2026年10月版・5-5

精神保健福祉法:目的・定義・精神保健指定医の一問一答

精神保健福祉士国家試験「精神障害リハビリテーション論・精神保健福祉制度論」から、精神保健福祉法:目的・定義・精神保健指定医に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験は五肢択一を基本とする多肢選択形式で、5つの選択肢から2つを選ぶ問題もあります。ここでは全て4択(正解は1つ)で出題し、2つを選ぶ問題は記述a〜dの組合せを選ぶ形で再現しています。

問15-5

精神保健福祉法第1条に定める法律の目的として、正しいものはどれか。

  • ①精神障害者の医療及び保護を行い、社会の治安を維持することを法律の最も重要な目的とする
  • ②精神障害者の権利の擁護を図りつつ医療及び保護を行い、社会復帰と社会経済活動への参加を促す
  • ③精神障害者の医療費の公費負担に限って定めており、福祉や精神保健に関する規定は置いていない
  • ④精神障害者を精神科病院に入院させることで、家族の監護の負担をなくすことを目的としている
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正解 ②精神障害者の権利の擁護を図りつつ医療及び保護を行い、社会復帰と社会経済活動への参加を促す
解説
精神保健福祉法第1条は、障害者基本法の基本的な理念にのっとり、精神障害者の権利の擁護を図りつつ、その医療及び保護を行い、障害者総合支援法と相まってその社会復帰の促進及びその自立と社会経済活動への参加の促進のために必要な援助を行い、並びにその発生の予防その他国民の精神的健康の保持及び増進に努めることによって、精神障害者の福祉の増進及び国民の精神保健の向上を図ることを目的としています。
「権利の擁護を図りつつ」は、2022年の改正(2024年4月施行)で加わりました。

他の選択肢が誤りの理由
・社会の治安の維持を最も重要な目的とする:医療及び保護は、本人の権利の擁護、社会復帰、福祉の増進のために行うもので、治安の維持は法の目的として掲げられていません。
・医療費の公費負担に限る:福祉や精神保健の向上に関する規定も置かれています。
・入院させて家族の監護の負担をなくす:かつての精神病者監護法のような考え方で、現在の法の目的ではありません。

覚え方のポイント
第1条のキーワード=「障害者基本法の理念」「権利の擁護(2024年〜)」「医療及び保護」「社会復帰・自立・社会経済活動への参加」「国民の精神的健康」。
問25-5

精神保健福祉法第5条に定める「精神障害者」の定義に明記されているものはどれか。

  • ①精神作用物質による急性中毒又はその依存症
  • ②自閉スペクトラム症などの発達障害
  • ③発作をくり返す慢性の脳の病気であるてんかん
  • ④脳の損傷の後遺症として生じる高次脳機能障害
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正解 ①精神作用物質による急性中毒又はその依存症
解説
精神保健福祉法第5条第1項は、「精神障害者」を「統合失調症、精神作用物質による急性中毒又はその依存症、知的障害その他の精神疾患を有する者」と定義しています。
なお、精神障害者保健福祉手帳(第45条)の対象からは知的障害者が除かれていることも、あわせて押さえておきます。

他の選択肢が誤りの理由
・自閉スペクトラム症などの発達障害、慢性の脳の病気であるてんかん、脳の損傷の後遺症として生じる高次脳機能障害:いずれも精神保健福祉法第5条の定義には明記されていません(「その他の精神疾患」に含まれるものとして、精神障害者保健福祉手帳などの対象となっています)。第5条に明記されているのは、統合失調症、精神作用物質による急性中毒又はその依存症、知的障害です。

覚え方のポイント
第5条の定義=「統合失調症」「精神作用物質による急性中毒又はその依存症」「知的障害」「その他の精神疾患」。手帳の対象からは知的障害が除かれます。
問35-5

精神保健指定医の指定の要件として、精神保健福祉法第18条に定められているものはどれか。

  • ①医師の免許を取得していれば、経験の年数にかかわらず申請するだけで指定を受けられること
  • ②3年以上診断又は治療に従事した経験があり、うち1年以上は精神障害の診断又は治療の経験があること
  • ③10年以上診断又は治療に従事した経験があり、うち5年以上は精神障害の診断又は治療の経験があること
  • ④5年以上診断又は治療に従事した経験があり、うち3年以上は精神障害の診断又は治療の経験があること
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正解 ④5年以上診断又は治療に従事した経験があり、うち3年以上は精神障害の診断又は治療の経験があること
解説
精神保健福祉法第18条第1項は、厚生労働大臣は、その申請に基づき、(1)5年以上診断又は治療に従事した経験を有すること、(2)3年以上精神障害の診断又は治療に従事した経験を有すること、(3)厚生労働大臣が定める精神障害につき大臣が定める程度の診断又は治療に従事した経験を有すること、(4)大臣の登録を受けた者が行う研修の課程を修了していること、に該当する医師のうち、職務を行うのに必要な知識と技能を持つと認められる者を、精神保健指定医に指定するとしています。

他の選択肢が誤りの理由
・3年以上・うち1年以上:年数が誤りです。
・10年以上・うち5年以上:年数が誤りです。
・申請するだけで指定:経験や研修などの要件と、大臣の指定が必要です。

覚え方のポイント
指定医の要件=「臨床5年・精神3年」「症例の経験」「研修の修了」「大臣が指定」。
問45-5

精神保健指定医の指定後の研修について、正しいものはどれか。

  • ①3年度ごとに定められた年度に研修を受ける義務があり、受けないと原則として指定が失効する
  • ②5年度ごとに研修を受けるよう努める義務があり、受けなかったとしても指定の効力は続く
  • ③5年度ごとに定められた年度に研修を受ける義務があり、受けないと原則として指定が失効する
  • ④5年度ごとに研修を受ける義務があり、受けないと医師免許の停止の処分の対象となる
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正解 ③5年度ごとに定められた年度に研修を受ける義務があり、受けないと原則として指定が失効する
解説
精神保健福祉法第19条は、精神保健指定医は、5の年度ごとに厚生労働大臣が定める年度において、大臣の登録を受けた者が行う研修を受けなければならないとし、研修を受けなかったときは、その研修を受けるべき年度の終了の日に指定の効力を失うと定めています(やむを得ない理由があると大臣が認めた場合を除く)。

他の選択肢が誤りの理由
・3年度ごと:研修は、5の年度ごとに厚生労働大臣が定める年度に受けます。
・努力義務で効力は続く:研修は義務で、受けないと指定の効力を失います。
・医師免許の停止の処分の対象:受けない場合に失うのは指定医の指定の効力で、医師免許に関する処分ではありません。

覚え方のポイント
指定医の研修=「5年度ごと」「受けないと指定が失効」。
問55-5

精神保健福祉法に定める精神保健指定医の職務として、正しいものはどれか。

  • ①精神医療審査会の委員長として、退院請求の審査を一人で行って決定すること
  • ②精神障害者保健福祉手帳の申請を審査して、等級を決定したうえで交付すること
  • ③医療保護入院や応急入院の要否、隔離などの行動制限の要否を判定すること
  • ④障害支援区分の認定調査を行い、障害福祉サービスの支給を決定すること
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正解 ③医療保護入院や応急入院の要否、隔離などの行動制限の要否を判定すること
解説
精神保健福祉法第19条の4は、精神保健指定医の職務として、任意入院者の退院制限や措置入院者の入院継続の要否の判定、医療保護入院・応急入院の要否の判定、行動の制限の要否の判定、仮退院の判定などを定めています。
また、公務員として、措置入院・緊急措置入院の要否の判定、移送の要否の判定、精神医療審査会の審査に係る診察、立入検査などの職務も行います。

他の選択肢が誤りの理由
・手帳の申請の審査と等級の決定:都道府県知事が行い、その判定は精神保健福祉センターが担います。
・審査会の委員長として一人で決定:精神医療審査会は5人の合議体で審査します。
・障害支援区分の認定と支給決定:市町村が行います。

覚え方のポイント
指定医の判定=「入院の要否」「入院継続の要否」「行動制限の要否」「移送の要否」。人権にかかわる判断を担います。
問65-5

夜間に精神科病院に搬送されたAさんについて、当直の時間帯で精神保健指定医が不在のため、特定医師が診察することになった。精神保健福祉法に定める「特定医師」について、正しいものはどれか。

  • ①緊急でやむを得ないとき、指定医に代わって診察し、72時間を限り措置入院を行うことができる医師
  • ②緊急でやむを得ないとき、指定医に代わって診察し、12時間を限り医療保護入院などを行える医師
  • ③精神保健指定医のうち、精神医療審査会の委員として審査に携わることを認められている医師
  • ④医師以外の職種で、緊急時に限って医療保護入院が必要かどうかを判定する権限を持つ者
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正解 ②緊急でやむを得ないとき、指定医に代わって診察し、12時間を限り医療保護入院などを行える医師
解説
特定医師は、医師法の臨床研修の登録を受けているなど一定の基準を満たす医師です。厚生労働省令の基準に適合すると知事が認めた精神科病院では、緊急その他やむを得ない理由があるときは、指定医に代わって特定医師が診察し、任意入院者の退院制限、医療保護入院、応急入院を、12時間を限り行うことができます(第21条第4項、第33条第3項、第33条の6第2項)。

他の選択肢が誤りの理由
・72時間・措置入院:特定医師の特例は12時間までで、措置入院には適用されません(措置入院は知事が指定する2人以上の指定医の診察によります)。
・審査会の委員を務める指定医:特定医師の意味ではありません。
・医師以外の職種:特定医師は医師です。

覚え方のポイント
特定医師=「指定医の代わり」「緊急時」「12時間まで」「措置入院には使えない」。
問75-5

精神保健福祉法に定める精神科病院の管理者の義務として、正しいものはどれか。

  • ①本人の同意によらない入院をさせる病院は、常時勤務する指定医を置かなければならない
  • ②措置入院者を入院させている病院に限っては、常時勤務する指定医を置かなければならない
  • ③精神科病院の管理者は、自らが精神保健指定医の資格を持っていなければならない
  • ④家族の同意があれば、指定医の判断によらずに隔離や身体的拘束を行うことができる
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正解 ①本人の同意によらない入院をさせる病院は、常時勤務する指定医を置かなければならない
解説
精神保健福祉法第19条の5は、措置入院、緊急措置入院、医療保護入院、応急入院により精神障害者を入院させている精神科病院の管理者は、その精神科病院に常時勤務する指定医を置かなければならないとしています。
入院の要否や行動制限の要否など、人権にかかわる判断を、指定医が適切に行える体制を確保するための規定です。

他の選択肢が誤りの理由
・措置入院者を入院させている病院に限る:措置入院だけでなく、医療保護入院や応急入院などの者を入院させている病院も対象です。
・管理者が指定医の資格を持つ:管理者自身に指定医の資格を求める規定ではありません。
・家族の同意で隔離や身体的拘束:身体的拘束と12時間を超える隔離は、指定医が必要と認める場合でなければ行えません。家族の同意は要件ではありません。

覚え方のポイント
指定医の必置=「本人の同意によらない入院をさせる病院には、常勤の指定医」。
問85-5

精神保健福祉法に定める指定病院について、正しいものはどれか。

  • ①精神医療審査会が、退院請求の審査に協力する病院として、地域の大学病院の精神科を指定する
  • ②厚生労働大臣が、国等以外の者が設置した精神科病院を、都道府県立病院に代わる施設として指定する
  • ③市町村長が、地域の精神科病院を、急速を要する場合の応急入院を行う病院として指定する
  • ④都道府県知事が、国等以外の者が設置した精神科病院を、都道府県立病院に代わる施設として指定する
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正解 ④都道府県知事が、国等以外の者が設置した精神科病院を、都道府県立病院に代わる施設として指定する
解説
都道府県は精神科病院を設置しなければならないとされていますが(第19条の7)、都道府県知事は、国や都道府県以外の者が設置した精神科病院で一定の基準に適合するものを、都道府県が設置する精神科病院に代わる施設(指定病院)として指定することができます(第19条の8)。措置入院者は、国や都道府県などが設置した精神科病院又は指定病院に入院させます(第29条)。

他の選択肢が誤りの理由
・厚生労働大臣が指定:指定病院を指定するのは都道府県知事です(医療観察法の指定入院医療機関は厚生労働大臣が指定するため、混同しやすい点です)。
・市町村長が応急入院の病院を指定:応急入院指定病院は都道府県知事が指定します。
・審査会が大学病院を指定:精神医療審査会に病院を指定する権限はありません。

覚え方のポイント
指定病院=「知事が指定」「措置入院の受入れ」。応急入院指定病院も知事、医療観察法の指定入院医療機関は大臣。
問95-5

精神保健指定医の指定の取消しについて、正しいものはどれか。

  • ①都道府県知事は、指定医がこの法律や命令に違反したときに、その指定を取り消すことができる
  • ②厚生労働大臣は、指定医が勤務先の精神科病院を退職したときは、指定を取り消さなければならない
  • ③精神医療審査会は、審査の結果、指定医の判定が不当であったときに、指定を取り消すことができる
  • ④厚生労働大臣は、指定医が職務に関し著しく不当な行為を行ったときなどに、指定を取り消せる
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正解 ④厚生労働大臣は、指定医が職務に関し著しく不当な行為を行ったときなどに、指定を取り消せる
解説
精神保健福祉法第19条の2は、指定医が医師免許を取り消され、又は医業の停止を命ぜられたときは、厚生労働大臣はその指定を取り消さなければならないとし、指定医がこの法律や命令に違反したとき、職務に関し著しく不当な行為を行ったときその他指定医として著しく不適当と認められるときは、指定を取り消し、又は期間を定めて職務の停止を命ずることができるとしています。処分に当たっては、医道審議会の意見を聴くこととされています。

他の選択肢が誤りの理由
・知事が取り消す:指定と取消しの権限は厚生労働大臣にあります(知事は、取消しの事由に当たると考えるときに大臣へ通知することができます)。
・退職したときに取り消す:勤務先を退職しても指定の効力は失われず、取消しの理由にもなりません。
・精神医療審査会が取り消す:審査会は入院の必要性などを審査する機関で、指定を取り消す権限はありません。

覚え方のポイント
指定医の指定・取消し=「厚生労働大臣」「医道審議会の意見」。
問105-5

精神保健福祉法の目的・定義・精神保健指定医について、正しいものの組合せはどれか。
a.法の目的には、精神障害者の権利の擁護を図ることが含まれている。
b.精神保健指定医は、都道府県知事が指定する。
c.精神障害者保健福祉手帳の対象には、知的障害者も含まれる。
d.特定医師は、緊急その他やむを得ない理由があるとき、12時間を限り医療保護入院を行える。

  • ①a・b
  • ②b・c
  • ③a・d
  • ④c・d
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正解 ③a・d
解説
a:2022年の改正(2024年4月施行)で、法の目的に「精神障害者の権利の擁護を図りつつ」が加わりました。
d:一定の基準を満たす病院では、緊急その他やむを得ない理由があるときは、特定医師の診察により12時間を限り医療保護入院を行えます(第33条第3項)。

他の記述が誤りの理由
b:精神保健指定医は、厚生労働大臣が指定します。
c:精神障害者保健福祉手帳の対象からは、知的障害者が除かれています(第45条第1項)。精神障害者の定義(第5条)には知的障害が含まれる点と区別します。

覚え方のポイント
指定医=大臣が指定、特定医師=12時間、定義には知的障害を含むが手帳からは除く。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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