2026年10月版・5-2

リハビリテーションの技法(SST・心理教育ほか)の一問一答

精神保健福祉士国家試験「精神障害リハビリテーション論・精神保健福祉制度論」から、リハビリテーションの技法(SST・心理教育ほか)に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験は五肢択一を基本とする多肢選択形式で、5つの選択肢から2つを選ぶ問題もあります。ここでは全て4択(正解は1つ)で出題し、2つを選ぶ問題は記述a〜dの組合せを選ぶ形で再現しています。

問15-2

リバーマン(Liberman, R.)らによって体系化されたSST(社会生活技能訓練)の特徴として、正しいものはどれか。

  • ①症状を取り除こうとせず、不安をあるがままに受け入れ、なすべき行動をとることを中心にする
  • ②無意識の葛藤を明らかにするため、自由連想で幼いころの体験を語ることを中心にする
  • ③即興の劇の中で役割を演じ、自分の内面の感情や葛藤を表現することを中心にしている
  • ④学習理論に基づき、ロールプレイ、正のフィードバック、宿題などで生活の技能を練習する
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正解 ④学習理論に基づき、ロールプレイ、正のフィードバック、宿題などで生活の技能を練習する
解説
SST(Social Skills Training:社会生活技能訓練)は、リバーマンらによって体系化された方法で、学習理論(認知行動療法)に基づき、対人関係や日常生活に必要な技能を練習します。
練習したい場面を決め、ロールプレイで練習し、良かった点をほめる正のフィードバック、より良くする点の提案、モデリング(手本を見る)、宿題(実生活での練習)などを組み合わせます。日本では1994年に「入院生活技能訓練療法」として診療報酬に位置づけられました。

他の選択肢が誤りの理由
・自由連想:精神分析療法の方法です。
・即興の劇で内面を表現:モレノのサイコドラマ(心理劇)の説明です。
・あるがままに受け入れる:森田療法の考え方です。

覚え方のポイント
SST=「学習理論」「ロールプレイ」「正のフィードバック」「モデリング」「宿題」。
問25-2

精神科デイ・ケアのSSTで、Aさん(35歳)が「職場の上司に休みを申し出る」場面の練習を行った。SSTのセッションの進め方として、最も適切なものはどれか。

  • ①練習する課題は、リーダーがメンバー全員に同じものを割り当てて決めていく
  • ②練習した後は、まず悪かった点を具体的に指摘し、全員でその原因を話し合う
  • ③練習した後は、まず良かった点を具体的にほめ、さらに良くする点を提案する
  • ④練習はセッションの中だけで行い、実生活の場面で試すことは求めないとする
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正解 ③練習した後は、まず良かった点を具体的にほめ、さらに良くする点を提案する
解説
SSTでは、練習の後に、まず良かった点を具体的にほめる「正のフィードバック」を行い、そのうえで「さらに良くするには」という提案を行います。安心して練習できる雰囲気をつくり、成功体験を積み重ねることが大切です。
練習する課題は、本人の希望や生活の目標に沿って一人ひとり決め、セッションで練習したことを実生活で試す「宿題」を設定して、次回に結果を振り返ります。

他の選択肢が誤りの理由
・悪かった点を先に指摘:本人の意欲を下げ、安心して練習できなくなります。
・全員に同じ課題を割り当てる:課題は本人の希望と目標に沿って個別に決めます。
・実生活で試すことは求めない:実生活への般化のために宿題を設定します。

覚え方のポイント
SSTの流れ=「課題を決める→モデルを見る→ロールプレイ→ほめる→提案→もう一度→宿題」。
問35-2

統合失調症などの人に対して、注意、記憶、遂行機能などの働きの改善を目的に、コンピュータの課題などを用いて行うリハビリテーションの方法はどれか。

  • ①認知行動療法
  • ②リアリティ・オリエンテーション
  • ③認知機能リハビリテーション
  • ④内観療法
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正解 ③認知機能リハビリテーション
解説
認知機能リハビリテーションは、統合失調症などでみられる注意、記憶、処理速度、遂行機能などの認知機能の障害に対して、コンピュータを使った課題や、言語的な課題などを通じて、認知機能の改善を図る方法です。
改善した認知機能を、仕事や日常生活に生かせるよう、就労支援などのほかのリハビリテーションと組み合わせることで、効果が高まるとされています。

他の選択肢が誤りの理由
・認知行動療法:物事の受け止め方(認知)と行動のパターンに働きかけ、気分や行動の問題の改善を図る精神療法です。注意や記憶などの働きそのものを課題で訓練する方法ではありません。
・リアリティ・オリエンテーション:主に認知症の人に、日時や場所などの現実の情報をくり返し伝え、見当識を高めることを目指す方法です。
・内観療法:身近な人との関係を3つの観点から振り返る精神療法です。

覚え方のポイント
認知機能リハビリテーション=「注意・記憶・遂行機能」をコンピュータの課題などで訓練する。認知行動療法(考え方のくせ)とは別物。就労支援と組み合わせると効果的。
問45-2

精神科デイ・ケアのB精神保健福祉士は、利用者向けの心理教育のプログラムを担当することになった。心理教育の進め方の特徴として、最も適切なものはどれか。

  • ①正確な知識を確実に伝えるため、専門職による講義と質疑応答を中心に進めていく
  • ②情報を一方的に伝えるだけでなく、参加者の体験を尊重し、対処法を一緒に考える
  • ③参加者の不安が強まらないよう、再発のサインは個別の面接だけで扱うこととする
  • ④参加者同士が体験を語り合うことを中心にし、病気や治療の情報提供は控えていく
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正解 ②情報を一方的に伝えるだけでなく、参加者の体験を尊重し、対処法を一緒に考える
解説
心理教育は、病気や治療、利用できる支援などの情報を分かりやすく伝えるとともに、本人や家族がその情報を生活の中で生かし、困りごとに対処する力を高めることを目的とします。
情報を一方的に伝えるのではなく、参加者の体験や思いを尊重し、グループで話し合いながら対処の方法を一緒に考えることが大切です。

他の選択肢が誤りの理由
・講義と質疑応答を中心に:知識を伝えることは大切ですが、一方的な講義だけでなく、参加者の体験を尊重し、対処の方法を一緒に考えます。
・再発のサインは個別の面接だけで扱う:再発の注意サインと対処をグループで学び合うことは、心理教育の大切な内容です。
・体験を語り合い情報提供は控える:体験の分かち合いに加え、病気や治療、支援についての情報を分かりやすく伝えることも心理教育の柱です。

覚え方のポイント
心理教育=「情報提供」+「対処技能」+「体験の尊重と支え合い」。
問55-2

主治医は、退院したAさん(55歳)に精神科作業療法を処方した。Aさんから、どのようなことをするのかを尋ねられた。精神科作業療法について、正しいものはどれか。

  • ①作業活動を通じて、生活の技能、対人関係、生活のリズムなどの回復を図る
  • ②作業の出来ばえを評価し、一般就労に必要な技能の水準に達することを目的とする
  • ③医師が作業の内容を決めて指導し、作業療法士は材料や場所の準備を担う
  • ④入院中の人を対象とし、退院後はデイ・ケアに引き継いで作業療法を終える
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正解 ①作業活動を通じて、生活の技能、対人関係、生活のリズムなどの回復を図る
解説
精神科作業療法は、作業療法士が中心となって、手工芸、園芸、料理、スポーツ、レクリエーションなどの作業活動を通じて、生活の技能、集中力や持続力、対人関係、生活のリズムなどの回復と、本人らしい生活の再建を図るリハビリテーションです。
本人の興味や得意なこと、目標に合わせて活動を選びます。病院の中だけでなく、デイ・ケアや訪問など地域でも行われています。

他の選択肢が誤りの理由
・作業の出来ばえと一般就労の水準:作業そのものの出来ばえではなく、作業を通じた心身の回復と生活の再建が目的です。
・医師が作業の内容を決めて指導:医師の指示のもとで、作業療法士が中心となって評価し、本人と一緒に活動を選んで行います。
・入院中の人を対象とし退院後は終える:外来の作業療法や、訪問など地域での作業療法もあります。

覚え方のポイント
作業療法=「作業を手段にした回復」。本人の興味と目標に合わせます。
問65-2

SSTのセッションで、Aさん(30歳)が「店員に商品の場所を尋ねる」場面を練習することになった。SSTで用いられる「モデリング」の説明として、正しいものはどれか。

  • ①練習したい場面を本人と話し合い、どの技能を練習するかを決めていく
  • ②練習を終えた後に、良かった点を具体的に伝えて、本人の自信と意欲を高めていく
  • ③セッションで練習したことを、次回までに実生活の場面で試してもらう
  • ④練習する前に、ほかの人が手本となる行動を演じて見せ、それを観察してもらう
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正解 ④練習する前に、ほかの人が手本となる行動を演じて見せ、それを観察してもらう
解説
モデリングは、バンデューラ(Bandura, A.)の社会的学習理論に基づく方法で、ほかの人の行動を観察することで学ぶことをいいます。SSTでは、本人が練習する前に、リーダーやほかのメンバーが手本となる行動を演じて見せ、本人がそれを観察してから練習します。

他の選択肢が誤りの理由
・良かった点を伝える:正のフィードバックの説明です。
・実生活の場面で試す:宿題(般化のための課題)の説明です。
・練習する場面と技能を決める:課題の設定の説明です。

覚え方のポイント
モデリング=「手本を見て学ぶ」(バンデューラの社会的学習理論)。
問75-2

精神障害のある人の家族を対象に、複数の家族が集まって心理教育を受け、問題解決の方法を話し合う形態を何というか。

  • ①ケアカンファレンス
  • ②単家族面接
  • ③ピア・スーパービジョン
  • ④複合家族グループ
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正解 ④複合家族グループ
解説
家族心理教育には、一つの家族を対象に行う形態(単家族)と、複数の家族が集まって行う形態(複合家族グループ)があります。
複合家族グループでは、病気や対処の方法についての情報を学ぶとともに、ほかの家族の体験を聴き、互いの工夫を出し合って問題解決の方法を話し合うことで、家族同士の支え合いや孤立感の軽減の効果も期待できます。

他の選択肢が誤りの理由
・単家族面接:一つの家族を対象に行う形態です。
・ピア・スーパービジョン:援助者同士が事例を検討し合うものです。
・ケアカンファレンス:支援者などが集まって支援の方針を話し合う会議です。

覚え方のポイント
複合家族グループ=「複数の家族」「学び合い」「支え合い」。
問85-2

疾病の自己管理を支えるIMR(疾病管理とリカバリー)の特徴として、最も適切なものはどれか。

  • ①家族が中心となって参加し、本人の病気を家族が見守る方法を学ぶことを目的とするプログラム
  • ②医師が治療の目標を立て、本人がその指示に沿って服薬を続ける方法を学ぶことを目的とするプログラム
  • ③本人が自分の目標を立て、病気の知識や再発予防の方法を学び、病気を管理する力を高めるプログラム
  • ④本人が病気の知識を学ぶが、目標の設定や再発予防の計画づくりは支援者が代わって行うプログラム
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正解 ③本人が自分の目標を立て、病気の知識や再発予防の方法を学び、病気を管理する力を高めるプログラム
解説
IMR(Illness Management and Recovery:疾病管理とリカバリー)は、アメリカで開発された、科学的根拠に基づく実践(EBP)の一つです。本人がリカバリーに向けた自分の目標を立て、病気の知識、薬の効果的な使い方、再発予防の計画、ストレスへの対処、ソーシャルサポートの活用などを学び、自分で病気を管理する力を高めていきます。
心理教育、動機づけ、認知行動的な技法などを組み合わせて行います。

他の選択肢が誤りの理由
・家族が中心:IMRは本人が主体となって参加するプログラムです(家族が参加することはあります)。
・医師の指示に沿って服薬を続ける:本人が自分の目標を立て、主体的に病気を管理する力を高めることを重視します。
・目標の設定や計画づくりは支援者が代わって行う:本人が自分で目標を立て、再発予防の計画をつくることを重視します。

覚え方のポイント
IMR=「本人の目標」「病気の自己管理」「リカバリー」。
問95-2

Aさん(30歳、統合失調症)は、デイ・ケアのSSTで「作業所の職員に、体調が悪いので早退したいと伝える」場面を練習することになった。リーダーのB精神保健福祉士の進め方として、最も適切なものはどれか。

  • ①正しい言い方を身に付けるため、リーダーが作った台詞をAさんに覚えてもらってから練習する
  • ②まず手本を見てもらってからロールプレイを行い、良かった点をほめてから改善点を提案する
  • ③Aさんの緊張を和らげるため、ロールプレイは行わず、言い方の注意点を話し合うことにする
  • ④実際の場面に近づけるため、作業所の職員役には厳しく断る対応をしてもらって練習する
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正解 ②まず手本を見てもらってからロールプレイを行い、良かった点をほめてから改善点を提案する
解説
SSTでは、本人が練習したい場面を決め、必要に応じて手本を見て(モデリング)、ロールプレイで練習し、まず良かった点を具体的にほめ(正のフィードバック)、さらに良くする点を提案して、もう一度練習します。最後に、実生活で試す宿題を決めます。
Aさん自身が選んだ、生活に必要な場面を練習することで、実際の場面でも使える技能が身に付きます。

他の選択肢が誤りの理由
・台詞を覚えてから練習:決まった台詞を暗記するのではなく、手本を見て、本人が自分の言葉で練習します。
・ロールプレイは行わず話し合う:話し合うだけでは技能は身に付きにくく、実際に演じて練習することがSSTの中心です。
・厳しく断る対応で練習:最初から難しい場面で失敗すると自信を失います。成功体験を積み重ねられるよう、本人の段階に合った場面で練習します。

覚え方のポイント
SSTは「本人の課題」を「ほめて伸ばす」。手本→練習→ほめる→提案→宿題。
問105-2

リハビリテーションの技法について、正しいものの組合せはどれか。
a.精神科作業療法は、入院中の人だけを対象に行われる。
b.モデリングは、実生活の場面で練習したことを試すことである。
c.複合家族グループは、複数の家族が集まって心理教育を受ける形態である。
d.SSTでは、練習の後にまず良かった点をほめる正のフィードバックを行う。

  • ①c・d
  • ②a・b
  • ③b・d
  • ④a・c
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正解 ①c・d
解説
d:SSTでは、練習の後に、まず良かった点を具体的にほめる正のフィードバックを行い、そのうえで改善点を提案します。
c:複合家族グループは、複数の家族が集まって心理教育を受け、問題解決の方法を話し合う形態です。

他の記述が誤りの理由
b:モデリングは、手本となる行動を観察して学ぶことです。実生活の場面で試すことは宿題です。
a:精神科作業療法は、外来やデイ・ケア、訪問など地域でも行われています。

覚え方のポイント
SSTの用語=モデリング(手本)・ロールプレイ(練習)・正のフィードバック(ほめる)・宿題(実生活で試す)。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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