2026年版・2-8

実務:保証・連帯保証・連帯債務の一問一答

貸金業務取扱主任者資格試験「貸付け及び貸付けに付随する取引に関する法令及び実務に関すること」から、実務:保証・連帯保証・連帯債務に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験と同じく、4択で出題しています。

問12-8

保証契約の成立(民法第446条)に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

  • ①保証契約は書面(又は電磁的記録)でしなければ、その効力を生じない
  • ②保証契約は口頭でも有効に成立し、書面は単なる証拠にすぎない
  • ③保証契約は主たる債務者と保証人との間で締結しなければ効力を生じない
  • ④保証契約は公正証書でしなければ、いかなる場合も効力を生じない
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正解 ①保証契約は書面(又は電磁的記録)でしなければ、その効力を生じない
解説
民法第446条第2項は、保証契約は書面でしなければその効力を生じないと定め、同条第3項は、電磁的記録によってされたときは書面によってされたものとみなすとしています。保証人が安易に保証を引き受けることを防ぐための要件です。口頭の約束だけでは、保証人は責任を負いません。

他の選択肢が不適切な理由
・口頭でも有効:書面がなければ効力を生じません。
・主たる債務者と保証人の間で締結:保証契約は、債権者と保証人との間で締結する契約です。主たる債務者は当事者ではありません。
・公正証書でなければ効力なし:原則は書面で足ります。公正証書(保証意思宣明公正証書)が必要となるのは、事業のために負担した貸金等債務を個人が保証する場合など一定の場合です(第465条の6)。

覚え方のポイント
保証契約は「債権者と保証人の契約」「書面が必要」の2点が基本です。主たる債務者に頼まれて保証人になることが多いため、当事者を取り違えないよう注意しましょう。
問22-8

連帯保証人に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

  • ①連帯保証人は、催告の抗弁権を有するが、検索の抗弁権は有しない
  • ②連帯保証人は、催告の抗弁権と検索の抗弁権をいずれも有しない
  • ③連帯保証人は、検索の抗弁権を有するが、催告の抗弁権は有しない
  • ④連帯保証人は、催告の抗弁権と検索の抗弁権をいずれも有する
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正解 ②連帯保証人は、催告の抗弁権と検索の抗弁権をいずれも有しない
解説
民法第454条は、保証人は、主たる債務者と連帯して債務を負担したときは、催告の抗弁(第452条)と検索の抗弁(第453条)を有しないと定めています。連帯保証は、保証人の責任が主たる債務者とほぼ同じ重さになるため、貸金業の実務では通常の保証よりも多く使われています。

他の選択肢が不適切な理由
・催告の抗弁権だけある:連帯保証人には催告の抗弁権もありません。
・検索の抗弁権だけある:連帯保証人には検索の抗弁権もありません。
・いずれも有する:それは連帯でない通常の保証人の場合です。

覚え方のポイント
催告の抗弁は「まず主たる債務者に請求して」、検索の抗弁は「まず主たる債務者の財産から執行して」と言える権利です。連帯保証人はどちらも言えないため、債権者は主たる債務者より先に連帯保証人に請求できます。貸金業法第16条の2第3項第5号が、前書面に民法第454条の趣旨を記載させているのはこのためです。
問32-8

委託を受けた保証人に対する情報提供(民法第458条の2)に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

  • ①保証人の請求の有無にかかわらず、債権者は毎月必ず残額を保証人に通知しなければならない
  • ②保証人の請求があっても、債権者は主たる債務者の同意がなければ情報を提供できない
  • ③保証人の請求があれば、債権者は主たる債務の不履行の有無や残額などを遅滞なく提供する
  • ④この情報提供義務は、委託を受けずに保証人となった者に対しても同じく課される
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正解 ③保証人の請求があれば、債権者は主たる債務の不履行の有無や残額などを遅滞なく提供する
解説
民法第458条の2は、保証人が主たる債務者の委託を受けて保証をした場合において、保証人の請求があったときは、債権者は、保証人に対し、遅滞なく、主たる債務の元本及び利息などについての不履行の有無並びにこれらの残額及びそのうち弁済期が到来しているものの額に関する情報を提供しなければならないと定めています。

他の選択肢が不適切な理由
・主たる債務者の同意が必要:委託を受けた保証人の請求があれば、同意がなくても提供する義務があります(守秘義務違反にはなりません)。
・毎月必ず通知:請求があったときの義務です。
・委託を受けない保証人にも課される:この規定は委託を受けた保証人についてのものです。

覚え方のポイント
2020年4月施行の改正で新設された保証人保護の規定です。「請求があれば残額などを教える(第458条の2)」「期限の利益の喪失は2か月以内に知らせる(第458条の3)」とセットで覚えましょう。
問42-8

主たる債務者が期限の利益を喪失した場合の保証人への通知(民法第458条の3)に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

  • ①債権者が通知を怠っても、保証人に請求できる遅延損害金の範囲は変わらない
  • ②個人の保証人に、喪失を知った時から6か月以内にその旨を通知しなければならない
  • ③法人の保証人にも、喪失を知った時から2か月以内に通知しなければならない
  • ④個人の保証人に、喪失を知った時から2か月以内にその旨を通知しなければならない
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正解 ④個人の保証人に、喪失を知った時から2か月以内にその旨を通知しなければならない
解説
民法第458条の3第1項は、主たる債務者が期限の利益を有する場合においてその利益を喪失したときは、債権者は、保証人に対し、その利益の喪失を知った時から2か月以内にその旨を通知しなければならないと定めています。同条第3項は、保証人が法人である場合には適用しないとしています。

他の選択肢が不適切な理由
・6か月以内:期限は2か月以内です。
・法人の保証人にも通知:法人の保証人には適用されません。
・範囲は変わらない:同条第2項は、期間内に通知しなかったときは、期限の利益を喪失した時から通知を現にするまでに生じた遅延損害金(期限の利益を喪失しなかったとしても生ずべきものを除く)について、保証人に履行を請求することができないとしています。

覚え方のポイント
期限の利益を失うと残額を一括で請求され、遅延損害金も一気に増えます。知らないうちに保証人の負担が膨らむのを防ぐための規定です。この通知義務は、委託の有無を問わず個人の保証人全般に及ぶ点が第458条の2と異なります。
問52-8

個人根保証契約(民法第465条の2)に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

  • ①個人根保証契約は、極度額を定めていなければ、その効力を生じない
  • ②個人根保証契約は、極度額を定めなくても、書面であれば効力を生ずる
  • ③個人根保証契約の極度額の定めは、口頭の合意だけで足りる
  • ④個人根保証契約の保証人は、極度額を超えても無制限に責任を負う
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正解 ①個人根保証契約は、極度額を定めていなければ、その効力を生じない
解説
民法第465条の2は、一定の範囲に属する不特定の債務を主たる債務とする保証契約(根保証契約)であって保証人が法人でないもの(個人根保証契約)の保証人は、極度額を限度として履行の責任を負い(第1項)、個人根保証契約は極度額を定めなければその効力を生じない(第2項)と定めています。極度額の定めにも書面(又は電磁的記録)が必要です(第3項)。

他の選択肢が不適切な理由
・極度額がなくても書面なら有効:極度額の定めは効力要件です。
・口頭の合意で足りる:極度額の定めも書面で行う必要があります。
・極度額を超えても無制限:保証人は極度額を限度として責任を負います。

覚え方のポイント
2020年4月施行の改正で、極度額の定めの義務は、貸金等債務に限らず個人の根保証全般(賃貸借の保証など)に広げられました。貸金業法でも、保証業者と不適切な極度額の根保証契約を締結することが禁止されています(貸金業法第12条の8第9項)。
問62-8

個人貸金等根保証契約の元本確定期日(民法第465条の3)に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

  • ①元本確定期日の定めがないときは、契約締結の日から5年を経過する日が元本確定期日となる
  • ②元本確定期日の定めがないときは、契約締結の日から3年を経過する日が元本確定期日となる
  • ③元本確定期日は、契約締結の日から10年以内であれば自由に定めることができる
  • ④元本確定期日の定めがないときは、元本は保証人が死亡するまで確定することがない
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正解 ②元本確定期日の定めがないときは、契約締結の日から3年を経過する日が元本確定期日となる
解説
民法第465条の3第2項は、個人貸金等根保証契約において元本確定期日の定めがない場合(契約締結の日から5年を経過する日より後の日と定めたために効力を生じない場合を含む)には、元本確定期日は契約締結の日から3年を経過する日とすると定めています。同条第1項は、元本確定期日を契約締結の日から5年を経過する日より後の日と定めたときは、その定めは効力を生じないとしています。

他の選択肢が不適切な理由
・5年を経過する日:定めがないときは3年を経過する日です。5年は、定めることができる上限です。
・10年以内なら自由:5年を超える定めは効力を生じません。
・保証人の死亡まで確定しない:定めがなくても3年で確定します。なお、主たる債務者又は保証人の死亡も元本の確定事由です(第465条の4第1項第3号)。

覚え方のポイント
「定めるなら5年以内、定めなければ3年」です。根保証の期間を区切ることで、保証人がいつまでも増え続ける債務を負わされることを防いでいます。
問72-8

事業のために負担した貸金等債務を主たる債務とする個人の保証契約(民法第465条の6)に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

  • ①保証人になろうとする者が主たる債務者の取締役であっても、公正証書が必要となる
  • ②締結の日前1年以内に作成された公正証書で、保証債務を履行する意思を表示する
  • ③締結の日前1か月以内に作成された公正証書で、保証債務を履行する意思を表示する
  • ④公正証書の作成は任意で、作成しなくても保証契約の効力には影響しない
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正解 ③締結の日前1か月以内に作成された公正証書で、保証債務を履行する意思を表示する
解説
民法第465条の6第1項は、事業のために負担した貸金等債務を主たる債務とする保証契約などは、その契約の締結に先立ち、その締結の日前1か月以内に作成された公正証書で保証人になろうとする者が保証債務を履行する意思を表示していなければ、その効力を生じないと定めています(保証意思宣明公正証書)。保証人になろうとする者が法人である場合には適用されません(同条第3項)。

他の選択肢が不適切な理由
・1年以内:公正証書は締結の日前1か月以内に作成されたものが必要です。
・取締役でも必要:第465条の9は、主たる債務者が法人である場合のその取締役など、一定の経営者等が保証人になる場合には、この規定を適用しないとしています。
・任意で効力に影響しない:公正証書がなければ保証契約は効力を生じません。

覚え方のポイント
事業資金の保証は金額が大きく、個人が安易に保証して生活を破綻させる事例が多かったため、2020年4月施行の改正で導入された仕組みです。「締結前1か月以内の公正証書・経営者等は除く」と覚えましょう。
問82-8

連帯債務(民法第436条〜第445条)に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

  • ①連帯債務者の一人が弁済しても、自己の負担部分を超えなければ求償できない
  • ②連帯債務者の一人に対する履行の請求は、他の連帯債務者に対しても常に効力を生ずる
  • ③連帯債務者の一人と債権者との間に更改があっても、債権は消滅することはない
  • ④連帯債務者の一人に対する履行の請求は、原則として他の連帯債務者に効力を生じない
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正解 ④連帯債務者の一人に対する履行の請求は、原則として他の連帯債務者に効力を生じない
解説
民法第441条は、更改(第438条)、相殺(第439条第1項)、混同(第440条)の場合を除き、連帯債務者の一人について生じた事由は、他の連帯債務者に対してその効力を生じないと定めています(相対的効力の原則)。2020年4月施行の改正により、履行の請求は絶対的効力事由から外されました。ただし、債権者と他の連帯債務者の一人が別段の意思を表示したときは、その意思に従います。

他の選択肢が不適切な理由
・常に効力を生ずる:履行の請求は、原則として他の連帯債務者に効力を生じません。
・更改があっても消滅しない:第438条により、債権は全ての連帯債務者の利益のために消滅します。
・負担部分を超えなければ求償できない:第442条第1項は、免責を得た額が自己の負担部分を超えるかどうかにかかわらず、各自の負担部分に応じた額を求償できると定めています。

覚え方のポイント
絶対的効力は「更改・相殺・混同(+弁済など債権を満足させる事由)」だけです。保証では、主たる債務者への請求が保証人にも及ぶ(第457条第1項)点と対比して覚えましょう。
問92-8

保証人の求償権に関する次のa〜dの記述のうち、適切でないものの個数はどれか。
a 主たる債務者の委託を受けて保証をした者が主たる債務者に代わって弁済したときは、主たる債務者に対し、そのために支出した財産の額の求償権を有する
b 主たる債務者の意思に反して保証をした者は、主たる債務者が現に利益を受けている限度においてのみ求償権を有する
c 保証人の求償権は、主たる債務者の同意を得た場合に限って発生する
d 主たる債務者の委託を受けないで保証をした者(主たる債務者の意思に反しない者)が弁済したときは、主たる債務者がその当時利益を受けた限度で求償できる

  • ①1個
  • ②2個
  • ③3個
  • ④4個
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正解 ①1個
解説
適切でないものはcの1個です。求償権は、他人の債務を弁済した保証人が、本来負担すべき主たる債務者に対して「立て替えた分を返してほしい」と求める権利です。求償できる範囲は、保証人になった経緯(主たる債務者から頼まれたか、主たる債務者の意思に反していないか)によって変わります。

各記述の正誤
・a(適切):民法第459条第1項のとおりです(支出した財産の額が消滅した債務の額を超える場合は、消滅した額が限度です)。頼まれて保証した者は、支出した額を求償できるのが原則です。
・b(適切):第462条第2項のとおりです。主たる債務者の意思に反してまで保証した者は、最も狭い範囲でしか求償できません。
・c(不適切):求償権は、保証人が弁済などをしたことによって法律上当然に生じます。主たる債務者の同意は要件ではありません。
・d(適切):第462条第1項が準用する第459条の2第1項のとおりです。

覚え方のポイント
求償できる範囲は「委託あり=支出額」「委託なし(意思に反しない)=その当時利益を受けた限度」「意思に反する=現に利益を受けている限度」と段階的に狭くなります。保証会社(委託を受けた保証人)が代位弁済した後に債務者へ請求するのは、この求償権に基づくものです。
問102-8

保証に関する次のa〜dの記述のうち、適切なものの個数はどれか。
a 保証債務は、主たる債務に関する利息、違約金、損害賠償その他その債務に従たるすべてのものを包含する
b 保証人の負担が主たる債務より重いときは、主たる債務の限度に減縮される
c 保証人は、主たる債務者が主張することができる抗弁をもって債権者に対抗することができる
d 保証契約の締結後に主たる債務の目的又は態様が加重されたときは、保証人の負担も当然に加重される

  • ①1個
  • ②2個
  • ③3個
  • ④4個
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正解 ③3個
解説
適切なものはa、b、cの3個です。保証債務は、主たる債務の存在を前提とする従たる債務です。主たる債務が弁済などで消滅すれば、保証債務も消滅します。

各記述の正誤
・a(適切):民法第447条第1項のとおりです。
・b(適切):第448条第1項のとおりです(保証の付従性)。保証債務は主たる債務に付き従うため、主たる債務より重くなることはありません。
・c(適切):第457条第2項のとおりです。
・d(不適切):第448条第2項は、主たる債務の目的又は態様が保証契約の締結後に加重されたときであっても、保証人の負担は加重されないと定めています。保証人の知らないところで責任が重くなることを防ぐためです。

覚え方のポイント
保証債務は主たる債務に「付き従う」(付従性)一方で、主たる債務が後から重くなっても保証人の負担は増えません。「減れば減る、増えても増えない」と覚えましょう。

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