2026年版・1-12

建築材料(鋼材と木材)の一問一答

2級建築施工管理技士「建築学」から、建築材料(鋼材と木材)に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問11-12

鋼材の性質に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①鋼材の引張強さは、温度の上昇とともに単調に低下する。
  • ②炭素の含有量が増えると、溶接性は低下する傾向がある。
  • ③降伏比が小さい鋼材ほど、塑性変形の能力は大きくなる。
  • ④引張試験では、降伏点と引張強さを求めることができる。
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正解 ①鋼材の引張強さは、温度の上昇とともに単調に低下する。
解説
鋼材の引張強さは、温度の上昇に対して単調に低下するのではなく、200〜300℃付近でいったん常温より大きくなり、そこを頂点として以後は急激に低下していきます。この温度域では伸びが小さくなって脆くなる青熱脆性という現象も生じます。500℃程度になると引張強さは常温のおよそ半分にまで落ち、さらに温度が上がると構造材料としての性能を失います。したがって「単調に低下する」という記述は誤りであり、途中でいったん強度が上がる領域があることが鋼材の特徴です。

他の選択肢が不適切な理由
「引張試験では、降伏点と引張強さを求めることができる。」は正しく、伸びや絞りとあわせて鋼材の基本的な性能を評価します。「炭素の含有量が増えると、溶接性は低下する傾向がある。」も正しく、強度は上がるものの溶接部が硬く脆くなりやすくなります。「降伏比が小さい鋼材ほど、塑性変形の能力は大きくなる。」も正しく、降伏後に破断までの余裕が大きいことを意味します。

試験の罠
鋼材の引張強さは200〜300℃付近でいったん最大になり(青熱脆性)、その後急激に低下します。単調に低下するのではない点が要点です。500℃でおよそ常温の半分、1000℃でほぼゼロになるため耐火被覆が必要になります。
問21-12

建築に用いる鋼材に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①SN材は、建築構造用圧延鋼材として規定された鋼材である。
  • ②SN材のB種は、溶接を行わない部位に用いる種別である。
  • ③ステンレス鋼は、クロムを含み耐食性に優れた鋼である。
  • ④SS材は、一般構造用圧延鋼材として広く用いられている。
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正解 ②SN材のB種は、溶接を行わない部位に用いる種別である。
解説
建築構造用圧延鋼材であるSN材には、A種・B種・C種の3つの種別があります。このうちA種は、溶接を行わない部位に用いる種別であり、炭素当量などの溶接性に関する規定がありません。B種は溶接を行う一般の構造部位に用いる標準的な種別で、降伏点の上限値や炭素当量、シャルピー吸収エネルギーが規定されています。C種はさらに板厚方向の絞り値が規定され、通しダイアフラムなど板厚方向に引張力を受ける部位に用いられます。したがってB種を「溶接を行わない部位に用いる」とするのは誤りです。

他の選択肢が不適切な理由
「SN材は、建築構造用圧延鋼材として規定された鋼材である。」は正しく、建築で必要となる性能に的を絞って定められた規格です。「ステンレス鋼は、クロムを含み耐食性に優れた鋼である。」も正しく、表面に緻密な酸化被膜を形成して腐食を防ぎます。「SS材は、一般構造用圧延鋼材として広く用いられている。」も正しく、二次部材などに多く用いられます。

試験の罠
SN材の種別はA種・B種・C種で、A種は溶接を行わない部位、B種は溶接を行う一般部位、C種は板厚方向に引張力を受ける部位に用います。AとBを入れ替えた選択肢が定番なので、「Aは溶接なし」と覚えます。
問31-12

木材の性質に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①繊維飽和点は、含水率がおよそ30%の状態をいう。
  • ②気乾状態の含水率は、およそ15%の程度とされている。
  • ③含水率が繊維飽和点を超えると、強度はさらに増大する。
  • ④心材は、辺材に比べて腐朽しにくい性質をもっている。
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正解 ③含水率が繊維飽和点を超えると、強度はさらに増大する。
解説
木材の含水率と強度の関係は、繊維飽和点を境に大きく変わります。繊維飽和点はおよそ30%で、これを超える領域では水は細胞の内腔に自由水として存在しているだけなので、含水率が変わっても強度や寸法はほとんど変化しません。含水率が繊維飽和点を下回ると、細胞壁の中の結合水が失われて木材は収縮し、それに伴って強度は増大していきます。したがって「繊維飽和点を超えると強度はさらに増大する」という記述は誤りで、その領域では強度はほぼ一定です。

他の選択肢が不適切な理由
「繊維飽和点は、含水率がおよそ30%の状態をいう。」は正しく、細胞壁が結合水で飽和し内腔に自由水がない状態です。「気乾状態の含水率は、およそ15%の程度とされている。」も正しく、大気中で長く放置した木材が落ち着く含水率です。「心材は、辺材に比べて腐朽しにくい性質をもっている。」も正しく、樹脂などが沈着して耐久性が高くなっています。

試験の罠
木材の強度は含水率が繊維飽和点(およそ30%)を下回ってから増大し、それ以上ではほぼ一定です。気乾状態はおよそ15%です。「30%が境目、15%が気乾」という2つの数字をセットで覚えます。
問41-12

木材の強度及び変形に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①節のある部分は、強度が低下する要因となっている。
  • ②木材の強度は、繊維方向に加力する場合が最も大きい。
  • ③同じ樹種であれば、密度が大きいほど強度は大きくなる。
  • ④木材の収縮率は、繊維方向において最も大きくなる。
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正解 ④木材の収縮率は、繊維方向において最も大きくなる。
解説
木材の収縮率は方向によって大きく異なり、年輪に沿った接線方向が最も大きく、次いで年輪を横切る半径方向、そして繊維方向が最も小さくなります。おおまかな比率は、接線方向が半径方向のおよそ2倍、繊維方向は半径方向のさらに1/10以下とされています。したがって「繊維方向が最も大きい」という記述は逆です。この収縮率の差があるために、乾燥に伴って木材には反りや割れが生じます。木取りの位置によって変形の出方が変わるのも、この方向による収縮の違いによるものです。

他の選択肢が不適切な理由
「木材の強度は、繊維方向に加力する場合が最も大きい。」は正しく、繊維に直交する方向では著しく弱くなります。「同じ樹種であれば、密度が大きいほど強度は大きくなる。」も正しく、細胞壁の実質量が多いほど強くなります。「節のある部分は、強度が低下する要因となっている。」も正しく、繊維の走行が乱れて応力が集中しやすくなるためです。

試験の罠
木材の収縮率は「繊維方向<半径方向(柾目)<接線方向(板目)」の順に大きくなり、繊維方向が最も小さくなります。接線方向は繊維方向のおよそ10倍以上収縮するため、板目材は反りやすくなります。
問51-12

木質材料に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①集成材は、無垢材に比べて強度のばらつきが大きい材料である。
  • ②合板は、単板を繊維方向が直交するように接着した材料である。
  • ③パーティクルボードは、木材の小片を接着成形した板である。
  • ④集成材は、ひき板を繊維方向をそろえて接着した材料である。
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正解 ①集成材は、無垢材に比べて強度のばらつきが大きい材料である。
解説
集成材は、乾燥させたひき板の節や割れなどの欠点を取り除いたうえで、繊維方向をそろえて積層接着した材料です。強度に影響する欠点があらかじめ除かれ、しかも複数のひき板に分散されるため、無垢材のように1か所の大きな節が部材全体の強度を支配することがありません。その結果、集成材は無垢材に比べて強度のばらつきが小さく、信頼できる強度値を設定できます。したがって「ばらつきが大きい」という記述は逆です。大断面や湾曲した部材を製造できることも集成材の利点です。

他の選択肢が不適切な理由
「集成材は、ひき板を繊維方向をそろえて接着した材料である。」は正しく、これが集成材の定義です。「合板は、単板を繊維方向が直交するように接着した材料である。」も正しく、直交させることで方向による性質の差を小さくしています。「パーティクルボードは、木材の小片を接着成形した板である。」も正しく、家具や下地材などに用いられます。

試験の罠
集成材はひき板を乾燥・選別して繊維方向をそろえて接着したもので、節などの欠点が分散されるため、無垢材よりも強度のばらつきが小さくなります。「ばらつきが大きい」としたものは逆です。合板は繊維方向を直交させる点が異なります。
問61-12

鋼材の加工及び処理に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①焼入れは、高温から急冷して硬さを高める熱処理である。
  • ②焼なましは、鋼材を急冷して硬さを高める熱処理である。
  • ③焼戻しは、焼入れした鋼を再加熱して靭性を回復させる。
  • ④溶融亜鉛めっきは、鋼材を溶融した亜鉛に浸す処理である。
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正解 ②焼なましは、鋼材を急冷して硬さを高める熱処理である。
解説
焼なましは、鋼材を一定の温度に加熱した後、炉の中などでゆっくりと冷却する熱処理です。目的は、加工によって生じた内部のひずみを取り除き、組織を均一にして軟らかくし、加工しやすい状態にすることにあります。すなわち急冷ではなく徐冷であり、硬さを高めるのではなく下げる処理です。急冷によって硬さを高めるのは焼入れであり、両者は目的も冷却の方法もまったく逆です。熱処理は、加熱の温度と冷却の速さの組合せによって得られる性質が変わる点を押さえておく必要があります。

他の選択肢が不適切な理由
「焼入れは、高温から急冷して硬さを高める熱処理である。」は正しく、硬くなる一方で脆くなるという性質もあります。「焼戻しは、焼入れした鋼を再加熱して靭性を回復させる。」も正しく、焼入れによる脆さを和らげるために行います。「溶融亜鉛めっきは、鋼材を溶融した亜鉛に浸す処理である。」も正しく、防錆処理として広く用いられています。

試験の罠
熱処理は目的で整理します。焼入れは急冷して硬くする、焼戻しは焼入れ後に再加熱して靭性を回復させる、焼なましは徐冷して軟らかくし内部ひずみを除く、焼ならしは組織を均一にする処理です。急冷か徐冷かが判別の鍵です。
問71-12

木材の耐久性に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①白蟻の被害は、湿潤な土壌に接する部分で生じやすい。
  • ②腐朽菌の繁殖には、水分・酸素・温度・養分が必要である。
  • ③木材は、常に水中にあるほうが腐朽しやすい環境である。
  • ④防腐処理には、加圧注入による方法などが用いられる。
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正解 ③木材は、常に水中にあるほうが腐朽しやすい環境である。
解説
木材の腐朽菌が活動するには、水分だけでなく酸素も必要です。常に水中に沈んだ状態では酸素の供給が絶たれるため、腐朽菌は繁殖できず、木材は長期にわたって健全に保たれます。地下水位以下に打ち込まれた木杭が長い年月を経ても残っているのはこのためです。したがって「常に水中にあるほうが腐朽しやすい」という記述は誤りです。最も腐りやすいのは、水位の変動などによって湿潤と乾燥が繰り返され、水分と酸素の両方が供給される部分になります。

他の選択肢が不適切な理由
「腐朽菌の繁殖には、水分・酸素・温度・養分が必要である。」は正しく、このうち一つでも欠けると繁殖できません。「白蟻の被害は、湿潤な土壌に接する部分で生じやすい。」も正しく、地面から1m以内の木部に防蟻処理が求められる理由です。「防腐処理には、加圧注入による方法などが用いられる。」も正しく、薬剤を木材内部まで浸透させることで効果が長く持続します。

試験の罠
木材の腐朽には水分・酸素・温度・養分の4つが必要なため、常に水中にある木材は酸素が絶たれて腐朽しにくくなります。最も危険なのは乾湿を繰り返す部位で、地面に近い土台や外部に面する部分がこれに当たります。
問81-12

鋼材の規格及び記号に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①SS400の数値400は、引張強さの下限値を表している。
  • ②SM材は、溶接構造用圧延鋼材を表す記号である。
  • ③STKRは、一般構造用角形鋼管を表す記号である。
  • ④SN490Bの数値490は、降伏点の下限値を表している。
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正解 ④SN490Bの数値490は、降伏点の下限値を表している。
解説
鋼材の規格記号に付される数値は、いずれも引張強さの下限値をN/mm²で表したものです。したがってSN490Bの490は、引張強さの下限値が490N/mm²であることを意味しており、降伏点の値ではありません。SN490Bの降伏点はおよそ325N/mm²以上と別に規定されています。SS400の400も同様に引張強さの下限値です。数値が強度に関する値であることは共通していますが、どの強度を指しているのかを取り違えると、許容応力度の算定を誤ることになります。

他の選択肢が不適切な理由
「SS400の数値400は、引張強さの下限値を表している。」は正しく、400N/mm²以上の引張強さをもつことを示します。「SM材は、溶接構造用圧延鋼材を表す記号である。」も正しく、溶接性に配慮した成分が規定されています。「STKRは、一般構造用角形鋼管を表す記号である。」も正しく、柱材などに広く用いられる角形の鋼管です。

試験の罠
鋼材の記号の数値は引張強さの下限値を表します。SS400も SN490B も、400・490は引張強さであって降伏点ではありません。SSは一般構造用、SMは溶接構造用、SNは建築構造用、STKRは一般構造用角形鋼管です。
問91-12

木材の含水率と施工に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①含水率の高い材を用いると、金物の緩みは生じにくくなる。
  • ②構造材には、十分に乾燥させた材を用いることが望ましい。
  • ③含水率が高い材を用いると、施工後の収縮で隙間が生じる。
  • ④含水率の測定には、電気抵抗式の水分計などが用いられる。
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正解 ①含水率の高い材を用いると、金物の緩みは生じにくくなる。
解説
含水率の高い木材は、施工後に周囲の環境に応じて水分を放出しながら乾燥し、繊維飽和点を下回った時点から収縮を始めます。この収縮によって部材の断面寸法が小さくなると、締め付けていたボルトやナット、接合金物との間に隙間が生じ、締付け力が失われて接合部が緩みます。したがって「金物の緩みは生じにくくなる」という記述は逆です。乾燥材を用いることが基本ですが、やむを得ず含水率の高い材を用いた場合は、一定期間後にボルトを増締めするなどの処置が必要になります。

他の選択肢が不適切な理由
「構造材には、十分に乾燥させた材を用いることが望ましい。」は正しく、収縮による変形や接合部の緩みを防げます。「含水率が高い材を用いると、施工後の収縮で隙間が生じる。」も正しく、仕上げ材の目地の開きなどの原因となります。「含水率の測定には、電気抵抗式の水分計などが用いられる。」も正しく、現場で簡便に測定できる方法として広く用いられています。

試験の罠
含水率の高い材は施工後に乾燥収縮するため、隙間が生じて金物やボルトが緩みます。「緩みにくくなる」としたものは逆です。構造材には十分に乾燥させた材(含水率20%以下が目安)を用いるのが原則です。
問101-12

鋼材と木材の性質の比較に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①熱伝導率は、鋼材のほうが木材よりはるかに大きい。
  • ②比重当たりの強度は、鋼材のほうが木材より大きい。
  • ③ヤング係数は、鋼材のほうが木材より大きい値である。
  • ④火災時の断面の減少は、木材では表面の炭化層が抑える。
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正解 ②比重当たりの強度は、鋼材のほうが木材より大きい。
解説
鋼材の比重はおよそ7.85であるのに対し、木材の比重はおよそ0.4〜0.6程度と非常に軽い材料です。強度そのものは鋼材のほうが大きいものの、比重で除した比強度で比べると、木材は鋼材に匹敵するかそれを上回る値を示します。軽くて強いという性質は木材の大きな長所であり、地震力が建物の重量に比例することを考えれば、構造材料として有利に働く場面も多くあります。したがって「比重当たりの強度は鋼材のほうが大きい」という記述は適当ではありません。

他の選択肢が不適切な理由
「熱伝導率は、鋼材のほうが木材よりはるかに大きい。」は正しく、木材は内部に多くの空隙をもつため断熱性に優れます。「ヤング係数は、鋼材のほうが木材より大きい値である。」も正しく、鋼材は木材の20倍以上の値をもちます。「火災時の断面の減少は、木材では表面の炭化層が抑える。」も正しく、炭化層が断熱層となって内部への燃焼の進行を遅らせます。

試験の罠
比重当たりの強度(比強度)は木材のほうが鋼材より大きく、これが木材の最大の長所です。一方、絶対値としての強度、ヤング係数、熱伝導率はいずれも鋼材が大きくなります。「絶対値は鋼材、比強度は木材」と対で覚えます。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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