2026年版・1-4

心理学:心の仕組みと機能の一問一答

社会福祉士国家試験「医学・心理学・社会学」から、心理学:心の仕組みと機能に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験は五肢択一を基本とする形式ですが、ここでは4択で出題しています。

問11-4

犬にベルの音を聞かせた直後に餌を与えることを繰り返したところ、ベルの音を聞かせるだけで唾液が出るようになった。この学習の仕組みとして、最も適切なものはどれか。

  • ①道具的条件づけ
  • ②観察学習
  • ③洞察学習
  • ④古典的条件づけ
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正解 ④古典的条件づけ
解説
古典的条件づけ(レスポンデント条件づけ)は、パブロフ(Pavlov, I.)の犬の実験で知られる学習の仕組みです。もともと唾液の分泌を引き起こさない中性の刺激(ベルの音)を、唾液の分泌を引き起こす刺激(餌)と繰り返し対にして示すと、中性の刺激だけで反応が起こるようになります。人間でも、病院の消毒液のにおいをかいだだけで緊張するなど、ある刺激と感情や身体の反応が結びつく現象は古典的条件づけで説明できます。恐怖症の理解や、系統的脱感作法などの行動療法の基礎にもなっています。

他の選択肢が不適切な理由
・道具的条件づけ:自発的な行動の後にどのような結果が伴うかによって、その行動の頻度が変化する学習で、スキナー(Skinner, B.)の研究で知られます。
・観察学習:他者の行動とその結果を観察するだけで学習が成立するもので、バンデューラ(Bandura, A.)が示しました(モデリング)。
・洞察学習:試行錯誤ではなく、問題場面の全体の構造を見通すことで一気に解決に至る学習で、ケーラー(Köhler, W.)のチンパンジーの実験で知られます。

覚え方のポイント
「古典的=刺激と刺激の結びつき(反応は受け身)」「道具的=行動と結果の結びつき(自発的な行動)」と区別します。人名は「パブロフ=古典的」「スキナー=道具的」「バンデューラ=観察」「ケーラー=洞察」とセットで覚えましょう。
問21-4

道具的条件づけにおいて、ある行動の直後に本人にとって好ましい結果が与えられることで、その行動が起こる頻度が高まることを表す用語として、最も適切なものはどれか。

  • ①消去
  • ②正の強化
  • ③般化
  • ④馴化
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正解 ②正の強化
解説
道具的条件づけ(オペラント条件づけ)では、行動の後に続く結果によって、その行動の頻度が変化します。行動の直後に好ましい結果(ほめられる、ごほうびがもらえるなど)が加わることで行動が増えることを「正の強化」と呼びます。これに対して、嫌な結果が取り除かれることで行動が増えることを「負の強化」と呼びます。応用行動分析では、望ましい行動を増やすために、行動の直後にその人にとって意味のある結果を返すことが基本になります。

他の選択肢が不適切な理由
・消去:それまで強化されていた行動に強化が伴わなくなることで、その行動の頻度が下がっていくことです。
・般化:条件づけられた刺激に似た別の刺激にも同じ反応が起こるようになることです。
・馴化:同じ刺激を繰り返し受けることで、その刺激への反応が次第に弱まっていくことで、最も単純な学習の一つとされます。

覚え方のポイント
「正=何かを加える」「負=何かを取り除く」「強化=行動が増える」「弱化(罰)=行動が減る」の組合せで4種類を整理します。「負の強化」を「罰」と混同しやすいので、行動が増えるか減るかで判断しましょう。
問31-4

自転車の乗り方や楽器の演奏など、繰り返しの練習によって身に付き、言葉で説明しにくい形で保持される記憶として、最も適切なものはどれか。

  • ①手続き記憶
  • ②エピソード記憶
  • ③意味記憶
  • ④作動記憶
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正解 ①手続き記憶
解説
手続き記憶は、体で覚えた技能や動作の手順に関する記憶で、長期記憶のうち、言葉で説明しにくい非宣言的記憶に分類されます。一度身に付くと忘れにくく、加齢や認知症によっても比較的保たれやすいという特徴があります。そのため、認知症の人が、昔から続けてきた料理や畑仕事などの手慣れた作業はこなせることがあり、支援の場面でその力を生かすことができます。

他の選択肢が不適切な理由
・エピソード記憶:「いつ、どこで、何をしたか」という個人の出来事や経験の記憶で、言葉で説明できる宣言的記憶に分類されます。アルツハイマー型認知症では早い段階から障害されやすい記憶です。
・意味記憶:言葉の意味や一般的な知識など、学習によって得た知識の記憶で、宣言的記憶に分類されます。
・作動記憶(ワーキングメモリー):暗算や会話の理解のように、情報を一時的に保持しながら処理する働きを担う記憶の仕組みで、長期記憶ではありません。

覚え方のポイント
長期記憶は「言葉にできる宣言的記憶(エピソード記憶・意味記憶)」と「言葉にしにくい非宣言的記憶(手続き記憶など)」に分かれます。認知症で「エピソードは失われやすく、手続きは残りやすい」という違いは、支援の工夫を考える事例問題でも使えます。
問41-4

知能に関するキャッテル(Cattell, R.)の考え方についての記述として、適切でないものはどれか。

  • ①流動性知能は新しい場面への適応に関わる
  • ②結晶性知能は経験や学習によって蓄積される
  • ③結晶性知能は20歳代から急速に低下する
  • ④知能を流動性と結晶性の二つに分けて考えた
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正解 ③結晶性知能は20歳代から急速に低下する
解説
キャッテルは、知能を流動性知能と結晶性知能の2つに分けて捉えました。結晶性知能は、言葉の知識や判断力など、経験や教育によって蓄積される知能で、高齢期まで比較的よく維持され、生涯を通じて伸び続けることもあるとされています。したがって「20歳代から急速に低下する」という記述は適切ではありません。高齢者の知的な力を一律に「衰える」と捉えず、経験に基づく判断力や知恵を生かす視点につながる大切な知識です。

他の選択肢が不適切な理由
※この問題は適切でないものを選ぶ問題なので、以下は適切な記述です。
・流動性知能:新しい問題を解いたり新しい場面に適応したりするための、情報処理の速さや推論の力に関わる知能です。一般に青年期にピークを迎え、その後は加齢とともに低下しやすいとされます。
・結晶性知能の蓄積:経験や学習によって蓄積される知能です。
・二つに分けた:キャッテルは知能を流動性知能と結晶性知能に分けて論じました。

覚え方のポイント
「流動性=処理の速さ(若いときがピーク)」「結晶性=経験の蓄積(高齢まで維持)」と覚えます。加齢による心理的な変化を問う問題で頻出です。
問51-4

マズロー(Maslow, A.)の欲求階層説において、最も高次に位置づけられている欲求はどれか。

  • ①承認の欲求
  • ②自己実現の欲求
  • ③所属と愛情の欲求
  • ④安全の欲求
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正解 ②自己実現の欲求
解説
マズローは、人間の欲求を、低次のものから順に、生理的欲求、安全の欲求、所属と愛情の欲求、承認(自尊)の欲求、自己実現の欲求の5段階の階層として示しました。自己実現の欲求は、自分の可能性を最大限に発揮し、なりうる自分になりたいという欲求で、最も高次に位置づけられています。マズローは、低次の欲求がある程度満たされると、より高次の欲求が現れてくると考えました。福祉の現場では、衣食住の保障(低次の欲求)だけでなく、生きがいや役割(高次の欲求)の支援も重要であることを説明する際に用いられます。

他の選択肢が不適切な理由
・承認の欲求:他者から認められたい、自分を価値ある存在と思いたいという欲求で、自己実現の欲求の一つ下の段階です。
・所属と愛情の欲求:家族や仲間などの集団に所属し、愛情を得たいという欲求で、3段階目です。
・安全の欲求:危険から身を守り、安定した生活を送りたいという欲求で、生理的欲求の次の2段階目です。

覚え方のポイント
下から「生理→安全→所属と愛情→承認→自己実現」と覚えます。下の4つは満たされないと不足を感じる「欠乏欲求」、自己実現は「成長欲求」と呼ばれる区別もあわせて押さえましょう。
問61-4

自ら興味を持って楽しんで取り組んでいた活動に対して金銭などの外的な報酬を与えるようになると、かえってその活動への意欲が低下することがある。この現象を表す用語として、最も適切なものはどれか。

  • ①ハロー効果
  • ②ピグマリオン効果
  • ③プラシーボ効果
  • ④アンダーマイニング効果
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正解 ④アンダーマイニング効果
解説
アンダーマイニング効果は、活動そのものの面白さから生じる内発的動機づけに、報酬などの外発的な動機づけが加わることで、かえって内発的動機づけが弱まってしまう現象です。デシ(Deci, E.)らの実験で示されました。報酬があることで、本人が「自分がやりたいからやっている」のではなく「報酬のためにやらされている」と感じるようになるためと説明されます。支援の場面でも、本人の意欲を引き出すには、外からの報酬に頼りすぎず、本人の自律性や有能感を大切にすることが重要です。

他の選択肢が不適切な理由
・ハロー効果:人を評価するときに、目立つ特徴(外見や学歴など)に引きずられて、ほかの特徴まで高く(または低く)評価してしまう傾向です。
・ピグマリオン効果:教師などの他者から期待をかけられることで、その期待に沿うように成績や行動が向上する現象です。
・プラシーボ効果:有効な成分を含まない偽の薬でも、効くと信じることで症状が改善する現象です。

覚え方のポイント
「アンダーマイン=土台を掘り崩す」という意味から、「報酬がやる気の土台を崩す」と覚えます。内発的動機づけと外発的動機づけの区別は、就労支援や学習支援の事例でも使われます。
問71-4

椅子は人に「座る」という行為を、取っ手は「握る」という行為を可能にするように、環境が動物に対して提供する行為の可能性を表す、ギブソン(Gibson, J.)の概念として、最も適切なものはどれか。

  • ①アフォーダンス
  • ②ゲシュタルト
  • ③カクテルパーティー効果
  • ④知覚の恒常性
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正解 ①アフォーダンス
解説
アフォーダンスは、ギブソンが提唱した生態学的心理学の中心的な概念で、環境の側が動物(人)に対して提供している行為の可能性を指します。人は環境の物理的な性質を頭の中で計算して判断するだけでなく、環境の中に「座れる」「つかめる」といった意味を直接知覚している、と考えます。この考え方は、使いやすい道具や建物を設計するユニバーサルデザインや、高齢者や障害のある人が自然に行動しやすい環境づくりにも応用されています。

他の選択肢が不適切な理由
・ゲシュタルト:全体は部分の単なる寄せ集め以上のまとまりを持つという考え方で、ゲシュタルト心理学は、図と地の分化やまとまりの法則など、知覚のまとまりを研究しました。
・カクテルパーティー効果:騒がしい場所でも、自分の名前や関心のある話は自然と聞き取れるという、選択的注意の現象です。
・知覚の恒常性:見る距離や角度、明るさが変わっても、物の大きさや形、色を一定のものとして知覚する働きです。

覚え方のポイント
「アフォーダンス=環境が行為を誘う・ギブソン・生態学的心理学」と3点セットで覚えます。出題基準にも「生態学的心理学」「アフォーダンス」が明記されています。
問81-4

パーソナリティ(性格)の理論に関する記述として、適切でないものはどれか。

  • ①クレッチマーは体格と気質の関連を論じた
  • ②ユングは内向型と外向型の類型を示した
  • ③ビッグファイブは類型論に分類される理論
  • ④特性論は人格を複数の特性の程度で捉える
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正解 ③ビッグファイブは類型論に分類される理論
解説
ビッグファイブ(5因子モデル)は、パーソナリティを、外向性、協調性、誠実性、神経症傾向、開放性という5つの特性がそれぞれどの程度あるかの組合せで捉える理論で、特性論の代表です。人をいくつかのタイプに分ける類型論ではないため、この記述は適切ではありません。特性論は、一人ひとりの違いを細かく数量的に表せる一方で、全体像がつかみにくいという特徴があります。

他の選択肢が不適切な理由
※この問題は適切でないものを選ぶ問題なので、以下は適切な記述です。
・クレッチマー:体格を細長型・肥満型・闘士型などに分け、それぞれを気質と結びつけた類型論を示しました。
・ユング:心のエネルギーが外の世界に向かう外向型と、自分の内面に向かう内向型という類型を示しました。
・特性論:人格を、いくつかの特性がそれぞれどの程度あるかで捉える考え方です。

覚え方のポイント
「類型論=タイプに分ける(クレッチマー・ユング)」「特性論=特性の量で表す(ビッグファイブ、キャッテル、アイゼンク)」と分けて覚えます。類型論は全体像がつかみやすいが、中間のタイプを捉えにくい、という長所と短所も押さえましょう。
問91-4

集団の中での人の行動に関する記述として、適切でないものはどれか。

  • ①他者がいると単純な作業がはかどることがある
  • ②集団で作業すると一人の努力が減ることがある
  • ③多数派の意見に合わせて判断を変えやすい
  • ④周りに人が多いほど援助行動が起こりやすい
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正解 ④周りに人が多いほど援助行動が起こりやすい
解説
緊急事態の場面で、周りにいる人の数が多いほど、かえって一人ひとりが援助行動をとりにくくなることが知られています。これを傍観者効果と呼び、ラタネ(Latané, B.)とダーリー(Darley, J.)の研究で示されました。「誰かが助けるだろう」という責任の分散や、周りが動かないのを見て「たいしたことではない」と判断してしまうことなどが原因とされます。したがって「人が多いほど援助行動が起こりやすい」という記述は適切ではありません。

他の選択肢が不適切な理由
※この問題は適切でないものを選ぶ問題なので、以下は適切な記述です。
・単純な作業がはかどる:社会的促進と呼ばれる現象です。ただし、慣れない複雑な作業では逆にはかどらなくなる(社会的抑制)ことがあります。
・一人の努力が減る:社会的手抜きと呼ばれ、綱引きの実験(リンゲルマン効果)などで示されています。
・多数派に合わせる:同調と呼ばれ、アッシュ(Asch, S.)の線分の長さの判断の実験で示されました。

覚え方のポイント
集団の現象は「促進・手抜き・同調・傍観者効果」の4つを実験者名とセットで覚えます。傍観者効果は、地域の見守り活動で「誰かが気づくだろう」とならないよう役割を決めておく必要性を説明する際にも使えます。
問101-4

自分がすでに持っている考えや仮説を支持する情報ばかりに目を向け、それに反する情報を軽視したり無視したりする傾向を表す用語として、最も適切なものはどれか。

  • ①確証バイアス
  • ②正常性バイアス
  • ③後知恵バイアス
  • ④自己奉仕バイアス
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正解 ①確証バイアス
解説
確証バイアスは、自分の考えや期待に合う情報を優先的に集めたり、都合よく解釈したりし、反する情報を軽視してしまう認知の偏りです。支援の場面では、初回の面接で「この人は〇〇に違いない」という先入観を持つと、それに合う情報ばかりが目に入り、本人の本当の姿や別の可能性を見落とす危険があります。アセスメントで多様な情報源から情報を集め、自分の見立てを検証し続ける姿勢が求められるのはこのためです。

他の選択肢が不適切な理由
・正常性バイアス:異常な事態に直面しても「たいしたことはない」「自分は大丈夫」と過小評価してしまう傾向です。災害時の避難の遅れの原因として知られています。
・後知恵バイアス:物事の結果を知った後に、「最初から予測できていた」と思い込んでしまう傾向です。
・自己奉仕バイアス:成功は自分の能力のおかげ、失敗は運や状況のせい、と自分に都合よく原因を考えてしまう傾向です。

覚え方のポイント
認知バイアスは名前から意味を推測できるものが多いので、「確証=自分の考えの確認ばかり」「正常性=異常を正常と思い込む」と漢字の意味で覚えます。出題基準にも「認知バイアス」が明記されています。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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