2026年版・2-3

実務:時効の一問一答

貸金業務取扱主任者資格試験「貸付け及び貸付けに付随する取引に関する法令及び実務に関すること」から、実務:時効に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

この分野の演習

全10問/解説つき・基本無料

アプリ形式で解く(全550問) 貸付け及び貸付けに付随する取引に関する法令及び実務に関することの要点解説を読む
問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験と同じく、4択で出題しています。

問12-3

債権の消滅時効(民法第166条第1項)に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

  • ①権利を行使できることを知った時から3年間、又は行使できる時から10年間行使しないとき消滅する
  • ②権利を行使できることを知った時から5年間、又は行使できる時から10年間行使しないとき消滅する
  • ③権利を行使できることを知った時から5年間、又は行使できる時から20年間行使しないとき消滅する
  • ④権利を行使できることを知った時から10年間、又は行使できる時から20年間行使しないとき消滅する
答えと解説を見る
正解 ②権利を行使できることを知った時から5年間、又は行使できる時から10年間行使しないとき消滅する
解説
民法第166条第1項は、債権は、(1)債権者が権利を行使することができることを知った時から5年間行使しないとき、(2)権利を行使することができる時から10年間行使しないとき、は時効によって消滅すると定めています。貸金債権では、通常、返済期日に権利を行使できることを債権者が知っているため、返済期日から5年で時効が完成するのが基本です。

他の選択肢が不適切な理由
・3年・10年:主観的起算点からの期間は5年です。
・5年・20年:客観的起算点からの期間は10年です(人の生命・身体の侵害による損害賠償請求権は20年に延長されます(第167条))。
・10年・20年:それぞれの期間が誤っています。

覚え方のポイント
2017年の民法改正(2020年4月施行)で、以前の商事消滅時効(5年)や短期消滅時効が整理され、「知った時から5年・行使できる時から10年」に統一されました。確定判決で確定した権利は、10年より短い時効期間であっても10年となります(第169条)。
問22-3

時効の援用(民法第145条)に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

  • ①消滅時効を援用できるのは主たる債務者だけで、保証人は援用することができない
  • ②当事者が援用しなくても、裁判所は時効を理由に裁判をしなければならない
  • ③消滅時効は、保証人や物上保証人など正当な利益を有する者も援用できる
  • ④時効の利益は、契約の締結時にあらかじめ放棄しておくことができる
答えと解説を見る
正解 ③消滅時効は、保証人や物上保証人など正当な利益を有する者も援用できる
解説
民法第145条は、時効は、当事者(消滅時効にあっては、保証人、物上保証人、第三取得者その他権利の消滅について正当な利益を有する者を含む。)が援用しなければ、裁判所がこれによって裁判をすることができないと定めています。

他の選択肢が不適切な理由
・援用しなくても裁判しなければならない:時効は援用があって初めて裁判の基礎になります。時効の利益を受けるかどうかを当事者の意思に委ねるためです。
・保証人は援用できない:保証人も、主たる債務の消滅時効を援用することができます。
・あらかじめ放棄できる:第146条は、時効の利益はあらかじめ放棄することができないと定めています。債権者が有利な立場を利用して放棄を強いることを防ぐためです。

覚え方のポイント
時効完成後に時効の利益を放棄することは可能です。また判例は、時効完成後に債務者が債務を承認した場合、時効完成を知らなかったときでも、信義則上、その後に時効を援用することは許されないとしています。
問32-3

時効の完成猶予と更新に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

  • ①債務者が債務の一部を弁済して承認しても、時効が更新されることはない
  • ②催告があったときは、その時から新たに時効期間の進行が始まる(更新される)
  • ③催告による完成猶予の間に再度の催告をすれば、さらに6か月完成が猶予される
  • ④催告があったときは、その時から6か月を経過するまでの間は時効は完成しない
答えと解説を見る
正解 ④催告があったときは、その時から6か月を経過するまでの間は時効は完成しない
解説
民法第150条第1項は、催告があったときは、その時から6か月を経過するまでの間は、時効は完成しないと定めています(完成猶予)。催告は、裁判外で請求の意思を伝えること(請求書の送付など)で、その間に訴えの提起などの手続をとる猶予を与えるものです。

他の選択肢が不適切な理由
・催告で更新:催告は完成猶予の効果だけで、時効を更新(リセット)する効果はありません。
・再度の催告でさらに猶予:同条第2項は、催告によって時効の完成が猶予されている間にされた再度の催告は、完成猶予の効力を有しないと定めています。
・承認で更新されない:第152条第1項は、権利の承認があったときは、その時から新たに時効の進行が始まる(更新)と定めています。一部の弁済や支払猶予の申入れも承認に当たります。

覚え方のポイント
「催告=6か月の猶予(1回限り)」「承認=更新」「裁判上の請求=手続中は猶予、判決で確定すれば更新」と区別しましょう。
問42-3

裁判上の請求による時効の完成猶予及び更新(民法第147条)に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

  • ①訴えの提起による時効の完成猶予は、判決が確定しても更新されることはない
  • ②訴えを提起すれば、訴えを取り下げた場合でも、時効は提起の時から新たに進行を始める
  • ③支払督促の申立ては、裁判上の請求に当たらないため、時効の完成猶予の効力を有しない
  • ④確定判決で権利が確定したときは、時効は請求が終了した時から新たに進行を始める
答えと解説を見る
正解 ④確定判決で権利が確定したときは、時効は請求が終了した時から新たに進行を始める
解説
民法第147条第1項は、裁判上の請求、支払督促、裁判上の和解・調停、破産手続参加などの事由がある場合には、その事由が終了するまでの間は時効は完成しないと定めています(権利が確定することなく終了した場合は、終了の時から6か月を経過するまで)。同条第2項は、確定判決又は確定判決と同一の効力を有するものによって権利が確定したときは、時効はその事由が終了した時から新たにその進行を始めると定めています。

他の選択肢が不適切な理由
・取り下げても更新:訴えを取り下げた場合は、権利が確定しないまま終了したので更新されず、取下げの時から6か月の完成猶予にとどまります。
・支払督促は該当しない:第147条第1項第2号に支払督促が明記されています。
・判決が確定しても更新されない:権利が確定すれば更新されます。

覚え方のポイント
裁判の手続は「手続中は猶予、勝って確定すれば更新、途中でやめたら6か月の猶予」です。判決で確定した権利の時効期間は10年となります(第169条)。
問52-3

権利についての協議を行う旨の合意による時効の完成猶予(民法第151条)に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

  • ①協議を行う旨の合意は書面等ですることが必要で、口頭の合意では猶予されない
  • ②協議を行う旨の合意は口頭でも足り、合意の時から3年間は時効が完成しない
  • ③協議を行う旨の合意をくり返せば、期間の制限なく時効の完成を猶予し続けられる
  • ④催告によって完成が猶予されている間の協議の合意にも、完成猶予の効力がある
答えと解説を見る
正解 ①協議を行う旨の合意は書面等ですることが必要で、口頭の合意では猶予されない
解説
民法第151条第1項は、権利についての協議を行う旨の合意が「書面」でされたときは、合意の時から1年を経過した時、当事者が定めた1年未満の協議期間を経過した時、協議の続行を拒絶する旨の書面による通知から6か月を経過した時のいずれか早い時までの間は、時効は完成しないと定めています。電磁的記録による合意も書面によるものとみなされます(同条第4項)。

他の選択肢が不適切な理由
・口頭でよく3年間:書面が必要で、猶予期間は原則として最長1年です。
・くり返せば制限なく猶予:同条第2項は、再度の合意による猶予は、本来時効が完成すべき時から通じて5年を超えることができないとしています。
・催告中の協議の合意にも効力:同条第3項は、催告によって完成が猶予されている間にされた協議の合意は、完成猶予の効力を有しないと定めています。

覚え方のポイント
協議の合意による猶予は、2020年4月施行の改正で新設された制度です。「書面で・原則1年・通算5年まで・催告とは重ねられない」と覚えましょう。
問62-3

貸金業者Aは、2021年に締結した金銭消費貸借契約に基づき、Bに対して貸金債権(弁済期2021年6月1日。Aは弁済期を知っていた)を有しているが、Bから一度も弁済を受けていない。時効の完成猶予や更新の事由がないとき、この債権の消滅時効が完成する時期として、適切なものはどれか。

  • ①弁済期から10年を経過した時
  • ②弁済期から5年を経過した時
  • ③弁済期から3年を経過した時
  • ④弁済期から20年を経過した時
答えと解説を見る
正解 ②弁済期から5年を経過した時
解説
民法第166条第1項第1号は、債権者が権利を行使することができることを知った時から5年間行使しないときは、債権は時効によって消滅すると定めています。Aは弁済期を知っていたので、弁済期(2021年6月1日)から5年を経過した時に消滅時効が完成します。なお、同項第2号の「権利を行使することができる時から10年」は、主観的起算点の5年より後になるので、この場合は5年が先に到来します。

他の選択肢が不適切な理由
・10年:客観的起算点からの期間ですが、5年のほうが先に完成します。
・3年:債権の消滅時効の期間にこの数字はありません(不法行為の損害賠償請求権などで使われる数字です)。
・20年:取消権の行為の時からの期間や、生命・身体の侵害による損害賠償請求権の期間などで使われる数字です。

覚え方のポイント
2020年4月1日以後に生じた債権には改正後の民法が適用されますが、それ以前の契約に基づく債権には改正前の規定(商事債権なら5年など)が適用されます。いずれにしても、貸金業者の貸金債権は多くの場合5年で時効を迎えるため、債権管理では完成猶予・更新の手続が重要になります。
問72-3

時効の効力及び時効の完成猶予・更新の効力が及ぶ範囲に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

  • ①承認による時効の更新は、当事者以外のすべての第三者にも当然に効力が及ぶ
  • ②時効の効力は完成した日から将来に向かってのみ生じ、起算日にはさかのぼらない
  • ③時効の効力は起算日にさかのぼり、承認による更新は当事者間でのみ効力を有する
  • ④承認をするには、相手方の権利についての処分の行為能力が必要である
答えと解説を見る
正解 ③時効の効力は起算日にさかのぼり、承認による更新は当事者間でのみ効力を有する
解説
民法第144条は、時効の効力はその起算日にさかのぼると定めています。第153条第3項は、承認による時効の更新は、更新の事由が生じた当事者及びその承継人の間においてのみ効力を有すると定めています。

他の選択肢が不適切な理由
・将来に向かってのみ:時効の効力は起算日にさかのぼります。消滅時効が援用されると、債務は起算日から存在しなかったことになり、その間の利息や遅延損害金も支払う必要がなくなります。
・すべての第三者に及ぶ:当事者及びその承継人の間でのみ効力を有するのが原則です。ただし、主たる債務者に対する時効の完成猶予・更新は保証人にも効力を生ずるという特則があります(第457条第1項)。
・処分の行為能力が必要:第152条第2項は、承認をするには、相手方の権利についての処分につき行為能力の制限を受けていないこと又は権限があることを要しないと定めています。

覚え方のポイント
時効の効果は「さかのぼる」、完成猶予・更新は「当事者間だけ(保証人への特則あり)」です。保証の分野とつながる論点として押さえましょう。
問82-3

時効完成後の債務の承認に関する判例の考え方として、適切なものはどれか。

  • ①時効完成を知って承認した場合に限り、債務者はその後に時効を援用できない
  • ②時効完成を知らずに承認した債務者は、いつでも自由に時効を援用できる
  • ③時効完成後に債務を承認すると、債務者は時効完成を知っていたものと常に推定される
  • ④時効完成を知らずに承認した債務者も、信義則上、その後に時効を援用できない
答えと解説を見る
正解 ④時効完成を知らずに承認した債務者も、信義則上、その後に時効を援用できない
解説
判例(最高裁昭和41年4月20日大法廷判決)は、債務者が消滅時効の完成後に債権者に対し債務の承認をした場合には、時効完成の事実を知らなかったときでも、その後その時効を援用することは信義則に照らして許されないとしています。承認をすれば、債権者は債務者がもはや時効を援用しないと信頼するのが通常だからです。

他の選択肢が不適切な理由
・自由に援用できる:判例は信義則上援用できないとしています。
・知っていたと常に推定される:同じ判例は、時効完成後の承認から時効完成を知っていたと推定することは許されないとしたうえで、信義則を理由に援用を否定しています。
・知って承認した場合に限る:判例は、時効完成を知らずに承認した場合でも援用は許されないとしています。知っていたかどうかで結論は変わりません(知って承認すれば、時効の利益の放棄に当たります)。

覚え方のポイント
時効完成の前の承認は「更新」、完成の後の承認は「援用できなくなる(信義則)」と、時期で効果が変わります。取立ての場面で、時効完成を隠して一部弁済を迫るような行為は、取立て規制や監督指針上の問題にもなりうるため注意が必要です。
問92-3

所有権の取得時効(民法第162条)に関する次のa〜dの記述のうち、適切なものの組合せはどれか。
a 20年間、所有の意思をもって、平穏に、かつ、公然と他人の物を占有した者は、その所有権を取得する
b 占有の開始の時に善意であれば、過失があっても5年間の占有で所有権を取得する
c 賃借人として他人の土地を占有していた者も、20年間占有を続ければその所有権を取得する
d 10年間、所有の意思をもって、平穏に、かつ、公然と他人の物を占有した者は、占有の開始の時に善意かつ無過失であれば、その所有権を取得する

  • ①a、b
  • ②a、d
  • ③b、c
  • ④c、d
答えと解説を見る
正解 ②a、d
解説
適切なのはaとdです。取得時効は、他人の物でも一定期間占有を続けた者に所有権を認める制度です。長く続いた事実状態を尊重し、証拠が失われた後の紛争を防ぐ目的があります。

各記述の正誤
・a(適切):民法第162条第1項のとおりです。占有の開始時に悪意(他人の物と知っていた)であっても、20年間の占有で所有権を取得できます。
・b(不適切):短期の取得時効には、占有の開始時の善意に加えて無過失が必要で、期間も5年ではなく10年です(同条第2項)。
・c(不適切):取得時効には「所有の意思」をもってする占有(自主占有)が必要です。賃借人の占有は他人の所有を前提とする他主占有なので、何年占有を続けても取得時効は成立しません。
・d(適切):同条第2項のとおりです。善意・無過失は「占有の開始の時」に備えていれば足ります。

覚え方のポイント
取得時効は「善意無過失なら10年、それ以外は20年」、いずれも「所有の意思・平穏・公然」が必要です。債権の消滅時効(知った時から5年・行使できる時から10年)の数字と混同しないようにしましょう。
問102-3

時効に関する次のa〜dの記述のうち、適切でないものの組合せはどれか。
a 仮差押えがあったときは、その事由が終了した時から6か月を経過するまでの間は、時効は完成しない
b 確定判決で確定した権利は、10年より短い時効期間の定めがあるものであっても、時効期間は10年となる
c 催告によって時効の完成が猶予されている間にされた再度の催告にも、完成猶予の効力がある
d 時効の利益は、あらかじめ放棄することができる

  • ①a、b
  • ②a、c
  • ③b、d
  • ④c、d
答えと解説を見る
正解 ④c、d
解説
適切でないのはcとdです。完成猶予と更新の効果は、手続の種類ごとに条文で細かく定められています。

各記述の正誤
・a(適切):民法第149条は、仮差押え・仮処分があったときは、その事由が終了した時から6か月を経過するまでの間は時効は完成しないと定めています(更新の効力はありません)。
・b(適切):第169条第1項のとおりです。ただし、確定の時に弁済期の到来していない債権には適用されません(同条第2項)。
・c(不適切):第150条第2項は、再度の催告は完成猶予の効力を有しないと定めています。
・d(不適切):第146条は、時効の利益はあらかじめ放棄することができないと定めています。

覚え方のポイント
仮差押え・仮処分は「猶予だけ(更新なし)」、強制執行・担保権の実行は「手続終了まで猶予し、終了で更新(取下げ等の場合を除く)」です(第148条)。手続の種類ごとの効果の違いは、民事執行・民事保全の分野ともつながります。

貸金業務取扱主任者資格試験の対策問題(全550問)に戻る

非公式の資格試験対策サイトです。日本貸金業協会及び金融庁とは一切関係ありません。

※本ページでは、アクセス解析(Googleアナリティクス)と、広告の配信・成果の計測(A8.net)のためにCookie等を利用し、閲覧に関する情報をGoogle LLC・株式会社ファンコミュニケーションズへ送信しています。詳しくはプライバシーポリシーをご覧ください。

※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

【PR】