2026年10月版・9-6

社会福祉調査の基礎の一問一答

精神保健福祉士国家試験「共通:ソーシャルワークの基盤・方法・調査」から、社会福祉調査の基礎に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験は五肢択一を基本とする多肢選択形式で、5つの選択肢から2つを選ぶ問題もあります。ここでは全て4択(正解は1つ)で出題し、2つを選ぶ問題は記述a〜dの組合せを選ぶ形で再現しています。

問19-6

社会福祉調査における標本調査の説明として、正しいものはどれか。

  • ①母集団のすべてを調べるため、標本誤差は生じないが多くの費用と時間がかかる
  • ②母集団から一部を標本として抽出して調べ、その結果から母集団の特徴を推測する
  • ③母集団から一部を抽出して調べるため、その結果から母集団を推測することはできない
  • ④母集団の中から、調査者が答えやすそうだと判断した人だけを選んで調べる
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正解 ②母集団から一部を標本として抽出して調べ、その結果から母集団の特徴を推測する
解説
標本調査は、調査の対象となる集団全体(母集団)から一部を標本として抽出して調べ、その結果から母集団の特徴を推測する方法です。全数調査に比べて費用や時間を抑えられますが、標本から推測するため標本誤差が生じます。
母集団を正しく推測するためには、母集団のどの要素も等しい確率で選ばれる無作為抽出(ランダムサンプリング)が重要とされます。

他の選択肢が誤りの理由
・母集団のすべてを調べる:全数調査(悉皆調査)の説明です。国勢調査は全数調査の代表例です。
・母集団を推測することはできない:標本調査は、標本の結果から母集団を推測することを目的とします。
・答えやすそうな人だけを選ぶ:有意抽出の一種で、偏りが生じやすく、無作為抽出の考え方とは異なります。

覚え方のポイント
標本調査=「一部を抽出」「母集団を推測」「標本誤差あり」「無作為抽出が基本」。
問29-6

母集団の名簿に番号をつけ、最初の1人を無作為に選んだあと、一定の間隔ごとに標本を抽出する方法を何というか。

  • ①系統抽出法
  • ②単純無作為抽出法
  • ③層化抽出法
  • ④雪だるま式抽出法
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正解 ①系統抽出法
解説
系統抽出法(等間隔抽出法)は、母集団の名簿に番号をつけ、最初の1人を無作為に選んだあと、一定の間隔(抽出間隔)ごとに標本を抽出する方法です。単純無作為抽出法に比べて手間が少ないのが利点ですが、名簿の並び方に周期性があると偏りが生じることがあります。

他の選択肢が誤りの理由
・単純無作為抽出法:乱数表などを用いて、母集団から一人ひとりを無作為に抽出する方法です。
・層化抽出法:母集団を性別や年齢などの層に分け、各層から無作為に抽出する方法です。
・雪だるま式抽出法:調査対象者に次の対象者を紹介してもらって標本を増やしていく方法で、有意抽出の一種です。

覚え方のポイント
系統=等間隔、層化=層に分けてから、単純無作為=一人ずつ乱数で、雪だるま式=紹介でつなぐ。
問39-6

測定の尺度のうち、性別や血液型のように、区別するためだけに数値を割り当て、数値の大小や差に意味がないものはどれか。

  • ①比例尺度
  • ②順序尺度
  • ③間隔尺度
  • ④名義尺度
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正解 ④名義尺度
解説
測定の尺度は、次の4つに整理されます。
・名義尺度:区別のためだけに数値を割り当てる(性別、血液型など)。数値の大小や差に意味はありません。
・順序尺度:順序には意味があるが、間隔は等しくない(満足度の段階、順位など)。
・間隔尺度:間隔が等しく、差に意味があるが、絶対的なゼロがない(摂氏の温度など)。
・比例尺度(比率尺度):絶対的なゼロがあり、比にも意味がある(身長、体重、年収など)。

他の選択肢が誤りの理由
・順序尺度:順序に意味がある尺度です。
・間隔尺度:間隔が等しく、差に意味がある尺度です。
・比例尺度:絶対的なゼロがあり、比にも意味がある尺度です。

覚え方のポイント
名義(区別)→順序(順番)→間隔(差)→比例(比)の順に、情報が多くなる。
問49-6

B精神保健福祉士は、地域活動支援センターの利用者の満足度を調べるため、質問紙を作ることにした。質問紙調査における質問文の作り方として、適切なものはどれか。

  • ①一つの質問の中では一つのことだけを尋ね、答えやすいよう肯定的な前置きを付けておく
  • ②回答者によって意味が変わらないよう、一つの質問で関連する二つのことをまとめて尋ねる
  • ③一つの質問の中では一つのことだけを尋ね、回答者によって意味が変わらない言葉を選んで用いる
  • ④一つの質問の中では一つのことだけを尋ね、正確さのため行政の通知で使われる専門用語を用いる
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正解 ③一つの質問の中では一つのことだけを尋ね、回答者によって意味が変わらない言葉を選んで用いる
解説
質問紙調査では、質問文の作り方によって回答が影響を受けるため、次の点に注意します。
・一つの質問で二つ以上のことを尋ねない(ダブルバーレル質問を避ける)
・特定の回答に誘導しない(誘導的な質問を避ける)
・回答者によって意味が変わる曖昧な言葉や、難しい専門用語を避ける
・社会的に望ましいとされる回答に偏らないよう配慮する

他の選択肢が誤りの理由
・肯定的な前置きを付ける:特定の回答に誘導することになり、回答が偏る原因になります。
・二つのことをまとめて尋ねる:ダブルバーレル質問になり、どちらに答えたのか分からなくなります。
・行政の通知で使われる専門用語:回答者が内容を理解できず、正確な回答が得られなくなるおそれがあります。

覚え方のポイント
質問文の注意=「ダブルバーレル×」「誘導×」「曖昧な言葉・専門用語×」。
問59-6

測定の「妥当性」の説明として、正しいものはどれか。

  • ①別の評定者が測定しても、同じ結果が得られる程度
  • ②同じ条件で繰り返し測定したときに、同じ結果が得られる程度
  • ③測定しようとしているものを、実際に測定できている程度
  • ④標本の大きさが、母集団の推測に十分である程度
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正解 ③測定しようとしているものを、実際に測定できている程度
解説
妥当性は、測定しようとしているもの(概念)を、その測定の方法で実際に測定できている程度を指します。たとえば、「生活の満足度」を測るつもりの尺度が、実際には「健康状態」を測ってしまっている場合は、妥当性が低いことになります。
信頼性は、同じ条件で繰り返し測定したときに同じ結果が得られる程度(測定の安定性・一貫性)を指します。信頼性が高くても、妥当性が高いとは限りません。

他の選択肢が誤りの理由
・別の評定者でも同じ結果が得られる程度:評定者間の一致で、信頼性の一つの側面です。
・繰り返し測定して同じ結果が得られる程度:信頼性の説明です。
・標本の大きさが十分である程度:推定の精度にかかわる標本の大きさの問題で、妥当性の定義ではありません。

覚え方のポイント
妥当性=「測りたいものを測れているか」、信頼性=「何度測っても同じか」。
問69-6

グレイザー(Glaser, B.)とストラウス(Strauss, A.)が提唱した、データの分析を通じて理論を生成していく質的研究の方法はどれか。

  • ①単一事例実験計画法
  • ②グラウンデッド・セオリー・アプローチ
  • ③無作為化比較試験
  • ④パネル調査法
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正解 ②グラウンデッド・セオリー・アプローチ
解説
グラウンデッド・セオリー・アプローチは、グレイザーとストラウスが1967年に提唱した質的研究の方法で、面接や観察などで得たデータをコード化し、比較を繰り返しながら(継続的比較法)概念やカテゴリーを生み出し、データに根ざした(グラウンデッド)理論を生成していきます。
日本では、木下康仁による修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチ(M-GTA)もよく用いられています。

他の選択肢が誤りの理由
・単一事例実験計画法:一人のクライエントなどを対象に、介入の前後で標的となる行動などを繰り返し測定し、介入の効果を検証する方法です。
・無作為化比較試験:対象者を無作為に介入群と対照群に分けて効果を比較する量的研究の方法です。
・パネル調査法:同じ対象者に、時期を変えて繰り返し調査を行う方法です。

覚え方のポイント
グラウンデッド・セオリー=「グレイザーとストラウス」「データに根ざした理論の生成」「継続的比較」。
問79-6

B精神保健福祉士は、Aさんへの支援の効果を確かめるため、単一事例実験計画法を用いることにした。単一事例実験計画法(シングル・システム・デザイン)のABデザインの説明として、正しいものはどれか。

  • ①介入前の状態を測定するベースライン期(A)のあと、介入期(B)に測定して変化を比べる
  • ②介入期(A)を先に行い、そのあと介入をやめたベースライン期(B)に測定して変化を比べる
  • ③対象者を無作為にA群とB群に分け、A群だけに介入して両群の結果を比べていく
  • ④AさんとBさんの二人を対象に、面接の内容を逐語で記録して比べながら分析していく
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正解 ①介入前の状態を測定するベースライン期(A)のあと、介入期(B)に測定して変化を比べる
解説
単一事例実験計画法は、一人のクライエントや一つの家族などを対象に、標的となる行動や状態を繰り返し測定し、介入の効果を検証する方法です。
ABデザインでは、介入前の状態を繰り返し測定するベースライン期(A)を設け、そのあと介入期(B)に同じ指標を測定して、変化を比較します。介入をいったんやめて再び介入するABABデザインなど、効果をより確かめやすいデザインもあります。

他の選択肢が誤りの理由
・介入期(A)のあとベースライン期(B):Aがベースライン期、Bが介入期です。
・無作為にA群とB群に分ける:集団を対象とした比較実験(無作為化比較試験など)の説明です。
・二人の面接を逐語で記録して比較:単一事例実験計画法の説明ではありません。

覚え方のポイント
A=ベースライン(介入前)、B=介入期。ABAB=やめてもう一度。
問89-6

調査者が調査の対象となる集団の中に入り込み、その一員として活動しながら観察する方法を何というか。

  • ①実験観察法
  • ②統制観察法
  • ③非参与観察法
  • ④参与観察法
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正解 ④参与観察法
解説
参与観察法は、調査者が調査の対象となる集団や地域の中に入り込み、その一員として生活や活動をともにしながら観察する方法です。外部からは分かりにくい人々の行動の意味や、集団の文化などを深く理解できる利点がありますが、調査者の存在が対象に影響を与えることや、調査者の主観が入りやすいことに注意が必要です。

他の選択肢が誤りの理由
・統制観察法:観察の条件や方法をあらかじめ決めて(統制して)行う観察法です。
・非参与観察法:調査者が集団の外部から、その一員にならずに観察する方法です。
・実験観察法:条件を操作した実験的な状況で行動を観察する方法です。

覚え方のポイント
参与観察=「中に入り込んで、一員として観察」。
問99-6

B精神保健福祉士は、地域活動支援センターの利用者を対象に、生活の満足度についてのアンケート調査を行うことにした。社会福祉調査における倫理的な配慮として、最も適切なものはどれか。

  • ①目的や方法を説明して同意を得たうえで、回答の内容は担当職員が個別支援に生かすと伝える
  • ②目的や方法を説明し、同意書に署名した後は途中で参加をやめられないことを伝えて協力を得る
  • ③利用者は断りにくいため、担当職員が一人ずつ回答を見守り、記入漏れがないよう確認して回収する
  • ④調査の目的や方法を説明して同意を得たうえで、参加は任意であり途中でやめてもよいことを伝える
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正解 ④調査の目的や方法を説明して同意を得たうえで、参加は任意であり途中でやめてもよいことを伝える
解説
社会福祉調査では、調査の対象となる人の権利と尊厳を守るため、次のような倫理的配慮が求められます。
・調査の目的、方法、データの扱いなどを説明し、自由な意思に基づく同意(インフォームド・コンセント)を得る
・参加は任意であり、断っても途中でやめても不利益を受けないことを伝える
・個人が特定されないよう、プライバシーの保護と匿名化を徹底する
・データを適切に管理し、目的以外に使わない
とくに、サービスの利用者を対象とする調査では、断りにくい立場にあることに配慮する必要があります。

他の選択肢が誤りの理由
・回答の内容を担当職員が個別支援に生かす:調査で得た回答を個人が特定される形で目的外に使うことになり、回答者が正直に答えにくくなるうえ、プライバシーの保護にも反します。
・署名後は途中でやめられない:参加は任意で、いつでも不利益なくやめられることを伝える必要があります。
・担当職員が回答を見守る:回答の自由を損ない、断りにくさをさらに強めます。回答は匿名で提出できるよう配慮します。

覚え方のポイント
調査の倫理=「説明と同意」「任意・いつでもやめられる」「不利益なし」「匿名化」。
問109-6

社会福祉調査について、正しいものの組合せはどれか。
a.摂氏の温度は、比例尺度の例である。
b.標本調査では、標本誤差が生じる。
c.参与観察法では、調査者は集団の外部から観察する。
d.信頼性は、同じ条件で繰り返し測定したときに同じ結果が得られる程度をいう。

  • ①a・b
  • ②a・c
  • ③b・d
  • ④c・d
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正解 ③b・d
解説
b:標本調査では、母集団の一部から推測するため、標本誤差が生じます。
d:信頼性は、同じ条件で繰り返し測定したときに同じ結果が得られる程度をいいます。

他の記述が誤りの理由
a:摂氏の温度は、絶対的なゼロがないため間隔尺度の例です。比例尺度の例は、身長、体重、年収などです。
c:参与観察法では、調査者は集団の中に入り込み、その一員として観察します。外部から観察するのは非参与観察法です。

覚え方のポイント
標本調査=標本誤差あり、摂氏=間隔尺度、信頼性=同じ結果、参与観察=中に入る。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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