2026年10月版・9-8

社会福祉調査:質的調査と評価・倫理の一問一答

精神保健福祉士国家試験「共通:ソーシャルワークの基盤・方法・調査」から、社会福祉調査:質的調査と評価・倫理に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

この分野の演習

全10問/解説つき・基本無料

アプリ形式で解く(全810問) 共通:ソーシャルワークの基盤・方法・調査の要点解説を読む
問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験は五肢択一を基本とする多肢選択形式で、5つの選択肢から2つを選ぶ問題もあります。ここでは全て4択(正解は1つ)で出題し、2つを選ぶ問題は記述a〜dの組合せを選ぶ形で再現しています。

問19-8

インタビュー調査の方法のうち、あらかじめ質問項目を用意しておきながら、相手の話の流れに応じて質問の順序や表現を柔軟に変えて進めるものはどれか。

  • ①構造化面接
  • ②非構造化面接
  • ③半構造化面接
  • ④集団面接
答えと解説を見る
正解 ③半構造化面接
解説
半構造化面接は、聞きたいことの大枠(インタビューガイド)を用意しておき、実際の面接では相手の話に合わせて質問の順番を入れ替えたり、掘り下げの質問を加えたりする方法です。
比較しやすさと柔軟さの両方を持つため、質的調査で最もよく使われます。

他の選択肢が誤りの理由
・構造化面接:質問の内容・言い回し・順序をすべて決めておき、誰に対しても同じように尋ねる方法です。
・非構造化面接:質問項目をほとんど決めず、テーマに沿って相手に自由に語ってもらう方法です。
・集団面接:複数の人に同時に面接する形式のことで、質問の決め方による分類ではありません。

覚え方のポイント
構造化=全部決める、半構造化=枠だけ決める、非構造化=ほとんど決めない。
問29-8

質的調査の特徴の説明として、正しいものはどれか。

  • ①多数の標本から得た数値を統計的に分析し、結果を母集団に一般化することを主な目的とする
  • ②少数の対象から語りや行動などのデータを詳しく集め、その意味や過程を深く理解するのに向く
  • ③調査者の観察は用いずに、あらかじめ数値に置き換えた回答だけを分析の材料としている
  • ④すでに立てた仮説を検証するためだけに用いられ、新しい仮説や理論を生み出すことはできない
答えと解説を見る
正解 ②少数の対象から語りや行動などのデータを詳しく集め、その意味や過程を深く理解するのに向く
解説
質的調査は、インタビューや観察などで得た言葉・行動・記録といった数値にしにくいデータを詳しく分析し、人々の経験の意味や、物事が起こる過程を深く理解することに向いた方法です。
対象は少数でも、一人ひとりの文脈を丁寧にとらえることができます。

他の選択肢が誤りの理由
・多数の標本の数値を統計的に分析して一般化:量的調査の特徴です。
・数値に置き換えた回答だけを使う:質的調査では、観察の記録や語りそのものが重要なデータになります。
・仮説の検証だけに使う:質的調査は、データから新しい仮説や理論を生み出すこと(グラウンデッド・セオリー・アプローチなど)にも用いられます。

覚え方のポイント
量的=「どのくらい(数・割合)」、質的=「なぜ・どのように(意味・過程)」。
問39-8

特定のテーマについて、条件に合う数人の参加者に集まってもらい、司会者のもとで話し合ってもらうことで、参加者どうしのやりとりも含めたデータを得る方法はどれか。

  • ①フォーカス・グループ・インタビュー
  • ②デルファイ法
  • ③ライフヒストリー法
  • ④KJ法
答えと解説を見る
正解 ①フォーカス・グループ・インタビュー
解説
フォーカス・グループ・インタビューは、テーマに関係する数人(一般に6〜10人程度)のグループに、司会者(モデレーター)のもとで自由に話し合ってもらう方法です。
参加者どうしの発言が刺激し合うことで、個別の面接では出にくい意見や考え方の幅が得られます。

他の選択肢が誤りの理由
・デルファイ法:専門家に同じテーマのアンケートを繰り返し行い、前回の集計結果を示しながら意見を集約していく方法で、参加者は集まって話し合いません。
・ライフヒストリー法:一人の人の生涯にわたる経験を、本人の語りなどからたどる方法です。
・KJ法:集めた情報をカードに書き、似たものをまとめて図にしながら整理する方法です。

覚え方のポイント
集まって話し合う=フォーカス・グループ、集まらずにアンケートを繰り返す=デルファイ。
問49-8

文化人類学者の川喜田二郎が考案した、集めた情報を1枚ずつカードに書き出し、内容の似たカードをまとめてグループ化し、図にしながら整理・発想する方法はどれか。

  • ①内容分析
  • ②ブレインストーミング
  • ③エスノグラフィー
  • ④KJ法
答えと解説を見る
正解 ④KJ法
解説
KJ法は、川喜田二郎(Kawakita Jiro)の頭文字から名付けられた方法です。
聞き取りや観察で得た情報を1枚のカードに1つずつ書き、似たもの同士を集めて見出しをつけ、グループ間の関係を図に表していくことで、データの構造を整理し、新しい発想を得ます。

他の選択肢が誤りの理由
・内容分析:新聞記事や記録などの文章を、決めたカテゴリーに分類して、出てくる回数などを分析する方法です。
・エスノグラフィー:ある集団の中に入り込み、その文化や生活を観察・記述する方法です。
・ブレインストーミング:批判をせずに自由にアイデアを出し合う会議の方法で、オズボーンが考案しました。

覚え方のポイント
KJ=川喜田二郎のイニシャル。「カードに書いて集めて図にする」。
問59-8

同じテーマについて、複数の種類のデータ、複数の調査方法、複数の調査者などを組み合わせて用いることで、調査結果の確かさを高めようとする考え方を何というか。

  • ①スクリーニング
  • ②サンプリング
  • ③コーディング
  • ④トライアンギュレーション
答えと解説を見る
正解 ④トライアンギュレーション
解説
トライアンギュレーション(三角測量)は、測量で2点から目標を測ると位置が正確に定まることにたとえた考え方です。
インタビューと観察と記録を組み合わせる、複数の調査者で分析するなど、異なる角度から同じ現象をとらえることで、一つの方法だけに頼る偏りを減らし、結果の確かさを高めます。

他の選択肢が誤りの理由
・サンプリング:母集団から調査の対象となる標本を選び出すことです。
・コーディング:インタビューの記録などのデータに、内容を表すラベル(コード)を付けて整理する作業です。
・スクリーニング:多くの対象の中から、条件に当てはまるもの(支援が必要そうな人など)をふるい分けることです。

覚え方のポイント
トライ(三つ)=いくつもの方向から確かめる、と覚えましょう。
問69-8

研究者と、実践の場の当事者や支援者が協働し、課題の把握・計画・実行・振り返りを繰り返しながら、実践の改善と知見の産出を同時に目指す研究方法を何というか。

  • ①二次分析
  • ②実験計画法
  • ③アクションリサーチ
  • ④メタアナリシス
答えと解説を見る
正解 ③アクションリサーチ
解説
アクションリサーチは、レヴィン(Lewin, K.)が提唱した研究方法です。
研究者が外から観察するだけでなく、現場の人たちと一緒に課題を見つけ、計画を立てて実行し、その結果を振り返って次の計画に生かす、という循環を繰り返します。現場の改善そのものが研究の目的に含まれる点が特徴です。

他の選択肢が誤りの理由
・二次分析:他の人や機関がすでに集めた調査データを、別の目的で改めて分析する方法です。
・実験計画法:介入する群としない群を比べるなど、条件を統制して効果を確かめる方法です。
・メタアナリシス:同じテーマの複数の研究結果を統計的に統合して分析する方法です。

覚え方のポイント
アクション(実践)+リサーチ(研究)=現場と一緒に「やりながら研究する」。
問79-8

支援プログラムの評価のうち、プログラムが計画どおりに実施されているか、想定した対象者に届いているかなど、実施の過程を確かめる評価を何というか。

  • ①ニーズ評価
  • ②プロセス評価
  • ③効率性評価
  • ④アウトカム評価
答えと解説を見る
正解 ②プロセス評価
解説
プロセス評価(過程評価)は、プログラムが計画どおりに運営されているか、本来届けたい人に届いているか、サービスの質はどうか、といった「実施の過程」を確かめる評価です。
成果が出なかったとき、その原因が計画にあるのか、実施の仕方にあるのかを見分けるためにも欠かせません。

他の選択肢が誤りの理由
・ニーズ評価:プログラムを始める前に、対象となる人々にどのような必要(ニーズ)があるかを把握する評価です。
・アウトカム評価:プログラムによって対象者にどのような変化(成果)が生じたかを確かめる評価です。
・効率性評価:かかった費用に見合う成果が得られたか(費用対効果など)を確かめる評価です。

覚え方のポイント
始める前=ニーズ評価、やっている途中の運営=プロセス評価、結果=アウトカム評価、費用との比較=効率性評価。
問89-8

B精神保健福祉士は、精神科デイ・ケアの利用者にインタビュー調査を行うことになった。調査の倫理として、最も適切なものはどれか。

  • ①録音について事前に同意を得て、記録は個人が特定されないよう匿名化し、適切に保管・廃棄する
  • ②協力を得やすくするため、利用者の主治医から参加を依頼してもらい、その場で同意書を受け取る
  • ③語りを正確に分析するため、録音した音声は調査が終わった後も期限を定めずに実名のまま保管する
  • ④匿名化した記録は個人情報に当たらないので、同意を得た目的以外の研究にも自由に用いる
答えと解説を見る
正解 ①録音について事前に同意を得て、記録は個人が特定されないよう匿名化し、適切に保管・廃棄する
解説
調査の対象者には、目的・方法・録音の有無・データの扱い方を事前に説明し、自由な意思による同意を得ます。
記録は氏名などを記号に置き換えて個人が特定されないようにし、決めた方法で保管し、期間が過ぎたら適切に廃棄します。

他の選択肢が誤りの理由
・主治医から参加を依頼してもらい、その場で同意書を受け取る:治療を受けている相手からの依頼は断りにくく、自由な意思による同意になりません。支援する側とされる側という立場の差があるため、参加は任意で、断っても治療や支援に不利益がないことを伝え、考える時間をとって同意を得ます。
・期限を定めずに実名のまま保管する:記録は匿名化し、保管の期間と方法を決めて管理し、期間が過ぎたら廃棄するのが原則です。
・同意を得た目的以外の研究に自由に用いる:データは説明して同意を得た範囲で使うのが原則です。

覚え方のポイント
調査倫理の柱は「説明と同意」「参加は任意・断っても不利益なし」「匿名化と適切な管理(保管期間と廃棄)」。
問99-8

新聞記事や支援記録、自由記述の回答などの文書を、あらかじめ決めたカテゴリーに分類し、その出現の頻度や傾向を分析する方法を何というか。

  • ①内容分析
  • ②参与観察法
  • ③グラウンデッド・セオリー・アプローチ
  • ④デルファイ法
答えと解説を見る
正解 ①内容分析
解説
内容分析は、文章や発言などの記録を、決めたカテゴリーに沿って分類・数え上げ、どのような内容がどのくらいの頻度で現れるかを客観的に分析する方法です。
たとえば、新聞記事の中で精神障害がどのように報じられてきたかを年代ごとに比べる、といった使い方をします。

他の選択肢が誤りの理由
・参与観察法:調査者が対象の集団に入り込み、一員として活動しながら観察する方法です。
・グラウンデッド・セオリー・アプローチ:データを細かく分析しながら概念を作り、そこから理論を生み出していく方法で、カテゴリーをあらかじめ決めておくのではなく、データから作り出していきます。
・デルファイ法:専門家へのアンケートを繰り返して意見を集約する方法です。

覚え方のポイント
内容分析=「文書の中身を分類して数える」。
問109-8

質的調査と評価について、正しいものの組合せはどれか。
a.半構造化面接では、あらかじめ決めた質問の順序を変えてはならない。
b.フォーカス・グループ・インタビューは、専門家にアンケートを繰り返す方法である。
c.KJ法は、川喜田二郎が考案した方法である。
d.アウトカム評価は、プログラムによって生じた成果を確かめる評価である。

  • ①a・c
  • ②a・b
  • ③b・d
  • ④c・d
答えと解説を見る
正解 ④c・d
解説
正しいのは c と d です。
c:KJ法は川喜田二郎が考案した方法で、情報をカードに書いて似たものをまとめ、図にして整理します。
d:アウトカム評価は、プログラムによって対象者にどのような変化(成果)があったかを確かめる評価です。

他の記述が誤りの理由
・a:半構造化面接は、質問項目を用意しつつ、相手の話に応じて順序や表現を柔軟に変えるのが特徴です。順序を変えないのは構造化面接です。
・b:専門家にアンケートを繰り返して意見を集約するのはデルファイ法です。フォーカス・グループ・インタビューは、数人に集まって話し合ってもらう方法です。

覚え方のポイント
面接の「構造化・半構造化・非構造化」と、評価の「ニーズ・プロセス・アウトカム・効率性」は、それぞれ違いを一言で言えるようにしておきましょう。

精神保健福祉士の対策問題(全810問)に戻る

非公式の資格試験対策サイトです。厚生労働省・公益財団法人社会福祉振興・試験センターとは一切関係がなく、これらの機関の公認・認定を受けた教材ではありません。

※本ページでは、アクセス解析(Googleアナリティクス)と、広告の配信・成果の計測(A8.net)のためにCookie等を利用し、閲覧に関する情報をGoogle LLC・株式会社ファンコミュニケーションズへ送信しています。詳しくはプライバシーポリシーをご覧ください。

※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

【PR】