2026年10月版・1-6

発達障害・パーソナリティ障害・てんかんほかの一問一答

精神保健福祉士国家試験「精神医学と精神医療」から、発達障害・パーソナリティ障害・てんかんほかに関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験は五肢択一を基本とする多肢選択形式で、5つの選択肢から2つを選ぶ問題もあります。ここでは全て4択(正解は1つ)で出題し、2つを選ぶ問題は記述a〜dの組合せを選ぶ形で再現しています。

問11-6

Aさん(6歳)の母親は、医師から自閉スペクトラム症と診断されたことを、B精神保健福祉士に話した。DSM-5-TRにおける自閉スペクトラム症の中核的な特徴として、正しいものはどれか。

  • ①読み書きや計算など、特定の学習の能力だけに限られた著しい困難さ
  • ②社会的コミュニケーションの困難と、限定された反復的な行動や興味
  • ③年齢に見合わない不注意と、多動性や衝動性が目立つという行動の特徴
  • ④体重が増えることへの強い恐れと、極端な食事の制限による低体重
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正解 ②社会的コミュニケーションの困難と、限定された反復的な行動や興味
解説
DSM-5-TRでは、自閉スペクトラム症(ASD)を、(1)社会的コミュニケーション及び対人的相互反応の持続的な困難と、(2)行動、興味又は活動の限定された反復的な様式(こだわり、常同的な動き、感覚の過敏や鈍麻を含む)の2つで定義しています。
DSM-IVまでの自閉性障害やアスペルガー障害などは、この1つの診断名にまとめられました(「スペクトラム」=連続体)。

他の選択肢が誤りの理由
・特定の学習の能力の困難:限局性学習症の説明です。
・不注意・多動性・衝動性:注意欠如多動症(ADHD)の説明です。
・体重増加への恐れと低体重:神経性やせ症の説明です。

覚え方のポイント
ASDの2本柱は「対人・コミュニケーション」と「こだわり(反復的な行動・興味)」。感覚の過敏・鈍麻はこだわりの側に含まれます。
問21-6

Aさん(32歳)は、仕事でのミスが続くことに悩んで精神科を受診し、主治医から注意欠如多動症(ADHD)の可能性を指摘された。Aさんは、B精神保健福祉士に「大人になってから診断されることもあるのか」と尋ねた。DSM-5-TRにおけるADHDの診断について、正しいものはどれか。

  • ①不注意又は多動性・衝動性の症状のいくつかが、12歳になる前から存在している
  • ②不注意又は多動性・衝動性の症状のいくつかが、7歳になる前から存在している
  • ③不注意又は多動性・衝動性の症状のいくつかが、18歳になった後に初めて現れる
  • ④不注意又は多動性・衝動性の症状が、家庭か学校のどちらか1つの場面で存在する
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正解 ①不注意又は多動性・衝動性の症状のいくつかが、12歳になる前から存在している
解説
DSM-5-TRでは、不注意又は多動性・衝動性の症状が6か月以上続き、症状のいくつかが12歳になる前から存在し、家庭・学校・職場など2つ以上の場面で存在し、生活に支障があることなどが診断の要件とされています。
DSM-IVでは「7歳以前」とされていましたが、DSM-5で12歳に引き上げられ、成人の診断も明確にされました。

他の選択肢が誤りの理由
・7歳になる前:DSM-IVまでの基準で、DSM-5以降は12歳になる前とされています。
・18歳以降に初めて現れる:症状のいくつかが12歳になる前から存在していることが要件です。
・1つの場面:症状のいくつかが2つ以上の状況(家庭、学校、職場など)で存在することが要件です。

覚え方のポイント
ADHDの数字は「12歳前」「2つ以上の場面」「6か月以上」。
問31-6

発達障害者支援法における「発達障害者」の定義として、正しいものはどれか。

  • ①医師の診断にかかわらず、学校の成績が平均を下回る児童及び生徒をすべて含むもの
  • ②知能指数が一定の値以下で、日常生活に常時の介護を必要とする18歳以上のものに限るもの
  • ③精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている者のうち、自閉症の診断を受けているもの
  • ④発達障害がある者で、発達障害及び社会的障壁により日常生活や社会生活に制限を受けるもの
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正解 ④発達障害がある者で、発達障害及び社会的障壁により日常生活や社会生活に制限を受けるもの
解説
発達障害者支援法第2条は、「発達障害」を自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能の障害であって、その症状が通常低年齢において発現するもの(政令で定めるもの)と定めています。
そのうえで「発達障害者」を、発達障害がある者であって発達障害及び社会的障壁により日常生活又は社会生活に制限を受けるものとし、18歳未満の者を「発達障害児」としています。社会的障壁の考え方は2016年の改正で加わりました。

他の選択肢が誤りの理由
・知能指数と介護:知的障害の説明に近く、発達障害の定義ではありません。
・手帳の交付と自閉症:手帳の有無は定義の要件ではなく、自閉症だけにも限りません。
・成績が平均を下回る児童生徒:学業成績で定義するものではありません。

覚え方のポイント
発達障害者=「発達障害」×「社会的障壁」で生活に制限を受ける人。障害を本人の中だけに見ない「社会モデル」の考え方が入っています。
問41-6

Aさん(24歳)は、境界性パーソナリティ障害と診断されている。担当のB精神保健福祉士は、Aさんの特徴を理解したうえで関わりたいと考えた。境界性パーソナリティ障害の特徴として、正しいものはどれか。

  • ①細部や規則に強くこだわり、完璧さを求めるあまり物事をやり遂げられない
  • ②他人への関心がとても乏しく、一人で過ごすことを好み、感情の表出も少ない
  • ③見捨てられることへの強い不安があり、対人関係や感情が不安定になりやすい
  • ④他人を疑い深く見て、悪意を持たれていると根拠もなく思い込みやすい
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正解 ③見捨てられることへの強い不安があり、対人関係や感情が不安定になりやすい
解説
境界性パーソナリティ障害は、見捨てられることへの強い不安、理想化とこき下ろしの間を揺れる不安定な対人関係、不安定な自己像、衝動性、自傷行為や自殺のそぶりの繰り返し、感情の激しい揺れ、慢性的な空虚感などを特徴とします。
治療法として、リネハン(Linehan, M.)が開発した弁証法的行動療法(DBT)が知られています。

他の選択肢が誤りの理由
・他人への関心が乏しく一人を好む:シゾイドパーソナリティ障害の説明です。
・細部や規則へのこだわりと完璧主義:強迫性パーソナリティ障害の説明です。
・疑い深く悪意を思い込む:猜疑性(妄想性)パーソナリティ障害の説明です。

覚え方のポイント
境界性=「見捨てられ不安」「不安定」「衝動・自傷」。治療のキーワードは弁証法的行動療法(DBT)です。
問51-6

てんかん発作のうち、子どもに多く、数秒から十数秒ほど急に意識がなくなって動作が止まり、すぐに元に戻る発作はどれか。

  • ①ミオクロニー発作
  • ②強直間代発作
  • ③欠神発作
  • ④脱力発作
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正解 ③欠神発作
解説
欠神発作は全般発作の一つで、数秒から十数秒ほど急に意識がなくなり、ぼんやりして動作が止まりますが、倒れることはなく、発作が終わるとすぐに元の活動に戻ります。学童期の子どもに多く、「授業中にぼーっとしている」と誤解されることもあります。脳波では3Hzの棘徐波が特徴です。

他の選択肢が誤りの理由
・強直間代発作:意識を失って全身が突っ張り(強直)、その後がくがくとけいれん(間代)する発作です。
・ミオクロニー発作:手足などが一瞬ぴくっと動く発作です。
・脱力発作:全身の力が急に抜けて倒れる発作です。

覚え方のポイント
欠神=「意識がふっと欠ける」。倒れない・短い・すぐ戻る、が特徴です。
問61-6

Aさん(16歳、女性)は、母親に連れられて受診し、神経性やせ症と診断された。母親から病気について説明を求められた。神経性やせ症について、正しいものはどれか。

  • ①大量に食べることを繰り返すが、体重を減らすための行動はまったくとらない
  • ②体重が増えることへの強い恐れと、自分の体型についての認識の障害がみられる
  • ③思春期の男性に圧倒的に多く、身体の合併症で命にかかわることはまれである
  • ④体重が標準より重い状態が続き、そのことを本人が強く気にしていることが多い
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正解 ②体重が増えることへの強い恐れと、自分の体型についての認識の障害がみられる
解説
神経性やせ症は、必要なエネルギーの摂取を制限することによる著しい低体重、体重が増えることや太ることへの強い恐れ、自分の体重や体型の感じ方の障害(やせていても太っていると感じるなど)を特徴とします。
思春期・青年期の女性に多く、低栄養による不整脈、骨粗しょう症、低血糖などの身体の合併症で命にかかわることもあるため、身体と心の両面からの治療が必要です。

他の選択肢が誤りの理由
・大量に食べ、代償行動をとらない:むちゃ食い症の説明です。むちゃ食いの後に嘔吐などの代償行動をとるのは神経性過食症です。
・男性に多く命にかかわることはまれ:女性に多く、精神疾患の中でも死亡率が高い病気の一つとされます。
・体重が標準より重い:神経性やせ症は低体重が特徴です。

覚え方のポイント
神経性やせ症=「低体重」「太ることへの恐れ」「体型の感じ方の障害」。身体の管理が欠かせない病気です。
問71-6

DSM-5-TRにおける知的発達症(知的能力障害)の重症度の判定について、正しいものはどれか。

  • ①知能指数の値だけでなく、概念・社会・実用の各領域の適応機能に基づいて判定する
  • ②知能指数の値だけに基づいて、軽度・中等度・重度・最重度の4段階に判定していく
  • ③本人の年齢だけに基づいて判定し、18歳以上はすべて軽度として扱うこととする
  • ④学校の成績だけに基づいて判定し、医師や心理職による評価は行わないとする
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正解 ①知能指数の値だけでなく、概念・社会・実用の各領域の適応機能に基づいて判定する
解説
DSM-5-TRの知的発達症は、知的機能の障害と、適応機能(日常生活を営む力)の障害が、発達期に始まることで診断されます。
重症度(軽度・中等度・重度・最重度)は、知能指数の値ではなく、概念的領域(読み書き・計算・時間やお金の概念など)、社会的領域(対人関係・判断など)、実用的領域(身の回りのこと・仕事・金銭管理など)の適応機能に基づいて判定します。

他の選択肢が誤りの理由
・IQの値だけで判定:DSM-IVまではIQの値で重症度を分けていましたが、DSM-5で適応機能に基づく判定に変わりました。
・年齢だけで判定:年齢で重症度が決まることはありません。
・学校の成績だけ:医師などによる総合的な評価が必要です。

覚え方のポイント
DSM-5以降の知的発達症の重症度は「IQではなく生活の力(適応機能)」で決める、と押さえます。
問81-6

反社会性パーソナリティ症(DSM-5-TR)について、正しいものはどれか。

  • ①18歳以上で、12歳以前から素行症(行為障害)の証拠があることが要件とされる
  • ②15歳以上で、12歳以前から素行症(行為障害)の証拠があることが要件とされる
  • ③18歳以上で、素行症の既往は問わず、他人の権利を侵害する行動があれば足りる
  • ④18歳以上で、15歳以前から素行症(行為障害)の証拠があることが要件とされる
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正解 ④18歳以上で、15歳以前から素行症(行為障害)の証拠があることが要件とされる
解説
反社会性パーソナリティ症(DSM-5では反社会性パーソナリティ障害)は、他人の権利を無視し侵害する行動(法に従わない、うそをつく、衝動的、攻撃的、無責任、良心の呵責の欠如など)が広く続くパーソナリティの特徴です。
DSM-5-TRでは、少なくとも18歳以上であること、15歳以前に始まった素行症の証拠があることが要件とされています。

他の選択肢が誤りの理由
・12歳以前から素行症:素行症の証拠は「15歳以前」です(12歳は注意欠如多動症の症状が存在すべき年齢です)。
・15歳以上で診断:診断は18歳以上が要件です。
・素行症の既往は問わない:15歳以前から素行症の証拠があることが要件です。

覚え方のポイント
反社会性パーソナリティ症の数字は「18歳以上」「15歳以前から素行症」。
問91-6

限局性学習症について、正しいものはどれか。

  • ①全般的な知的発達に遅れがあり、それに伴って読む・書く・計算するなどの困難が生じる
  • ②読む・書く・計算するなどの困難が、主に視覚や聴覚の障害によって生じているものをいう
  • ③読む・書く・計算するなどの困難が、主に十分な教育を受ける機会がなかったことで生じる
  • ④全般的な知的発達に遅れはないが、読む・書く・計算するなどの特定の領域に困難がある
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正解 ④全般的な知的発達に遅れはないが、読む・書く・計算するなどの特定の領域に困難がある
解説
限局性学習症(いわゆる学習障害、LD)は、全般的な知的発達に遅れがないにもかかわらず、読字(文字を読む)、書字表出(文字や文章を書く)、算数(数の概念や計算)などの特定の学習の領域に、年齢から期待されるより著しい困難がある状態です。
読みの困難(ディスレクシア)が代表的で、ICTの活用や合理的配慮が支援の鍵になります。

他の選択肢が誤りの理由
・知的発達の遅れに伴う困難:知的能力障害でよりよく説明されるものは、限局性学習症とはされません。
・視覚や聴覚の障害による:感覚の障害でよりよく説明されるものは除かれます。
・教育の機会がなかったことによる:不十分な教育によってよりよく説明されるものは除かれます。

覚え方のポイント
限局性学習症=「全体は遅れていない」+「特定の領域だけが極端に苦手」。
問101-6

発達障害について、正しいものの組合せはどれか。
a.自閉スペクトラム症では、音や光などの感覚の過敏や鈍麻がみられることがある。
b.複数の発達障害が同じ人に重なってみられることがある。
c.発達障害は、親の育て方が主な原因で生じる。
d.注意欠如多動症は、成人期になると必ず症状が消失する。

  • ①a・d
  • ②b・c
  • ③a・b
  • ④c・d
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正解 ③a・b
解説
a:自閉スペクトラム症では、特定の音がつらい、まぶしさに弱い、痛みに鈍いといった感覚の過敏や鈍麻がよくみられ、DSM-5で診断基準のこだわり(限定された反復的な行動)の項目に加えられました。
b:自閉スペクトラム症と注意欠如多動症、限局性学習症など、複数の発達障害が同じ人に重なってみられること(併存)は珍しくありません。

他の記述が誤りの理由
d:注意欠如多動症の症状は、成長とともに多動が目立たなくなることはありますが、不注意などが成人期まで続く人も多くいます。
c:発達障害は生まれつきの脳機能の特性によるもので、親の育て方が原因ではありません。

覚え方のポイント
発達障害は「生まれつき」「重なることがある」「大人になっても続くことがある」。育て方のせいではないことは家族支援でも大切な説明です。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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