり着く必要があるためである。高さの範囲は、大人が立ったまま無理なく手が届き、かつ子どものいたずらを受けにくい位置として定められている。

他の選択肢が不適切な理由
「水平距離50m以下」は距離の測り方が誤りで、水平距離を用いるのは地区音響装置(25m以下)の基準である。「歩行距離25m以下」は数値が誤りで、25mは地区音響装置の水平距離の値であり、発信機の基準ではない。「床面からの高さ1.5m以上1.8m以下」も誤りで、この高さでは背の低い人が操作しにくくなるため、規則は0.8m以上1.5m以下と定めている。
問74-1

発信機の直近に設ける表示灯の基準として正しいものはどれか。

  • ①赤色の灯火で、取付け面と15度以上の角度となる方向に沿って20m離れた位置から識別できること
  • ②赤色の灯火で、取付け面と45度以上の角度となる方向に沿って10m離れた位置から識別できること
  • ③赤色の灯火で、取付け面と15度以上の角度となる方向に沿って10m離れた位置から識別できること
  • ④橙色の灯火で、取付け面と15度以上の角度となる方向に沿って10m離れた位置から識別できること
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正解 ③赤色の灯火で、取付け面と15度以上の角度となる方向に沿って10m離れた位置から識別できること
解説
発信機の位置を示す表示灯は、消防法施行規則第24条により、赤色の灯火で、取付け面と15度以上の角度となる方向に沿って10m離れたところから点灯していることが容易に識別できるものとされている。「取付け面と15度」というのは、壁面に対して斜めの位置から見た場合でも見えることを求めた規定であり、廊下を歩いてきた人が正面からでなくても発信機の位置に気づけるようにするための基準である。数値は「赤・15度・10m」とまとめて覚えるとよい。

他の選択肢が不適切な理由
「20m離れた位置から識別できること」は距離の数値が誤りであり、規則が求めるのは10mである。「45度以上の角度となる方向」は角度の数値が誤りで、45度では真横に近い位置から見えなくてもよいことになってしまい、規則の15度より緩い基準となる。「橙色の灯火」は色が誤りで、非常用の警報機器の位置表示には赤色の灯火を用いることと定められている。
問84-1

自動火災報知設備の常用電源に関する記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①電源を開閉する開閉器には、他の設備と共用である旨を表示する
  • ②最寄りのコンセント回路から分岐させて電源をとることができる
  • ③非常照明設備の分電盤から分岐させて電源をとらなければならない
  • ④交流低圧屋内幹線から他の配線を分岐させずに専用の電源をとる
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正解 ④交流低圧屋内幹線から他の配線を分岐させずに専用の電源をとる
解説
自動火災報知設備の常用電源は、消防法施行規則第24条により、蓄電池又は交流低圧屋内幹線から他の配線を分岐させずに専用の配線としてとることとされている。他の機器と配線を共用すると、その機器の故障や過電流によるブレーカーの遮断で自動火災報知設備まで停止してしまうおそれがあるためである。また、電源の開閉器には自動火災報知設備用である旨を表示し、誤って切られることを防ぐ必要がある。

他の選択肢が不適切な理由
「最寄りのコンセント回路から分岐させて電源をとることができる」は誤りで、コンセント回路は他の負荷と共用されるため、他の配線を分岐させない専用電源という要件を満たさない。「非常照明設備の分電盤から分岐させて電源をとらなければならない」も誤りで、他設備との分岐は認められていない。「他の設備と共用である旨を表示する」も誤りで、正しくは自動火災報知設備用である旨を表示しなければならない。
問94-1

自動火災報知設備の非常電源として蓄電池設備を用いる場合、有効に作動させることができる容量として必要な時間はどれか。

  • ①10分間
  • ②20分間
  • ③30分間
  • ④60分間
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正解 ①10分間
解説
自動火災報知設備の非常電源は、消防法施行規則第24条により、蓄電池設備によるものとし、その容量は自動火災報知設備を有効に10分間作動させることができる容量以上であることとされている。停電が起きても、少なくとも避難と初期対応に必要な間は警報を継続できるようにするための規定である。なお、受信機に内蔵する予備電源は監視状態を60分間継続した後、2の警戒区域の回線を10分間作動させられる容量が必要であり、非常電源とは別の基準である点に注意したい。

他の選択肢が不適切な理由
「20分間」「30分間」はいずれも自動火災報知設備の非常電源の基準ではない。「60分間」は受信機の予備電源に求められる監視状態の継続時間であって、非常電源の作動時間ではない。非常電源の容量は「10分間」、予備電源は「監視60分+作動10分」と、二つを対にして整理しておくと混同しにくい。
問104-1

受信機や感知器に蓄積機能を設ける主たる目的として、最も適切なものはどれか。

  • ①感知器回路の配線に断線がないかを常時監視するため
  • ②火災信号を受けてから火災表示までの時間を短縮するため
  • ③一時的な煙や熱による誤った信号での非火災報を防ぐため
  • ④停電時に受信機の機能を一定の時間だけ維持するため
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正解 ③一時的な煙や熱による誤った信号での非火災報を防ぐため
解説
蓄積機能とは、感知器から火災信号を受けてもすぐには火災表示を行わず、一定時間そのまま信号が続くかどうかを確かめてから火災表示を行う機能をいう。たばこの煙、調理時の湯気、瞬間的な温度変化などによる一過性の信号では火災表示をしないため、非火災報(誤報)を減らすことができる。なお発信機からの信号を受信した場合は人が押したことが明らかなので、蓄積機能は自動的に解除され直ちに火災表示を行う。

他の選択肢が不適切な理由
「火災信号を受けてから火災表示までの時間を短縮するため」は逆で、蓄積機能はあえて表示を待つ機能であるから時間はむしろ長くなる。「感知器回路の配線に断線がないかを常時監視するため」は回路導通試験装置や断線検出装置の役割であって蓄積機能とは関係がない。「停電時に受信機の機能を一定の時間だけ維持するため」は予備電源の役割であり、蓄積機能の目的ではない。

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