2026年10月版・6-5

社会学:社会構造と社会変動の一問一答

精神保健福祉士国家試験「共通:医学概論・心理学・社会学」から、社会学:社会構造と社会変動に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験は五肢択一を基本とする多肢選択形式で、5つの選択肢から2つを選ぶ問題もあります。ここでは全て4択(正解は1つ)で出題し、2つを選ぶ問題は記述a〜dの組合せを選ぶ形で再現しています。

問16-5

テンニース(Tönnies, F.)が示した社会の類型で、家族や村落のように、自然な愛情や結びつきに基づく共同社会を何というか。

  • ①アソシエーション
  • ②ゲゼルシャフト
  • ③ゲマインシャフト
  • ④コミュニティ
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正解 ③ゲマインシャフト
解説
テンニースは、社会を次の2つの類型で示しました。
ゲマインシャフト(共同社会):家族、村落、友人関係など、本質意志(自然な感情や結びつき)に基づく社会。
ゲゼルシャフト(利益社会):企業、都市、国家など、選択意志(利害や打算)に基づく社会。
近代化とともに、ゲマインシャフトからゲゼルシャフトへと移行していくと考えました。

他の選択肢が誤りの理由
・ゲゼルシャフト:利害に基づく利益社会です。
・アソシエーション、コミュニティ:マッキーヴァー(MacIver, R.)が示した類型です。コミュニティは地域性と共同性を持つ生活の場、アソシエーションは特定の関心を満たすためにつくられる集団です。

覚え方のポイント
テンニース=ゲマインシャフト(共同・自然)とゲゼルシャフト(利益・打算)。マッキーヴァー=コミュニティとアソシエーション。
問26-5

ウェーバー(Weber, M.)が近代の組織の特徴として示した官僚制について、正しいものはどれか。

  • ①カリスマ的な指導者への帰依に基づき、指導者個人の命令で職務が行われることを特徴とする
  • ②規則に基づく職務、権限の階層、文書による事務、専門性に基づく任用などを特徴とする
  • ③伝統と慣習に基づき、職務や権限が家柄や身分によって世襲されることを特徴とする
  • ④規則に基づく職務を特徴とし、規則を守ること自体が目的化する逆機能を中心に論じた
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正解 ②規則に基づく職務、権限の階層、文書による事務、専門性に基づく任用などを特徴とする
解説
ウェーバーは、近代社会における合理的な組織の形態として官僚制を示し、規則に基づく職務の遂行、明確な権限の階層、文書による事務処理、専門的な能力に基づく任用、職務の専門化、公私の分離などを特徴として挙げました。
一方で、規則を守ること自体が目的化し、柔軟な対応ができなくなる「官僚制の逆機能」も、のちにマートン(Merton, R.)によって指摘されました。

他の選択肢が誤りの理由
・カリスマ的な指導者への帰依に基づく:ウェーバーの支配の3類型のうち、カリスマ的支配の特徴です。官僚制は、規則に基づく合法的支配の典型的な組織の形です。
・家柄や身分による世襲:伝統的支配の特徴です。官僚制は、専門的な能力に基づく任用を特徴とします。
・逆機能を中心に論じた:官僚制の逆機能(規則を守ること自体が目的化すること)を指摘したのはマートンです。ウェーバーは、官僚制を近代の合理的な組織の形態として示しました。

覚え方のポイント
ウェーバーの官僚制=「規則・階層・文書・専門性」(合法的支配の典型)。支配の3類型=合法的・伝統的・カリスマ的。マートンは「逆機能」を指摘。
問36-5

クーリー(Cooley, C.)が示した「第一次集団」の例として、正しいものはどれか。

  • ①家族や遊び仲間
  • ②会社や労働組合
  • ③政党や国家
  • ④学会や業界団体
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正解 ①家族や遊び仲間
解説
クーリーは、家族、遊び仲間、近隣など、対面的で親密な結びつきを持ち、人の社会性や人間性の形成に基本的な役割を果たす集団を「第一次集団」と呼びました。
これに対し、会社、組合、政党など、特定の目的のために意図的につくられ、間接的な関係が中心となる集団は、のちに「第二次集団」と呼ばれるようになりました。

他の選択肢が誤りの理由
・会社や労働組合、政党や国家、学会や業界団体:いずれも特定の目的のためにつくられる第二次集団に当たります。

覚え方のポイント
第一次集団=「顔の見える親密な集団」(家族・遊び仲間・近隣)。クーリーは「鏡に映った自己」の概念でも知られます。
問46-5

総人口に占める65歳以上の人口の割合(高齢化率)が21%を超えた社会を一般に何というか。

  • ①人口減少社会
  • ②高齢化社会
  • ③高齢社会
  • ④超高齢社会
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正解 ④超高齢社会
解説
高齢化率によって、一般に次のように呼ばれます。
高齢化社会:高齢化率7%超
高齢社会:高齢化率14%超
超高齢社会:高齢化率21%超
日本は1970年に高齢化社会、1994年に高齢社会、2007年に超高齢社会となりました。

他の選択肢が誤りの理由
・高齢化社会:7%を超えた社会です。
・高齢社会:14%を超えた社会です。
・人口減少社会:総人口が減少している社会を表す言葉で、高齢化率の区分ではありません。

覚え方のポイント
7・14・21(7の倍数)で「高齢化社会→高齢社会→超高齢社会」。
問56-5

ベック(Beck, U.)が提唱した「リスク社会」の考え方として、正しいものはどれか。

  • ①近代化が生むリスクは主に貧困層に集中し、豊かな階層には及ばないと論じた
  • ②近代化が進むと伝統的な家族や地域の結びつきが強まり、個人の選択の幅が狭まっていく
  • ③科学技術の発達によって、社会のリスクは計算し管理できるものになっていく
  • ④近代化の進展そのものが、環境破壊などの新たなリスクを生み出し、社会全体に広がる
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正解 ④近代化の進展そのものが、環境破壊などの新たなリスクを生み出し、社会全体に広がる
解説
ドイツの社会学者ベック(Beck, U.)は、『危険社会(リスク社会)』(1986年)で、科学技術や産業の発展など近代化の進展そのものが、環境破壊、原子力事故などの新たなリスクを生み出し、それが国境や階層を越えて社会全体に広がっていると論じました。
あわせて、伝統的な家族や地域の結びつきが弱まり、人生の選択とそのリスクを個人が引き受ける「個人化」が進むことも指摘しました。

他の選択肢が誤りの理由
・リスクは貧困層に集中し豊かな階層には及ばない:ベックは、近代化が生むリスクは階層や国境を越えて広がる面があると論じました。
・伝統的な結びつきが強まり選択の幅が狭まる:逆です。伝統的な家族や地域の結びつきが弱まり、人生の選択とそのリスクを個人が引き受ける「個人化」が進むと論じました。
・リスクは計算し管理できるものになる:ベックは、科学技術そのものが予測や管理の難しい新たなリスクを生み出すと論じました。

覚え方のポイント
ベック=「リスク社会」「近代化が生むリスク」「個人化」。認知療法を創始した精神科医のベック(Beck, A.)とは別人です。
問66-5

国勢調査などでみられる近年の日本の世帯の傾向として、正しいものはどれか。

  • ①世帯の平均人員は増え続けており、一世帯当たり4人を超えている
  • ②三世代世帯の割合が増え、一般世帯の中で最も多い類型となっている
  • ③単独世帯の割合が増え、家族類型の中で最も多い類型となっている
  • ④夫婦と子どもからなる世帯の割合が増え続け、単独世帯は減っている
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正解 ③単独世帯の割合が増え、家族類型の中で最も多い類型となっている
解説
国勢調査によると、日本では単独世帯(一人暮らし)の割合が増え続けており、2020年の調査では一般世帯の約38%を占め、家族類型の中で最も多くなっています。高齢者の一人暮らしの増加も大きな特徴です。
一方で、三世代世帯や夫婦と子どもからなる世帯の割合は減少し、世帯の平均人員も減少しています。一人暮らしの人の孤立を防ぐ地域の支え合いが、精神保健福祉の分野でも課題になっています。

他の選択肢が誤りの理由
・三世代世帯が最多:三世代世帯の割合は減少しています。
・平均人員が4人超:世帯の平均人員は減少し、2人台です。
・夫婦と子どもの世帯が増え単独世帯が減る:逆の傾向です。

覚え方のポイント
世帯の変化=「単独世帯が最多」「平均人員の減少」「三世代世帯の減少」。
問76-5

親の社会的地位と子の社会的地位を比べるなど、世代をまたいだ社会的地位の移動を何というか。

  • ①世代内移動
  • ②世代間移動
  • ③地域移動
  • ④構造移動
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正解 ②世代間移動
解説
社会移動は、人が社会的地位(職業、階層など)を移ることをいい、次のように分けられます。
世代間移動:親の地位と子の地位を比べた移動。
世代内移動:同じ個人の一生の中での地位の移動(転職や昇進など)。
また、産業構造の変化など社会の構造が変わることで生じる移動を構造移動、それ以外の移動を純粋移動(循環移動)と呼ぶことがあります。

他の選択肢が誤りの理由
・世代内移動:一人の人生の中での移動です。
・地域移動:住む場所の移動(転居など)で、社会的地位の移動とは区別されます。
・構造移動:社会構造の変化によって生じる移動です。

覚え方のポイント
世代「間」=親と子の比較、世代「内」=一人の人生の中の変化。
問86-5

マッキーヴァー(MacIver, R.)が示した「コミュニティ」の説明として、正しいものはどれか。

  • ①一定の地域で営まれる共同生活で、地域性と共同性を基本的な特徴とする
  • ②特定の関心や目的を満たすために、意図的につくられた集団のことである
  • ③利害や打算に基づいて結びついた、企業のような利益社会のことである
  • ④インターネット上だけで形成され、地域とは関係のない集団に限られる
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正解 ①一定の地域で営まれる共同生活で、地域性と共同性を基本的な特徴とする
解説
マッキーヴァーは、社会集団をコミュニティとアソシエーションに分けました。
コミュニティ:村や町など一定の地域で営まれる共同生活で、地域性と共同性(共属感情)を基本的な特徴とします。
アソシエーション:家族、学校、企業、教会、国家など、特定の関心や目的を満たすために、コミュニティを基盤として意図的につくられる集団です。

他の選択肢が誤りの理由
・特定の関心のためにつくられた集団:アソシエーションの説明です。
・利害に基づく利益社会:テンニースのゲゼルシャフトの説明です。
・インターネット上だけ:マッキーヴァーのコミュニティは地域性を特徴とします。

覚え方のポイント
マッキーヴァー=「コミュニティ(地域性と共同性)」と「アソシエーション(目的のための集団)」。
問96-5

人口の動向に関する用語の説明として、正しいものはどれか。

  • ①合計特殊出生率は、15〜49歳の女性の年齢別出生率を合計したものである
  • ②合計特殊出生率は、1年間の出生数を、その年の総人口で割ったものである
  • ③人口置換水準は、人口が増え続けるために必要な死亡率の水準である
  • ④平均寿命は、65歳の人があと何年生きるかを示している平均余命のことである
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正解 ①合計特殊出生率は、15〜49歳の女性の年齢別出生率を合計したものである
解説
合計特殊出生率は、15〜49歳の女性の年齢別出生率を合計したもので、一人の女性が一生の間に産む子どもの数の平均に相当します。人口が長期的に増えも減りもしない水準(人口置換水準)は、日本ではおおむね2.07前後とされ、日本の合計特殊出生率はこれを大きく下回る状態が続いています。
平均寿命は、0歳の人の平均余命のことです。

他の選択肢が誤りの理由
・出生数を総人口で割る:これは(普通)出生率の説明です。
・人口置換水準は死亡率の水準:人口が増減しない出生の水準のことです。
・65歳の平均余命:平均寿命は0歳の平均余命です。

覚え方のポイント
合計特殊出生率=「15〜49歳の年齢別出生率の合計」、人口置換水準=「約2.07」、平均寿命=「0歳の平均余命」。
問106-5

社会構造と社会変動について、正しいものの組合せはどれか。
a.クーリーは、家族や遊び仲間を第一次集団と呼んだ。
b.ゲゼルシャフトは、自然な愛情に基づく共同社会である。
c.ウェーバーは、近代の組織の特徴として官僚制を示した。
d.高齢化率が14%を超えた社会を、超高齢社会という。

  • ①b・d
  • ②c・d
  • ③a・b
  • ④a・c
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正解 ④a・c
解説
a:クーリーは、家族、遊び仲間、近隣など、対面的で親密な集団を第一次集団と呼びました。
c:ウェーバーは、近代社会の合理的な組織の形態として官僚制を示しました。

他の記述が誤りの理由
b:自然な愛情に基づく共同社会はゲマインシャフトです。ゲゼルシャフトは利害に基づく利益社会です。
d:高齢化率が14%を超えた社会は高齢社会で、21%を超えると超高齢社会と呼ばれます。

覚え方のポイント
テンニース(ゲマイン=共同、ゲゼル=利益)、クーリー(第一次集団)、ウェーバー(官僚制)、高齢化率7・14・21。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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