2026年版・2-6

実務:債権者代位権と詐害行為取消権の一問一答

貸金業務取扱主任者資格試験「貸付け及び貸付けに付随する取引に関する法令及び実務に関すること」から、実務:債権者代位権と詐害行為取消権に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験と同じく、4択で出題しています。

問12-6

債権者代位権(民法第423条第1項)に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

  • ①債権者は、自己の債権を保全する必要がなくても、債務者の権利を代位行使できる
  • ②債務者の一身に専属する権利や差押えを禁じられた権利は、代位行使できない
  • ③債権者代位権は、裁判所に訴えを提起する方法によらなければ行使できない
  • ④債権者代位権を行使するには、あらかじめ債務者の承諾を得ることが必要である
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正解 ②債務者の一身に専属する権利や差押えを禁じられた権利は、代位行使できない
解説
民法第423条第1項は、債権者は自己の債権を保全するため必要があるときは、債務者に属する権利(被代位権利)を行使できるとし、ただし書で「債務者の一身に専属する権利及び差押えを禁じられた権利」は除くと定めています。債務者本人の意思に委ねるべき権利や、生活のために差押えが禁じられている権利まで、債権者が代わりに行使することは認められません。

他の選択肢が不適切な理由
・保全の必要がなくても行使できる:「自己の債権を保全するため必要があるとき」が要件です。債務者に十分な財産があれば、原則として代位行使はできません。
・訴えによらなければ行使できない:債権者代位権は、詐害行為取消権(第424条)と異なり、裁判外でも行使できます。
・債務者の承諾が必要:債務者が権利を行使しないときに代わりに行使する制度なので、債務者の承諾は要件ではありません。

覚え方のポイント
債権者代位権は「保全の必要」「一身専属権・差押禁止の権利は除く」「裁判外でも行使できる」。裁判所を通す必要がある詐害行為取消権との違いが頻出です。
問22-6

債権者代位権の行使の時期と被保全債権(民法第423条第2項・第3項)に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

  • ①被保全債権が強制執行により実現できない債権でも、代位行使はできる
  • ②被保全債権の期限の到来前は、保存行為であっても代位行使は一切できない
  • ③被保全債権の期限の到来前でも、裁判所の許可を得れば代位行使ができる
  • ④被保全債権の期限の到来前であっても、保存行為であれば代位行使できる
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正解 ④被保全債権の期限の到来前であっても、保存行為であれば代位行使できる
解説
民法第423条第2項は、債権者はその債権の期限が到来しない間は被代位権利を行使できないとし、ただし書で「保存行為は、この限りでない」と定めています。保存行為とは、債務者の権利の時効の完成を止めることや、未登記の権利を登記することなど、財産の現状を守る行為です。

他の選択肢が不適切な理由
・保存行為でも一切できない:保存行為は、期限の到来前でも例外的に行使できます。
・裁判所の許可を得れば行使できる:令和2年施行の改正前にあった「裁判上の代位」の制度は廃止されました。現在、期限前に行使できるのは保存行為だけです。
・強制執行できない債権でも行使できる:第423条第3項により、被保全債権が強制執行により実現することのできないものであるときは、代位行使はできません。

覚え方のポイント
期限前の代位行使は「保存行為だけOK」。改正で「裁判上の代位」はなくなった、という点もひっかけに使われます。
問32-6

債権者代位権の行使の範囲と方法(民法第423条の2・第423条の3)に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

  • ①金銭の支払を目的とする被代位権利では、相手方に自己への支払を求められる
  • ②被代位権利が可分であっても、債権者は自己の債権額を超えて全額を行使できる
  • ③債権者は、相手方に対し、必ず債務者本人に支払うよう求めなければならない
  • ④相手方が債権者に支払をしても、それによって被代位権利が消滅することはない
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正解 ①金銭の支払を目的とする被代位権利では、相手方に自己への支払を求められる
解説
民法第423条の3は、被代位権利が金銭の支払又は動産の引渡しを目的とするものであるときは、債権者は相手方に対し、その支払又は引渡しを自己に対してすることを求めることができると定めています。債務者が受け取りを拒むと代位行使の意味がなくなるため、債権者が直接受け取れるようにしたものです。

他の選択肢が不適切な理由
・自己の債権額を超えて全額を行使できる:第423条の2により、被代位権利の目的が可分であるときは、自己の債権の額の限度でしか行使できません。
・必ず債務者に支払わせる:金銭の支払や動産の引渡しを目的とする場合は、自己への支払・引渡しを求めることができます。
・支払を受けても被代位権利は消滅しない:第423条の3後段により、相手方が債権者に支払ったときは、被代位権利はこれによって消滅します。

覚え方のポイント
債権者代位は「自分の債権額まで」「お金や動産は自分に払わせてよい」「払えば相手方の債務は消える」の3点をセットで覚えましょう。
問42-6

債権者代位権の行使後の法律関係(民法第423条の4〜第423条の6)に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

  • ①債権者が代位行使した後は、債務者は被代位権利を自ら取り立てることができない
  • ②相手方は、債務者に対して主張できる抗弁をもって、債権者に対抗することはできない
  • ③代位行使の後も、債務者は自ら被代位権利の取立てその他の処分をすることができる
  • ④代位行使の訴えを提起した債権者も、債務者に訴訟告知をする必要まではない
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正解 ③代位行使の後も、債務者は自ら被代位権利の取立てその他の処分をすることができる
解説
民法第423条の5は、債権者が被代位権利を行使した場合でも、債務者は被代位権利について自ら取立てその他の処分をすることを妨げられず、相手方も債務者に対して履行することを妨げられないと定めています。代位行使によって債務者の権利が奪われるわけではありません。

他の選択肢が不適切な理由
・債務者は自ら取り立てられない:改正前の判例はこのように解していましたが、令和2年施行の改正で第423条の5が設けられ、債務者は処分を妨げられないことになりました。
・相手方は抗弁を対抗できない:第423条の4により、相手方は、債務者に対して主張できる抗弁(弁済済み、相殺など)をもって債権者に対抗できます。
・訴訟告知は不要:第423条の6により、代位行使の訴えを提起した債権者は、遅滞なく債務者に訴訟告知をしなければなりません。

覚え方のポイント
代位行使しても「債務者の権利はなくならない」「相手方は債務者への反論を債権者にも言える」「訴えるなら債務者に訴訟告知」と覚えましょう。
問52-6

Aは、Bから土地を購入したが、BはCから同じ土地を購入したまま、登記名義をC名義から自己名義に移していない。この場合に関する次の記述のうち、適切なものはどれか(民法第423条の7)。

  • ①Aは、Cに対して、C名義から直接A名義への移転登記を請求できる
  • ②Aは、Bに十分な財産がある限り、BのCに対する権利を代位行使できない
  • ③Aは、Bに対して金銭債権を有していなければ、代位行使することができない
  • ④Aは、BがCに対して有する登記手続請求権を代位行使することができる
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正解 ④Aは、BがCに対して有する登記手続請求権を代位行使することができる
解説
民法第423条の7は、登記をしなければ権利の得喪を第三者に対抗できない財産を譲り受けた者は、その譲渡人が第三者に対して有する登記手続請求権を譲渡人が行使しないときは、その権利を行使できると定めています。AはBの登記請求権を代わりに行使して、まずC→Bの登記をさせ、そのうえでB→Aの登記を受けることができます。

他の選択肢が不適切な理由
・Bに財産があれば代位行使できない:この登記請求権の代位は、金銭債権の保全のためではなく登記を実現するためのものなので、債務者(B)に十分な財産があるかどうかは問題になりません。
・金銭債権がなければ代位できない:保全されるのはAのBに対する登記請求権で、金銭債権である必要はありません。
・Cに直接A名義の登記を請求できる:代位行使できるのは「BがCに対して有する」登記手続請求権です。中間のBを飛ばしてCからAへの直接の移転登記を請求できるとは定められていません。

覚え方のポイント
登記請求権の代位は「お金の回収」ではなく「登記の順番をつなぐ」ための制度。債務者の資力は問われない、が決め手です。
問62-6

詐害行為取消権(民法第424条第1項・第2項)に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

  • ①債務者に対して内容証明郵便で取消しの意思表示をすれば、その行為を取り消せる
  • ②債権者を害することを知ってした債務者の行為の取消しは、裁判所に請求する
  • ③財産権を目的としない行為であっても、債権者を害するものは取消しを請求できる
  • ④受益者が行為の時に債権者を害することを知らなくても、取消しを請求できる
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正解 ②債権者を害することを知ってした債務者の行為の取消しは、裁判所に請求する
解説
民法第424条第1項は、債権者は、債務者が債権者を害することを知ってした行為の取消しを「裁判所に請求することができる」と定めています。他人どうしの取引を覆す強い効果があるため、必ず訴えによって行使しなければなりません。

他の選択肢が不適切な理由
・内容証明郵便の意思表示で取り消せる:詐害行為取消権は裁判外では行使できず、訴えによる必要があります。
・受益者が善意でも取り消せる:第424条第1項ただし書により、受益者が行為の時に債権者を害することを知らなかったときは、取消しを請求できません。
・財産権を目的としない行為も対象:第424条第2項により、婚姻や養子縁組など財産権を目的としない行為には適用されません。

覚え方のポイント
詐害行為取消権は「必ず裁判で」「債務者も受益者も悪意が必要」「財産に関する行為だけ」。裁判外でも使える債権者代位権との違いを押さえましょう。
問72-6

詐害行為取消請求をすることができる債権者の債権(被保全債権)に関する次の記述のうち、適切なものはどれか(民法第424条第3項・第4項)。

  • ①被保全債権が強制執行により実現できない債権でも、取消しを請求できる
  • ②被保全債権は、詐害行為の後に初めて原因が生じた債権であってもかまわない
  • ③被保全債権は、詐害行為の前の原因に基づいて生じたものである必要がある
  • ④被保全債権は、債務者に対する不動産の引渡請求権に限られている
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正解 ③被保全債権は、詐害行為の前の原因に基づいて生じたものである必要がある
解説
民法第424条第3項は、債権者は、その債権が詐害行為の「前の原因に基づいて生じたもの」である場合に限り、詐害行為取消請求ができると定めています。行為の後に生じた債権の債権者は、その行為によって害されたとはいえないためです。「前の原因」なので、債権そのものが行為の後に発生していても、原因(たとえば契約)が行為の前にあれば対象になります。

他の選択肢が不適切な理由
・行為の後に原因が生じた債権でもよい:行為の後に原因が生じた債権は、第424条第3項の要件を満たしません。
・強制執行できない債権でも請求できる:第424条第4項により、被保全債権が強制執行により実現できないものであるときは、詐害行為取消請求はできません。
・不動産の引渡請求権に限られる:詐害行為取消権は、主に金銭債権を保全するために使われる制度で、不動産の引渡請求権に限るという定めはありません。

覚え方のポイント
詐害行為取消の被保全債権は「行為より前に原因がある」「強制執行できる」債権。時間の前後関係がひっかけの中心です。
問82-6

詐害行為取消請求に係る訴えを提起できる期間(民法第426条)として、適切なものはどれか。

  • ①債務者が債権者を害することを知って行為をしたことを債権者が知った時から2年、行為の時から10年
  • ②債務者が債権者を害することを知って行為をしたことを債権者が知った時から1年、行為の時から10年
  • ③債務者が債権者を害することを知って行為をしたことを債権者が知った時から2年、行為の時から20年
  • ④債務者が債権者を害することを知って行為をしたことを債権者が知った時から3年、行為の時から10年
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正解 ①債務者が債権者を害することを知って行為をしたことを債権者が知った時から2年、行為の時から10年
解説
民法第426条は、詐害行為取消請求に係る訴えは、債務者が債権者を害することを知って行為をしたことを債権者が知った時から2年を経過したとき、又は行為の時から10年を経過したときは、提起することができないと定めています。取引の安全のため、長く不安定な状態が続かないようにしたものです。

他の選択肢が不適切な理由
・1年・10年:「知った時から」の期間は2年です。
・2年・20年:「行為の時から」の期間は10年です(令和2年施行の改正前は20年でした)。
・3年・10年:3年は、不法行為の損害賠償請求権の短期の消滅時効(第724条第1号)の期間で、ここでは当てはまりません。

覚え方のポイント
詐害行為取消は「知って2年・行為から10年」。改正前の20年との取り違えに注意しましょう。
問92-6

詐害行為取消権に関する次のa〜dの記述のうち、適切なものの組合せはどれか。
a 詐害行為取消請求を認容する確定判決は、債務者及びその全ての債権者に対しても効力を有する
b 受益者に対する詐害行為取消請求に係る訴えでは、債務者を被告としなければならない
c 債権者は、受益者に対して財産の返還を請求する場合、それが金銭の支払を求めるものであるときは、自己に対して支払うよう求めることができる
d 債権者代位権の行使に係る訴えを提起しても、債権者は債務者に訴訟告知をする必要はない

  • ①a、b
  • ②a、c
  • ③b、d
  • ④c、d
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正解 ②a、c
解説
詐害行為取消の訴えの当事者や判決の効力(民法第424条の7〜第425条)と、債権者代位の訴訟告知(第423条の6)を確認する問題です。適切なものはaとcです。

各記述の正誤
・a(適切):民法第425条のとおりです。取り消された財産は、取消しを求めた債権者だけでなく、全ての債権者のための財産として扱われます。
・b(不適切):民法第424条の7第1項第1号により、受益者に対する訴えの被告は受益者です。債務者は被告にはならず、同条第2項により、債権者は債務者に訴訟告知をします。
・c(適切):民法第424条の9第1項のとおりです。
・d(不適切):民法第423条の6により、債権者代位の訴えを提起したときも、遅滞なく債務者に訴訟告知をしなければなりません。

覚え方のポイント
詐害行為取消の訴えは「被告は受益者(又は転得者)」「債務者には訴訟告知」「判決は全ての債権者に効力」。訴訟告知は、債権者代位でも詐害行為取消でも必要です。
問102-6

詐害行為取消権の特則に関する次のa〜dの記述のうち、適切なものの個数はどれか。
a 債務者が相当の対価を得て財産を処分した場合は、隠匿等の処分をするおそれを現に生じさせるなど、民法の定める要件をすべて満たす場合に限り、取消しを請求できる
b 債務者がした既存の債務の弁済は、債務者が支払不能の時に行われ、かつ債務者と受益者が通謀して他の債権者を害する意図で行われた場合には、取消しを請求できる
c 受益者から財産を転得した者に対しては、その転得者が転得の当時、債務者の行為が債権者を害することを知らなかったときでも、取消しを請求できる
d 債務者がした行為の目的が可分であっても、債権者は、自己の債権の額にかかわらず、その行為の全部の取消しを請求できる

  • ①1個
  • ②2個
  • ③3個
  • ④4個
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正解 ②2個
解説
令和2年施行の改正で設けられた詐害行為取消権の特則(民法第424条の2〜第424条の8)を確認する問題です。適切なものはaとbの2個です。

各記述の正誤
・a(適切):民法第424条の2のとおりです。相当の対価を得た処分は、財産が減っていないため、隠匿等の処分のおそれ・債務者の隠匿の意思・受益者の認識という要件を全部満たすときに限り取り消せます。
・b(適切):民法第424条の3第1項のとおりです。借金の返済そのものは本来の義務の履行なので、支払不能時の通謀による場合に限って取り消せます。
・c(不適切):民法第424条の5により、転得者に対して取消しを請求できるのは、転得者が転得の当時、債務者の行為が債権者を害することを知っていたときに限られます。
・d(不適切):民法第424条の8第1項により、行為の目的が可分であるときは、自己の債権の額の限度でしか取消しを請求できません。

覚え方のポイント
「対価のある処分」「借金の返済」は、原則として取り消せず、悪質な場合だけ取り消せる。転得者は悪意の場合だけ、取消しの範囲は自分の債権額まで、と覚えましょう。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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