2026年10月版・3-3

日本の精神保健福祉の歴史の一問一答

精神保健福祉士国家試験「精神保健福祉の原理」から、日本の精神保健福祉の歴史に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験は五肢択一を基本とする多肢選択形式で、5つの選択肢から2つを選ぶ問題もあります。ここでは全て4択(正解は1つ)で出題し、2つを選ぶ問題は記述a〜dの組合せを選ぶ形で再現しています。

問13-3

1900年に制定された精神病者監護法の特徴として、正しいものはどれか。

  • ①監護義務者に精神病者を監護させ、自宅などに閉じ込める私宅監置を認めた
  • ②都道府県に精神病院の設置を義務付け、私宅監置を全面的に禁止した
  • ③精神障害者の社会復帰施設を法定化し、地域での生活の支援を始めた
  • ④精神医療審査会を設け、入院の必要性を第三者の立場で審査する仕組みを作った
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正解 ①監護義務者に精神病者を監護させ、自宅などに閉じ込める私宅監置を認めた
解説
精神病者監護法(1900年)は、日本で最初の精神障害者に関する法律です。治療よりも社会の治安を重視し、後見人や配偶者、親権者などの監護義務者に精神病者の監護を義務付け、行政庁の許可を得て、自宅などの一室に閉じ込める「私宅監置」を認めました。

他の選択肢が誤りの理由
・都道府県に精神病院の設置義務・私宅監置の禁止:1950年の精神衛生法の内容です。
・社会復帰施設の法定化:1987年の精神保健法で初めて規定されました。
・精神医療審査会:1987年の精神保健法で創設されました。

覚え方のポイント
1900年精神病者監護法=「私宅監置を合法化」。治安と監護の法律でした。
問23-3

1918年に、私宅監置の実態を全国的に調査し、精神病者は病気の不幸に加えてこの国に生まれた不幸を重ねていると訴えた人物はどれか。

  • ①糸賀一雄
  • ②森田正馬
  • ③石井十次
  • ④呉秀三
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正解 ④呉秀三
解説
東京帝国大学の精神科教授であった呉秀三は、樫田五郎とともに私宅監置の実態を全国的に調査し、1918年に「精神病者私宅監置ノ実況及ビ其統計的観察」として報告しました。その中で、わが国の精神病者は、この病を受けた不幸のほかに、この国に生まれた不幸を重ねている、という趣旨を述べ、劣悪な処遇の改善と公立精神病院の設置を訴えました。翌1919年には精神病院法が制定されています。

他の選択肢が誤りの理由
・森田正馬:森田療法を創始した精神科医です。
・石井十次:岡山孤児院を創設した、児童福祉の先駆者です。
・糸賀一雄:近江学園などを創設し、「この子らを世の光に」の言葉で知られる知的障害児福祉の先駆者です。

覚え方のポイント
呉秀三=1918年の私宅監置の調査報告。「二重の不幸」の訴え→1919年精神病院法。
問33-3

1950年に制定された精神衛生法の内容として、正しいものはどれか。

  • ①私宅監置を存続させ、監護義務者に監護の責任を負わせた
  • ②私宅監置を廃止し、精神障害者保健福祉手帳の制度を創設した
  • ③私宅監置を廃止し、都道府県に精神病院の設置を義務付けた
  • ④私宅監置を存続させ、精神医療審査会による審査を導入した
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正解 ③私宅監置を廃止し、都道府県に精神病院の設置を義務付けた
解説
精神衛生法(1950年)は、精神病者監護法と精神病院法を廃止して制定され、私宅監置を廃止し、都道府県に精神病院の設置を義務付けました。
また、措置入院と同意入院(現在の医療保護入院の前身)の制度や、精神衛生鑑定医の制度を設けました。

他の選択肢が誤りの理由
・精神障害者保健福祉手帳の創設:1995年の精神保健福祉法で創設されました。
・私宅監置を存続し監護義務者に責任:1900年の精神病者監護法の内容です。
・精神医療審査会:1987年の精神保健法で創設されました。

覚え方のポイント
1950年精神衛生法=「私宅監置の廃止」「都道府県立精神病院の設置義務」「措置入院・同意入院」。
問43-3

1964年のライシャワー事件を受けた1965年の精神衛生法改正の内容として、正しいものはどれか。

  • ①任意入院の制度や、精神医療審査会の設置などが新たに定められた
  • ②通院医療費の公費負担制度や、精神衛生センターの設置などが定められた
  • ③精神障害者保健福祉手帳の制度や、社会復帰施設の4つの類型が定められた
  • ④医療保護入院の保護者制度の廃止や、家族等の同意などが定められた
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正解 ②通院医療費の公費負担制度や、精神衛生センターの設置などが定められた
解説
1964年、駐日アメリカ大使のライシャワー氏が、精神科の治療歴のある少年に刺される事件(ライシャワー事件)が起こりました。これを受けた1965年の精神衛生法改正では、緊急措置入院の制度の新設など治安的な側面が強まる一方で、通院医療費の公費負担制度、精神衛生センター(現在の精神保健福祉センター)の設置、保健所を地域の精神保健の第一線機関とすること(精神衛生相談員の配置)なども定められました。

他の選択肢が誤りの理由
・任意入院・精神医療審査会:1987年の精神保健法です。
・手帳・社会復帰施設の4類型:1995年の精神保健福祉法です。
・保護者制度の廃止・家族等の同意:2013年の改正です。

覚え方のポイント
1965年改正=「通院医療費の公費負担」「精神衛生センター」「保健所」「緊急措置入院」。
問53-3

1984年に発覚した宇都宮病院事件を一つの契機として、1987年に精神衛生法を改正して成立した精神保健法の内容として、正しいものはどれか。

  • ①私宅監置を廃止し、都道府県に精神病院の設置を初めて義務付けることとした
  • ②任意入院の制度や精神医療審査会、精神保健指定医の制度などを設けた
  • ③精神障害者保健福祉手帳を創設し、法律の名称に「福祉」を加えた
  • ④医療保護入院の入院期間を定め、入院者訪問支援事業を創設した
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正解 ②任意入院の制度や精神医療審査会、精神保健指定医の制度などを設けた
解説
1984年、栃木県の宇都宮病院で、看護職員による入院患者への暴行死事件などが明るみに出ました(宇都宮病院事件)。国際的にも日本の精神科医療における人権侵害が批判され、1987年に精神衛生法が改正されて精神保健法が成立しました。
精神保健法は、本人の同意による任意入院の制度、入院の必要性などを審査する精神医療審査会、精神衛生鑑定医に代わる精神保健指定医の制度、入院時の告知や退院請求・処遇改善請求、社会復帰施設(精神障害者生活訓練施設、授産施設)などを定め、精神障害者の人権の擁護と社会復帰の促進を図りました。

他の選択肢が誤りの理由
・私宅監置の廃止・設置義務:1950年の精神衛生法です。
・手帳の創設・名称に福祉:1995年の精神保健福祉法です。
・入院期間の設定・入院者訪問支援事業:2022年改正(2024年施行)です。

覚え方のポイント
宇都宮病院事件(1984)→精神保健法(1987)=「任意入院」「精神医療審査会」「精神保健指定医」「人権擁護と社会復帰」。
問63-3

1995年に精神保健法を改正して成立した精神保健福祉法の内容として、正しいものはどれか。

  • ①精神障害者保健福祉手帳を創設し、法の目的に自立と社会経済活動への参加の促進を加えた
  • ②任意入院の制度を設け、精神医療審査会と精神保健指定医の制度を新たに創設することとした
  • ③保護者制度を廃止し、医療保護入院を家族等のうちいずれかの者の同意で行うこととした
  • ④通院医療費の公費負担制度を設け、精神衛生センターを設置して地域の拠点とした
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正解 ①精神障害者保健福祉手帳を創設し、法の目的に自立と社会経済活動への参加の促進を加えた
解説
1993年の障害者基本法で精神障害者が障害者として明確に位置づけられたことなどを受けて、1995年に精神保健法が改正され、「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」(精神保健福祉法)となりました。
法の目的に「自立と社会経済活動への参加の促進」が加えられ、精神障害者保健福祉手帳の創設、社会復帰施設の4類型(生活訓練施設、授産施設、福祉ホーム、福祉工場)の規定、社会適応訓練事業の法定化などが行われました。

他の選択肢が誤りの理由
・任意入院・精神医療審査会・精神保健指定医の創設:1987年の精神保健法の内容です。
・保護者制度の廃止と家族等の同意:2013年の改正(2014年4月施行)の内容です。
・通院医療費の公費負担と精神衛生センター:1964年のライシャワー事件を受けた1965年の精神衛生法改正の内容です。

覚え方のポイント
1965年(通院医療費の公費負担・精神衛生センター)→1987年(任意入院・審査会・指定医)→1995年(手帳・福祉・自立と社会経済活動への参加)→2013年(保護者制度の廃止)。改正の年と中身をセットで覚えます。
問73-3

2013年の精神保健福祉法改正(2014年施行)の内容として、正しいものはどれか。

  • ①医療保護入院の入院期間を定め、入院者訪問支援事業を創設することとした
  • ②精神障害者保健福祉手帳を創設し、法律の名称に「福祉」を加えることとした
  • ③任意入院の制度を設け、精神医療審査会による入院の審査を新たに導入することとした
  • ④保護者制度を廃止し、医療保護入院の要件を家族等のうちいずれかの者の同意とした
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正解 ④保護者制度を廃止し、医療保護入院の要件を家族等のうちいずれかの者の同意とした
解説
2013年の精神保健福祉法改正(2014年4月施行)では、家族に重い負担を課していた保護者制度(精神障害者に治療を受けさせる義務などを課していた制度)が廃止され、医療保護入院の要件が、保護者の同意から「家族等のうちいずれかの者の同意」に変わりました。
あわせて、医療保護入院者の退院を促進するため、退院後生活環境相談員の選任、地域援助事業者の紹介(努力義務)、医療保護入院者退院支援委員会の開催などが精神科病院の管理者に求められるようになりました。精神障害者の医療の提供を確保するための指針の策定も定められました。

他の選択肢が誤りの理由
・入院期間の設定と入院者訪問支援事業:2022年の改正(主に2024年4月施行)の内容です。
・手帳の創設と名称への「福祉」の追加:1995年の改正(精神保健福祉法の成立)の内容です。
・任意入院と精神医療審査会:1987年の精神保健法の内容です。

覚え方のポイント
2013年改正=「保護者制度の廃止」「家族等の同意」「退院後生活環境相談員」。
問83-3

2022年の精神保健福祉法改正(主に2024年4月施行)の内容として、正しいものはどれか。

  • ①保護者制度を廃止し、医療保護入院を家族等のうちいずれかの者の同意で行うとした
  • ②精神障害者保健福祉手帳を創設し、社会復帰施設を4つの類型に整理した
  • ③医療保護入院の入院期間を定め、精神科病院での虐待の通報の仕組みを設けた
  • ④任意入院の制度を設け、入院時の告知や退院請求・処遇改善請求の仕組みを整えた
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正解 ③医療保護入院の入院期間を定め、精神科病院での虐待の通報の仕組みを設けた
解説
2022年の精神保健福祉法改正(主に2024年4月施行)では、次のような見直しが行われました。
・医療保護入院の入院期間を定め(6か月以内で省令で定める期間:入院から6か月までは3か月、その後は6か月)、更新の手続を設けた。
・家族等が同意・不同意の意思表示を行わない場合も市町村長の同意で医療保護入院を行えるようにした。
・市町村長同意による入院者などを対象とする入院者訪問支援事業を創設した。
・精神科病院の業務従事者による虐待を受けたと思われる患者を発見した者に、都道府県への通報を義務付けた。
・措置入院時の精神医療審査会の審査、措置入院者への退院後生活環境相談員の選任などを定めた。

他の選択肢が誤りの理由
・保護者制度の廃止と家族等の同意:2013年の改正(2014年4月施行)の内容です。
・手帳の創設と社会復帰施設の4類型:1995年の精神保健福祉法の内容です。
・任意入院と退院請求・処遇改善請求:1987年の精神保健法の内容です。

覚え方のポイント
2022年改正=「医療保護入院の期間と更新」「入院者訪問支援事業」「虐待の通報義務」「精神保健に課題を抱える人への相談支援」。
問93-3

1993年に心身障害者対策基本法を改正して成立した障害者基本法の意義として、正しいものはどれか。

  • ①精神障害者が障害者として位置づけられたが、福祉の施策の対象とはしないこととされた
  • ②知的障害者が、この改正によってはじめて障害者として法律に位置づけられることとなった
  • ③精神障害者が、身体障害者・知的障害者とともに障害者として法律に明確に位置づけられた
  • ④発達障害者が、身体障害者・知的障害者・精神障害者とともに障害者として位置づけられた
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正解 ③精神障害者が、身体障害者・知的障害者とともに障害者として法律に明確に位置づけられた
解説
1993年、心身障害者対策基本法が改正されて障害者基本法となり、障害者の定義に精神障害が明記されました。これにより、精神障害者は、身体障害者・知的障害者とともに、福祉施策の対象となる障害者として明確に位置づけられました。
このことが、1995年に精神保健法が精神保健福祉法へ改正され、福祉の施策が充実していくきっかけとなりました。

他の選択肢が誤りの理由
・福祉の施策の対象としない:障害者として位置づけられたことで、精神障害者も福祉の施策の対象であることが明確になり、1995年の精神保健福祉法の成立につながりました。
・知的障害者がはじめて:知的障害者(当時の精神薄弱者)は、心身障害者対策基本法のときから対象でした。
・発達障害者:発達障害が障害者の定義に明記されたのは、2011年の改正です。

覚え方のポイント
1993年障害者基本法=「精神障害者が障害者に」。「医療の対象」から「医療と福祉の対象」へ。
問103-3

日本の精神保健福祉の歴史について、正しいものの組合せはどれか。
a.精神保健法(1987年)で、精神障害者保健福祉手帳が創設された。
b.精神衛生法(1950年)で、私宅監置が廃止された。
c.2013年の改正で、医療保護入院が家族等のうちいずれかの者の同意で行えるようになった。
d.精神保健福祉法(1995年)で、保護者制度が廃止された。

  • ①a・d
  • ②b・c
  • ③a・b
  • ④c・d
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正解 ②b・c
解説
b:1950年の精神衛生法で、私宅監置が廃止され、都道府県に精神病院の設置が義務付けられました。
c:2013年の改正(2014年施行)で保護者制度が廃止され、医療保護入院の要件が家族等のうちいずれかの者の同意となりました。

他の記述が誤りの理由
a:精神障害者保健福祉手帳は、1995年の精神保健福祉法で創設されました。1987年の精神保健法では、任意入院、精神医療審査会、精神保健指定医などが設けられました。
d:保護者制度の廃止は2013年の改正です。

覚え方のポイント
1900監護法(私宅監置)→1950精神衛生法(私宅監置廃止)→1987精神保健法(任意入院・審査会・指定医)→1995精神保健福祉法(手帳)→2013改正(保護者制度廃止)→2022改正(入院期間・虐待通報)。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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