2026年10月版・7-9

意思決定支援・虐待防止・個人情報保護の一問一答

精神保健福祉士国家試験「共通:原理と政策・社会保障・権利擁護」から、意思決定支援・虐待防止・個人情報保護に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験は五肢択一を基本とする多肢選択形式で、5つの選択肢から2つを選ぶ問題もあります。ここでは全て4択(正解は1つ)で出題し、2つを選ぶ問題は記述a〜dの組合せを選ぶ形で再現しています。

問17-9

B精神保健福祉士は、成年被後見人のAさん(70歳)の後見人から、Aさんの住まいの選択について相談を受けた。成年後見制度の利用促進の取組の中で示された「意思決定支援を踏まえた後見事務のガイドライン」(2020年)などの意思決定支援の基本的な考え方として、正しいものはどれか。

  • ①本人が不合理と思われる決定をしたときは、そのことだけで意思決定能力がないと判断する
  • ②本人の判断能力が不十分な場合は、支援者が最善と考える方法を最初から代わりに決める
  • ③本人に意思決定能力があることを前提に、本人が自ら決められるよう可能な限り支援する
  • ④本人の意思よりも、本人をよく知る家族や関係者の意向を優先して決めることを基本とする
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正解 ③本人に意思決定能力があることを前提に、本人が自ら決められるよう可能な限り支援する
解説
意思決定支援のガイドラインでは、次のような考え方が示されています。
・全ての人は意思決定能力があることが推定される。
・本人が自ら意思決定できるよう、実行可能なあらゆる支援を尽くさなければ、代行決定に移ってはならない。
・一見すると不合理にみえる意思決定でも、それだけで本人に意思決定能力がないと判断してはならない。
・意思決定支援を尽くしても本人の意思の推定が困難な場合に限り、最後の手段として本人の最善の利益に基づく代行決定を行う。

他の選択肢が誤りの理由
・最初から代わりに決める:まず意思決定支援を尽くすことが求められます。
・不合理な決定だけで能力がないと判断:そのように判断してはならないとされています。
・家族の意向を優先:本人の意思と選好が中心です。

覚え方のポイント
意思決定支援の原則=「能力の推定」「支援を尽くす」「不合理な決定も尊重」「代行決定は最後の手段」。
問27-9

障害者虐待防止法に定める障害者虐待の類型として、正しいものはどれか。

  • ①身体的、放棄・放置、心理的、性的、社会的
  • ②身体的、放棄・放置、心理的、性的、経済的
  • ③身体的、言語的、心理的、性的、経済的
  • ④身体的、放棄・放置、宗教的、性的、経済的
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正解 ②身体的、放棄・放置、心理的、性的、経済的
解説
障害者虐待防止法は、障害者虐待を、養護者による虐待、障害者福祉施設従事者等による虐待、使用者による虐待に分け、それぞれについて、身体的虐待、放棄・放置(ネグレクト)、心理的虐待、性的虐待、経済的虐待の5つの類型を定めています(第2条)。
経済的虐待は、本人の財産を不当に処分したり、本人から不当に財産上の利益を得たりすることで、年金を本人の同意なく使い込むなどが例として挙げられます。

他の選択肢が誤りの理由
・社会的虐待を含むもの:法律に「社会的虐待」という類型はなく、経済的虐待が欠けています。
・言語的虐待を含むもの:暴言などは心理的虐待に含まれ、「言語的虐待」という独立した類型はありません(放棄・放置も欠けています)。
・宗教的虐待を含むもの:法律の類型にはなく、心理的虐待が欠けています。

覚え方のポイント
障害者虐待・高齢者虐待=5類型(身体・放棄放置・心理・性的・経済的)。児童虐待=4類型(経済的虐待なし)。
問37-9

地域包括支援センターのB精神保健福祉士は、近所の人から「隣のAさん(85歳)が息子に怒鳴られ、腕にあざがあった」と相談を受けた。高齢者虐待防止法に定める、養護者による高齢者虐待を受けたと思われる高齢者を発見した者の通報について、正しいものはどれか。

  • ①生命又は身体に重大な危険が生じている場合でも、本人の同意がなければ通報できない
  • ②生命又は身体に重大な危険が生じている場合は、速やかに市町村に通報する義務がある
  • ③生命又は身体に重大な危険が生じている場合は、速やかに家庭裁判所に通報する義務がある
  • ④通報した者は、守秘義務に違反したものとして刑事罰を受けることとされている
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正解 ②生命又は身体に重大な危険が生じている場合は、速やかに市町村に通報する義務がある
解説
高齢者虐待防止法第7条は、養護者による高齢者虐待を受けたと思われる高齢者を発見した者は、その高齢者の生命又は身体に重大な危険が生じている場合は、速やかに市町村に通報しなければならず(第1項)、それ以外の場合は、速やかに市町村に通報するよう努めなければならない(第2項)としています。
刑法の秘密漏示罪などの守秘義務の規定は、この通報を妨げるものと解釈してはならないとされています(第3項)。

他の選択肢が誤りの理由
・本人の同意がなければ通報できない:本人の同意は通報の要件ではありません。
・家庭裁判所に通報:通報先は市町村です。
・通報者が刑事罰を受ける:守秘義務の規定は通報を妨げないとされています。

覚え方のポイント
高齢者虐待の通報=「市町村へ」「重大な危険があれば義務、それ以外は努力義務」「守秘義務に優先」。
問47-9

個人情報保護法において、本人の同意を得ないで個人データを第三者に提供できる場合として、正しいものはどれか。

  • ①人の生命、身体又は財産の保護のために必要があり、本人の同意を得ることが困難なとき
  • ②事業者が利用目的を公表していれば、本人の同意を得ずにいつでも第三者に提供してよい
  • ③本人が提供に反対していても、本人の家族が同意すれば本人の同意なく提供できる
  • ④氏名だけを削除すれば、病歴の記録も本人の同意を得ないで第三者に提供できる
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正解 ①人の生命、身体又は財産の保護のために必要があり、本人の同意を得ることが困難なとき
解説
個人情報保護法第27条第1項は、個人情報取扱事業者は、あらかじめ本人の同意を得ないで個人データを第三者に提供してはならないとしたうえで、例外として、法令に基づく場合、人の生命・身体・財産の保護のために必要がある場合であって本人の同意を得ることが困難であるとき、公衆衛生の向上又は児童の健全な育成の推進のために特に必要がある場合であって本人の同意を得ることが困難であるとき、国の機関などの事務の遂行に協力する必要がある場合などを定めています。
虐待の通報など、法令に基づく提供もこの例外に当たります。

他の選択肢が誤りの理由
・利用目的を公表していればいつでも提供できる:利用目的の公表は、第三者提供の本人の同意に代わるものではありません(いわゆるオプトアウトによる提供には個人情報保護委員会への届出などが必要で、要配慮個人情報は対象外です)。
・家族が同意すれば:家族の同意は本人の同意に代わるものではありません。
・氏名を削除すれば病歴も提供できる:氏名を削除しただけでは、ほかの情報と照合して本人を識別できることがあり、個人データに当たります。病歴は要配慮個人情報で、とくに慎重な扱いが必要です。

覚え方のポイント
第三者提供=「原則は本人の同意」「例外は法令・生命身体財産・公衆衛生・国の事務への協力など」。
問57-9

個人情報保護法に定める「要配慮個人情報」に当たるものとして、正しいものはどれか。

  • ①所得や資産、借入れの状況など、本人の経済的な状況を示す情報
  • ②氏名、生年月日、住所など、本人を特定するための基本的な情報
  • ③顔の特徴のデータや指紋など、特定の個人を識別できる符号の情報
  • ④病歴や障害があること、犯罪の経歴、信条などが含まれている情報
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正解 ④病歴や障害があること、犯罪の経歴、信条などが含まれている情報
解説
要配慮個人情報は、本人の人種、信条、社会的身分、病歴、犯罪の経歴、犯罪により害を被った事実その他本人に対する不当な差別、偏見その他の不利益が生じないようにその取扱いに特に配慮を要するものとして政令で定める記述等が含まれる個人情報です(個人情報保護法第2条第3項)。心身の機能の障害があることや、健康診断の結果、診療の情報なども含まれます。
要配慮個人情報を取得するには、原則として本人の同意が必要です(第20条第2項)。精神保健福祉士が扱う情報の多くがこれに当たります。

他の選択肢が誤りの理由
・所得や資産、借入れの状況などの経済的な情報:個人情報ですが、要配慮個人情報には当たりません(他人に知られたくない情報であっても、法令が定める要配慮個人情報とは区別されます)。
・氏名・生年月日・住所などの基本的な事項:個人情報ですが、要配慮個人情報には当たりません。
・顔の特徴のデータや指紋などの符号:個人識別符号として個人情報に当たりますが、それだけでは要配慮個人情報には当たりません。

覚え方のポイント
要配慮個人情報=「病歴・障害・犯罪歴・人種・信条など」「取得にも原則として本人の同意が必要」。
問67-9

B精神保健福祉士は、就労先で賃金を払ってもらえていないと訴えるAさん(35歳、知的障害)について、使用者による障害者虐待にあたると考えて通報した。使用者による障害者虐待について、障害者虐待防止法の内容として正しいものはどれか。

  • ①使用者による虐待の通報先は都道府県労働局に限られ、市町村は通報を受け付けないとされる
  • ②通報を受けた市町村が、労働基準法に基づいて事業主に是正を命じることとされる
  • ③通報を受けた市町村又は都道府県は、都道府県労働局に報告するなどして連携して対応する
  • ④使用者による虐待は身体的虐待と性的虐待に限られ、経済的虐待は対象外とされる
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正解 ③通報を受けた市町村又は都道府県は、都道府県労働局に報告するなどして連携して対応する
解説
障害者虐待防止法は、使用者による障害者虐待を受けたと思われる障害者を発見した者は、速やかに市町村又は都道府県に通報しなければならないとしています(第22条)。通報を受けた市町村は都道府県に通知し、都道府県は都道府県労働局に報告します。労働局は、労働基準法や障害者雇用促進法などに基づいて、事業主への指導などの権限を行使します。

他の選択肢が誤りの理由
・通報先は労働局に限られる:通報先は市町村又は都道府県です(第22条)。
・市町村が労働基準法に基づき是正を命じる:労働基準法などに基づく指導などの権限を行使するのは、報告を受けた都道府県労働局(労働基準監督署など)です。
・経済的虐待は対象外:使用者による虐待にも、経済的虐待(賃金の不払いなど)を含む5つの類型があります。

覚え方のポイント
使用者による虐待=「市町村又は都道府県へ通報」→「労働局へ報告」→「労働関係法令による指導」。
問77-9

精神保健福祉士が、支援のために関係機関とクライエントの情報を共有しようとする場面で、最も適切な対応はどれか。

  • ①本人の同意を得たうえで、関係機関には生活歴や家族関係を含め記録をそのまま渡す
  • ②同じ法人の中の職員どうしであれば、本人の同意なく記録を自由に閲覧してよい
  • ③共有の目的と範囲をクライエントに説明し、同意を得て必要な情報に限って共有する
  • ④共有の目的と範囲を家族に説明して同意を得れば、本人への説明は省いてよい
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正解 ③共有の目的と範囲をクライエントに説明し、同意を得て必要な情報に限って共有する
解説
関係機関との連携のための情報共有も、原則として本人の同意に基づいて行います。精神保健福祉士は、何のために、どの機関と、どの範囲の情報を共有するのかを本人に分かりやすく説明して同意を得たうえで、支援に必要な範囲に限って共有します。
個人情報保護法の例外(法令に基づく場合、生命・身体の保護のために必要で同意を得ることが困難な場合など)に当たる場合も、その判断と記録を慎重に行い、後で本人に説明することが大切です。

他の選択肢が誤りの理由
・記録をそのまま渡す:同意があっても、共有するのは支援に必要な範囲の情報に限ります。
・同じ法人の職員なら自由に閲覧:同じ法人の中での利用でも、利用目的の範囲内で、支援に必要な範囲に限るべきで、自由に閲覧してよいわけではありません。
・家族の同意で本人への説明を省く:同意の主体は本人です。

覚え方のポイント
情報共有の3原則=「目的と範囲の説明」「本人の同意」「必要最小限」。
問87-9

障害者福祉施設の職員による障害者虐待を受けたと思われる障害者を発見した施設の職員の対応について、障害者虐待防止法の内容として正しいものはどれか。

  • ①速やかに都道府県に通報する義務があり、通報を理由に解雇などの不利益な取扱いを受けない
  • ②速やかに市町村に通報する義務があり、通報を理由に解雇などの不利益な取扱いを受けない
  • ③速やかに市町村に通報するよう努めるものとされ、通報は施設の管理者を通じて行う
  • ④速やかに市町村に通報する義務があり、虚偽の通報であっても不利益な取扱いは受けない
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正解 ②速やかに市町村に通報する義務があり、通報を理由に解雇などの不利益な取扱いを受けない
解説
障害者虐待防止法第16条は、障害者福祉施設従事者等による障害者虐待を受けたと思われる障害者を発見した者は、速やかに市町村に通報しなければならないとしています。施設の職員自身も通報の義務を負います。
刑法の秘密漏示罪などの守秘義務の規定は通報を妨げるものと解釈してはならず(虚偽や過失によるものを除く)、障害者福祉施設従事者等は、通報をしたことを理由に、解雇その他不利益な取扱いを受けないとされています。

他の選択肢が誤りの理由
・都道府県に通報:障害者福祉施設従事者等による虐待の通報先は市町村です(第16条第1項)。
・努力義務で管理者を通じて:通報は義務であり、管理者の許可や経由は必要ありません。
・虚偽の通報でも不利益な取扱いを受けない:虚偽であるもの及び過失によるものは、守秘義務からの免除や不利益取扱いの禁止の対象から除かれます(第16条第3項・第4項)。

覚え方のポイント
施設での虐待=「発見したら市町村へ」「職員も通報義務」「通報者の保護」。精神科病院の場合は精神保健福祉法で「都道府県へ」。
問97-9

厚生労働省の「障害福祉サービス等の提供に係る意思決定支援ガイドライン」で示されている意思決定支援の枠組みとして、正しいものはどれか。

  • ①意思決定支援責任者を置き、本人も参加する意思決定支援会議で本人の意思を確認・推定する
  • ②意思決定支援責任者を置き、本人の負担を避けるため本人を除いた会議で本人の意思を推定する
  • ③意思決定支援責任者は置かず、サービス管理責任者が単独で本人の意思を確認・推定する
  • ④意思決定支援責任者を置き、意思の推定が難しいときは家族の意向をそのまま採用する
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正解 ①意思決定支援責任者を置き、本人も参加する意思決定支援会議で本人の意思を確認・推定する
解説
障害福祉サービス等の提供に係る意思決定支援ガイドライン(2017年)は、事業者が、意思決定支援責任者(相談支援専門員やサービス管理責任者などが兼ねることが想定されています)を配置し、本人の意思決定支援に参加する人で構成される意思決定支援会議を開き、本人の意思の確認や、意思及び選好の推定、最善の利益の判断を行う枠組みを示しています。
意思決定支援会議には、本人の参加が求められ、本人の意思や選好を中心に話し合います。

他の選択肢が誤りの理由
・本人を除いた会議:意思決定支援会議は、本人の参加のもとで行うことが求められます。
・責任者を置かず単独で:意思決定支援責任者を配置し、関係者が参加する会議で検討する枠組みです。
・家族の意向をそのまま採用:意思の推定が難しい場合も、本人の最善の利益を関係者で検討します。家族の意向をそのまま本人の意思とみなすものではありません。

覚え方のポイント
意思決定支援の枠組み=「意思決定支援責任者」「意思決定支援会議(本人も参加)」。
問107-9

意思決定支援・虐待防止・個人情報保護について、正しいものの組合せはどれか。
a.要配慮個人情報には、病歴は含まれない。
b.障害者虐待の類型には、経済的虐待が含まれる。
c.意思決定支援では、不合理にみえる決定だけを理由に意思決定能力がないと判断してはならない。
d.使用者による障害者虐待の通報先は、家庭裁判所である。

  • ①c・d
  • ②a・d
  • ③a・b
  • ④b・c
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正解 ④b・c
解説
b:障害者虐待防止法は、身体的虐待、放棄・放置、心理的虐待、性的虐待、経済的虐待の5類型を定めています。
c:意思決定支援のガイドラインでは、一見すると不合理にみえる意思決定でも、それだけで本人に意思決定能力がないと判断してはならないとされています。

他の記述が誤りの理由
a:要配慮個人情報には、病歴、障害があること、犯罪の経歴などが含まれます。
d:使用者による障害者虐待の通報先は、市町村又は都道府県です。

覚え方のポイント
虐待の5類型(経済的を含む)、要配慮個人情報(病歴を含む)、能力の推定、使用者虐待は市町村又は都道府県。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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