2026年10月版・2-6

依存症・ひきこもり・虐待・DVなど現代の課題の一問一答

精神保健福祉士国家試験「現代の精神保健の課題と支援」から、依存症・ひきこもり・虐待・DVなど現代の課題に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験は五肢択一を基本とする多肢選択形式で、5つの選択肢から2つを選ぶ問題もあります。ここでは全て4択(正解は1つ)で出題し、2つを選ぶ問題は記述a〜dの組合せを選ぶ形で再現しています。

問12-6

B精神保健福祉士は、「息子が仕事をやめてから、家からほとんど出ない」という母親から相談を受けた。厚生労働省の「ひきこもりの評価・支援に関するガイドライン」(2010年)における「ひきこもり」の定義として、正しいものはどれか。

  • ①社会的参加を回避し、原則として1か月以上にわたり概ね家庭にとどまり続けている状態
  • ②社会的参加を回避し、原則として6か月以上にわたり概ね家庭にとどまり続けている状態
  • ③社会的参加を回避し、原則として3年以上にわたり自室から一歩も出ずにいる状態
  • ④精神疾患の診断を受けた者が、原則として6か月以上にわたり家庭にとどまっている状態
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正解 ②社会的参加を回避し、原則として6か月以上にわたり概ね家庭にとどまり続けている状態
解説
厚生労働省の「ひきこもりの評価・支援に関するガイドライン」(2010年)は、ひきこもりを「様々な要因の結果として社会的参加(義務教育を含む就学、非常勤職を含む就労、家庭外での交遊など)を回避し、原則的には6か月以上にわたって概ね家庭にとどまり続けている状態(他者と交わらない形での外出をしていてもよい)を指す現象概念」と定義しています。
ひきこもりは病名ではなく状態を表す言葉で、背景に精神障害や発達障害が関係している場合もあります。

他の選択肢が誤りの理由
・1か月以上:期間の目安は原則として6か月以上です。
・3年以上・自室から一歩も出ない:期間が異なり、他者と交わらない形での外出をしていてもひきこもりに含まれます。
・精神疾患の診断を受けた者:診断の有無は定義の要件ではありません。

覚え方のポイント
ひきこもり=「社会的参加の回避」「原則6か月以上」「病名ではなく状態」「他者と交わらない外出は含む」。
問22-6

ひきこもりに特化した相談窓口として、都道府県と指定都市に設置が進められてきた機関はどれか。

  • ①ひきこもり地域支援センター
  • ②地域包括支援センター
  • ③基幹相談支援センター
  • ④地域若者サポートステーション
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正解 ①ひきこもり地域支援センター
解説
ひきこもり地域支援センターは、ひきこもりに特化した第一次相談窓口として、都道府県と指定都市に設置が進められてきた機関で、ひきこもり支援コーディネーター(社会福祉士、精神保健福祉士、保健師、公認心理師など)が、本人や家族からの相談、訪問支援、関係機関との連携などを行います。現在は、より身近な市町村での相談窓口やセンターの設置も進められています。

他の選択肢が誤りの理由
・地域包括支援センター:主に高齢者の総合相談や介護予防のケアマネジメントを行う機関です。
・基幹相談支援センター:障害者の相談支援の中核となる機関です。
・地域若者サポートステーション:働くことに悩みを抱える若者の就労を支援する機関です。

覚え方のポイント
ひきこもりの専門窓口=「ひきこもり地域支援センター」。8050問題のような世帯全体の課題では、地域包括支援センターなどとの連携も大切です。
問32-6

児童虐待の防止等に関する法律で、児童が同居する家庭で配偶者に対する暴力が行われること(いわゆる面前DV)は、どの類型の虐待に当たるとされているか。

  • ①心理的虐待
  • ②身体的虐待
  • ③性的虐待
  • ④ネグレクト
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正解 ①心理的虐待
解説
児童虐待防止法第2条は、児童虐待を、身体的虐待、性的虐待、ネグレクト、心理的虐待の4つに分けています。
心理的虐待には、児童に対する著しい暴言や拒絶的な対応のほか、「児童が同居する家庭における配偶者に対する暴力」(いわゆる面前DV)など、児童に著しい心理的外傷を与える言動が含まれます。警察からの通告の増加もあり、児童相談所の虐待相談対応件数では心理的虐待が最も多くなっています。

他の選択肢が誤りの理由
・身体的虐待:児童の身体に外傷が生じ、又は生じるおそれのある暴行です。
・性的虐待:児童にわいせつな行為をすること、させることです。
・ネグレクト:食事を与えない、長時間の放置など、保護者としての監護を著しく怠ることです。

覚え方のポイント
面前DV=心理的虐待。子どもが直接殴られていなくても虐待に当たります。
問42-6

児童虐待を受けたと思われる児童を発見した者の通告先として、児童虐待防止法に定められているものはどれか。

  • ①学校、教育委員会又は保育所
  • ②警察署、家庭裁判所又は法務局
  • ③保健所、精神保健福祉センター又は病院
  • ④市町村、福祉事務所又は児童相談所
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正解 ④市町村、福祉事務所又は児童相談所
解説
児童虐待防止法第6条は、児童虐待を受けたと思われる児童を発見した者は、速やかに、市町村、都道府県の設置する福祉事務所若しくは児童相談所に、又は児童委員を介してこれらに通告しなければならないと定めています。
「虐待を受けたと思われる」段階で通告の義務が生じ、確証は必要ありません。通告は守秘義務違反にならないとされています。

他の選択肢が誤りの理由
・警察署、家庭裁判所又は法務局:児童虐待防止法の通告先ではありません(警察は、把握した事案を児童相談所に通告する側です)。
・保健所、精神保健福祉センター又は病院:通告先ではありません(医療機関は早期発見に努め、通告する側です)。
・学校、教育委員会又は保育所:学校や保育所は早期発見に努め、通告する側です。

覚え方のポイント
児童虐待の通告先=「市町村・福祉事務所・児童相談所」(児童委員を介してもよい)。高齢者虐待・障害者虐待(養護者)の通報先は市町村です。
問52-6

配偶者暴力相談支援センターのB精神保健福祉士は、配偶者からの暴力に悩むAさん(40歳)から保護命令について相談を受け、法改正の内容を確認した。配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律(DV防止法)の2023年改正(2024年4月施行)の内容として、正しいものはどれか。

  • ①接近禁止命令の期間が、それまでの1年から2年へと、さらに延長されることになった
  • ②接近禁止命令などの対象が、同居していない交際相手からの暴力を受けた被害者にも広げられた
  • ③接近禁止命令などの対象が、自由・名誉・財産に対する脅迫を受けた被害者にも広げられた
  • ④保護命令に違反した場合の罰則が廃止され、警察による警告だけとされることになった
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正解 ③接近禁止命令などの対象が、自由・名誉・財産に対する脅迫を受けた被害者にも広げられた
解説
2023年のDV防止法改正(2024年4月施行)では、接近禁止命令等の申立てができる被害者が、身体に対する暴力や生命・身体に対する脅迫を受けた人に加え、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知してする脅迫を受けた人にも広げられ、精神的な暴力への対応が強化されました。
また、接近禁止命令の期間が6か月から1年に延長され、電話やメールなどの禁止の対象が拡大されるとともに、保護命令違反の罰則も引き上げられました。

他の選択肢が誤りの理由
・同居していない交際相手:交際相手からの暴力に法律が準用されるのは、生活の本拠を共にする交際相手の場合で、この点は改正されていません。
・1年から2年へ:6か月から1年へ延長されました。
・罰則の廃止:罰則は廃止されておらず、引き上げられました。

覚え方のポイント
2023年改正=「精神的な暴力(自由・名誉・財産への脅迫)も対象に」「接近禁止命令は1年に」「罰則の強化」。
問62-6

アルコール健康障害対策基本法における「アルコール健康障害」の定義として、正しいものはどれか。

  • ①多量の飲酒、20歳未満の者の飲酒、妊婦の飲酒等の不適切な飲酒の影響による身体の健康障害
  • ②多量の飲酒、20歳未満の者の飲酒、妊婦の飲酒等の不適切な飲酒の影響による心身の健康障害
  • ③アルコール依存症と診断された者の飲酒の影響による、本人と家族の心身の健康障害
  • ④飲酒運転などの不適切な飲酒の影響により生じた、交通事故の被害者の心身の健康障害
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正解 ②多量の飲酒、20歳未満の者の飲酒、妊婦の飲酒等の不適切な飲酒の影響による心身の健康障害
解説
アルコール健康障害対策基本法(2013年成立)第2条は、アルコール健康障害を「アルコール依存症その他の多量の飲酒、二十歳未満の者の飲酒、妊婦の飲酒等の不適切な飲酒の影響による心身の健康障害」と定義しています。
法律は、アルコール健康障害の発生・進行・再発の防止と、本人と家族への支援を基本理念とし、国にアルコール健康障害対策推進基本計画の策定を、都道府県に推進計画の策定の努力義務を課しています。

他の選択肢が誤りの理由
・身体の健康障害:定義は「心身」の健康障害で、精神面も含みます。
・依存症と診断された者に限る:依存症に限らず、多量の飲酒や20歳未満・妊婦の飲酒など不適切な飲酒の影響を広く含みます。
・交通事故の被害者:定義の中心は、不適切な飲酒をした本人の心身の健康障害です(飲酒運転の防止は関連施策として扱われます)。

覚え方のポイント
アルコール健康障害=「依存症・多量飲酒・20歳未満・妊婦」の不適切な飲酒による「心身」の障害。
問72-6

依存症の本人が治療を拒んでいる場合に、家族が本人とのかかわり方を学び、本人を治療につなげることなどを目指す家族支援のプログラムはどれか。

  • ①ACT
  • ②CRAFT
  • ③WRAP
  • ④IPS
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正解 ②CRAFT
解説
CRAFT(Community Reinforcement and Family Training)は、依存症の本人が治療に乗り気でない場合に、家族が、本人を責めたり問い詰めたりするのではなく、ポジティブなコミュニケーションの方法や、飲酒などをしていないときの行動を増やすかかわり方を学ぶことで、本人を治療につなげること、家族自身の生活を取り戻すことを目指すプログラムです。
アルコールや薬物の依存症、ひきこもりの家族支援などにも応用されています。

他の選択肢が誤りの理由
・ACT:重い精神障害のある人に、多職種チームが訪問中心に支援するモデルです。
・WRAP:当事者自身が元気を保つための行動計画を作る方法です。
・IPS:一般就労を目指す個別の就労支援です。

覚え方のポイント
CRAFT=「家族が学ぶ、本人を治療につなぐかかわり方」。責めない・問い詰めないことがポイントです。
問82-6

薬物の使用をすぐにやめることが難しい人に対し、使用によって生じる健康上・社会上の害をできるだけ減らすことを目指す考え方を何というか。

  • ①ハームリダクション
  • ②ゼロトレランス
  • ③インテーク
  • ④スーパービジョン
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正解 ①ハームリダクション
解説
ハームリダクション(害の低減)は、薬物などの使用をすぐにやめられない人に対して、使用そのものの中止を唯一の目標とするのではなく、使用によって生じる健康上・社会上・経済上の害(感染症、過量摂取、失業、孤立など)を減らすことを目指す考え方です。
注射器の交換プログラムや、断薬を条件としない支援などが代表例です。日本でも、アルコールの減酒治療など、この考え方を取り入れた支援が広がっています。

他の選択肢が誤りの理由
・ゼロトレランス:違反を一切容認せず厳しく対処する方針で、ハームリダクションとは考え方が異なります。
・インテーク:援助の最初の受理面接です。
・スーパービジョン:援助者を育てるための指導・助言の過程です。

覚え方のポイント
ハームリダクション=「やめさせる」より「害を減らす」。本人とつながり続けることを重視します。
問92-6

依存症の医療提供体制について、都道府県と指定都市が選定するものとして正しいものはどれか。

  • ①指定入院医療機関と指定通院医療機関
  • ②地域医療支援病院と特定機能病院
  • ③精神科救急医療機関と応急入院指定病院
  • ④依存症専門医療機関と依存症治療拠点機関
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正解 ④依存症専門医療機関と依存症治療拠点機関
解説
国の依存症対策では、アルコール・薬物・ギャンブル等の依存症について、都道府県と指定都市が、専門的な医療を提供する「依存症専門医療機関」と、そのうち地域の医療機関への研修や情報発信などを担う「依存症治療拠点機関」を選定し、精神保健福祉センターを中心とした相談拠点とあわせて、地域で切れ目のない支援体制をつくることを進めています。

他の選択肢が誤りの理由
・地域医療支援病院と特定機能病院:医療法に基づく病院の類型で、依存症の体制ではありません(地域医療支援病院は都道府県知事、特定機能病院は厚生労働大臣が承認します)。
・精神科救急医療機関と応急入院指定病院:精神科救急や応急入院に関する仕組みです。
・指定入院医療機関と指定通院医療機関:医療観察法に基づき厚生労働大臣が指定する医療機関です。

覚え方のポイント
依存症の体制=「専門医療機関」と「治療拠点機関」(医療)+「精神保健福祉センター」(相談拠点)。
問102-6

現代の精神保健の課題について、正しいものの組合せはどれか。
a.ひきこもりは、精神医学の正式な病名として診断される。
b.面前DVは、児童虐待防止法上の心理的虐待に当たる。
c.ハームリダクションは、薬物使用の中止だけを唯一の目標とする考え方である。
d.CRAFTは、依存症の本人を治療につなげるための家族向けのプログラムである。

  • ①b・c
  • ②a・c
  • ③b・d
  • ④a・d
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正解 ③b・d
解説
b:児童が同居する家庭における配偶者に対する暴力(面前DV)は、心理的虐待に当たります(児童虐待防止法第2条)。
d:CRAFTは、治療を拒む依存症の本人へのかかわり方を家族が学び、本人を治療につなげることなどを目指すプログラムです。

他の記述が誤りの理由
a:ひきこもりは病名ではなく、社会的参加を回避して家庭にとどまり続けている状態を表す言葉です。
c:ハームリダクションは、使用の中止だけを目標とせず、使用による害を減らすことを目指す考え方です。

覚え方のポイント
面前DV=心理的虐待、ひきこもり=状態、ハームリダクション=害を減らす、CRAFT=家族のプログラム。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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