2026年10月版・1-10

睡眠障害と児童・思春期の精神疾患の一問一答

精神保健福祉士国家試験「精神医学と精神医療」から、睡眠障害と児童・思春期の精神疾患に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験は五肢択一を基本とする多肢選択形式で、5つの選択肢から2つを選ぶ問題もあります。ここでは全て4択(正解は1つ)で出題し、2つを選ぶ問題は記述a〜dの組合せを選ぶ形で再現しています。

問11-10

DSM-5-TRの不眠障害の診断の基準として示されている、睡眠の困難の頻度と持続期間の組合せとして、正しいものはどれか。

  • ①少なくとも1週間に1夜、1か月以上続く
  • ②少なくとも1か月に3夜、6か月以上続く
  • ③少なくとも1週間に5夜、2週間以上続く
  • ④少なくとも1週間に3夜、3か月以上続く
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正解 ④少なくとも1週間に3夜、3か月以上続く
解説
DSM-5-TRの不眠障害は、寝つけない(入眠困難)、途中で目が覚める(睡眠維持困難)、早く目が覚めて眠れない(早朝覚醒)といった不満が、少なくとも1週間に3夜以上あり、3か月以上続き、日中の生活に支障をきたしている場合に診断されます。眠る機会が十分にあることも条件です。

他の選択肢が誤りの理由
・1週間に1夜・1か月以上:頻度も期間も、診断の基準より短すぎます。
・1週間に5夜・2週間以上:2週間はうつ病(抑うつエピソード)の症状の持続期間の目安です。
・1か月に3夜・6か月以上:頻度は「1週間に3夜」です。

覚え方のポイント
不眠障害=「週3夜・3か月」の「3・3」と覚えましょう。
問21-10

厚生労働省の健康づくりのための睡眠ガイドなどで示されている、眠りのための生活の工夫として、最も適切なものはどれか。

  • ①眠れない夜は、寝床に入ったまま、眠くなるまでじっと横になって過ごすようにする
  • ②寝る前に少量のお酒を飲むと眠りが深くなるので、寝酒の習慣をつけるようにする
  • ③眠くなってから寝床に入り、朝は毎日同じ時刻に起きて日の光を浴びるようにする
  • ④休日は平日の睡眠不足を補うため、昼近くまで寝て起きる時刻を遅らせるようにする
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正解 ③眠くなってから寝床に入り、朝は毎日同じ時刻に起きて日の光を浴びるようにする
解説
眠りのための生活の工夫(睡眠衛生)としては、眠くなってから寝床に入ること、起きる時刻をそろえること、朝に日光を浴びて体内時計を整えること、寝る前のカフェイン・飲酒・喫煙を控えることなどが勧められています。
体内時計は朝の光で整えられるため、寝る時刻よりも「起きる時刻をそろえる」ことが大切です。

他の選択肢が誤りの理由
・寝床に入ったまま眠くなるまで過ごす:寝床で長く眠れずに過ごすと「寝床=眠れない場所」と結びつきやすくなります。眠れないときはいったん寝床を出ることが勧められます。
・寝酒の習慣をつける:お酒は寝つきを良くするように感じても、夜中に目が覚めやすくなり眠りが浅くなります。
・休日に起きる時刻を大きく遅らせる:体内時計がずれ、平日の朝に起きにくくなります。

覚え方のポイント
「眠くなってから寝床へ」「起きる時刻は毎日同じ」「朝の光」「寝酒はしない」。
問31-10

いびきや睡眠中の呼吸の停止がみられ、日中に強い眠気が続く閉塞性睡眠時無呼吸の治療として、中等症以上で広く用いられるものはどれか。

  • ①光療法
  • ②睡眠制限法
  • ③持続陽圧呼吸療法(CPAP)
  • ④修正型電気けいれん療法
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正解 ③持続陽圧呼吸療法(CPAP)
解説
閉塞性睡眠時無呼吸は、眠っている間にのどの空気の通り道(上気道)がふさがり、呼吸が止まったり浅くなったりする病気です。肥満やあごの形などが関係し、日中の強い眠気、集中力の低下のほか、高血圧などの体の病気の原因にもなります。
中等症以上では、鼻に付けたマスクから一定の圧をかけた空気を送り、のどがふさがらないようにする持続陽圧呼吸療法(CPAP)が広く用いられます。

他の選択肢が誤りの理由
・光療法:朝に強い光を浴びて体内時計を整える治療で、概日リズム睡眠・覚醒障害や季節性のうつ病などに用いられます。
・睡眠制限法:寝床で過ごす時間をあえて短くして眠りを深くする、不眠症の認知行動療法の技法です。
・修正型電気けいれん療法:重いうつ病などに用いられる治療で、睡眠時無呼吸の治療ではありません。

覚え方のポイント
無呼吸=のどがふさがる→空気で押し広げる(CPAP)。
問41-10

日中に耐えがたい強い眠気が繰り返し起こり、笑ったり驚いたりしたときに急に体の力が抜ける発作(情動脱力発作)を伴うことがある睡眠障害はどれか。

  • ①レストレスレッグス症候群
  • ②ナルコレプシー
  • ③概日リズム睡眠・覚醒障害
  • ④睡眠時遊行症
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正解 ②ナルコレプシー
解説
ナルコレプシーは、夜に十分眠っていても、日中に耐えがたい眠気に襲われて眠り込んでしまうことを繰り返す病気です。
笑う・驚く・怒るなどの強い感情をきっかけに体の力が急に抜ける「情動脱力発作(カタプレキシー)」、寝入りばなの幻覚、金縛り(睡眠麻痺)を伴うことがあります。思春期から若い年代に発症することが多く、怠けていると誤解されやすい病気です。

他の選択肢が誤りの理由
・レストレスレッグス症候群:夕方から夜に、脚にむずむずした不快な感覚が生じ、脚を動かしたくてたまらなくなる病気です(むずむず脚症候群)。
・概日リズム睡眠・覚醒障害:体内時計と社会生活の時間がずれ、望む時刻に眠ったり起きたりできなくなる病気です。
・睡眠時遊行症:眠っている間に起き上がって歩き回るなどの行動をとり、本人は覚えていないもので、子どもに多くみられます。

覚え方のポイント
ナルコレプシー=日中の強い眠気+感情で力が抜ける(情動脱力発作)。
問51-10

乳幼児期に、虐待やネグレクト、養育者の頻繁な交代など不十分な養育を受けたことを背景に、見知らぬ大人にもためらいなく近づき、なれなれしくついて行こうとする行動がみられる状態として、DSM-5-TRに示されているものはどれか。

  • ①脱抑制型対人交流症
  • ②反応性アタッチメント症
  • ③自閉スペクトラム症
  • ④分離不安症
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正解 ①脱抑制型対人交流症
解説
脱抑制型対人交流症は、不十分な養育を背景に、見知らぬ大人にもためらいなく近づく、過度になれなれしい言動をとる、養育者のもとへ戻って確かめることなく見知らぬ大人について行こうとする、といった行動がみられる状態です(DSM-5では脱抑制型対人交流障害と訳されていました)。
同じく不十分な養育を背景とする反応性アタッチメント症とともに、DSM-5-TRでは「心的外傷及びストレス因関連症群」に分類されています。

他の選択肢が誤りの理由
・反応性アタッチメント症:つらいときにも養育者に慰めを求めず、慰められても反応が乏しいなど、人との情緒的なかかわりが抑えられている状態で、なれなれしさとは反対の現れ方です。
・自閉スペクトラム症:生まれつきの脳の働き方による発達障害で、不十分な養育が原因ではありません。
・分離不安症:愛着のある人と離れることに年齢に比べて過剰な不安を示す状態で、見知らぬ人について行く行動とは異なります。

覚え方のポイント
同じ背景(不十分な養育)でも、反応性=人に近づかない、脱抑制型=誰にでも近づく。
問61-10

家庭では普通に話せるのに、学校など話すことが期待される特定の場面では一貫して話すことができない状態(場面緘黙)が、DSM-5-TRで分類されている疾患群はどれか。

  • ①神経発達症群
  • ②秩序破壊的・衝動制御・素行症群
  • ③解離症群
  • ④不安症群
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正解 ④不安症群
解説
場面緘黙(選択性緘黙)は、家庭などでは話せるのに、学校など話すことが期待される特定の社会的場面では、一貫して話すことができない状態です。
話す能力がないわけでも、わざと話さないわけでもなく、強い不安が背景にあると考えられており、DSM-5から「不安症群」に分類されています。叱ったり無理に話させようとしたりせず、安心できる環境を整えることが大切です。

他の選択肢が誤りの理由
・神経発達症群:知的発達症、自閉スペクトラム症、注意欠如多動症、限局性学習症、チック症群などが含まれます。
・解離症群:記憶や意識などのまとまりが途切れる解離性同一症や解離性健忘などが含まれます。
・秩序破壊的・衝動制御・素行症群:反抗挑発症や素行症などが含まれます。

ひっかけ注意
場面緘黙は子どもに多くみられますが、神経発達症群ではなく不安症群です。
問71-10

DSM-5-TRのトゥレット症について、正しいものはどれか。

  • ①不安が強い状況のときにみられる一時的な癖であり、DSM-5-TRでは診断名とされていない
  • ②運動チックか音声チックのどちらか一方がみられ、その期間が1年に満たないものをいう
  • ③多彩な運動チックと音声チックがみられるが、18歳以降に初めて発症するものをいう
  • ④多彩な運動チックと、1つ以上の音声チックがみられ、最初のチックから1年以上続いている
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正解 ④多彩な運動チックと、1つ以上の音声チックがみられ、最初のチックから1年以上続いている
解説
トゥレット症は、まばたき・首振りなどの多彩な運動チックと、1つ以上の音声チック(せき払い・声を出すなど)が、同時でなくても病気の経過のある時期にみられ、最初のチックから1年以上続いているものです。18歳以前に発症することが条件で、DSM-5-TRでは神経発達症群の「チック症群」に分類されます。
本人の意思で止めようとしても止めにくいため、叱らずに周りが理解することが大切です。

他の選択肢が誤りの理由
・どちらか一方で1年に満たない:チックが1年未満のものは「暫定的チック症」です。運動チックか音声チックの一方だけが1年以上続くものは「持続性(慢性)運動または音声チック症」です。
・18歳以降に初めて発症:発症は18歳以前であることが条件です。
・診断名とされていない:トゥレット症はDSM-5-TRの診断名です。

覚え方のポイント
トゥレット症=運動チック(多彩)+音声チック(1つ以上)、1年以上、18歳以前の発症。
問81-10

子どもの反抗挑発症(DSM-5-TR)の説明として、正しいものはどれか。

  • ①人や動物への攻撃、所有物の破壊、うそや窃盗、重大な規則違反を繰り返し、他人の基本的な権利を侵害する
  • ②かんしゃく発作が年齢に比べて激しく頻繁に起こり、その間も怒りっぽい気分がほぼ一日中続いている
  • ③怒りっぽく易怒的な気分、口論好きで挑発的な行動、執念深さなどが、少なくとも6か月以上続いている
  • ④不注意や多動・衝動性が12歳以前から複数の場面でみられ、生活や学業に支障をきたしている
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正解 ③怒りっぽく易怒的な気分、口論好きで挑発的な行動、執念深さなどが、少なくとも6か月以上続いている
解説
反抗挑発症は、すぐにかっとなる・怒りっぽいといった「怒りっぽく易怒的な気分」、大人と口論する・わざと人をいらだたせるといった「口論好き・挑発的な行動」、意地悪で執念深い「執念深さ」が、少なくとも6か月以上続く状態です。DSM-5-TRでは「秩序破壊的・衝動制御・素行症群」に分類されます。

他の選択肢が誤りの理由
・人や動物への攻撃、窃盗、重大な規則違反:他人の基本的な権利を侵害する「素行症」の説明です。
・激しいかんしゃく発作と持続的な怒りっぽさ:「重篤気分調節症」の説明で、抑うつ症群に分類されます。
・不注意や多動・衝動性:「注意欠如多動症(ADHD)」の説明です。

覚え方のポイント
反抗挑発症=怒りっぽさ・挑発・執念深さ(6か月以上)。権利の侵害まで進むと素行症。
問91-10

子どもや青年のうつ病(DSM-5-TRのうつ病の診断の基準)について、正しいものはどれか。

  • ①子どもや青年はうつ病にならないため、気分の落ち込みはすべて反抗期の一時的な反応とみなす
  • ②子どもや青年では抑うつ気分のかわりに、怒りっぽい(易怒的な)気分として現れることがある
  • ③子どもや青年のうつ病は、学業成績が下がった場合に限って診断されることとされている
  • ④子どもや青年では、気分の症状が1年以上続かなければ、うつ病と診断することはできない
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正解 ②子どもや青年では抑うつ気分のかわりに、怒りっぽい(易怒的な)気分として現れることがある
解説
DSM-5-TRのうつ病の診断の基準では、子どもや青年の場合、抑うつ気分のかわりに「易怒的な気分(怒りっぽさ)」として現れることがあると注記されています。
また、体重の減少のかわりに、成長に応じて期待される体重の増加がみられないことも手がかりになります。いらいらや反抗的な態度だけが目立つため見過ごされやすく、注意が必要です。

他の選択肢が誤りの理由
・子どもや青年はうつ病にならない:子どもや青年もうつ病になります。
・学業成績が下がった場合に限る:学業の不振は手がかりの一つですが、診断の要件ではありません。
・1年以上続かなければ診断できない:うつ病(抑うつエピソード)は症状が2週間以上続くことが基準です。子ども・青年で1年以上(成人は2年以上)という期間は、持続性抑うつ症の基準です。

覚え方のポイント
子ども・青年のうつ病は「落ち込み」より「いらいら」で現れることがある。
問101-10

睡眠障害と児童・思春期の精神疾患について、正しいものの組合せはどれか。
a.ナルコレプシーでは、強い感情をきっかけに体の力が抜ける発作がみられることがある。
b.場面緘黙は、DSM-5-TRでは神経発達症群に分類されている。
c.トゥレット症は、18歳以降に発症するものに限られる。
d.脱抑制型対人交流症は、不十分な養育を背景に生じる。

  • ①a・d
  • ②a・b
  • ③b・c
  • ④c・d
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正解 ①a・d
解説
正しいのは a と d です。
a:ナルコレプシーでは、笑う・驚くなどの強い感情をきっかけに体の力が急に抜ける情動脱力発作がみられることがあります。
d:脱抑制型対人交流症は、虐待やネグレクトなど不十分な養育を背景に、見知らぬ大人にもためらいなく近づく行動がみられる状態です。

他の記述が誤りの理由
・b:場面緘黙は、DSM-5から不安症群に分類されています。
・c:トゥレット症は、18歳以前に発症することが条件です。

覚え方のポイント
子どもに多い病気でも、場面緘黙は「不安症群」、アタッチメントの問題は「心的外傷及びストレス因関連症群」と、分類が分かれる点に注意しましょう。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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