2026年版・4-10

社会福祉調査:量的調査の一問一答

社会福祉士国家試験「ソーシャルワークの基盤と方法・調査」から、社会福祉調査:量的調査に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験は五肢択一を基本とする形式ですが、ここでは4択で出題しています。

問14-10

摂氏(℃)で測定した気温の尺度水準として、正しいものを1つ選びなさい。

  • ①名義尺度
  • ②順序尺度
  • ③比率尺度
  • ④間隔尺度
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正解 ④間隔尺度
解説
摂氏で測った気温は間隔尺度です。間隔尺度は、値の大小と差の大きさに意味があり、目盛りの間隔が等しいものの、「0」が「何もない」ことを意味しない(絶対的な原点をもたない)尺度です。摂氏0度は熱がまったくない状態ではないため、「20度は10度の2倍暑い」とはいえません。差(10度の差)には意味がありますが、比(2倍)には意味がないという点が、間隔尺度の特徴です。

他の選択肢が不適切な理由
・名義尺度:性別や血液型、居住地域のように、区別や分類のためだけに数値を割り当てる尺度です。大小や順序の意味はありません。
・順序尺度:満足度の5段階評価や要介護度のように、順序には意味があるものの、段階の間隔が等しいとは限らない尺度です。
・比率尺度:年齢、年収、身長のように、絶対的な原点(0=何もない)をもち、比(2倍、半分)にも意味がある尺度です。

覚え方のポイント
尺度水準は「名義(区別)→順序(順番)→間隔(差)→比率(比)」の順に情報量が増えます。間隔尺度と比率尺度の見分け方は「0が『無』を意味するか」です。摂氏の気温や西暦の年は間隔尺度、年齢や所得は比率尺度と覚えましょう。
問24-10

尺度水準と、それに適した統計量に関する記述として、誤っているものを1つ選びなさい。

  • ①名義尺度のデータでは、平均値を代表値として用いるのが適切である。
  • ②順序尺度のデータでは、中央値を代表値として用いることができる。
  • ③比率尺度のデータは、絶対的な原点をもち比にも意味がある。
  • ④名義尺度のデータは、分類や区別のために数値を割り当てたものである。
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正解 ①名義尺度のデータでは、平均値を代表値として用いるのが適切である。
解説
名義尺度のデータは、性別や居住地域などを区別するために、便宜的に数値(たとえば男性=1、女性=2)を割り当てたものです。数値そのものに大小の意味はないため、平均値を計算しても意味をもちません。名義尺度で使える代表値は、最も多く出現した値である最頻値です。

他の選択肢が不適切な理由
※この問題は誤っているものを選ぶため、以下はいずれも正しい記述です。
・順序尺度と中央値:順序尺度は順番に意味があるため、データを大きさの順に並べたときの真ん中の値である中央値を代表値として用いることができます。最頻値も使えます。
・比率尺度:年齢や所得のように、0が「何もない」ことを意味する絶対的な原点をもつため、比にも意味があります。平均値など多くの統計量が使えます。
・名義尺度の性質:名義尺度は、分類や区別のために数値を割り当てたもので、数値の大小や差には意味がありません。

覚え方のポイント
使える代表値は「名義尺度=最頻値」「順序尺度=最頻値・中央値」「間隔・比率尺度=最頻値・中央値・平均値」と、尺度水準が上がるほど増えていきます。「名義尺度で平均値」は、定番のひっかけです。
問34-10

質問紙調査で「あなたは、職場の人間関係と給与に満足していますか」という質問を設けた。この質問の問題点を表す用語として、正しいものを1つ選びなさい。

  • ①キャリーオーバー効果
  • ②ダブルバーレル質問
  • ③黙従傾向
  • ④誘導的質問
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正解 ②ダブルバーレル質問
解説
ダブルバーレル質問とは、1つの質問の中に2つ以上の論点を含んでいる質問のことです。例の質問では「人間関係」と「給与」という2つのことを同時に尋ねています。人間関係には満足しているが給与には不満、という人はどう答えればよいか分からず、回答が何に対する評価なのかも分析の際に区別できません。論点ごとに質問を分けることで解消できます。

他の選択肢が不適切な理由
・キャリーオーバー効果:前の質問の内容や回答が、後の質問への回答に影響を与えてしまうことです。質問の並べ方によって生じます。
・黙従傾向:質問の内容にかかわらず、「はい」「そう思う」と肯定的に答えてしまう回答者の傾向です。イエス・テンデンシーともいいます。
・誘導的質問:「多くの専門家が必要だと言っていますが、あなたも必要だと思いますか」のように、特定の回答へ導くような聞き方をする質問です。

覚え方のポイント
ワーディング(質問文の作り方)の注意点は、「1つの質問に1つの論点(ダブルバーレルを避ける)」「誘導しない」「難しい言葉や否定の重なりを避ける」「質問の順序に注意(キャリーオーバー効果)」です。バーレルは銃身のことで、2連発の銃にたとえた言葉です。
問44-10

質問紙の作成に関する記述として、誤っているものを1つ選びなさい。

  • ①前の質問が後の質問の回答に影響することを、キャリーオーバー効果という。
  • ②回答者自身の意見を尋ねる質問は、パーソナルな質問と呼ばれている。
  • ③アフターコーディングは、調査前に選択肢と数値を決めておく方法である。
  • ④自計式は、回答者が自分で調査票に回答を記入する方式のことをいう。
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正解 ③アフターコーディングは、調査前に選択肢と数値を決めておく方法である。
解説
調査の前に回答の選択肢とそれに対応する数値(コード)を決めておく方法は、プレコーディングです。アフターコーディングは、自由回答などで得られた回答を、調査の後で内容ごとに分類し、コードを割り当てる方法です。したがって、この記述は誤りです。プレコーディングは集計が効率的ですが、想定外の回答をとらえにくく、アフターコーディングは多様な回答を生かせますが、分類に手間がかかり、分類する人の判断も入ります。

他の選択肢が不適切な理由
※この問題は誤っているものを選ぶため、以下はいずれも正しい記述です。
・キャリーオーバー効果:前の質問によって特定の考えが意識され、後の質問の回答が影響を受けることです。
・パーソナルな質問:「あなたはどう思いますか」のように回答者自身の意見や行動を尋ねる質問です。これに対して、「一般的に人々はどう考えていると思いますか」のように社会一般について尋ねる質問をインパーソナルな質問といいます。
・自計式:回答者が自分で調査票に記入する方式で、郵送調査や留置調査などが当たります。調査員が質問して記入する方式は他計式といいます。

覚え方のポイント
「プレ(前)=調査前にコードを決める」「アフター(後)=回答を見てからコードを決める」と、英語の意味で覚えます。「自計式=回答者が書く」「他計式=調査員が書く」もセットで押さえましょう。
問54-10

測定の信頼性と妥当性に関する記述として、正しいものを1つ選びなさい。

  • ①妥当性が高い尺度は、信頼性が必ず低くなるものである。
  • ②信頼性とは、繰り返し測定したときの結果の一貫性を指す。
  • ③信頼性が高ければ、妥当性も必ず高いといえるものである。
  • ④再テスト法は、尺度の妥当性を確かめるための方法である。
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正解 ②信頼性とは、繰り返し測定したときの結果の一貫性を指す。
解説
信頼性とは、同じ対象を同じ条件で繰り返し測定したときに、同じような結果が得られる程度(測定の安定性・一貫性)のことです。一方、妥当性とは、測定したいと考えている概念を、その尺度が実際にどれだけ的確に測定できているかの程度です。体重計にたとえると、何度乗っても同じ値が出るのが信頼性、その値が本当の体重を示しているのが妥当性です。

他の選択肢が不適切な理由
・妥当性が高いと信頼性が低くなる:両者はトレードオフの関係ではありません。妥当性の高い測定であるためには、一定の信頼性があることが前提になります。
・信頼性が高ければ妥当性も高い:毎回同じ値が出ても、測りたいものと違うものを測っていれば妥当性は低くなります。信頼性は妥当性の必要条件ですが、十分条件ではありません。
・再テスト法は妥当性の確認:再テスト法は、同じ人に時間をおいて同じ測定を行い、結果の一致度を見る方法で、信頼性を確かめる方法です。

覚え方のポイント
「信頼性=毎回同じか(安定性)」「妥当性=狙いどおりか(的確さ)」と覚えます。信頼性の確かめ方には再テスト法や折半法、クロンバックのα係数による内的一貫性の検討などがあります。
問64-10

〔事例〕C市の地域包括支援センターのD社会福祉士は、市内の高齢者の生活実態を調べるため、65歳以上の市民の名簿から調査対象者を選ぶことにした。名簿の最初のほうから1人目を無作為に選び、その後は名簿の20人おきに対象者を選んでいった。D社会福祉士が用いた標本抽出の方法として、正しいものを1つ選びなさい。

  • ①層化抽出法
  • ②多段抽出法
  • ③系統抽出法
  • ④割当法
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正解 ③系統抽出法
事例のポイント
最初の1人だけを無作為に選び、その後は「名簿の20人おき」という一定の間隔で対象者を選んでいます。

解説
系統抽出法(等間隔抽出法)は、名簿などに並んだ母集団から、最初の1人を無作為に選び、その後は一定の間隔で対象者を抽出していく方法です。単純無作為抽出法より手間が少なく、無作為抽出の一種として扱われます。ただし、名簿の並び方に周期性がある場合(たとえば、一定の間隔ごとに世帯主が並んでいるなど)には、選ばれる人に偏りが生じるおそれがあるため注意が必要です。

他の選択肢が不適切な理由
・層化抽出法:母集団を年齢層や地域などの層に分け、それぞれの層から無作為に抽出する方法です。層ごとの特徴を反映しやすくなります。
・多段抽出法:まず地域(市区町村など)を抽出し、その中からさらに対象者を抽出するというように、段階を踏んで抽出する方法です。
・割当法:性別や年齢などの構成が母集団と同じになるよう、あらかじめ人数を割り当て、その枠に合う人を調査者が選ぶ方法です。無作為抽出ではなく有意抽出の一種です。

覚え方のポイント
無作為抽出には「単純無作為・系統・層化・多段」があり、有意抽出には「割当法・機縁法(知人の紹介)・スノーボール法(雪だるま式)」などがあります。「一定の間隔」とあれば系統抽出法です。
問74-10

代表値と散布度に関する記述として、誤っているものを1つ選びなさい。

  • ①中央値は、平均値に比べて外れ値の影響を受けにくいとされる。
  • ②最頻値は、名義尺度のデータにも用いることができる代表値である。
  • ③範囲(レンジ)は、データの最大値と最小値の差で表される。
  • ④標準偏差は、分散の値をさらに2乗して求められる散布度である。
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正解 ④標準偏差は、分散の値をさらに2乗して求められる散布度である。
解説
標準偏差は、分散の正の平方根として求められます。分散は、各データと平均値との差(偏差)を2乗して平均したものなので、単位も2乗されてしまいます(年齢なら「歳の2乗」)。そこで平方根をとって元の単位に戻したものが標準偏差であり、データが平均値の周りにどの程度ばらついているかを、元の単位のまま表すことができます。分散を2乗するという記述は誤りです。

他の選択肢が不適切な理由
※この問題は誤っているものを選ぶため、以下はいずれも正しい記述です。
・中央値は外れ値に強い:たとえば所得のデータに極端な高所得者が1人含まれると、平均値は大きく引き上げられますが、真ん中の値である中央値はほとんど影響を受けません。
・最頻値は名義尺度にも使える:最も多く出現する値なので、性別や居住地域など分類のデータにも使えます。
・範囲:最大値から最小値を引いた値で、ばらつきを最も簡単に表しますが、外れ値の影響を強く受けます。

覚え方のポイント
「分散=偏差の2乗の平均」「標準偏差=分散のルート」と、2乗とルートの関係で覚えます。代表値(平均値・中央値・最頻値)はデータの中心、散布度(範囲・分散・標準偏差)はデータのばらつきを表します。
問84-10

量的調査の集計と分析に関する記述として、正しいものを1つ選びなさい。

  • ①2つの名義尺度の変数の関連は、クロス集計表で確かめられる。
  • ②相関係数が0であれば、2変数の間に何の関係もないといえる。
  • ③相関係数は、分析によっては-1から1の範囲を超えることがある。
  • ④散布図は、名義尺度の変数どうしの関連を示すのに適している。
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正解 ①2つの名義尺度の変数の関連は、クロス集計表で確かめられる。
解説
クロス集計表は、2つ以上の変数を組み合わせて、該当する度数を表の形にまとめたものです。性別と福祉サービスの利用の有無のように、名義尺度の変数どうしの関連を確かめるのに適しています。関連が偶然によるものかどうかは、カイ二乗検定などで確かめます。量的調査で最もよく使われる基本的な分析方法の一つです。

他の選択肢が不適切な理由
・相関係数0なら何の関係もない:一般的な相関係数(ピアソンの積率相関係数)は、直線的な関係の強さを示す指標です。0であっても、U字型のような曲線的な関係がある場合があります。
・-1から1の範囲を超える:相関係数は必ず-1から1の範囲の値をとります。1に近いほど強い正の相関、-1に近いほど強い負の相関です。
・散布図は名義尺度に適する:散布図は、年齢と収入のように、量的な変数(間隔尺度・比率尺度)どうしの関係を点の散らばりで示す図です。

覚え方のポイント
変数の組合せで分析方法を選びます。「名義×名義=クロス集計表とカイ二乗検定」「量的×量的=散布図と相関係数」。相関係数は「-1〜1」「直線的な関係の強さ」「相関は因果ではない」の3点を押さえましょう。
問94-10

統計的仮説検定における「第一種の過誤」の説明として、正しいものを1つ選びなさい。

  • ①帰無仮説が誤っているのに、それを棄却しないこと
  • ②標本の大きさが足りず、検定を実施できないこと
  • ③有意水準を定めずに、検定の結果を解釈すること
  • ④帰無仮説が正しいのに、誤ってそれを棄却すること
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正解 ④帰無仮説が正しいのに、誤ってそれを棄却すること
解説
統計的仮説検定では、「差がない」「関連がない」という帰無仮説を立て、得られたデータがその仮説のもとで起こりにくい(確率が有意水準、たとえば5%より小さい)場合に、帰無仮説を棄却して「差がある」と判断します。第一種の過誤とは、本当は帰無仮説が正しい(差がない)のに、誤って棄却してしまう(差があると判断してしまう)ことです。有意水準は、この誤りを犯す確率の上限を示しています。

他の選択肢が不適切な理由
・帰無仮説が誤っているのに棄却しない:これは第二種の過誤です。本当は差があるのに、差がないと判断してしまう誤りです。
・有意水準を定めずに解釈:検定の手続きとして不適切ですが、第一種の過誤の定義ではありません。有意水準は検定の前に定めておくものです。
・標本が足りず検定できない:標本の大きさは検定の力に影響しますが、第一種の過誤の説明ではありません。

覚え方のポイント
「第一種の過誤=あわてんぼう(差がないのに、あると言う)」「第二種の過誤=ぼんやり(差があるのに、ないと言う)」と覚えると区別しやすくなります。有意水準を厳しくすると第一種の過誤は減りますが、第二種の過誤は増えやすくなります。
問104-10

〔事例〕E市の地域包括支援センターのF社会福祉士は、一人暮らしの高齢者の生活実態を調べる質問紙調査を計画している。対象者には、視力が低下して文字を読んだり書いたりすることが難しい人も多く含まれている。調査票の配布と回収の方法として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①調査票を郵送し、対象者が自分で記入して返送してもらう。
  • ②調査票を自宅に置いてきて、後日に記入済みのものを回収する。
  • ③調査員が訪問し、質問を読み上げて回答を調査票に記入する。
  • ④調査の専用ウェブページを作成し、そこから回答してもらう。
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正解 ③調査員が訪問し、質問を読み上げて回答を調査票に記入する。
事例のポイント
対象者には「文字を読んだり書いたりすることが難しい人も多く含まれている」と明記されています。対象者が自分で記入する方法では、回答が得られなかったり偏ったりするおそれがあります。

解説
訪問面接調査は、調査員が対象者を訪ね、質問を読み上げて回答を聞き取り、調査員が調査票に記入する他計式の方法です。文字の読み書きが難しい人も回答でき、質問の意味が分からないときに説明できるため、回答の正確さも高まります。費用や時間はかかりますが、この事例の対象者に最も適した方法です。調査員によって聞き方が変わらないよう、事前の研修で質問の読み上げ方をそろえておくことも大切です。

他の選択肢が不適切な理由
・郵送して自分で記入:自計式であり、文字の読み書きが難しい人は回答できず、回収率も下がります。
・自宅に置いてきて後日回収:留置調査も対象者が自分で記入する自計式で、同じ問題が生じます。本人以外の家族が代わりに記入してしまうおそれもあります。
・ウェブページから回答:インターネットを使える人に回答者が偏るうえ、視力の低下した高齢者にとって回答が難しい方法です。

覚え方のポイント
配布・回収の方法は「自計式(郵送・留置・集合・インターネット)」と「他計式(訪問面接・電話)」に分けて覚えます。対象者の特性(読み書きの力、ネット環境など)に合わせて選ぶのが原則です。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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