2026年版・1-9

社会学:生活と人生・自己と他者の一問一答

社会福祉士国家試験「医学・心理学・社会学」から、社会学:生活と人生・自己と他者に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験は五肢択一を基本とする形式ですが、ここでは4択で出題しています。

問11-9

子どもが遊びやゲームを通じて、集団全体の期待や態度を自分の中に取り入れていくことで社会的な自我が形成されるとし、その取り入れられた集団の態度を「一般化された他者」と呼んだ人物として、正しいものはどれか。

  • ①クーリー
  • ②ゴッフマン
  • ③ミード
  • ④ブルーマー
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正解 ③ミード
解説
ミード(Mead, G. H.)は、自我は生まれつき備わっているものではなく、他者とのやりとりを通じて社会的に形成されると考えました。子どもは、ごっこ遊び(プレイ)で親や先生など特定の他者の役割を取り入れ、さらにルールのあるゲームを通じて、集団全体の期待や態度である「一般化された他者」を取り入れていきます。ミードは、自我を、他者の期待を取り入れた社会的な側面である「客我(me)」と、それに対して主体的に反応する「主我(I)」の2つの側面から捉えました。

他の選択肢が不適切な理由
・クーリー(Cooley, C.):他者が自分をどう見ているかを想像することで自己が形成されるとする「鏡に映った自己」の概念を示しました。
・ゴッフマン(Goffman, E.):人が他者の前で自分の印象を管理しながら役割を演じる様子を、演劇にたとえて分析するドラマツルギーを展開しました。
・ブルーマー(Blumer, H.):ミードの考えを受け継ぎ、「シンボリック相互作用論」という名称を与えて体系化しました。

覚え方のポイント
「ミード=一般化された他者・IとMe・プレイとゲーム」と覚えます。人は他者との関わりの中で自分をつくっていくという考え方は、援助関係が本人の自己像に影響を与えることを理解する土台になります。
問21-9

他者が自分をどのように見て、どう評価しているかを想像することを通じて自己の感覚が形成されるとする「鏡に映った自己(鏡映的自己)」の概念を示した人物として、正しいものはどれか。

  • ①クーリー
  • ②ミード
  • ③パーソンズ
  • ④ジンメル
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正解 ①クーリー
解説
クーリー(Cooley, C.)は、人は鏡に映った自分の姿を見るように、他者の反応を通して自分を知ると考え、「鏡に映った自己」という概念を示しました。自己の感覚は、他者の目に自分がどう映っているかの想像、その評価についての想像、そしてそれに伴う誇りや屈辱といった感情によって形づくられるとされます。周囲から否定的な評価を受け続けた人が自己を低く評価しがちになる理由を理解する手がかりとなり、支援者の関わり方が本人の自己像に影響を与えることを示す概念でもあります。

他の選択肢が不適切な理由
・ミード(Mead, G. H.):「一般化された他者」や「主我(I)と客我(me)」の概念で、社会的自我の形成を論じました。
・パーソンズ(Parsons, T.):構造機能主義の立場から、社会システム論や病人役割の概念を示しました。
・ジンメル(Simmel, G.):人と人との相互作用の形式を研究する形式社会学を提唱しました。

覚え方のポイント
クーリーは「鏡に映った自己」と「第一次集団」の2つの概念で覚えます。ミードとともに、自己は他者との関係の中で社会的に形成されるという考え方の源流となった人物です。
問31-9

人は物事そのものではなく、その物事が自分にとって持つ意味に基づいて行為し、その意味は他者との相互作用の中から生まれ、解釈によって修正されるとする考え方を体系化し、「シンボリック相互作用論」と名付けた人物として、正しいものはどれか。

  • ①ミード
  • ②ゴッフマン
  • ③ガーフィンケル
  • ④ブルーマー
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正解 ④ブルーマー
解説
ブルーマー(Blumer, H.)は、ミードの社会心理学を受け継ぎ、シンボリック相互作用論と名付けて体系化しました。その基本的な考え方は、人間は物事が自分にとって持つ意味に基づいて行為すること、その意味は他者との社会的な相互作用から生じること、そして意味は人がその物事に対処する中で解釈によって扱われ修正されることの3つの前提にまとめられます。社会を固定的な構造としてではなく、人々のやりとりの中で絶えず作り出されるものとして捉える見方です。

他の選択肢が不適切な理由
・ミード(Mead, G. H.):シンボリック相互作用論の源流となる考え方を示しましたが、この名称を与えて体系化したのはブルーマーです。
・ゴッフマン(Goffman, E.):日常の相互作用を演劇にたとえて分析するドラマツルギーを展開しました。
・ガーフィンケル(Garfinkel, H.):人々が日常の中で当たり前の秩序をどのように成り立たせているかを、その人々自身の方法から明らかにしようとするエスノメソドロジーを提唱しました。

覚え方のポイント
「ミード=源流」「ブルーマー=命名と体系化」と役割で区別して覚えます。同じ出来事でも人によって意味づけが違うという考え方は、利用者の語りを大切にするソーシャルワークの姿勢にも通じます。
問41-9

家族と世帯に関する記述として、適切でないものはどれか。

  • ①マードックは核家族を普遍的な単位と考えた
  • ②自分が生まれて育った家族を生殖家族と呼ぶ
  • ③世帯は住居と生計を共にする人の集まりを指す
  • ④リトウォクは修正拡大家族の概念を示した
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正解 ②自分が生まれて育った家族を生殖家族と呼ぶ
解説
自分が子どもとして生まれ育った家族は「定位家族」と呼ばれます。「生殖家族」は、結婚などによって自分が新たにつくる家族を指します。多くの人は一生のうちにこの2つの家族を経験します。したがってこの記述は適切ではありません。家族のあり方は時代とともに変化しており、単独世帯やひとり親世帯の増加、家族の個人化などが、介護や子育ての支援を考えるうえでの重要な背景になっています。

他の選択肢が不適切な理由
※この問題は適切でないものを選ぶ問題なので、以下は適切な記述です。
・マードック(Murdock, G.):多くの社会の比較から、夫婦とその未婚の子どもからなる核家族を、あらゆる社会に存在する普遍的な単位(核家族普遍説)と考えました。
・世帯:住居と生計を共にする人の集まり、あるいは一人で住居を持ち生計を立てている単身者を指し、国勢調査や生活保護(世帯単位の原則)などの行政上の単位として用いられます。
・リトウォク(Litwak, E.):親族が離れて暮らしながらも、互いに援助し合う関係を保つ家族の形を「修正拡大家族」と呼びました。

覚え方のポイント
「定位=生まれた家(自分の位置が定まる)」「生殖=つくる家(子を生み育てる)」と漢字の意味で覚えます。「家族」と「世帯」の違い(離れて暮らす家族は別世帯になる)も、生活保護の事例などで重要です。
問51-9

ライフコースの考え方の説明として、最も適切なものはどれか。

  • ①個人の人生の道筋を時代や社会と関連づけて捉える
  • ②人生を多くの人に共通する段階の連続として捉える
  • ③家族の形成から解体までを段階に分けて人生を捉える
  • ④加齢に伴う心身の成熟と衰えの過程として人生を捉える
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正解 ①個人の人生の道筋を時代や社会と関連づけて捉える
解説
ライフコースは、個人が一生の間にたどる人生の道筋を、就学、就職、結婚、出産、退職などの出来事(ライフイベント)の時期や順序に着目し、それらを個人が生きた時代や社会の状況と関連づけて捉える考え方です。エルダー(Elder, G.)は、世界恐慌の時代に育った子どもたちの人生を追跡し、同じ出来事でも、それを経験した年齢や時代によって人生への影響が異なることを示しました。人生の多様化が進む現代では、画一的なモデルでは捉えきれない一人ひとりの人生の道筋を理解する視点として重視されています。

他の選択肢が不適切な理由
・共通する段階の連続として捉える:多くの人が共通の段階を順にたどると想定するのは、ライフサイクルの考え方です。ライフコースは個人ごとの多様な道筋に注目します。
・家族の形成から解体までを段階に分ける:家族の形成から解体までを段階に分ける家族周期(ファミリー・ライフサイクル)の考え方に近く、ライフコースの説明ではありません。
・心身の成熟と衰えの過程として捉える:生物学的な発達や老化の見方であり、ライフコースは、同じ年齢でも生まれた時代や社会の出来事によって人生の道筋が異なることを重視する考え方です。

覚え方のポイント
「ライフサイクル=みんな共通の段階」「ライフコース=一人ひとり違う道筋(時代の影響を受ける)」と対比で覚えます。出題基準では「世代」の項目に位置づけられています。
問61-9

人が他者の前で、相手に与える自分の印象をコントロールしようとして振る舞うことを表す、ゴッフマン(Goffman, E.)のドラマツルギーの中心的な概念として、最も適切なものはどれか。

  • ①役割葛藤
  • ②役割取得
  • ③印象操作
  • ④予期的社会化
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正解 ③印象操作
解説
ゴッフマンは『行為と演技』で、日常生活における人々の相互作用を演劇にたとえて分析するドラマツルギーを展開しました。人は他者という観客の前で、自分が望む印象を与えるよう、言葉づかい、服装、態度などを調整して振る舞います。これを印象操作と呼びます。人前で演じる「表舞台」と、演技を離れてくつろげる「舞台裏」の区別もゴッフマンの重要な概念です。施設などで「舞台裏」を持てない生活が人にとってどれほど負担かを考える手がかりにもなります。

他の選択肢が不適切な理由
・役割葛藤:一人の人が同時に複数の役割を担い、それぞれの役割への期待が両立しないために生じる葛藤です(例:仕事と介護の両立)。
・役割取得:他者の役割や期待を自分の中に取り入れることで、ミードが自我の形成の過程として論じました。
・予期的社会化:将来所属しようとする集団の価値や規範を、あらかじめ身に付けることで、マートンが論じました。

覚え方のポイント
ゴッフマンの概念は「印象操作・表舞台と舞台裏(ドラマツルギー)」「スティグマ」「全制的施設」「役割距離」をまとめて覚えます。役割に関する用語(葛藤・取得・距離)は区別がよく問われます。
問71-9

航空会社の客室乗務員などの研究をもとに、職務として自分の感情を管理し、顧客の中に適切な感情の状態を生み出すことが求められる労働を概念化したものとして、最も適切なものはどれか。

  • ①肉体労働
  • ②知識労働
  • ③家事労働
  • ④感情労働
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正解 ④感情労働
解説
感情労働は、ホックシールド(Hochschild, A.)が『管理される心』で示した概念で、職務として自分の感情を管理し、表情や態度を通じて顧客などの相手に適切な感情の状態を生み出すことが求められる労働を指します。客室乗務員の笑顔のように、感情そのものが仕事の一部として管理されるため、本当の感情とのずれに苦しんだり、疲弊したりすることがあります。介護や相談援助などの対人援助職も感情労働の性格が強く、燃え尽き症候群の予防の観点からも重要な概念です。

他の選択肢が不適切な理由
・肉体労働:主に身体を使って行う労働を指し、感情の管理に着目した概念ではありません。
・知識労働:専門的な知識を用いて価値を生み出す労働を指す言葉で、ドラッカーなどが論じました。
・家事労働:家庭の中で行われる炊事、洗濯、育児、介護などの無償の労働を指し、ジェンダーの視点から論じられてきました。

覚え方のポイント
「感情労働=ホックシールド=客室乗務員」と3点セットで覚えます。対人援助職自身の働き方やメンタルヘルスを考える際にも、社会学の知識が役立つことを押さえておきましょう。
問81-9

社会化に関する記述として、適切でないものはどれか。

  • ①社会化は成人後も生涯を通じて続く過程である
  • ②第二次社会化は主に乳幼児期の家族の中で行われる
  • ③予期的社会化は将来属する集団の規範を先に身に付ける
  • ④新しい環境で規範や役割を学び直すことを再社会化という
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正解 ②第二次社会化は主に乳幼児期の家族の中で行われる
解説
社会化は、人がその社会や集団の価値、規範、行動の様式を身に付け、社会の一員となっていく過程です。乳幼児期から子ども時代にかけて、主に家族の中で言葉や基本的な生活習慣、価値を身に付けるのは「第一次社会化」です。「第二次社会化」は、その後、学校、職場、地域などの家族の外の集団に加わる中で、それぞれの場の役割や規範を身に付けていく社会化を指します。したがって「第二次社会化は主に乳幼児期の家族の中で行われる」という記述は適切ではありません。

他の選択肢が不適切な理由
※この問題は適切でないものを選ぶ問題なので、以下は適切な記述です。
・生涯を通じて続く:社会化は子どもの時期だけで完了するものではなく、就職、結婚、親になること、退職、施設への入所など、人生の各段階で新たな役割や集団に出会うたびに続いていきます。
・予期的社会化:マートンが論じた概念で、将来所属しようとする集団の価値や規範を、所属する前から身に付けることです。
・再社会化:それまでとは大きく異なる環境に移ったときに、新しい規範や役割を学び直すことです。全制的施設への入所や、障害を負った後の新しい生活への適応などが例として挙げられます。

覚え方のポイント
「社会化=生涯続く」が大原則です。第一次(家族・乳幼児期)・第二次(学校や職場など家族の外)・予期的(先取り)・再社会化(学び直し)と、種類ごとにキーワードで整理しましょう。
問91-9

Vさん(38歳、男性)は両親と同居しているが、家族との会話はほとんどなく、仕事以外で人と会う機会もない。面談で「毎日、誰にも分かってもらえないと感じている」と話した。Vさんの状況を「孤独」と「社会的孤立」の概念を用いて捉えた記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①同居の家族はいるが、主観的な孤独を感じている
  • ②家族と同居しているので、孤独には当たらない
  • ③仕事で人と接しているので、孤独とはいえない
  • ④孤独は客観的な状態を表し、本人の感じ方は問わない
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正解 ①同居の家族はいるが、主観的な孤独を感じている
事例のポイント
Vさんは家族と同居しており、形の上では一人ではありません。しかし「誰にも分かってもらえない」と感じているという本人の言葉に着目し、客観的な状態と主観的な感情を区別して捉えることが求められています。

解説
一般に、孤独は「ひとりぼっちだと感じる」という主観的な感情を、社会的孤立は家族や地域社会との関係やつながりが乏しいという客観的な状態を指すものとして区別されます。家族と同居していても、心が通い合う関係がなければ孤独を感じることがあり、逆に一人暮らしでも孤独を感じない人もいます。孤独・孤立対策推進法も、孤独を覚えることにより、又は社会から孤立していることにより心身に有害な影響を受けている状態を「孤独・孤立の状態」として、両方を対策の対象としています(同法1条)。

他の選択肢が不適切な理由
・同居しているので孤独ではない:同居の有無は客観的な状態であり、主観的な孤独の感情があるかどうかとは別の問題です。
・仕事で人と接しているので孤独ではない:人と接する機会の有無も客観的な状態です。人と接していても、分かり合える関係がなければ孤独を感じることがあります。
・孤独は客観的な状態で感じ方は問わない:孤独は主観的な感情であり、本人の語りこそが把握の手がかりになります。客観的な状態を表すのは社会的孤立です。

覚え方のポイント
「孤独=気持ち(主観)」「孤立=つながりの状態(客観)」と覚えます。孤独・孤立対策推進法は2024年4月に施行され、孤独・孤立は人生のあらゆる段階で誰にでも生じうる社会全体の課題とされています(同法2条)。
問101-9

ジェンダーの説明として、最も適切なものはどれか。

  • ①生物学的な身体の違いに基づく性別を指す
  • ②恋愛や性愛の対象の違いに基づく性別を指す
  • ③社会的・文化的につくられた性別を指す
  • ④法律上の届出によって決まる性別を指す
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正解 ③社会的・文化的につくられた性別を指す
解説
ジェンダーは、生物学的な性差(セックス)とは区別される、社会的・文化的につくられた性別や性差を指す概念です。「男性は外で働き、女性は家庭を守る」「介護は女性の役割」といった性別による役割分担の考え方は、生まれつき決まったものではなく、社会の中でつくられ、学習されてきたものです。こうした固定的な役割分担は、女性に家事や介護の負担が偏ることや、男性が弱音を吐けずに孤立しやすいことなど、さまざまな生活上の課題の背景になっています。

他の選択肢が不適切な理由
・生物学的な身体の違い:生物学的な性差はセックスと呼ばれ、ジェンダーとは区別されます。
・恋愛や性愛の対象の違い:どの性を好きになるかは性的指向であり、ジェンダーの説明ではありません。
・法律上の届出:戸籍などの法律上の性別は、制度上の区分であり、社会的・文化的な性差を表すジェンダーとは異なります。

覚え方のポイント
「セックス=生物学的な性」「ジェンダー=社会的・文化的な性」「性的指向=好きになる性」「性自認=自分が認識する性」と4つを区別して覚えます。男女共同参画やジェンダー平等の政策は、固定的な性別役割分担の見直しを目指すものです。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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