2026年10月版・4-5

専門:家族支援の一問一答

精神保健福祉士国家試験「ソーシャルワークの理論と方法(専門)」から、専門:家族支援に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験は五肢択一を基本とする多肢選択形式で、5つの選択肢から2つを選ぶ問題もあります。ここでは全て4択(正解は1つ)で出題し、2つを選ぶ問題は記述a〜dの組合せを選ぶ形で再現しています。

問14-5

精神科病院のB精神保健福祉士は、統合失調症の人の家族を対象にした家族心理教育を始めることにした。精神障害のある人の家族を対象とした家族心理教育の内容として、最も適切なものはどれか。

  • ①家族が服薬や症状を管理できるよう、医学的な管理の方法の習得を中心にする
  • ②病気や治療の知識を伝え、日常の対処の方法を学び、家族同士が支え合う場をつくる
  • ③家族が日頃の苦労を語り合うことを中心にし、病気や治療についての説明は主治医に任せる
  • ④病気についての講義を中心にし、家族の困りごとへの対処の方法は個別の相談に任せる
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正解 ②病気や治療の知識を伝え、日常の対処の方法を学び、家族同士が支え合う場をつくる
解説
家族心理教育は、家族に、病気の性質や治療、再発の注意サインなどの知識を分かりやすく伝え、日常の困りごとへの対処の方法(問題解決の技法、コミュニケーションの工夫など)を一緒に学び、家族自身の負担を軽くすることを目指します。複数の家族が参加する複合家族グループでは、家族同士の支え合いの効果もあります。
統合失調症の再発の予防に効果があることが確かめられています。

他の選択肢が誤りの理由
・医学的な管理の方法の習得を中心に:家族を治療者の代わりにするものではなく、知識と対処の方法を学び、家族自身の負担を軽くすることを目指します。
・苦労を語り合い説明は主治医に任せる:支え合いは大切ですが、病気や治療についての知識を分かりやすく伝えることも心理教育の柱です。
・講義を中心にし対処の方法は個別相談に任せる:知識の伝達だけでなく、日常の困りごとへの対処の方法を一緒に学ぶことが大切です。

覚え方のポイント
家族心理教育=「知識」+「対処の方法」+「支え合い」。家族は原因ではなく、回復の協力者です。
問24-5

統合失調症のAさん(25歳)の父親は、B精神保健福祉士との面接で「息子はやる気がない。何度言っても聞かない」と強い口調で話した。家族の感情表出(EE)の研究をふまえた家族支援の考え方として、最も適切なものはどれか。

  • ①批判や過度の巻き込まれの背景にある家族の負担と不安を受け止め、対処を一緒に考える
  • ②感情表出が高い家族は回復を妨げるので、本人の安定のために家族と離れて暮らすよう助言する
  • ③感情表出は家族の性格によるものなので、支援によって変わることはないと考えて対応する
  • ④感情表出が高い家族には、本人の病気についての情報をできるだけ伝えないようにする
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正解 ①批判や過度の巻き込まれの背景にある家族の負担と不安を受け止め、対処を一緒に考える
解説
家族の高い感情表出(批判的コメント、敵意、情緒的な巻き込まれすぎ)は、統合失調症の再発と関係することが示されています。しかし、それは家族が悪いということではなく、病気についての情報の不足や、長く続く介護の負担、将来への不安の表れであることが多いとされます。
家族支援では、家族の負担と不安を受け止め、心理教育などを通じて知識と対処の方法を伝えることで、感情表出が低くなり、本人の再発の予防にもつながります。

他の選択肢が誤りの理由
・離れて暮らすよう助言:感情表出の高さだけを理由に家族関係を遠ざけても、解決にはなりません。
・支援によって変わらない:心理教育などの支援によって変化しうるものです。
・情報を伝えない:情報の不足は家族の不安を高めます。

覚え方のポイント
高EEは「家族の負担のサイン」。責めずに支えることで、家族も本人も楽になります。
問34-5

イギリスで開発され、日本でも導入が進んでいる、支援者が家庭を訪問して家族全体に心理教育などを行う家族支援のプログラムはどれか。

  • ①ハウジングファースト
  • ②クラブハウスモデル
  • ③オープンダイアローグ
  • ④メリデン版訪問家族支援
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正解 ④メリデン版訪問家族支援
解説
メリデン版訪問家族支援は、イギリスのバーミンガムで開発・普及が進められた、行動療法的家族療法に基づく家族支援のプログラムです。研修を受けた支援者が家庭を訪問し、本人を含む家族全体に対して、情報の共有、コミュニケーションの練習、問題解決の練習などを行います。
日本でも、精神障害のある人とその家族を支援する方法として導入が進められています。

他の選択肢が誤りの理由
・クラブハウスモデル:ニューヨークのファウンテンハウスに始まる、メンバーとスタッフが協働で運営する取組です。
・オープンダイアローグ:フィンランドで発展した、対話を重視する精神医療のアプローチです。
・ハウジングファースト:住まいを失った人に、まず住まいを提供する考え方です。

覚え方のポイント
メリデン版=「イギリス」「訪問」「家族全体」「行動療法的家族療法」。
問44-5

精神障害のある人の家族が抱える負担について、最も適切なものはどれか。

  • ①家族の負担は本人の入院中に最も重く、退院して同居が始まると軽くなる傾向がある
  • ②家族の負担感は介護の時間の長さでほぼ決まり、偏見や孤立の影響は小さいとされる
  • ③介護の負担に加え、周囲の偏見から孤立し、将来への不安を一人で抱えることがある
  • ④家族の負担の中心は経済的な負担で、精神的な負担は相談で解消しやすい傾向がある
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正解 ③介護の負担に加え、周囲の偏見から孤立し、将来への不安を一人で抱えることがある
解説
精神障害のある人の家族は、日々の世話や見守りの負担、経済的な負担に加え、周囲の偏見をおそれて誰にも相談できずに孤立したり、親亡き後の本人の生活への不安を抱えたりすることが少なくありません。
家族自身も支援の対象であり、家族の相談に応じる、家族会や家族心理教育につなぐ、レスパイト(家族の休息)のためのサービスを活用するなどの支援が大切です。

他の選択肢が誤りの理由
・入院中に最も重く、同居が始まると軽くなる:退院後に一緒に暮らす中で、日々の世話や見守りの負担が続いたり大きくなったりすることが多くあります。
・介護の時間でほぼ決まり、偏見や孤立の影響は小さい:周囲の偏見をおそれて相談できずに孤立することは、家族の大きな負担の一つです。
・経済的な負担が中心で、精神的な負担は相談で解消しやすい:経済的な負担に加え、精神的な負担や将来への不安は長く続きやすく、継続した支援が必要です。

覚え方のポイント
家族の負担=「介護」「経済」「孤立と偏見」「将来(親亡き後)の不安」。家族も支援の対象です。
問54-5

家族をシステムとしてとらえる考え方に基づき、問題を示している家族員を表す用語として正しいものはどれか。

  • ①スーパーバイジー
  • ②キーパーソン
  • ③IP(Identified Patient)
  • ④クライエント・システム
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正解 ③IP(Identified Patient)
解説
家族療法などの家族システム論では、問題を示している家族員を「IP(Identified Patient:患者とみなされた人)」と呼びます。IPの問題は、その人個人の問題としてだけでなく、家族全体の関係やコミュニケーションのパターンの表れとしてとらえられ、家族全体に働きかけることで変化を促します。

他の選択肢が誤りの理由
・キーパーソン:本人の支援にかかわる家族の中で、中心的な役割を担う人のことです。
・スーパーバイジー:スーパービジョンを受ける側の援助者のことです。
・クライエント・システム:援助を求め、援助を受ける人や集団(家族などを含む)を一つのシステムとしてとらえた用語です。

覚え方のポイント
IP=「患者とみなされた人」。問題は家族の関係の中にある、という見方を表す言葉です。
問64-5

Aさん(70歳)は、長年、統合失調症の娘の世話を一人で続けている。B精神保健福祉士は、Aさんにレスパイトケアについて説明することにした。精神障害のある人の家族へのレスパイトケアの目的として、正しいものはどれか。

  • ①家族が本人の治療方針を決めるために、医療の専門的な知識を学ぶことを目的とする
  • ②家族が一時的に介護から離れて休息をとり、心身の負担を軽くすることを目的とする
  • ③本人が家族から離れて暮らせるよう、施設での生活の練習を重ねることを目的とする
  • ④家族が本人の世話の仕方を学び、日々の介護の技術を高めることを目的とする
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正解 ②家族が一時的に介護から離れて休息をとり、心身の負担を軽くすることを目的とする
解説
レスパイトケアは、家族などの介護者が、一時的に介護から離れて休息をとれるようにする支援です。障害福祉サービスの短期入所(ショートステイ)などが、レスパイトの役割を担うことがあります。
家族が休息をとることで、心身の負担が軽くなり、長く本人を支えていくことができます。

他の選択肢が誤りの理由
・医療の知識を学ぶ:家族心理教育などの目的で、レスパイトケアの目的ではありません。
・本人が家族から離れて暮らす練習:短期入所などが本人の経験の機会になることはありますが、レスパイトケアの目的は介護者の休息です。自立した生活の練習は自立訓練などの役割です。
・介護の技術を高める:家族教室などの目的で、レスパイトケアは介護から離れて休むための支援です。

覚え方のポイント
レスパイト=「ひと休み」。介護者が休むことも、本人を支えるために欠かせません。
問74-5

統合失調症のAさん(28歳)の母親が、B精神保健福祉士に「どう接したらよいのか分からない」と相談に来た。精神障害のある人の家族からの相談に対する精神保健福祉士の基本的な姿勢として、最も適切なものはどれか。

  • ①家族自身の思いや生活にも目を向け、家族も支援の対象として位置づけて支えていく
  • ②家族は支援の協力者なので、家族自身の悩みより本人の様子を中心に聴くようにする
  • ③家族の相談の内容は、すべて本人に伝えることを前提として相談を受けることにする
  • ④家族の意向と本人の意向が違う場合は、家族の意向に沿って支援を進めることにする
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正解 ①家族自身の思いや生活にも目を向け、家族も支援の対象として位置づけて支えていく
解説
家族は、本人を支える協力者であると同時に、自身も悩みや負担を抱える支援の対象です。精神保健福祉士は、家族の思いを受け止め、家族自身の生活や健康にも目を向けて支援します。
家族と本人の意向が違う場合は、どちらか一方に従うのではなく、それぞれの思いを聴き、必要に応じて話し合いの場をつくりながら、本人の自己決定を軸に調整します。家族の相談内容の扱いについても、家族と確認しながら進めます。

他の選択肢が誤りの理由
・本人の様子を中心に聴く:家族自身の悩みや生活への支援が欠けてしまいます。
・すべて本人に伝える前提:家族の相談にも秘密保持への配慮が必要です。
・家族の意向に沿う:本人の自己決定を軸に調整することが求められます。

覚え方のポイント
家族=「協力者」であり「支援の対象」でもある。
問84-5

統合失調症のAさん(50歳)と暮らす両親は80代になり、「私たちがいなくなったら、この子はどうなるのか」と話している。いわゆる「親亡き後」の問題に関する支援として、最も適切なものはどれか。

  • ①親が元気なうちに、親の意向に沿って本人の将来の住まいを先に決め、施設の入所の申込みを進める
  • ②親が亡くなった後の生活は、きょうだいが引き継ぐことを前提に、きょうだいと計画を立てる
  • ③親の不安を和らげるため、まずは親の遺言の作成と財産の管理の方法を中心に助言していく
  • ④本人と家族の希望を聴き、本人が地域で暮らし続けるための支援や制度を前もって一緒に準備する
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正解 ④本人と家族の希望を聴き、本人が地域で暮らし続けるための支援や制度を前もって一緒に準備する
解説
親の高齢化に伴い、「自分たちが亡くなった後、本人はどうやって暮らしていくのか」という不安を抱える家族は少なくありません。
支援では、本人と家族の希望を聴き、本人が地域で暮らし続けるために必要な住まい(グループホームなど)、日中の活動、金銭管理(日常生活自立支援事業や成年後見制度)、相談支援、地域生活支援拠点などの仕組みを、親が元気なうちから一緒に準備していきます。

他の選択肢が誤りの理由
・親の意向で住まいを決め入所の申込みを進める:本人の希望と自己決定が中心です。
・きょうだいが引き継ぐ前提:きょうだいにも自分の生活があり、負担を一方的に負わせることはできません。
・遺言と財産の管理を中心に助言:お金の備えも大切ですが、本人が地域で暮らすための住まい・日中の活動・相談の仕組みづくりが欠けています。

覚え方のポイント
親亡き後の支援=「早めに」「本人と家族の希望を聴いて」「住まい・お金・相談の仕組みを準備」。
問94-5

統合失調症のAさん(25歳)の母親が、B精神保健福祉士に「息子が一日中部屋にこもって何もしない。怠けているとしか思えず、毎日叱ってしまう」と話した。B精神保健福祉士の対応として、最も適切なものはどれか。

  • ①母親の気持ちを受け止めたうえで、息子さん本人に来てもらい、話を聴くことを優先する
  • ②母親の叱り方が息子さんの負担になっていると伝え、まず叱らないことを約束してもらう
  • ③息子さんの生活リズムを整えるため、日課表を作って母親に毎日確かめてもらうよう助言する
  • ④母親の苦労をねぎらい、意欲の低下などの症状について伝え、母親と一緒に接し方を考える
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正解 ④母親の苦労をねぎらい、意欲の低下などの症状について伝え、母親と一緒に接し方を考える
解説
統合失調症では、意欲の低下や引きこもりがちになるなどの陰性症状がみられ、とくに休息期にはその傾向が強まります。家族は、それを「怠け」と受け取って叱ってしまうことがよくあります。
B精神保健福祉士は、まず母親の苦労をねぎらい、責めることなく、陰性症状や回復の過程について分かりやすく伝え、母親と一緒に接し方を考えます。家族心理教育や家族会などにつなぐことも有効です。

他の選択肢が誤りの理由
・本人に来てもらうことを優先:本人とのかかわりも大切ですが、まず相談に来た母親の困りごとに向き合い、家族の相談を支援の入口にします。
・叱らないことを約束させる:母親の苦労を受け止めず、責めることになります。
・日課表で毎日確かめる:症状への理解がないまま管理を強めると、母親の負担と本人へのプレッシャーが増え、高い感情表出につながるおそれがあります。

覚え方のポイント
家族からの「怠けている」という相談=「ねぎらう」→「症状を伝える」→「一緒に接し方を考える」。
問104-5

家族支援について、正しいものの組合せはどれか。
a.家族の高い感情表出の背景には、家族の負担や情報の不足がある。
b.家族心理教育は、家族の育て方の誤りを指摘して反省を促すものである。
c.レスパイトケアは、家族が一時的に介護から離れて休息をとるための支援である。
d.家族は本人の協力者なので、家族自身は支援の対象にならない。

  • ①b・d
  • ②b・c
  • ③a・c
  • ④a・d
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正解 ③a・c
解説
a:家族の高い感情表出の背景には、長く続く介護の負担や、病気についての情報の不足、将来への不安などがあることが多いとされます。
c:レスパイトケアは、家族などの介護者が一時的に介護から離れて休息をとるための支援です。

他の記述が誤りの理由
b:家族心理教育は、病気や対処の方法の知識を伝え、家族の負担を軽くするもので、育て方を責めるものではありません。
d:家族は本人の協力者であると同時に、支援の対象でもあります。

覚え方のポイント
家族支援の基本=「責めない」「知識と対処法」「休息」「家族も支援の対象」。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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