2026年版・1-6

心理学:アセスメントと心理的支援の一問一答

社会福祉士国家試験「医学・心理学・社会学」から、心理学:アセスメントと心理的支援に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験は五肢択一を基本とする形式ですが、ここでは4択で出題しています。

問11-6

心理検査のうち、あいまいな刺激に対する反応から、本人が意識していない内面を捉えようとする投影法に分類されるものはどれか。

  • ①MMPI
  • ②ロールシャッハ・テスト
  • ③WAIS
  • ④矢田部ギルフォード性格検査
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正解 ②ロールシャッハ・テスト
解説
ロールシャッハ・テストは、左右対称のインクのしみの図版を見せて、それが何に見えるかを答えてもらい、その反応からパーソナリティの特徴を捉える投影法の検査です。投影法には、ほかに、絵を見て物語を作るTAT(主題統覚検査)、「実のなる木」を描くバウムテスト、書き出しに続けて文章を作るSCT(文章完成法)などがあります。投影法は本人が意図的に答えを操作しにくい一方、結果の解釈に検査者の熟練が必要という特徴があります。

他の選択肢が不適切な理由
・MMPI(ミネソタ多面的人格目録):多数の質問に「はい」「いいえ」などで答える質問紙法の性格検査です。
・WAIS(ウェクスラー成人知能検査):成人の知能を測る知能検査です。
・矢田部ギルフォード性格検査(YG性格検査):質問に答える質問紙法の性格検査で、性格の特徴をプロフィールとして示します。

覚え方のポイント
性格検査は「質問紙法(MMPI・YG・エゴグラムなど)」「投影法(ロールシャッハ・TAT・バウム・SCTなど)」「作業検査法(内田クレペリン精神検査)」の3つに分けて覚えます。質問紙法は実施と採点が容易だが本人が回答を操作しやすい、という対比もよく問われます。
問21-6

ウェクスラー式知能検査のうち、主に成人を対象とするものはどれか。

  • ①WPPSI
  • ②WISC
  • ③田中ビネー知能検査
  • ④WAIS
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正解 ④WAIS
解説
ウェクスラー(Wechsler, D.)が開発した知能検査には、対象年齢によって、幼児用のWPPSI、児童用のWISC、成人用のWAISがあります。WAISは16歳以上の成人を対象とし、全体的な知能の水準だけでなく、言語理解、知覚推理、ワーキングメモリー、処理速度といった能力ごとの得意・不得意(個人内差)を捉えられるのが特徴です。この個人内差の情報は、発達障害のある人の特性の理解や、就労・学習の支援の工夫を考える手がかりになります。

他の選択肢が不適切な理由
・WPPSI(ウェクスラー幼児用知能検査):就学前後の幼児を対象とするウェクスラー式の検査です。
・WISC(ウェクスラー児童用知能検査):おおむね5歳から16歳の児童を対象とするウェクスラー式の検査です。
・田中ビネー知能検査:フランスのビネー(Binet, A.)の検査をもとに日本で作られたビネー式の知能検査で、ウェクスラー式ではありません。精神年齢を求められるのが特徴で、療育手帳の判定などにも用いられます。

覚え方のポイント
ウェクスラー式は「P(Preschool=幼児)・C(Children=児童)・A(Adult=成人)」と、略称の文字で対象を見分けます。「ビネー式=精神年齢」「ウェクスラー式=能力ごとのプロフィール」という違いも押さえましょう。
問31-6

認知機能を評価するスクリーニング検査に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①HDS-Rは口頭の質問で行い30点満点である
  • ②HDS-Rは本人が質問紙に記入する方式である
  • ③MMSEは性格の特徴を測るための検査である
  • ④HDS-Rの得点だけで認知症と診断ができる
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正解 ①HDS-Rは口頭の質問で行い30点満点である
解説
改訂長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)は、年齢、日時の見当識、場所の見当識、言葉の記銘と遅延再生、計算、数字の逆唱、物品の記銘、言葉の流暢性などを、検査者が口頭で質問して評価する検査で、30点満点です。20点以下の場合に認知症の疑いがあるとされます。短時間で実施できるため、認知症のスクリーニング(ふるい分け)に広く使われています。同じく30点満点のMMSE(ミニメンタルステート検査)は、口頭の質問に加えて図形の模写や文章を書くといった動作性の課題を含むのが特徴です。

他の選択肢が不適切な理由
・本人が質問紙に記入:HDS-Rは検査者が口頭で質問し、本人が答える方式です。
・MMSEは性格の特徴を測る:MMSEは認知機能を評価する検査です。
・得点だけで診断:スクリーニング検査は認知症の可能性をふるい分けるもので、診断は医師が問診、画像検査、生活の様子など総合的な情報から行います。教育歴や緊張、難聴なども得点に影響します。

覚え方のポイント
「HDS-R=口頭のみ・30点・20点以下で疑い」「MMSE=動作課題あり・30点・23点以下で疑い」と数字をセットで覚えます。「検査の点数だけで判断しない」という原則は、事例問題の選択肢の判断にも使えます。
問41-6

面接の技法を、基本的なかかわり行動から積み上げる階層として体系化し、マイクロカウンセリングを提唱した人物として、正しいものはどれか。

  • ①ロジャーズ
  • ②エリス
  • ③アイビイ
  • ④ベック
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正解 ③アイビイ
解説
アイビイ(Ivey, A.)は、さまざまなカウンセリングの理論に共通する面接の技法を取り出し、視線の合わせ方や身体言語、声の調子、相手の話題についていく言語的追跡といった「かかわり行動」を土台に、質問、励まし、言い換え、要約、感情の反映などの技法を階層的に積み上げるマイクロカウンセリングを体系化しました。技法を一つずつ練習して身に付けられるため、ソーシャルワーカーを含む対人援助職の面接訓練にも広く用いられています。

他の選択肢が不適切な理由
・ロジャーズ(Rogers, C.):来談者中心療法を提唱し、無条件の肯定的関心、共感的理解、自己一致というカウンセラーの態度を重視しました。
・エリス(Ellis, A.):出来事に対する非合理的な信念が感情の問題を生むとする論理療法(論理情動行動療法)を提唱しました。
・ベック(Beck, A.):うつ病の研究から、否定的な自動思考や認知の歪みに働きかける認知療法を提唱しました。

覚え方のポイント
「アイビイ=技法の階層(マイクロカウンセリング)」「ロジャーズ=態度(来談者中心)」「エリス=ABC理論」「ベック=自動思考(認知療法)」と、人名と中心概念を一対一で覚えます。
問51-6

Tさん(55歳、男性)は、健康診断で肝機能の悪化を指摘された。面接の中で「酒の量を減らしたほうがいいのは分かっているが、仕事の付き合いもあるし、今やめるつもりはない」と話した。動機づけ面接の考え方に沿った対応として、最も適切なものはどれか。

  • ①減らしたい気持ちと続けたい気持ちの両方を聴く
  • ②飲酒の害を詳しく説明し、断酒を約束してもらう
  • ③断酒か節酒か、まず目標を本人に選んでもらう
  • ④家族に協力を頼み、飲酒を厳しく監視してもらう
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正解 ①減らしたい気持ちと続けたい気持ちの両方を聴く
事例のポイント
Tさんは「減らしたほうがいいのは分かっている」という変化への気持ちと、「今やめるつもりはない」という現状を続けたい気持ちの両方を持っています。この揺れ動く状態(両価性)をどう扱うかが問われています。

解説
動機づけ面接は、ミラー(Miller, W.)とロルニック(Rollnick, S.)が体系化した面接法で、変わりたい気持ちと変わりたくない気持ちの両価性を、本人と一緒に探り整理していくことで、本人自身の中にある変化への動機を引き出します。支援者は説得や対決をせず、開かれた質問、是認、聞き返し、要約を用いて、本人が自分の言葉で変化の理由を語るよう支えます。本人の口から出る変化に向かう発言(チェンジトーク)を大切にするのが特徴です。

他の選択肢が不適切な理由
・害を説明し断酒を約束させる:支援者が一方的に正しさを押しつけると、本人は反発して現状を守る理由を語りがちになり(抵抗)、かえって変化から遠ざかります。
・まず目標を選んでもらう:本人は「今やめるつもりはない」と迷っている段階で、具体的な目標や計画に進むのは早すぎます。動機づけ面接では、両価性を一緒に探り、変化への動機が高まってから計画に進みます。
・家族に監視させる:本人の自律性を損ない、家族関係の悪化も招きかねません。本人の意思を置き去りにしています。

覚え方のポイント
動機づけ面接のキーワードは「両価性」「チェンジトーク」「説得しない」です。変化の準備段階を示す多理論統合モデル(無関心期・関心期・準備期・実行期・維持期)とあわせて出題されることもあります。
問61-6

ロジャーズ(Rogers, C.)がクライエントの人格の変化に必要な条件として重視したカウンセラーの態度として、適切でないものはどれか。

  • ①無条件の肯定的関心
  • ②共感的理解
  • ③自己一致
  • ④解釈と直面化
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正解 ④解釈と直面化
解説
ロジャーズの来談者中心療法では、クライエントは本来、自ら成長し問題を解決する力を持っていると考えます。カウンセラーに求められるのは、指示や助言ではなく、その力が発揮されるための関係をつくることで、そのための態度として、無条件の肯定的関心(受容)、共感的理解、自己一致(純粋性)の3つが重視されました。「解釈と直面化」は、クライエントの無意識の葛藤を言語化して気づかせる精神分析的な技法であり、ロジャーズが挙げた態度には当たりません。

他の選択肢が不適切な理由
※この問題は適切でないものを選ぶ問題なので、以下はロジャーズが挙げた態度です。
・無条件の肯定的関心:クライエントを条件付きでなく、ありのままに価値ある存在として受け止める態度です。
・共感的理解:クライエントの内面の世界を、あたかも自分のことのように感じ取りながら、自分の感情と混同せずに理解する態度です。
・自己一致:カウンセラーが自分の感情や体験を偽らず、関係の中で純粋で一貫した存在であることです。

覚え方のポイント
ロジャーズの3条件は「受容・共感・一致」の3語で覚えます。ソーシャルワークの面接で重視される受容や傾聴は、この来談者中心療法の影響を強く受けています。
問71-6

出来事そのものではなく、出来事に対する非合理的な信念(ビリーフ)が感情や行動の問題を生むとするABC理論に基づき、論理療法(論理情動行動療法)を提唱した人物として、正しいものはどれか。

  • ①ベック
  • ②エリス
  • ③ウォルピ
  • ④フロイト
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正解 ②エリス
解説
エリス(Ellis, A.)のABC理論では、A(Activating event:出来事)がC(Consequence:感情や行動の結果)を直接生むのではなく、その間にあるB(Belief:信念・受け止め方)がCを生むと考えます。例えば、仕事で失敗した(A)ときに「絶対に失敗してはならない」という非合理的な信念(B)を持っていると、強い落ち込み(C)につながります。論理療法では、この非合理的な信念に反論(D:Dispute)して、より合理的な考え方に置き換えることで、感情や行動の変化(E:Effect)を目指します。

他の選択肢が不適切な理由
・ベック(Beck, A.):否定的な自動思考や認知の歪みに気づき修正する認知療法を提唱しました。ABC理論の提唱者ではありませんが、どちらも認知行動療法の源流とされます。
・ウォルピ(Wolpe, J.):不安を引き起こす場面を段階的に想像させ、リラックスした状態と組み合わせて不安を減らす系統的脱感作法を開発しました。
・フロイト(Freud, S.):無意識を重視する精神分析を創始しました。

覚え方のポイント
「エリス=ABC(DE)理論・非合理的信念」「ベック=自動思考・認知の歪み」と区別します。どちらも「出来事の受け止め方を変えれば気持ちが変わる」という認知行動療法の考え方の基礎です。
問81-6

Uさん(8歳、男児)は自閉スペクトラム症の診断を受けており、放課後等デイサービスを利用している。活動の途中で突然大声を出すことが続き、職員が対応に困っている。応用行動分析の考え方に基づく職員の対応として、最も適切なものはどれか。

  • ①大声を出すたびに強く叱って止めさせる
  • ②大声が出たら好きな遊びをさせて落ち着かせる
  • ③大声の前後の状況を記録し、きっかけを探る
  • ④落ち着くまで別室に一人きりで待たせておく
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正解 ③大声の前後の状況を記録し、きっかけを探る
事例のポイント
Uさんの大声という行動は「突然」起きているように見えますが、応用行動分析では、行動には必ずきっかけと、その行動によって得られる結果があると考えます。対応を決める前に、行動の意味(機能)を理解する段階にあることに着目します。

解説
応用行動分析では、行動の前のきっかけ(A:先行事象)、行動(B)、行動の後に起きたこと(C:結果)を記録して分析するABC分析によって、その行動が何のために起きているのか(注目を得るため、苦手な活動から逃れるため、感覚的な刺激を求めるためなど)を明らかにします。そのうえで、きっかけとなる環境を調整したり、同じ目的をかなえる適切な行動(言葉やカードで「休みたい」と伝えるなど)を教えて強化したりします。叱ることよりも、望ましい行動を増やすことを重視するのが特徴です。

他の選択肢が不適切な理由
・強く叱る:一時的に止まっても行動の原因は解決せず、叱られることが注目となって行動が強化されてしまうこともあります。
・好きな遊びをさせて落ち着かせる:行動の意味を分析しないまま、大声の直後に本人にとって好ましい結果を与えることになり、大声を出す行動をかえって強めてしまうおそれがあります(正の強化)。
・別室に一人きりで待たせる:行動の意味を分析しないまま隔離するのは不適切で、苦手な活動から逃れたいという目的の行動であれば、かえって行動を強めるおそれもあります。

覚え方のポイント
応用行動分析は「ABC(先行事象・行動・結果)」と「望ましい行動を強化する」の2点で覚えます。行動の理由を探らずに叱る・放置する・隔離する選択肢は、事例問題では不適切と判断できます。
問91-6

家族療法において、家族の中で問題を抱えていると見なされ、相談や治療の対象として連れてこられた家族成員を指す用語として、最も適切なものはどれか。

  • ①キーパーソン
  • ②IP(患者とみなされた人)
  • ③ジェノグラム
  • ④コ・セラピスト
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正解 ②IP(患者とみなされた人)
解説
家族療法では、家族を互いに影響し合う一つのシステムとして捉えます。問題を示している家族成員は、個人に原因があるというよりも、家族システム全体のひずみを表に出している存在だと考え、IP(Identified Patient:患者とみなされた人)と呼びます。そのため、IP一人を治療の対象とするのではなく、家族の関係やコミュニケーションのパターンに働きかけることで、問題の解決を図ります。子どもの不登校などを家族全体の課題として捉え直す視点は、ソーシャルワークの家族支援にも通じています。

他の選択肢が不適切な理由
・キーパーソン:本人の支援において中心的な役割を果たす人(家族など)を指す言葉で、問題を抱えていると見なされた人ではありません。
・ジェノグラム:3世代以上の家族の構成や関係を記号で表す図(家系図)で、家族のアセスメントに用いる道具です。
・コ・セラピスト:面接で主となるセラピストと協力して治療を行うもう一人のセラピストを指します。

覚え方のポイント
家族療法は「家族=システム」「IP=システムの問題の表れ」と覚えます。代表的な学派(ボーエンの多世代派、ミニューチンの構造派など)もあわせて押さえておきましょう。
問101-6

公認心理師に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①業務独占の資格で心理検査はその資格者に限られる
  • ②都道府県知事の登録を受けて業務を行う資格である
  • ③資格の登録は5年ごとに更新を受けなければならない
  • ④支援対象者に主治の医師があるときは指示を受ける
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正解 ④支援対象者に主治の医師があるときは指示を受ける
解説
公認心理師は、心理に関する支援を要する者に当該支援に係る主治の医師があるときは、その指示を受けなければなりません(公認心理師法42条2項)。心理的な支援が医療と密接に関わることから、医療との整合性を保つための規定です。公認心理師は、保健医療、福祉、教育などの分野で、心理状態の観察と分析、相談・助言・指導、関係者への相談・助言、心の健康に関する知識の普及などを行う国家資格です(同法2条)。

他の選択肢が不適切な理由
・業務独占:公認心理師は名称独占の資格で、公認心理師でない者はその名称や「心理師」という文字を用いてはなりません(同法44条)。心理検査の実施などを資格者に限る業務独占ではありません。
・都道府県知事の登録:公認心理師登録簿への登録によって公認心理師となります(同法28条)。所管は文部科学大臣と厚生労働大臣です。
・5年ごとの更新:公認心理師の登録には有効期間も更新制もありません。社会福祉士などと同じく、登録簿への登録によって資格者となります。

覚え方のポイント
主治医との関係は資格ごとに言葉が違います。「公認心理師=指示を受ける」「精神保健福祉士=指導を受ける」「社会福祉士=連携を保つ(医師も含む関係者と)」と比べて覚えましょう。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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