2026年版・0-6

事例問題の読み方と支援の原則の一問一答

社会福祉士国家試験「最初に覚える土台知識」から、事例問題の読み方と支援の原則に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験は五肢択一を基本とする形式ですが、ここでは4択で出題しています。

問10-6

Hさん(50歳、男性)は、家族に勧められて福祉事務所の相談窓口に来たが、初回の面接では「特に話すことはない」と言って黙りがちである。面接を担当する社会福祉士の対応として、最も適切なものはどれか。

  • ①次回までに困っていることを全て整理してくるよう求める
  • ②黙っている理由を問いただし、事情を説明するよう促す
  • ③無理に聞き出さず、話せる範囲で話してよいと伝える
  • ④家族の話を基に、必要な制度を先に説明していく
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正解 ③無理に聞き出さず、話せる範囲で話してよいと伝える
事例のポイント
Hさんは自ら望んで来所したのではなく、家族に勧められて来ています。初回面接で口が重いのは自然なことで、「援助関係の形成の段階にある」と読み取ることが手がかりです。

解説
初回面接(インテーク)では、問題を聞き出すことよりも、来談者が安心して話せる関係をつくることが優先されます。黙りがちな態度も一つの表現として受け止め(受容)、話したくない気持ちを尊重しつつ、話せる範囲で話してよいこと、ここで話したことの秘密は守られることなどを伝えます。来所してくれたこと自体をねぎらうことも、関係づくりに役立ちます。信頼関係(ラポール)ができれば、本人が自分のペースで困りごとを語り始めることが期待できます。

他の選択肢が不適切な理由
・全て整理してくるよう求める:本人に過大な負担を課し、来所の意欲をそぐおそれがあります。
・理由を問いただす:詰問は本人を追い詰め、信頼関係を損ないます。
・家族の話を基に制度を説明:本人の思いを聴く前に解決策の説明へ進んでおり、段階を飛ばしています。Hさん自身の困りごとが分からないまま制度を示しても、本人に合った支援にはなりません。

覚え方のポイント
事例問題では、まず「支援のどの段階か」を確認します。初回面接なら関係づくり(受容・傾聴・秘密保持の説明)が最優先で、結論や解決策を急ぐ選択肢は不適切と判断できます。
問20-6

Iさん(52歳、女性)が地域包括支援センターを訪れ、「最近、同居する母(80歳)が物忘れをするようになった。私も仕事があるので母を施設に入れたい」と相談した。センターの社会福祉士が最初に行う対応として、最も適切なものはどれか。

  • ①母と娘それぞれの状況と意向を把握する
  • ②要望に沿い施設の空き状況を調べて伝える
  • ③娘の話だけで母の介護の必要度を見立てる
  • ④施設入所が妥当と判断し、母に説明する
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正解 ①母と娘それぞれの状況と意向を把握する
事例のポイント
相談に来たのは娘のIさんで、支援の対象となる母本人はまだ登場していません。「施設に入れたい」は娘の意向であり、母本人の意向や心身の状況は分かっていない、という点に着目します。

解説
支援を計画する前には、アセスメント(事前評価)で情報を集め、課題を明らかにする必要があります。母の心身の状況や生活の様子、母自身がどう暮らしたいと考えているか、娘の仕事や介護の負担の状況などを、本人と家族の双方から把握します。そのうえで、在宅サービスの利用、介護保険の申請、施設入所など複数の選択肢を検討します。アセスメントの前に結論を出すと、本人の意思を置き去りにしたり、必要な支援を見落としたりするおそれがあります。

他の選択肢が不適切な理由
・施設の空き状況を調べて伝える:母本人の意向もアセスメントもないまま、娘の要望に沿って結論に進んでいます。
・娘の話だけで見立てる:一方の情報だけで判断しており、母本人から話を聴いていません。
・施設入所が妥当と判断:専門職がアセスメントを経ずに結論を出し、本人に押しつけています。

覚え方のポイント
援助の流れは「インテーク→アセスメント→プランニング→実施→モニタリング→評価・終結」です。事例問題で「最初に行う」と問われたら、情報収集と本人の意向確認を選ぶのが基本です。
問30-6

Jさん(74歳、男性)は糖尿病があり、ひとり暮らしをしている。担当の社会福祉士は、Jさんの地域での見守り体制を整えようとしている。この場面での個人情報の取扱いとして、適切でないものはどれか。

  • ①Jさんの同意を得て関係機関と必要な情報を共有する
  • ②命に関わる緊急時には同意なく必要な連絡を行う
  • ③関係者に伝える情報を支援に必要な範囲に限定する
  • ④守秘義務のある民生委員には同意なく病名を伝える
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正解 ④守秘義務のある民生委員には同意なく病名を伝える
事例のポイント
見守り体制づくりには、関係者の間での情報共有が欠かせません。一方で、病名のような要配慮の情報を誰に、どこまで、本人の了解のもとで伝えるかという判断が問われています。

解説
社会福祉士は、正当な理由なく業務上知り得た人の秘密を漏らしてはなりません(社会福祉士及び介護福祉士法46条)。民生委員にも職務上知り得た身上の秘密を守る義務があります(民生委員法15条)が、伝える相手に守秘義務があることは、本人の同意なく病名を伝えてよい理由にはなりません。見守りのためであっても、同意のない提供は秘密保持義務に反し、本人の信頼を損ないます。見守りを近所に依頼したいときは、その必要性を本人に説明し、何を誰に伝えてよいかについて同意を得ることが原則です。個人情報保護法も、病歴を要配慮個人情報として特に慎重な取扱いを求めています。

他の選択肢が不適切な理由
※この問題は適切でないものを選ぶ問題なので、以下は適切な対応です。
・同意を得て関係機関と共有:本人の同意に基づく共有は、秘密保持と連携を両立させる基本の方法です。
・緊急時の連絡:人の生命・身体の保護のために必要で、本人の同意を得ることが困難な場合には、同意なく必要な連絡を行うことが認められます。
・必要な範囲に限定:共有する情報は、支援の目的に必要な最小限にとどめます。

覚え方のポイント
情報共有の判断は「本人の同意があるか」「目的に必要な範囲か」「生命などに関わる緊急性があるか」の3段階で考えます。秘密保持と連携は対立するものではなく、同意を得ることで両立させます。相手が守秘義務を負う専門職や民生委員であっても、同意が要らなくなるわけではありません。
問40-6

Kさん(38歳、女性)は統合失調症で精神科に通院している。障害者相談支援事業所の社会福祉士に「薬を飲むと体がだるいので、もう飲みたくない」と打ち明けた。社会福祉士の対応として、最も適切なものはどれか。

  • ①だるさがつらいなら服薬を中止してよいと伝える
  • ②服薬の悩みを聴き、主治医に相談できるよう支える
  • ③薬の量を半分に減らして様子を見るように助言する
  • ④薬の必要性を説明し、服薬を続けるよう説得する
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正解 ②服薬の悩みを聴き、主治医に相談できるよう支える
事例のポイント
Kさんは薬の副作用とみられるつらさを訴え、服薬をやめたいと話しています。薬の中止や減量は医学的な判断であり、社会福祉士の権限の範囲を超える、という点が判断の分かれ目です。

解説
服薬の継続・中止・量の調整は医師が判断すべき事項です。社会福祉士は、まずKさんのつらさや服薬への不安を受け止めて丁寧に聴き、その内容を主治医に伝えて相談できるよう支援します。必要に応じて、本人の同意を得て受診に同行したり、主治医と連絡を取ったりすることも考えられます。社会福祉士には、医師などの保健医療サービスの提供者を含む関係者と連携を保つ義務があります(社会福祉士及び介護福祉士法47条1項)。自分の職務の範囲を理解し、他の専門職の力を借りることも専門性の一部です。

他の選択肢が不適切な理由
・服薬を中止してよい:医学的判断を社会福祉士が行っており、症状の再発を招くおそれもあります。
・量を半分に減らす:減薬の助言も医学的判断であり、権限の範囲を超えています。
・服薬を続けるよう説得:だるさというつらさを受け止めずに服薬を迫っており、本人の思いを軽視しています。副作用への対応や薬の調整は主治医が判断することで、社会福祉士が薬の必要性を説いて済ませる場面ではありません。

覚え方のポイント
事例問題では「その判断は誰の権限か」を確認します。医療(診断・服薬)は医師、法律上の判断は弁護士や裁判所、給付の決定は行政機関です。社会福祉士はそれらにつなぎ、本人の思いを伝える役割を担います。
問50-6

Lさん(68歳、男性)は脳梗塞で入院し、右半身に麻痺が残った。退院に向けて、病院の医療ソーシャルワーカー(社会福祉士)が支援を始めた。Lさんは自宅に戻りたいと話している。医療ソーシャルワーカーの対応として、最も適切なものはどれか。

  • ①Lさんの意向を中心に、多職種で退院後の生活を検討する
  • ②主治医が退院先を決めるので、その指示を待つことにする
  • ③家族の介護の負担を考え、施設への入所を先に手配する
  • ④在宅の準備は退院後に介護支援専門員へ任せる
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正解 ①Lさんの意向を中心に、多職種で退院後の生活を検討する
事例のポイント
Lさんは自宅に戻りたいという意向を示しており、麻痺という身体の状況があります。本人の意向を実現するために、医療と生活の両面の情報を持つ多職種の協力が必要な場面です。

解説
退院支援では、本人の意向を中心に置き、医師、看護師、理学療法士・作業療法士などのリハビリテーション職、家族、退院後に関わる介護支援専門員などと情報を共有して、退院後の生活を具体的に検討します。身体の回復の見込みや必要な介助の内容、住宅改修や福祉用具、介護保険の申請など、多方面の準備が必要だからです。医療ソーシャルワーカーは、本人の思いを代弁しつつ、関係者の調整役を担います。

他の選択肢が不適切な理由
・主治医の指示を待つ:退院先は本人の生活に関わる事柄で、本人の意向を中心に多職種で検討するものです。医療ソーシャルワーカーが受け身でいるのは不適切です。
・施設入所を先に手配:本人の意向を確かめず、家族の負担だけを理由に結論を出しています。
・退院後に介護支援専門員へ任せる:介護支援専門員との連携は大切ですが、介護保険の申請や住宅改修、在宅サービスの調整は退院前から始める必要があります。退院後に準備を始めると、帰宅した時点で必要な支援が整っていません。

覚え方のポイント
多職種連携の問題では「本人を中心に」「情報を共有して」「それぞれの専門性を生かす」がそろった選択肢を選びます。一つの職種だけで決める、本人の意向を聞かずに決める、という選択肢は誤りの目印です。
問60-6

社会福祉士国家試験の事例問題を解くときの考え方として、適切でないものはどれか。

  • ①本人の意思や希望が確認されているかに着目する
  • ②支援がどの段階にあるのかを事例から読み取る
  • ③社会福祉士の立場と権限の範囲を確認して考える
  • ④緊急性がなくても専門職の判断を最優先にする
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正解 ④緊急性がなくても専門職の判断を最優先にする
解説
事例問題では、本人の意思の尊重(自己決定)が判断の中心になります。生命や身体に危険が迫るなど緊急性が高い場合には、本人の同意がなくても保護や通報を優先する場面がありますが、そうした事情がないのに専門職の判断を本人の意思より優先することは、パターナリズムとして不適切です。したがってこの考え方は誤りです。事例を読むときは、専門職が「良かれと思って」決めてしまう選択肢に注意が必要です。

他の選択肢が不適切な理由
※この問題は適切でないものを選ぶ問題なので、以下は適切な考え方です。
・本人の意思や希望の確認:本人の意思が示されているか、確認されないまま話が進んでいないかは、最初に確かめるポイントです。
・支援の段階の読み取り:初回面接なのか、アセスメント中なのか、支援計画の実施中なのかで、最も適切な対応は変わります。
・立場と権限の範囲:社会福祉士がどの機関に所属しているか、その職務でできることは何かを確認すると、権限外の選択肢を除外できます。

覚え方のポイント
事例の判断の型は「本人の意思・支援の段階・所属と権限・緊急性・連携の相手」の5つです。緊急性が高いときだけ判断の優先順位が変わる、という例外もあわせて押さえましょう。
問70-6

訪問介護事業所に勤務する社会福祉士が、利用者のMさん(85歳、女性)宅を訪れたところ、腕に複数のあざがあり、ひどく痩せていた。同居する長男から十分な食事を与えられていない様子もうかがえ、生命や身体に重大な危険が生じていると考えられた。この社会福祉士の対応として、最も適切なものはどれか。

  • ①長男に事情を問いただしてから通報を判断する
  • ②Mさんが否定したので、しばらく様子を見守る
  • ③被害届を出すようにMさんに強く勧めておく
  • ④速やかに市町村へ通報し、安全の確認を求める
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正解 ④速やかに市町村へ通報し、安全の確認を求める
事例のポイント
あざや痩せ、食事を与えられていない様子から養護者による虐待が疑われ、しかも生命や身体に重大な危険が生じていると考えられる、緊急性の高い場面です。「確証がなくても通報する」「通報先はどこか」が判断の手がかりです。

解説
養護者による高齢者虐待を受けたと思われる高齢者を発見した者は、その高齢者の生命又は身体に重大な危険が生じている場合は、速やかに市町村に通報しなければなりません(高齢者虐待防止法7条1項)。「思われる」段階で通報することが求められ、虐待の確証をつかむ必要はありません。また、通報は守秘義務に関する法律の規定に妨げられないとされています(同条3項)。通報を受けた市町村は、速やかに高齢者の安全の確認や事実の確認のための措置を講じます。介護の現場の職員は虐待を発見しやすい立場にあることを自覚し、早期発見に努めることも求められています(同法5条1項)。

他の選択肢が不適切な理由
・長男に問いただしてから判断:通報を遅らせるうえ、長男が警戒して状況が悪化するおそれがあります。事実の確認は通報を受けた市町村が行います。
・本人が否定したので様子を見る:虐待を受けている人は、家族をかばったり報復を恐れたりして否定することがあります。重大な危険がある場合には通報が義務です。
・被害届を強く勧める:刑事手続を本人に迫るのは負担が大きく、まず優先すべきは市町村への通報による安全確保です。

覚え方のポイント
高齢者虐待の通報は「生命・身体に重大な危険=義務」「それ以外=努力義務」、通報先は「市町村」です。緊急性が高い場面では、本人の同意より安全確保が優先されます。
問80-6

Nさん(82歳、男性)は軽い認知機能の低下があるが、日常の判断はおおむね自分でできる。ひとり暮らしを続けたいと話しているが、遠方に住む娘は火の不始末を心配して施設入所を望んでいる。担当の介護支援専門員と連携する地域包括支援センターの社会福祉士の対応として、最も適切なものはどれか。

  • ①成年後見の申立てをして、後見人に判断を委ねる
  • ②リスクを本人と共有し、在宅を支える方法を考える
  • ③本人の希望どおりにし、娘の心配には触れずにおく
  • ④娘の心配に配慮し、短期入所の利用から勧める
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正解 ②リスクを本人と共有し、在宅を支える方法を考える
事例のポイント
Nさんには軽い認知機能の低下がありますが、日常の判断はおおむね自分でできます。本人の在宅継続の希望と、娘が心配する火の不始末というリスクの両方をどう扱うかが問われています。

解説
判断する力がある人の生活の場は、本人が決めるのが原則です。ただし、リスクを無視してよいわけではありません。火の不始末の心配を本人に率直に伝えて一緒に考え、電磁調理器への切り替え、火災報知器の設置、訪問サービスや見守りの活用など、在宅生活を安全に続けるための方法を検討します。娘の不安にも耳を傾け、支援の内容を説明して理解を得ることで、本人の自己決定と安全の両立を図ります。

他の選択肢が不適切な理由
・成年後見の申立て:Nさんは日常の判断をおおむね自分でできており、生活の場の判断を他者に委ねる状況ではありません。成年後見制度は、本人の意思決定を支援してもなお判断が難しい場合に用いるものです。まず本人の意思決定を支えながら、在宅でのリスクへの対策を考えます。
・娘の心配に触れない:本人の希望の尊重は、リスクを放置することではありません。家族の心配も支援の大切な情報です。
・短期入所から勧める:折衷案に見えますが、Nさんの在宅継続の希望を踏まえる前に、娘の意向に沿って施設の利用へ誘導しています。まずリスクを本人と共有し、在宅での対策を検討します。

覚え方のポイント
「自己決定の尊重」と「リスクの放置」は違います。事例問題では、本人の意思を中心に置きながら、リスクを本人と共有して減らす工夫をする選択肢が最も適切になることが多いと覚えておきましょう。
問90-6

Oさん(42歳、女性)は外国籍で、日本語での日常会話は少しできるが、難しい説明は理解しにくい。子どもの就学について市の相談窓口を訪れた。窓口の社会福祉士の対応として、適切でないものはどれか。

  • ①通訳を確保し、本人が理解できる言葉で説明する
  • ②文化や宗教による生活習慣の違いに配慮して聴く
  • ③日常会話ができるので、通訳なしで説明を進める
  • ④制度の説明資料を本人の母語で用意して手渡す
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正解 ③日常会話ができるので、通訳なしで説明を進める
事例のポイント
Oさんは難しい説明の理解が難しく、就学という重要な手続きの相談に来ています。本人が十分に理解したうえで自分で決められるよう、コミュニケーションの手段をどう確保するかが問われています。

解説
Oさんは日常会話は少しできても、難しい説明は理解しにくいと分かっています。日常会話ができることと、制度の説明を理解できることは別です。就学の手続きのような重要な説明を通訳なしの日本語だけで進めると、本人が内容を十分に理解しないまま決めることになり、自己決定が形だけのものになってしまいます。本人が内容を理解したうえで判断できるよう、通訳の確保や分かりやすい言葉での説明を行うことが原則です。なお、子どもに通訳をさせることも、説明の正確さや子どもへの負担の面から避けるべきです。

他の選択肢が不適切な理由
※この問題は適切でないものを選ぶ問題なので、以下は適切な対応です。
・通訳の確保:言葉の壁を取り除くことは、十分な説明に基づく同意(インフォームド・コンセント)の前提です。
・文化や宗教への配慮:多様性の尊重は、グローバル定義や倫理綱領が掲げるソーシャルワークの価値です。
・母語の資料の用意:後から読み返せる資料は、本人の理解と判断を助けます。

覚え方のポイント
「本人が理解できる方法で説明し、本人が決める」が原則です。外国籍の人、聴覚障害や知的障害のある人など、コミュニケーションに配慮が必要な事例では、理解を助ける工夫をしているかどうかで選択肢を判断します。
問100-6

相談援助の一般的な過程を順に並べたものとして、正しいものはどれか。

  • ①アセスメント→インテーク→プランニング→支援の実施→モニタリング→終結
  • ②インテーク→プランニング→アセスメント→支援の実施→モニタリング→終結
  • ③インテーク→アセスメント→プランニング→支援の実施→モニタリング→終結
  • ④インテーク→アセスメント→支援の実施→プランニング→モニタリング→終結
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正解 ③インテーク→アセスメント→プランニング→支援の実施→モニタリング→終結
解説
相談援助は一般に、インテーク(受理面接)で相談を受け止めて援助関係をつくり、アセスメント(事前評価)で情報を集めて課題を明らかにし、プランニング(支援計画の作成)で目標と方法を本人とともに決め、支援を実施し、モニタリングで経過を確認し、必要に応じて再アセスメントを行い、目標が達成されれば評価を経て終結する、という流れで進みます。順番には理由があり、状況を正しく理解しないまま計画を立てたり、計画なしに支援を始めたりすると、本人の意向に合わない支援になってしまいます。

他の選択肢が不適切な理由
・アセスメントが最初:相談を受理して援助関係をつくるインテークの前に、アセスメントは行えません。
・プランニングの後にアセスメント:課題を評価する前に計画を立てることになり、根拠のない計画になります。
・支援の実施の後にプランニング:計画を立てずに支援を始めており、目標や方法を本人と共有できません。

覚え方のポイント
頭文字をとって「イ・ア・プ・実・モ・終」と覚えます。事例問題では「今どの段階か」を特定すると、次に行うべきこと(最も適切な対応)が決まります。モニタリングから再アセスメントへ戻る循環がある点も押さえておきましょう。

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