事例を読んで、児童相談所が措置による入所先として検討する施設として、最も適切なものを1つ選びなさい。〔事例〕Dさん(9歳、男子)は、父から繰り返し身体的虐待を受けて児童相談所に一時保護された。母は所在が分からず、父のもとへの家庭復帰は当面見込めない。Dさんに非行や障害、心理的な治療を特に要する状態は見られず、里親への委託も当面は難しいと判断された。
- ①乳児院
- ②児童自立支援施設
- ③児童養護施設
- ④児童心理治療施設
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Dさんは9歳で、保護者による虐待のため家庭での養育が見込めない「環境上養護を要する児童」です。乳児ではなく、非行や心理的な治療を特に要する状態もないこと、家庭養育優先の原則に沿った里親委託が当面難しいことが、施設を選ぶ手がかりです。
解説
児童養護施設は、保護者のない児童、虐待されている児童その他環境上養護を要する児童を入所させて養護し、あわせて退所した者に対する相談その他の自立のための援助を行うことを目的とする施設です(児童福祉法第41条)。原則として乳児は除かれますが、安定した生活環境の確保などの理由で特に必要な場合には乳児も含まれます。近年は、できる限り家庭的な環境で養育するため、施設の小規模化や地域分散化が進められています。
他の選択肢が不適切な理由
・乳児院:乳児(特に必要な場合は幼児を含む)を入院させて養育し、退院した者の相談などを行う施設です(同法第37条)。
・児童自立支援施設:不良行為をした、またはするおそれのある児童や、家庭環境などの理由で生活指導等を要する児童を入所させたり通わせたりして、必要な指導を行い自立を支援する施設です(同法第44条)。
・児童心理治療施設:家庭環境や学校での交友関係などの理由で社会生活への適応が困難となった児童を、短期間入所させたり通わせたりして、心理に関する治療や生活指導を行う施設です(同法第43条の2)。
覚え方のポイント
社会的養護の施設は「乳児院(乳児)」「児童養護施設(環境上養護を要する児童)」「児童心理治療施設(社会生活への適応が困難)」「児童自立支援施設(不良行為・生活指導)」「母子生活支援施設(母子で入所)」の5つ。対象となる子どもの状況で見分けます。