2026年10月版・1-3

統合失調症と関連する障害の一問一答

精神保健福祉士国家試験「精神医学と精神医療」から、統合失調症と関連する障害に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験は五肢択一を基本とする多肢選択形式で、5つの選択肢から2つを選ぶ問題もあります。ここでは全て4択(正解は1つ)で出題し、2つを選ぶ問題は記述a〜dの組合せを選ぶ形で再現しています。

問11-3

Aさん(19歳)は、統合失調症と診断された。母親から、この病気について説明してほしいと頼まれた。統合失調症について、正しいものはどれか。

  • ①思春期から青年期に発症することが多く、生涯有病率はおよそ10%とされる
  • ②中年期以降に発症することが多く、生涯有病率はおよそ1%とされる
  • ③思春期から青年期に発症することが多く、女性のほうが男性より早く発症する
  • ④思春期から青年期に発症することが多く、生涯有病率はおよそ1%とされる
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正解 ④思春期から青年期に発症することが多く、生涯有病率はおよそ1%とされる
解説
統合失調症は、10代後半から30代にかけての思春期・青年期に発症することが多い病気で、一生のうちに発症する人の割合(生涯有病率)は、国や地域を問わずおよそ1%(100人に1人程度)とされています。
男性はやや早く、女性はやや遅く発症する傾向があります。

他の選択肢が誤りの理由
・生涯有病率およそ10%:好発年齢は正しいものの、有病率はおよそ1%です。
・中年期以降に発症:有病率は正しいものの、多くは思春期から青年期に発症します。
・女性のほうが早く発症:男性のほうがやや早く発症する傾向があります。

覚え方のポイント
統合失調症は「100人に1人」「10代後半〜30代」「男性がやや早い」。決してまれな病気ではありません。
問21-3

統合失調症の経過で、急性期の後に、疲れやすさ、眠気、意欲の低下などが目立つ時期を何というか。

  • ①急性期
  • ②前駆期
  • ③休息期
  • ④回復期
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正解 ③休息期
解説
統合失調症の経過は、一般に、前駆期(不眠・不安・焦りなどが出る)→急性期(幻覚・妄想などの陽性症状が強い)→休息期(消耗期)→回復期と進みます。
休息期には、急性期のエネルギーの消耗から、疲れやすさ、眠気、意欲の低下、引きこもりがちな状態が目立ちます。この時期は十分な休養が大切で、無理に活動を促すと再燃のきっかけになることがあります。

他の選択肢が誤りの理由
・前駆期:発症の前に、不眠や焦り、感覚の過敏などが出る時期です。
・急性期:陽性症状が目立つ時期です。
・回復期:休息期の後、少しずつ活動の範囲が広がり、生活や社会参加に向けた準備を進めていく時期です。

覚え方のポイント
前駆期→急性期→休息期→回復期。休息期は「充電期間」で、休むことが治療になります。
問31-3

統合失調症で退院を控えたAさん(30歳)の家族が、B精神保健福祉士に「家に帰ってからどう接すればよいか」と尋ねた。B精神保健福祉士は、家族の感情表出(EE)の研究を紹介することにした。この研究で、統合失調症の再発と関係が深い「高い感情表出(高EE)」の指標とされたものはどれか。

  • ①温かさ
  • ②肯定的な言葉かけ
  • ③批判的なコメント
  • ④家族の社会経済的な地位
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正解 ③批判的なコメント
解説
ブラウン(Brown, G.)、ヴォーン(Vaughn, C.)、レフ(Leff, J.)らは、家族へのインタビューから家族の感情表出(EE:Expressed Emotion)を評価しました。
批判的なコメント、敵意、情緒的な巻き込まれすぎ(過干渉・過保護)が多い「高EE」の家庭では、統合失調症の再発率が高いことが示されています。
これは家族を責めるものではありません。家族も大きな負担と不安を抱えていることの表れであり、家族心理教育で病気の知識と対処の方法を伝え、家族の負担を減らすことが再発予防につながるとされています。

他の選択肢が誤りの理由
・温かさ:EEの評価で測られる項目の一つですが、高EEの指標ではありません。
・肯定的な言葉かけ:これもEEの評価で測られる項目ですが、高EEの指標ではありません。
・家族の社会経済的な地位:EEは家族の学歴や職業などではなく、本人に向けた感情の表し方に注目する考え方です。

覚え方のポイント
高EEの3つ=批判的コメント・敵意・情緒的巻き込まれすぎ。「温かさ」「肯定的な言葉」は高EEには入りません。
問41-3

抗精神病薬の服用中に、高熱、強い筋肉のこわばり、意識障害、発汗などが急に現れる重い副作用はどれか。

  • ①遅発性ジスキネジア
  • ②悪性症候群
  • ③アカシジア
  • ④起立性低血圧
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正解 ②悪性症候群
解説
悪性症候群は、抗精神病薬の開始や増量のあとなどに起こる、まれですが命にかかわる副作用です。
高熱、強い筋強剛(筋肉のこわばり)、意識障害、発汗・頻脈などの自律神経症状がみられ、血液検査ではCK(クレアチンキナーゼ)の上昇が特徴です。疑われたら原因の薬を中止し、すぐに身体的な治療を行います。

他の選択肢が誤りの理由
・遅発性ジスキネジア:長期の服用後に、口や舌が勝手に動くなどの不随意運動が出るものです。熱は出ません。
・アカシジア:じっとしていられず、そわそわ歩き回る症状です。
・起立性低血圧:立ち上がったときに血圧が下がり、ふらつくものです。

覚え方のポイント
悪性症候群は「熱・こわばり・意識障害・CK上昇」。抗精神病薬の副作用で最も緊急性が高いものです。
問51-3

治療抵抗性統合失調症に使われ、無顆粒球症などの重い副作用があるため、決められた監視の体制のもとで使われる薬はどれか。

  • ①クロザピン
  • ②ハロペリドール
  • ③炭酸リチウム
  • ④ドネペジル
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正解 ①クロザピン
解説
クロザピンは、ほかの抗精神病薬を十分に使っても効果がなかった「治療抵抗性統合失調症」に使われる薬です。
白血球が極端に減る無顆粒球症や心筋炎、糖尿病の悪化などの重い副作用があるため、登録された医療機関で、定期的な血液検査などの監視体制のもとで使われます。

他の選択肢が誤りの理由
・ハロペリドール:第一世代(定型)の代表的な抗精神病薬です。
・炭酸リチウム:双極性障害に使う気分安定薬です。
・ドネペジル:アルツハイマー型認知症などに使う抗認知症薬です。

覚え方のポイント
治療抵抗性統合失調症の切り札=クロザピン。ただし「血液検査で監視しながら」使う薬です。
問61-3

統合失調症のAさん(30歳)は、幻聴は落ち着いたが、就職活動がうまく進まない。主治医は、認知機能障害の影響を指摘した。統合失調症の症状に含まれ、生活のしづらさや就労の困難に影響が大きいとされる「認知機能障害」に当たるものはどれか。

  • ①決まった物を集めて並べることに、一日の大半の時間を費やしてしまう
  • ②体のある部分が動かなくなるが、検査では身体に異常がみつからない
  • ③気分の落ち込みと高揚が、数か月ごとに周期的に繰り返し現れる
  • ④注意を保つことや、段取りを立てて物事を進めることが難しくなる
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正解 ④注意を保つことや、段取りを立てて物事を進めることが難しくなる
解説
統合失調症では、陽性症状・陰性症状に加え、注意・記憶・処理速度・遂行機能(段取りを立てて実行する力)などの「認知機能障害」がみられます。
認知機能障害は、仕事や家事、対人関係など日常生活の機能に大きく影響するため、リハビリテーション(認知機能リハビリテーションなど)や環境の工夫による支援が大切です。

他の選択肢が誤りの理由
・体が動かないが異常なし:機能性神経症状症(変換症)などの説明です。
・気分の周期的な変動:双極性障害の説明です。
・物を集めて並べることに時間を費やす:強迫的な行動やこだわりの説明で、統合失調症の認知機能障害ではありません。

覚え方のポイント
統合失調症の症状は「陽性」「陰性」「認知機能障害」の3本柱。生活のしづらさには認知機能障害が深くかかわります。
問71-3

統合失調症の症状と、うつ病又は双極性障害の気分の症状の両方が目立つ病気を何というか。

  • ①統合失調型パーソナリティ障害
  • ②妄想性障害
  • ③短期精神病性障害
  • ④統合失調感情障害
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正解 ④統合失調感情障害
解説
統合失調感情障害は、幻覚や妄想などの統合失調症の症状と、うつ状態や躁状態などの気分の症状が、同じ時期にともに目立つ病気です。
気分の症状がないときにも幻覚や妄想が続く期間があることが、気分障害に伴う精神病症状との違いとされます。

他の選択肢が誤りの理由
・妄想性障害:妄想が中心で、それ以外の機能は比較的保たれ、幻覚は目立たない病気です。
・短期精神病性障害:精神病症状が1日以上1か月未満で治まるものです。
・統合失調型パーソナリティ障害:風変わりな考えや行動、対人関係の乏しさが長く続くパーソナリティの特徴で、はっきりした精神病症状は続きません。

覚え方のポイント
「統合失調+感情(気分)」=統合失調感情障害。名前の組合せがそのまま中身です。
問81-3

Aさん(28歳、男性)は統合失調症で退院して半年がたつ。最近、「薬を飲むと体がだるいから」と自己判断で服薬をやめ、眠れない日が続き、「隣の人に見張られている」と話すようになった。この状況の理解として、最も適切なものはどれか。

  • ①不眠は服薬をやめた直後の一時的な反応であり、数日たてば自然に落ち着くと考えられる
  • ②だるさが取れたのは薬が不要になったためであり、主治医には断薬を報告すれば足りる
  • ③服薬の中断をきっかけに、再発の前ぶれ(注意サイン)が現れている可能性がある
  • ④見張られているという訴えは近隣との不和によるもので、症状とは別と考える
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正解 ③服薬の中断をきっかけに、再発の前ぶれ(注意サイン)が現れている可能性がある
解説
統合失調症の再発の最も大きな要因の一つは、服薬の中断です。不眠、焦り、イライラ、周囲が気になるといった変化は、再発の前ぶれ(注意サイン)として現れることが多いとされます。
Aさんの場合、服薬をやめた理由(体のだるさ)を受け止めつつ、早めに主治医に相談できるよう支え、薬の調整などにつなぐことが大切です。

他の選択肢が誤りの理由
・一時的な反応で自然に落ち着く:不眠に被害的な訴えが続いており、再発の注意サインとして早めに対応する必要があります。
・薬が不要になった:だるさは薬の副作用の可能性があり、病気が治ったことを示すものではありません。断薬ではなく、薬の調整を主治医と相談します。
・近隣との不和で症状とは別:本人の体験として受け止めつつも、服薬中断と不眠に続いて現れた被害的な訴えは、症状の悪化を考える必要があります。

覚え方のポイント
再発予防の3本柱:服薬の継続、注意サインへの早めの対処、ストレスを減らす生活。副作用のつらさは「やめる」前に「相談する」ことを支えます。
問91-3

統合失調症の急性期に、話のつながりがなく、まとまりを欠いて意味が通じにくくなる思考の障害を何というか。

  • ①観念奔逸
  • ②連合弛緩
  • ③迂遠
  • ④保続
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正解 ②連合弛緩
解説
連合弛緩は、考えと考えのつながり(連合)が緩み、話のまとまりがなくなる思考の形式の障害です。
程度が強くなると、言葉の並びに意味のつながりがほとんどない「滅裂思考」になります。統合失調症に特徴的で、ブロイラーの「4つのA」の一つ(Association)でもあります。

他の選択肢が誤りの理由
・観念奔逸:考えが次々に飛ぶもので、躁状態に特徴的です。一つ一つの連想にはつながりがあります。
・迂遠:回りくどいが最後は目的にたどり着くものです。
・保続:同じ考えや言葉が繰り返されるもので、器質性の障害でみられます。

覚え方のポイント
連合弛緩(→滅裂思考)=統合失調症、観念奔逸=躁状態。「つながりが緩む」か「飛んでいく」かで区別します。
問101-3

抗精神病薬を長期間服用した後に現れることがあり、口をもぐもぐさせる、舌が勝手に動くなどの不随意運動を何というか。

  • ①遅発性ジスキネジア
  • ②急性ジストニア
  • ③アカシジア
  • ④振戦せん妄
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正解 ①遅発性ジスキネジア
解説
遅発性ジスキネジアは、抗精神病薬を長期間(数か月から数年)服用したあとに現れる不随意運動で、口をもぐもぐさせる、舌を出し入れする、口をすぼめるといった、口のまわりの動きが代表的です。
いったん出ると治りにくいことがあるため、早期の発見と薬の見直しが大切です。

他の選択肢が誤りの理由
・急性ジストニア:服用開始の早い時期に、首がねじれる、目が上を向くなど、筋肉が突っ張る症状です。
・アカシジア:じっとしていられず、そわそわと動き回る症状で、比較的早い時期に出ます。
・振戦せん妄:アルコールの離脱症状です。

覚え方のポイント
「遅発性」=長く飲んだ後に出る。急性ジストニアとアカシジアは早い時期、遅発性ジスキネジアは遅い時期です。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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