2026年10月版・9-4

援助の過程・面接・記録の一問一答

精神保健福祉士国家試験「共通:ソーシャルワークの基盤・方法・調査」から、援助の過程・面接・記録に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験は五肢択一を基本とする多肢選択形式で、5つの選択肢から2つを選ぶ問題もあります。ここでは全て4択(正解は1つ)で出題し、2つを選ぶ問題は記述a〜dの組合せを選ぶ形で再現しています。

問19-4

バイステック(Biestek, F.)が示したケースワークの援助関係の7つの原則に含まれるものはどれか。

  • ①非審判的態度
  • ②自己覚知
  • ③共感的理解
  • ④傾聴
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正解 ①非審判的態度
解説
バイステックは、ケースワークの援助関係の原則として、次の7つを示しました。
(1)クライエントを個人としてとらえる(個別化)
(2)クライエントの感情表現を大切にする(意図的な感情表出)
(3)援助者は自分の感情を自覚して吟味する(統制された情緒的関与)
(4)受け止める(受容)
(5)クライエントを一方的に非難しない(非審判的態度)
(6)クライエントの自己決定を促して尊重する(クライエントの自己決定)
(7)秘密を保持して信頼感を醸成する(秘密保持)

他の選択肢が誤りの理由
・自己覚知:援助者が自分の価値観や感情の傾向に気付くことで、援助者に求められる大切な姿勢ですが、7つの原則の名称ではありません(統制された情緒的関与の前提となる姿勢とされます)。
・共感的理解:ロジャーズが示した、カウンセラーに求められる態度の条件の一つで、バイステックの7つの原則の名称ではありません。
・傾聴:面接の基本的な技法・態度を指す言葉で、7つの原則の名称ではありません。

覚え方のポイント
バイステックの7原則=「個別化」「意図的な感情表出」「統制された情緒的関与」「受容」「非審判的態度」「自己決定」「秘密保持」。
問29-4

バイステックの7つの原則のうち「統制された情緒的関与」の説明として、正しいものはどれか。

  • ①クライエントの行動の善悪を援助者が判断し、望ましくない行動には感情を込めて注意する
  • ②援助者が自分の感情を表に出さないよう、クライエントの感情にも反応せず一定の距離を保つ
  • ③クライエントが否定的な感情も含めて、自由に感情を表現できるよう意図的に働きかける
  • ④援助者が自分の感情を自覚し、クライエントの感情に適切に反応できるよう吟味して関わる
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正解 ④援助者が自分の感情を自覚し、クライエントの感情に適切に反応できるよう吟味して関わる
解説
統制された情緒的関与は、援助者が自分の感情を自覚して吟味し、クライエントの感情に対して、援助の目的に沿って適切に反応することを指します。クライエントの感情に敏感であり、その意味を理解し、適切に応答することが求められます。

他の選択肢が誤りの理由
・感情に反応せず距離を保つ:感情を抑えて無反応になることではなく、自覚・吟味したうえで適切に関与することです。
・自由に感情を表現できるよう働きかける:「意図的な感情表出」の説明です。
・行動の善悪を判断して注意する:「非審判的態度」に反する対応です。

ひっかけ注意
「統制された情緒的関与」(援助者側の感情)と「意図的な感情表出」(クライエント側の感情)を区別しましょう。

覚え方のポイント
統制された情緒的関与=「援助者が自分の感情を自覚し、吟味して、適切に反応する」。
問39-4

援助を必要としているにもかかわらず、自ら相談に来ない人に対して、援助者のほうから出向いて働きかけることを何というか。

  • ①モニタリング
  • ②インテーク
  • ③アウトリーチ
  • ④エバリュエーション
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正解 ③アウトリーチ
解説
アウトリーチは、援助を必要としているにもかかわらず、自ら相談に来ない人や、援助の必要性に気付いていない人に対して、援助者のほうから家庭訪問などで出向いて働きかけることです。精神保健福祉の分野では、ひきこもりの人や、治療を中断した人、地域で孤立している人などへの支援で重要とされます。

他の選択肢が誤りの理由
・インテーク:援助の開始時に、主訴を聴き、援助関係を結ぶかどうかを確かめる受理面接です。
・モニタリング:援助の実施状況や効果を確かめる段階です。
・エバリュエーション:援助の全体の効果を評価する段階です。

覚え方のポイント
アウトリーチ=「待たずに出向く」。ケースの発見の段階の代表的な方法です。
問49-4

B精神保健福祉士は、Aさん(35歳)が長い時間をかけて話した仕事と家族の悩みについて、要点をまとめて伝え返した。この面接技法の主な目的として、最も適切なものはどれか。

  • ①話の内容を援助者の解釈で言い換え、クライエントの考えを修正していく
  • ②話の内容を互いに確認し、整理された状態で次の話題へ進めるようにする
  • ③話の内容に込められた感情を言葉にして返し、気持ちを受け止めたことを伝える
  • ④話の内容のうち、矛盾している点を指摘し、クライエントに気付きを促していく
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正解 ②話の内容を互いに確認し、整理された状態で次の話題へ進めるようにする
解説
要約は、クライエントが話した内容の要点を援助者がまとめて伝え返す技法です。話の内容を互いに確認できるほか、クライエント自身が自分の考えや状況を整理する助けになり、面接の区切りや次の話題への移行にも役立ちます。
まとめる際には、援助者の解釈を押しつけるのではなく、クライエントが話した内容に忠実であることが大切です。

他の選択肢が誤りの理由
・援助者の解釈で考えを修正:要約は、クライエントの話した内容に忠実にまとめて返すものです。
・感情を言葉にして返す:感情の反映(反射)の説明です。
・矛盾を指摘して気付きを促す:直面化の説明です。

覚え方のポイント
要約=「要点をまとめて返す」「互いに確認」「整理」「区切りと移行」。
問59-4

レドル(Redl, F.)が提唱し、面接室ではなく、生活の場面で日常のかかわりを通して行う面接を何というか。

  • ①構造化面接
  • ②生活場面面接
  • ③集団面接
  • ④インテーク面接
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正解 ②生活場面面接
解説
生活場面面接(ライフスペース・インタビュー)は、レドルが提唱した面接の方法で、面接室などの構造化された場ではなく、施設の居室、食堂、作業の場面、家庭など、クライエントの生活の場で、日常のかかわりを通して行う面接です。
出来事が起きたその場で関わることができ、クライエントの自然な姿をとらえやすいという利点があります。精神科病院の病棟やグループホーム、デイ・ケアなどでも活用されます。

他の選択肢が誤りの理由
・構造化面接:あらかじめ質問の内容や順序を決めて行う面接です。
・集団面接:複数の人を対象に同時に行う面接です。
・インテーク面接:援助の開始時に行う受理面接です。

覚え方のポイント
生活場面面接=「レドル」「生活の場で」「日常のかかわりを通して」。
問69-4

ソーシャルワークの記録の文体のうち、援助者がとらえた事実について、援助者の解釈や分析、考察を加えて記述するものを何というか。

  • ①説明体
  • ②要約体
  • ③逐語体
  • ④圧縮叙述体
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正解 ①説明体
解説
ソーシャルワークの記録の文体には、主に次のようなものがあります。
・叙述体:出来事を時間の流れに沿って記述する文体(過程叙述体、圧縮叙述体など)
・要約体:援助の過程や情報を、要点を整理してまとめる文体
・説明体:援助者がとらえた事実について、援助者の解釈や分析、考察を加えて記述する文体
・逐語体:面接でのやりとりを、言葉どおりにそのまま記録する文体
説明体では、事実と援助者の解釈を区別して書くことが大切です。

他の選択肢が誤りの理由
・要約体:要点を整理してまとめる文体です。
・逐語体:やりとりを言葉どおりに記録する文体です。
・圧縮叙述体:援助の過程を短く圧縮して時間の流れに沿って記述する叙述体です。

覚え方のポイント
叙述体=時間の流れ、要約体=要点の整理、説明体=解釈・分析を加える、逐語体=言葉どおり。
問79-4

B精神保健福祉士は、1年間支援してきたAさん(40歳)と、これまでの支援を振り返ることにした。援助の過程における「事後評価(エバリュエーション)」の説明として、正しいものはどれか。

  • ①クライエントの状況を多面的に情報収集し、課題とニーズを明らかにする
  • ②援助を開始するにあたり、クライエントの主訴を聴いて援助関係を結ぶかを確かめる
  • ③援助の実施中に、計画どおりに進んでいるかや新たな課題がないかを確かめる
  • ④援助の全体を振り返り、目標がどの程度達成されたかや援助の効果を評価する
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正解 ④援助の全体を振り返り、目標がどの程度達成されたかや援助の効果を評価する
解説
援助の過程は、一般に、ケースの発見→インテーク→アセスメント→プランニング→支援の実施→モニタリング→事後評価(エバリュエーション)→終結→アフターケア(フォローアップ)と整理されます。
事後評価は、援助の全体を振り返り、設定した目標がどの程度達成されたか、援助の効果はどうであったかを評価する段階で、終結の判断にも用いられます。クライエントと一緒に振り返ることが大切です。

他の選択肢が誤りの理由
・主訴を聴いて援助関係を結ぶかを確かめる:インテークの説明です。
・実施中に計画どおりか確かめる:モニタリングの説明です。
・多面的に情報収集し課題とニーズを明らかにする:アセスメントの説明です。

覚え方のポイント
事後評価=「全体を振り返る」「目標の達成度」「効果」→終結の判断へ。
問89-4

個人情報保護法に基づき、相談援助の記録に記載された本人が、その記録(保有個人データ)の開示を求めた場合の対応として、正しいものはどれか。

  • ①本人からの開示の請求であっても、家族の同意がなければ記録を開示することはできないとされている
  • ②記録は援助者が業務のために作成したものであるため、本人から開示を求められても開示する義務はない
  • ③原則として開示しなければならないが、本人などの権利利益を害するおそれがある場合などは開示しなくてよい
  • ④本人から求められたときは、第三者の権利利益を害するおそれがあっても、記録をただちに開示しなければならない
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正解 ③原則として開示しなければならないが、本人などの権利利益を害するおそれがある場合などは開示しなくてよい
解説
個人情報保護法第33条は、本人は、個人情報取扱事業者に対し、本人が識別される保有個人データの開示を請求することができるとし、事業者は原則として遅滞なく開示しなければならないとしています。
ただし、本人又は第三者の生命、身体、財産その他の権利利益を害するおそれがある場合、事業者の業務の適正な実施に著しい支障を及ぼすおそれがある場合、他の法令に違反することとなる場合は、その全部又は一部を開示しないことができます。
記録は、本人に開示されることもありうることを意識して、事実と解釈を区別し、本人の尊厳を損なわない表現で書くことが大切です。

他の選択肢が誤りの理由
・家族の同意が必要:本人からの請求に家族の同意は要件とされていません。
・開示する義務はない:本人には開示を請求する権利があり、原則として開示しなければなりません。
・第三者を害するおそれがあっても開示:本人又は第三者の権利利益を害するおそれがある場合などは、全部又は一部を開示しないことができます。

覚え方のポイント
記録の本人開示=「原則開示」「例外あり(生命・財産などを害するおそれ等)」→開示を前提に書く。
問99-4

Aさん(28歳、女性、双極性障害)は、初回の面接で「どうせ話しても分かってもらえない」と言い、腕を組んで黙ってしまった。B精神保健福祉士の対応として、最も適切なものはどれか。

  • ①沈黙は抵抗の表れと考え、なぜ話したくないのかを詳しく尋ね、その理由を明らかにする
  • ②初回なので援助者が自己紹介を丁寧に行ったうえで、利用の手続や書類の説明を先に済ませる
  • ③分かってもらえなかった経験があったのかもしれないと受け止め、話せる範囲で話してよいと伝える
  • ④Aさんの負担に配慮して面接をいったん中断し、主治医に連絡して病状の情報を得たうえで再開する
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正解 ③分かってもらえなかった経験があったのかもしれないと受け止め、話せる範囲で話してよいと伝える
解説
「どうせ話しても分かってもらえない」という言葉の背景には、これまでに相談しても理解されなかった経験や、不安、警戒心があることが考えられます。
B精神保健福祉士は、Aさんの態度を責めたり評価したりせず(非審判的態度・受容)、その気持ちを受け止めたうえで、無理に話させるのではなく、話せる範囲で話してよいことを伝え、安心して話せる関係(ラポール)を築くことを優先します。

他の選択肢が誤りの理由
・なぜ話したくないのかを詳しく問いただす:理由を追及すると、責められていると感じて警戒心を強めるおそれがあります。まず気持ちを受け止めることが大切です。
・手続や書類の説明を先に済ませる:Aさんの今の気持ちを受け止めないまま事務的な説明を進めると、「分かってもらえない」という思いを強めるおそれがあります。
・中断して主治医に病状を確認する:本人の同意なく情報を得ることになるうえ、目の前のAさんの気持ちを受け止める機会を逃してしまいます。

覚え方のポイント
拒否的に見える態度=「背景の気持ちを想像する」「責めない」「話せる範囲でよいと伝える」。
問109-4

援助の過程・面接・記録について、正しいものの組合せはどれか。
a.バイステックの7つの原則には、秘密保持が含まれる。
b.生活場面面接は、面接室の中だけで行う面接である。
c.事後評価は、援助を開始する前に行う受理面接のことである。
d.説明体は、援助者の解釈や分析を加えて記述する文体である。

  • ①b・c
  • ②a・d
  • ③a・b
  • ④c・d
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正解 ②a・d
解説
a:バイステックの7つの原則には、秘密保持が含まれます。
d:説明体は、援助者がとらえた事実に、解釈や分析、考察を加えて記述する文体です。

他の記述が誤りの理由
b:生活場面面接は、面接室ではなく、生活の場で日常のかかわりを通して行う面接です。
c:事後評価は、援助の全体を振り返って効果を評価する段階です。援助の開始時の受理面接はインテークです。

覚え方のポイント
7原則に秘密保持、生活場面面接=生活の場で、説明体=解釈を加える、事後評価=振り返り。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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