2026年版・2-6

金属材料と腐食・熱処理の一問一答

消防設備士乙種6類「機械に関する基礎的知識」から、金属材料と腐食・熱処理に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問12-6

金属の「腐食」の一般的な原因として、最も適切なものはどれか。

  • ①周囲の水分や酸素等と反応し酸化することが主な原因となる
  • ②金属表面が機械的な摩擦を受けることが主な原因となる
  • ③金属内部の結晶構造が自然に変化することが原因となる
  • ④紫外線を長時間にわたって受け続けることが主な原因となる
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正解 ①周囲の水分や酸素等と反応し酸化することが主な原因となる
解説
金属の腐食(さび)は、多くの場合、周囲の水分や酸素、あるいは塩分等と反応して酸化することが主な原因です。消火器の本体容器も腐食対策が重要な部品の一つです。

他の選択肢が不適切な理由
機械的な摩擦による表面の摩耗は「摩耗」という腐食とは別の劣化現象です。結晶構造の変化は熱処理等に関連する金属組織の変化であり、腐食(酸化)とは異なる現象です。紫外線による劣化は主に樹脂・ゴム材料に生じる現象であり、金属の腐食の主な原因ではありません。
問22-6

消火器の本体容器における防食対策の例として、最も適切なものはどれか。

  • ①表面へのめっきや塗装等により腐食の進行を抑える対策である
  • ②本体容器を毎日水洗いすることのみが防食対策とされる
  • ③本体容器の表面に傷をつけることで防食効果を高めるとされる
  • ④防食対策として容器を酸性の溶液で洗浄することが有効とされる
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正解 ①表面へのめっきや塗装等により腐食の進行を抑える対策である
解説
消火器の本体容器は、表面へのめっきや塗装を施すことで、水分や酸素との直接の接触を防ぎ、腐食の進行を抑える対策が取られています。

他の選択肢が不適切な理由
毎日の水洗いのみでは防食対策として不十分です。表面に傷をつけることは、めっきや塗装による保護層を損なわせ、かえって腐食を進行させる原因になります。酸性の溶液による洗浄は、金属表面や保護層を傷めるおそれがあり、防食対策として適切ではありません。
問32-6

「焼入れ」(熱処理)の考え方として、最も適切なものはどれか。

  • ①高温に加熱した後、急冷して材料の硬さを高くする熱処理である
  • ②高温に加熱した後徐々に冷やし材料を軟らかくする熱処理である
  • ③焼入れ後の材料を再加熱しじん性を高める熱処理である
  • ④加熱後に空気中で自然に冷却し組織を均一化する熱処理である
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正解 ①高温に加熱した後、急冷して材料の硬さを高くする熱処理である
解説
焼入れは、金属材料を高温に加熱した後、水や油等で急激に冷却することで、材料の硬さを高める熱処理です。工具などの硬度が求められる部品に用いられます。

他の選択肢が不適切な理由
徐冷して軟らかくする処理は「焼なまし」の説明です。焼入れ後の材料を再加熱してじん性を高める処理は「焼戻し」の説明であり、焼入れとは工程の順序・目的が異なります。空気中で自然冷却し組織を均一化する処理は「焼ならし」の説明です。
問42-6

「焼戻し」(熱処理)の考え方として、最も適切なものはどれか。

  • ①焼入れ後の材料を再加熱しじん性(粘り強さ)を向上させる処理
  • ②高温に加熱した後で、急激に冷却して材料の硬さを高くする処理
  • ③加熱後に炉内などで徐々に冷却し材料を軟らかくする処理
  • ④加熱後に空気中で冷却し結晶組織を均一に整える処理
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正解 ①焼入れ後の材料を再加熱しじん性(粘り強さ)を向上させる処理
解説
焼戻しは、焼入れによって硬くなった材料を、焼入れ温度より低い温度で再加熱し、硬さをやや低下させながらじん性(粘り強さ、割れにくさ)を向上させる熱処理です。焼入れと組み合わせて行われます。

他の選択肢が不適切な理由
高温に加熱した後に急激に冷却して硬くする処理は「焼入れ」の説明であり、焼戻しはその後に行う別の処理です。徐々に冷却して軟らかくする処理は「焼なまし」、空気中で冷却し組織を均一に整える処理は「焼ならし」の説明であり、いずれも焼戻しとは異なります。
問52-6

「焼なまし」(熱処理)の考え方として、最も適切なものはどれか。

  • ①加熱後に徐々に冷却し材料を軟らかく加工しやすくする処理である
  • ②加熱後に急激に冷却し材料を硬くもろい状態に変化させる処理である
  • ③材料を一切加熱せず冷却の工程のみを行うとされる処理である
  • ④材料の表面積だけを化学的に変化させるとされる処理である
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正解 ①加熱後に徐々に冷却し材料を軟らかく加工しやすくする処理である
解説
焼なましは、材料を加熱した後、炉の中などでゆっくりと冷却することで、材料を軟らかくし、内部のひずみを取り除いて加工しやすくする熱処理です。

他の選択肢が不適切な理由
急冷して硬くする処理は「焼入れ」であり、加熱を行わない処理、表面積のみの変化とも異なります。
問62-6

金属の「展性」の考え方として、最も適切なものはどれか。

  • ①たたく等の力を加えると薄く広がるように変形する性質である
  • ②力を加えると粉々に砕けてしまう性質のこととされる
  • ③引っ張る力を加えると線状に伸びるように変形する性質である
  • ④力を取り除くと元の形状に戻ろうとする性質である
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正解 ①たたく等の力を加えると薄く広がるように変形する性質である
解説
展性は、金属をたたく(打つ)などの力を加えると、破断せずに薄く広がるように変形する性質です。金箔などはこの性質を利用したものです。

他の選択肢が不適切な理由
力を加えると砕ける性質は「脆性」の説明です。引っ張る力で線状に伸びる性質は「延性」の説明であり、力の加わり方(たたく力と引っ張る力)が展性とは異なります。力を取り除くと元に戻る性質は「弾性」の説明であり、変形が元に戻らない展性とは対照的な性質です。
問72-6

金属の「延性」の考え方として、最も適切なものはどれか。

  • ①引っ張る力を加えると線状に伸びるように変形する性質である
  • ②引っ張る力を加えるとすぐに破断してしまう性質のことである
  • ③たたく等の力を加えると薄く広がるように変形する性質である
  • ④力を取り除くと元の形状に戻ろうとする性質である
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正解 ①引っ張る力を加えると線状に伸びるように変形する性質である
解説
延性は、金属を引っ張る力を加えると、破断せずに線状に伸びるように変形する性質です。針金や電線などはこの性質を利用して製造されています。

他の選択肢が不適切な理由
引っ張るとすぐに破断する性質は「脆性」の説明です。たたく力で薄く広がる性質は「展性」の説明であり、力の加わり方が延性とは異なります。力を取り除くと元に戻る性質は「弾性」の説明であり、変形が元に戻らない延性とは対照的な性質です。
問82-6

異なる金属が接触している場合に生じやすい腐食として、最も適切なものはどれか。

  • ①電位差により生じるガルバニック腐食(異種金属接触腐食)である
  • ②地中等に漏れ出た迷走電流により生じる迷走電流腐食である
  • ③酸素濃度の差により生じる通気差腐食(酸素濃淡電池腐食)である
  • ④同じ金属同士が接触した場合にガルバニック腐食を起こすとされる
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正解 ①電位差により生じるガルバニック腐食(異種金属接触腐食)である
解説
イオン化傾向の異なる金属同士が接触し、水分等が介在すると、電位差によって一方の金属が腐食しやすくなるガルバニック腐食(異種金属接触腐食)が生じることがあります。

他の選択肢が不適切な理由
迷走電流腐食は、地中等に漏れ出た電流(迷走電流)が金属中を流れることで生じる腐食であり、異種金属の接触が原因のガルバニック腐食とは発生の仕組みが異なります。通気差腐食(酸素濃淡電池腐食)は、金属表面の酸素濃度差によって生じる腐食であり、これも異種金属の接触が原因ではありません。同じ金属同士の接触では電位差が生じにくいため、ガルバニック腐食は起こりにくいとされています。
問92-6

消火器の分解点検で本体容器内部に著しい腐食が確認された場合の対応として、最も適切なものはどれか。

  • ①安全性の観点から使用を中止し廃棄等の対応を検討する
  • ②腐食があっても外観を清掃するだけでよい
  • ③腐食は消火器の性能に一切影響しないものとされている
  • ④腐食した部分だけ塗装をすれば十分である
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正解 ①安全性の観点から使用を中止し廃棄等の対応を検討する
解説
内部及び機能の点検(分解点検)で本体容器に著しい腐食や損傷が確認された場合、耐圧性能への影響が懸念されるため、安全性の観点から使用を中止し、廃棄・交換等の対応を検討する必要があります。

他の選択肢が不適切な理由
外観清掃のみ、性能への無影響、表面塗装のみでの対応は、腐食した容器の危険性を踏まえると不適切です。
問102-6

金属材料が一般に持つ熱伝導性の特徴として、最も適切なものはどれか。

  • ①多くの金属は熱をよく伝える性質を持つ
  • ②熱伝導性は電気を通しにくいほど高くなる傾向がある
  • ③金属の熱伝導性は木材よりも著しく低い
  • ④金属間で熱伝導性に優劣の差はほとんど見られない
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正解 ①多くの金属は熱をよく伝える性質を持つ
解説
金属は一般に自由電子を多く持つため熱をよく伝える(熱伝導性が高い)性質があり、木材やプラスチックなどに比べて熱伝導性が著しく高いのが特徴です。

他の選択肢が不適切な理由
金属の熱伝導性は熱を運ぶ自由電子の働きによるところが大きく、一般に電気伝導性が高い金属ほど熱伝導性も高くなる傾向があるため、電気を通しにくいほど熱伝導性が高くなるという説明は誤りです。木材より熱伝導性が低いという説明も誤りです。また、金属の種類によって熱伝導性には大きな差があり(例えば銅やアルミニウムは鉄より熱伝導性が高い)、差がほとんど見られないという説明も誤りです。

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