2026年版・4-1

第1類 酸化性固体の共通性状の一問一答

甲種危険物取扱者「危険物の性質・火災予防・消火」から、第1類 酸化性固体の共通性状に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問14-1

第1類危険物の共通する性状として、正しいものはどれか。

  • ①すべて水と激しく反応して可燃性のガスを発生するものである
  • ②それ自体が可燃性であり、単独であっても激しく燃焼するものである
  • ③すべて常温では液体であり、揮発性が非常に高いものである
  • ④それ自体は不燃性であるが、酸素を含み他の物質の燃焼を促進する
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正解 ④それ自体は不燃性であるが、酸素を含み他の物質の燃焼を促進する
解説
第1類は酸化性固体で、それ自体は燃えませんが、分子内に多量の酸素を含み、加熱・衝撃・摩擦や可燃物との接触により酸素を放出して激しい燃焼や爆発を引き起こします。

ポイント
いずれも常温では固体で、多くは無色または白色の結晶や粉末です。

試験の罠
第1類自体は不燃性であるという点が最重要です。「可燃性」とする選択肢は必ず誤りです。

他の選択肢が不適切な理由
「すべて水と激しく反応して可燃性のガスを発生する」とする記述は、水と反応して自然発火したり水素などを出したりする第3類の禁水性物品の説明です。第1類で水と反応するのは無機過酸化物などに限られ、しかも出てくるのは可燃性ガスではなく酸素です。「それ自体が可燃性であり単独で激しく燃焼する」とする記述は、自ら燃える可燃性固体である第2類の性質であり、不燃性の第1類には当てはまりません。「すべて常温では液体であり揮発性が非常に高い」とする記述は引火性液体である第4類の姿で、第1類はすべて常温で固体です。
問24-1

第1類危険物の貯蔵・取扱いに関する記述として、誤っているものはどれか。

  • ①分解を促すため、日光の直射する場所に置くこと
  • ②可燃物や強酸との接触を確実に避けること
  • ③密栓したうえで換気の良い冷暗所に貯蔵すること
  • ④加熱・衝撃・摩擦を確実に避けること
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正解 ①分解を促すため、日光の直射する場所に置くこと
解説
第1類は日光や熱によって分解が進み酸素を放出するため、直射日光を避けて冷暗所に貯蔵します。運搬時にも遮光性の被覆が必要です。

ポイント
アルカリ金属の過酸化物など水と反応するものは、水分との接触も避けなければなりません。

試験の罠
「分解を促す」という表現が出てきたら、第1類・第5類・第6類では誤りと判断できます。

他の選択肢が不適切な理由
「可燃物や強酸との接触を避ける」ことは正しい取扱いです。第1類は放出した酸素で可燃物を燃やし、強酸と触れると分解が急激に進んで爆発性のガスを生じるおそれがあるためです。「密栓したうえで換気の良い冷暗所に貯蔵する」ことも正しく、潮解性や吸湿性のあるものが湿気を吸うのを防ぎ、熱による分解も抑えられます。「加熱・衝撃・摩擦を避ける」ことも正しい取扱いで、これらはいずれも第1類の分解が始まる引き金になります。
問34-1

第1類危険物の消火方法に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①いずれの第1類危険物についても、注水による消火は厳禁になっている
  • ②アルカリ金属の過酸化物を除き、大量の水による冷却消火が有効である
  • ③二酸化炭素を用いた窒息消火が、もっとも有効な方法である
  • ④分子内に酸素を持たないため、酸素の遮断によって容易に消火できる
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正解 ②アルカリ金属の過酸化物を除き、大量の水による冷却消火が有効である
解説
第1類の多くは、大量の水で冷却して分解による酸素の放出を抑える方法が有効です。ただしアルカリ金属の過酸化物は水と反応して酸素と熱を出すため注水厳禁で、乾燥砂や炭酸水素塩類の粉末消火剤を用います。過酸化バリウムなどアルカリ土類金属の過酸化物も水と反応して酸素を出すので、同じく注水は避けます。

ポイント
自ら酸素を供給するため、二酸化炭素などによる窒息消火は効果がありません。

試験の罠
「アルカリ金属の過酸化物を除き」という限定句の有無で正誤が決まります。なお、容器に「禁水」の表示が義務づけられるのはアルカリ金属の過酸化物です。

他の選択肢が不適切な理由
「いずれの第1類についても注水は厳禁」とする記述は行き過ぎで、注水を避けるのは水と反応して酸素と熱を出す無機過酸化物に限られ、硝酸塩類や過マンガン酸塩類などはむしろ大量注水による冷却が有効です。「二酸化炭素による窒息消火がもっとも有効」とする記述は、第1類が自ら酸素を供給するため外から酸素を絶っても燃焼が止まらないという性質に反します。「分子内に酸素を持たない」とする記述は、多量の酸素を含むという第1類の定義そのものに反しています。
問44-1

第1類危険物に属する品名として、正しいものはどれか。

  • ①有機過酸化物
  • ②硝酸エステル類
  • ③塩素酸塩類
  • ④金属粉
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正解 ③塩素酸塩類
解説
第1類の品名は、塩素酸塩類、過塩素酸塩類、無機過酸化物、亜塩素酸塩類、臭素酸塩類、硝酸塩類、よう素酸塩類、過マンガン酸塩類、重クロム酸塩類などです。

ポイント
有機過酸化物と硝酸エステル類は第5類、金属粉は第2類です。

試験の罠
「過酸化物」でも、無機過酸化物は第1類、有機過酸化物は第5類と類が分かれます。

他の選択肢が不適切な理由
「有機過酸化物」と「硝酸エステル類」は、いずれも分子内に酸素を持ちながら自ら燃える自己反応性物質、すなわち第5類の品名です。同じ過酸化物でも、無機過酸化物は不燃性で第1類、有機過酸化物は自己反応性で第5類と分かれます。「金属粉」はアルミニウム粉や亜鉛粉などを指し、酸化されやすい可燃性固体として第2類に分類されます。いずれも酸化性固体である第1類の品名ではありません。
問54-1

アルカリ金属の過酸化物の性状に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①水に非常に溶けやすく、その水溶液は強い酸性を示すものである
  • ②水と反応して水素を発生するが、発熱はまったくしない
  • ③水とは反応せず、消火には大量の水が最も適している
  • ④水と反応して熱と酸素を発生するため、注水消火は厳禁である
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正解 ④水と反応して熱と酸素を発生するため、注水消火は厳禁である
解説
過酸化ナトリウムや過酸化カリウムなどのアルカリ金属の過酸化物は、水と激しく反応して多量の熱と酸素を発生します。周囲に可燃物があれば発火の危険があります。

ポイント
消火には炭酸水素塩類を用いた粉末消火剤、乾燥砂、膨張ひる石などを使用します。

試験の罠
生成する水酸化ナトリウムにより水溶液は強いアルカリ性を示します。酸性ではありません。

他の選択肢が不適切な理由
「水溶液は強い酸性を示す」とする記述は誤りで、水と反応して生じるのは水酸化ナトリウムなどの強い塩基であり、水溶液は強いアルカリ性になります。「水と反応して水素を発生するが発熱はしない」とする記述は二重に誤りで、発生するのは酸素であり、しかも多量の熱を伴います。水素を出すのはナトリウムなど第3類の金属です。「水とは反応せず消火には大量の水が最も適している」とする記述は、注水が最も危険だという実際の性質と正反対です。
問64-1

第1類危険物の運搬に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①第6類との混載は認められるが、第4類との混載は認められない
  • ②第4類との混載は認められるが、第6類との混載は認められない
  • ③すべての類の危険物と混載することが認められている
  • ④いかなる類の危険物とも混載することは認められない
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正解 ①第6類との混載は認められるが、第4類との混載は認められない
解説
混載できるのは第1類と第6類の組合せのみです。いずれも酸化性であるため、混合しても直ちに反応するおそれが小さいためです。

ポイント
第1類は酸化剤、第4類は可燃物であるため、混載すると火災の危険が高まります。

試験の罠
指定数量の10分の1以下であればこの制限は適用されません。

他の選択肢が不適切な理由
「第4類との混載は認められるが第6類は認められない」とする記述は組合せが逆です。第4類は可燃性液体であり、酸化剤である第1類と積み合わせると火災の危険が高まるため混載できません。「すべての類と混載できる」とする記述は、第2類の還元性物質や第3類の禁水性物品と積み合わせる危険を無視しています。「いかなる類とも混載できない」とする記述も行き過ぎで、同じ酸化性である第6類との組合せは認められています。
問74-1

第1類危険物の容器に表示すべき注意事項として、アルカリ金属の過酸化物に該当するものはどれか。

  • ①火気厳禁、可燃物接触注意
  • ②火気・衝撃注意、可燃物接触注意、禁水
  • ③火気注意、衝撃注意
  • ④可燃物接触注意のみ
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正解 ②火気・衝撃注意、可燃物接触注意、禁水
解説
アルカリ金属の過酸化物およびこれを含有するものには「火気・衝撃注意」「可燃物接触注意」「禁水」の三つを表示します。

ポイント
これ以外の第1類は「火気・衝撃注意」「可燃物接触注意」の二つです。禁水の有無が違いです。

試験の罠
第1類は不燃性なので「火気厳禁」ではありません。「火気厳禁」を表示するのは、第2類のうち引火性固体、第3類のうち自然発火性物品、第4類、第5類です。第2類でも引火性固体以外は「火気注意」であり、第2類全体が火気厳禁ではありません。

他の選択肢が不適切な理由
「火気厳禁」を含む記述は、第1類が不燃性であることと合いません。火気厳禁を表示するのは第4類や第5類など、それ自体が燃える危険物です。「火気注意、衝撃注意」とする記述は、可燃物と触れると激しく燃えるという最大の危険を示す「可燃物接触注意」と、水との反応を示す「禁水」が抜けています。「可燃物接触注意のみ」とする記述も、加熱や衝撃で分解する性質に対する注意が欠けており、表示として不十分です。
問84-1

第1類危険物と混合したときに特に危険となる物質として、誤っているものはどれか。

  • ①木粉・紙・繊維などの可燃物
  • ②ガソリン・灯油などの第4類危険物
  • ③けい砂・ガラス粉などの不燃性の粉体
  • ④硫黄・赤りんなどの第2類危険物
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正解 ③けい砂・ガラス粉などの不燃性の粉体
解説
けい砂やガラス粉は不燃性で酸化されないため、第1類と混合しても発火・爆発の原因にはなりません。

ポイント
危険なのは、可燃物・還元性物質・強酸との接触です。第2類は還元剤であり、第1類との混合は極めて危険です。

試験の罠
乾燥砂が消火剤として使えるのは、まさに不燃性で反応しないためです。

他の選択肢が不適切な理由
木粉・紙・繊維は酸化されやすい典型的な可燃物で、第1類と混ざった状態で摩擦や衝撃を受けると発火・爆発するおそれがあり、危険な組合せです。ガソリンや灯油などの第4類は可燃性の液体で、酸化剤である第1類と接触すれば激しい燃焼につながります。硫黄や赤りんなどの第2類は還元剤であり、酸化剤である第1類と混合すると爆発的に反応するため、最も避けるべき組合せの一つです。
問94-1

第1類危険物の危険等級に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①第1類の危険物はすべて危険等級Ⅱに区分される
  • ②第1種酸化性固体の性状を有するものは危険等級Ⅲである
  • ③第1類の危険物には危険等級による区分がない
  • ④第1種酸化性固体の性状を有するものは危険等級Ⅰである
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正解 ④第1種酸化性固体の性状を有するものは危険等級Ⅰである
解説
第1類は、政令で定める試験の結果に応じて第1種から第3種の酸化性固体に分けられ、第1種が危険等級Ⅰ、第2種が危険等級Ⅱ、第3種が危険等級Ⅲに対応します。

ポイント
指定数量も、第1種が50kg、第2種が300kg、第3種が1,000kgと段階的に定められています。

試験の罠
危険等級Ⅰが最も危険性が高い区分です。数字が大きいほど危険と誤解しないようにします。

他の選択肢が不適切な理由
「すべて危険等級Ⅱに区分される」とする記述は、第1類が試験結果に応じて三つの種別に分けられ、それぞれ異なる等級と指定数量が与えられている実際の仕組みと合いません。「第1種の性状を有するものは危険等級Ⅲ」とする記述は等級が逆で、第1種は最も危険性が高い区分にあたります。「危険等級による区分がない」とする記述も誤りで、運搬容器の基準などは等級ごとに定められています。
問104-1

第1類危険物が関与する火災の特徴として、正しいものはどれか。

  • ①可燃物と混在すると、酸素の供給により燃焼が急激に進行する
  • ②第1類自体が燃えるため、単独であっても激しい火災となる
  • ③酸素を吸収するため、周囲で起きた火災を鎮圧する働きがある
  • ④燃焼速度が非常に遅いため、消火は比較的容易である
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正解 ①可燃物と混在すると、酸素の供給により燃焼が急激に進行する
解説
第1類そのものは燃えませんが、可燃物と混在した状態で加熱や衝撃を受けると分解して酸素を放出し、可燃物の燃焼を爆発的に加速させます。

ポイント
火災現場では、外部から酸素を絶っても内部から酸素が供給され続けるため、消火が困難になります。

試験の罠
不燃性であることと、火災の危険が小さいことは全く別です。

他の選択肢が不適切な理由
「第1類自体が燃えるため単独でも激しい火災となる」とする記述は、第1類が不燃性であるという分類の前提に反します。「酸素を吸収するため周囲の火災を鎮圧する」とする記述は働きが正反対で、実際には分解して酸素を放出し、燃焼を助けます。「燃焼速度が非常に遅いため消火が容易」とする記述も誤りで、内部から酸素が供給され続けるため窒息消火が効かず、かえって消火が難しくなります。

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