2026年版・2-16

実務:破産・民事再生・特定調停の一問一答

貸金業務取扱主任者資格試験「貸付け及び貸付けに付随する取引に関する法令及び実務に関すること」から、実務:破産・民事再生・特定調停に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験と同じく、4択で出題しています。

問12-16

破産手続開始の原因(破産法第15条・第16条)に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

  • ①個人の破産手続開始の原因は債務超過だけであり、支払不能は開始の原因とはならない
  • ②個人の破産手続開始の原因は支払不能で、支払を停止したときは支払不能と推定される
  • ③法人の破産手続開始の原因は支払不能だけであり、債務超過は開始の原因とはならない
  • ④支払を停止しても、そのことだけで支払不能にあると推定されることは一切ない
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正解 ②個人の破産手続開始の原因は支払不能で、支払を停止したときは支払不能と推定される
解説
破産法第15条第1項は、債務者が支払不能にあるときは、裁判所は申立てにより決定で破産手続を開始すると定め、同条第2項は、債務者が支払を停止したときは支払不能にあるものと推定するとしています。第16条第1項は、債務者が法人である場合には、支払不能に加えて債務超過も開始原因としています(存立中の合名会社・合資会社を除く)。

他の選択肢が不適切な理由
・個人は債務超過だけ:個人の開始原因は支払不能です。個人は将来の収入で返済できる可能性があるため、債務超過だけでは開始原因になりません。
・法人は支払不能だけ:法人は支払不能又は債務超過が開始原因です。
・推定されることはない:第15条第2項により、支払の停止があれば支払不能と推定されます。

覚え方のポイント
「個人=支払不能」「法人=支払不能+債務超過」です。支払の停止は、手形の不渡りや、債務者が弁護士を通じて債務整理の開始を通知した場合などに認められることがあります。
問22-16

破産手続開始の決定の効果に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

  • ①破産手続開始の決定は、その決定が確定した時から初めて効力を生ずる
  • ②破産債権者は、破産手続開始後も、自由に個別の強制執行をすることができる
  • ③破産債権は、特別の定めがある場合を除き、破産手続によらずに行使できない
  • ④既にされていた破産財団に属する財産への強制執行は、開始後もそのまま続く
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正解 ③破産債権は、特別の定めがある場合を除き、破産手続によらずに行使できない
解説
破産法第100条第1項は、破産債権は、この法律に特別の定めがある場合を除き、破産手続によらなければ行使することができないと定めています。第42条第1項・第2項は、破産手続開始の決定があった場合には、破産財団に属する財産に対する破産債権に基づく強制執行などはすることができず、既にされているものは破産財団に対してはその効力を失うとしています。

他の選択肢が不適切な理由
・自由に個別の強制執行ができる:個別の強制執行は禁止されます。債権者平等を図るためです。
・確定した時から効力:第30条第2項は、破産手続開始の決定はその決定の時から効力を生ずると定めています。
・強制執行はそのまま続く:既にされている強制執行は、破産財団に対しては効力を失います。

覚え方のポイント
破産手続が始まると「抜け駆けの回収」はできなくなり、債権者は債権を届け出て配当を受けることになります。ただし、抵当権などの担保権は別除権として破産手続によらずに行使できます(第65条第1項)。
問32-16

別除権に関する次のa〜dの記述のうち、適切なものの組合せはどれか。
a 破産手続開始の決定があると、抵当権などの担保権は当然に消滅する
b 破産手続開始の時に破産財団に属する財産について抵当権を有する者は、別除権として、破産手続によらないで担保権を行使することができる
c 民事再生手続では、抵当権などの担保権は、再生手続によらなければ行使することができない
d 別除権者は、別除権の行使によって弁済を受けることができない債権の額について、破産債権者として権利を行使することができる

  • ①a、b
  • ②a、c
  • ③b、d
  • ④c、d
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正解 ③b、d
解説
適切なのはbとdです。別除権は、破産や民事再生の手続が始まっても、担保権者が手続の外で担保権を実行できる権利です。担保は債務者が倒産したときの回収を確保するためのものなので、倒産手続でもその効力が尊重されています。

各記述の正誤
・a(不適切):担保権は、破産手続開始の決定によって消滅しません。抵当権などを有する者は別除権者として扱われます(破産法第2条第9項)。
・b(適切):破産法第65条第1項のとおりです。
・c(不適切):民事再生法第53条第2項は、別除権は再生手続によらないで行使することができると定めています。担保権者も手続に取り込まれ、手続外での実行ができなくなるのは会社更生手続です。
・d(適切):破産法第108条第1項のとおりです(不足額責任主義)。担保で回収しきれなかった部分だけが、破産債権として配当の対象になります。

覚え方のポイント
担保は、債務者が倒産したときにこそ意味を持ちます。破産でも民事再生でも、担保権者は手続の外で担保権を実行でき、不足額だけを手続の中で行使します。
問42-16

免責(破産法第248条・第253条)に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

  • ①免責許可の決定が確定すると、租税等の請求権も含めてすべての債務の責任を免れる
  • ②法人の債務者も、個人と同様に、破産手続において免責許可の申立てをすることが認められる
  • ③免責許可の決定が確定すると、破産者の保証人が負う保証債務も当然に消滅することになる
  • ④個人が破産手続開始の申立てをすると、原則として免責許可の申立てもしたものとみなされる
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正解 ④個人が破産手続開始の申立てをすると、原則として免責許可の申立てもしたものとみなされる
解説
破産法第248条第4項は、債務者が破産手続開始の申立てをした場合には、当該申立てと同時に免責許可の申立てをしたものとみなすとし、ただし債務者が反対の意思を表示しているときはこの限りでないと定めています。免責は個人である債務者の制度です(同条第1項)。

他の選択肢が不適切な理由
・法人も免責を申し立てられる:免責許可の申立てができるのは個人である債務者です。法人は破産手続の終了により消滅するため、免責の必要がありません。
・保証債務も消滅:第253条第2項は、免責許可の決定は、破産債権者が破産者の保証人等に対して有する権利に影響を及ぼさないと定めています。
・租税等も含めてすべて免れる:同条第1項ただし書は、租税等の請求権、悪意で加えた不法行為に基づく損害賠償請求権などを非免責債権としています。

覚え方のポイント
主債務者が免責を受けても、保証人は責任を免れません。貸金業の実務では、主債務者の破産後に保証人へ請求する場面があるため重要な論点です。
問52-16

免責不許可事由(破産法第252条第1項)に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

  • ①浪費や賭博で著しく財産を減少させ、又は過大な債務を負担したことは免責不許可事由となる
  • ②浪費や賭博によって過大な債務を負担したとしても、それが免責不許可事由に当たることはない
  • ③免責不許可事由があるときは、裁判所が裁量で免責を許可することは一切できない
  • ④免責許可の決定は、確定を待たずに、決定がされた時から直ちにその効力を生ずる
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正解 ①浪費や賭博で著しく財産を減少させ、又は過大な債務を負担したことは免責不許可事由となる
解説
破産法第252条第1項は、免責不許可事由として、債権者を害する目的での財産の隠匿等、破産手続の開始を遅延させる目的での著しく不利益な条件による債務の負担、浪費又は賭博その他の射幸行為をしたことによって著しく財産を減少させ又は過大な債務を負担したこと、前の免責許可決定の確定の日から7年以内の申立てなどを挙げています。

他の選択肢が不適切な理由
・免責不許可事由に当たらない:浪費・賭博による財産の減少や過大な債務の負担は免責不許可事由です(第4号)。
・裁量で許可できない:同条第2項は、免責不許可事由がある場合であっても、裁判所は一切の事情を考慮して免責を許可することが相当であると認めるときは、免責許可の決定をすることができると定めています(裁量免責)。
・決定の時から効力:同条第7項は、免責許可の決定は確定しなければその効力を生じないとしています。

覚え方のポイント
免責不許可事由があっても、実務では裁量免責が認められることが多くあります。「不許可事由がある=必ず免責されない」ではない点に注意しましょう。
問62-16

民事再生手続の開始の申立て(民事再生法第21条)に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

  • ①再生手続開始の申立ては、債務者に現に破産手続開始の原因となる事実がある場合に限られる
  • ②破産手続開始の原因となる事実の生ずるおそれがあれば、債務者は再生手続開始を申し立てられる
  • ③再生手続開始の申立ては債務者だけがすることができ、債権者が申し立てることはできない
  • ④民事再生手続は法人のための手続であり、個人である債務者がこれを利用することはおよそできない
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正解 ②破産手続開始の原因となる事実の生ずるおそれがあれば、債務者は再生手続開始を申し立てられる
解説
民事再生法第21条第1項は、債務者に破産手続開始の原因となる事実の生ずるおそれがあるときは、債務者は再生手続開始の申立てをすることができ、債務者が事業の継続に著しい支障を来すことなく弁済期にある債務を弁済することができないときも同様とすると定めています。破産に至る前の早い段階で再建に着手できるようにするためです。

他の選択肢が不適切な理由
・現に破産原因がある場合に限る:破産原因の「生ずるおそれ」がある段階で申し立てられます。
・債権者は申し立てられない:同条第2項は、破産原因の生ずるおそれがある場合には、債権者も申立てができるとしています。
・個人は利用できない:個人も利用でき、小規模個人再生(第221条)や給与所得者等再生(第239条)という個人向けの特則もあります。

覚え方のポイント
民事再生は「つぶす」破産と異なり「立て直す」ための手続です。原則として債務者が経営を続けながら(DIP型)、再生計画に従って債務の一部を弁済します。
問72-16

小規模個人再生(民事再生法第221条)の利用要件に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

  • ①将来継続的に収入を得る見込みがあり、住宅ローン等を除く再生債権の総額が3千万円以下の法人
  • ②将来の収入の見込みの有無を問わず、住宅ローン等を除く再生債権の総額が1億円を超えない個人
  • ③継続的又は反復して収入を得る見込みがあり、住宅ローン等を除く再生債権総額が5千万円以下の個人
  • ④給与所得者に限られ、自営業者は再生債権の総額にかかわらず小規模個人再生を利用することができない
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正解 ③継続的又は反復して収入を得る見込みがあり、住宅ローン等を除く再生債権総額が5千万円以下の個人
解説
民事再生法第221条第1項は、個人である債務者のうち、将来において継続的に又は反復して収入を得る見込みがあり、かつ、再生債権の総額(住宅資金貸付債権の額、別除権の行使によって弁済を受けることができると見込まれる再生債権の額及び再生手続開始前の罰金等の額を除く)が5,000万円を超えないものは、小規模個人再生を行うことを求めることができると定めています。

他の選択肢が不適切な理由
・収入の見込みにかかわらず1億円:継続的な収入の見込みが必要で、上限は5,000万円です。
・法人・3,000万円:小規模個人再生は個人のための手続で、上限は5,000万円です。
・給与所得者に限る:自営業者も利用できます。給与所得者などで収入の変動の幅が小さい者は、さらに給与所得者等再生(第239条)を利用できます。

覚え方のポイント
個人再生では、住宅資金特別条項を定めることで、住宅ローンを払い続けながら自宅を手放さずに他の借金を減額できます。貸金業者の債権は、再生計画に従って減額・分割弁済されることになります。
問82-16

特定調停(特定調停法)に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

  • ①特定調停の申立てをする者は、財産の状況を示す明細書などの資料を提出する必要はない
  • ②特定調停は、地方裁判所の裁判官が判決によって債務の額を一方的に確定する手続である
  • ③特定調停の申立ては債権者だけがすることができ、債務者の側から申し立てることはできない
  • ④支払不能に陥るおそれのある債務者の経済的再生に資するための、民事調停法の特例である
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正解 ④支払不能に陥るおそれのある債務者の経済的再生に資するための、民事調停法の特例である
解説
特定債務等の調整の促進のための特定調停に関する法律第1条は、この法律は、支払不能に陥るおそれのある債務者等の経済的再生に資するため、民事調停法の特例として特定調停の手続を定めることにより、このような債務者が負っている金銭債務に係る利害関係の調整を促進することを目的とすると定めています。

他の選択肢が不適切な理由
・判決で一方的に確定:特定調停は、裁判所(通常は簡易裁判所)の調停委員会が当事者の合意による解決を図る手続です。
・債権者だけが申し立てる:特定調停を求めるのは特定債務者(債務者側)です(第3条第1項)。
・資料の提出は不要:第3条第3項は、財産の状況を示すべき明細書その他特定債務者であることを明らかにする資料及び関係権利者の一覧表を提出しなければならないと定めています。

覚え方のポイント
特定調停は、債務者が裁判所を通じて債権者と返済条件を話し合う、比較的簡易な債務整理の手続です。調停が成立すれば、調停調書は裁判上の和解と同一の効力を持ちます。
問92-16

否認権(破産法第162条)に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

  • ①支払不能後に特定の債権者にだけした弁済は、要件を満たせば破産管財人が否認できる
  • ②支払不能後に特定の債権者にだけした弁済は、いかなる場合も否認されることはない
  • ③否認権は、破産債権者がそれぞれ自己の判断で個別に行使する権利である
  • ④否認権は、破産手続開始の決定よりも前に債権者が行使しなければならない権利である
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正解 ①支払不能後に特定の債権者にだけした弁済は、要件を満たせば破産管財人が否認できる
解説
破産法第162条第1項は、既存の債務についてされた担保の供与又は債務の消滅に関する行為で、破産者が支払不能になった後又は破産手続開始の申立てがあった後にしたもの(債権者が支払不能等を知っていた場合に限る)などは、破産手続開始後、破産財団のために否認することができると定めています(偏頗行為の否認)。否認権は破産管財人が行使します(第173条第1項)。

他の選択肢が不適切な理由
・いかなる場合も否認されない:債権者平等を害する偏頗行為は否認の対象です。
・破産債権者が個別に行使:否認権は、訴え、否認の請求又は抗弁によって破産管財人が行使します。
・開始前に行使:否認権は、破産手続開始後に破産財団のために行使されるものです。

覚え方のポイント
支払不能を知りながら、自社だけ優先的に回収すると、後で破産管財人から返還を求められるおそれがあります。支払の停止(申立て前1年以内のもの)があった後は、支払不能であったものと推定されます(同条第3項)。
問102-16

倒産手続に関する次のa〜dの記述のうち、適切なものの組合せはどれか。
a 再生手続開始の決定があったときは、再生債権に基づく強制執行等の申立てはすることができない
b 給与所得者等再生は、給与又はこれに類する定期的な収入を得る見込みがあり、その額の変動の幅が小さいと見込まれる者が利用できる
c 免責許可の決定が確定すれば、破産者が悪意で加えた不法行為に基づく損害賠償請求権についても責任を免れる
d 破産手続開始の申立てをした債務者は、同時に免責許可の申立てをすることはできない

  • ①a、b
  • ②a、c
  • ③b、d
  • ④c、d
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正解 ①a、b
解説
適切なのはaとbです。

各記述の正誤
・a(適切):民事再生法第39条第1項のとおりです。既にされている再生債権に基づく強制執行等の手続は中止されます。
・b(適切):同法第239条第1項のとおりです。
・c(不適切):破産法第253条第1項第2号は、破産者が悪意で加えた不法行為に基づく損害賠償請求権を非免責債権としています。
・d(不適切):同法第248条第4項は、破産手続開始の申立てをした場合には、反対の意思表示がない限り、同時に免責許可の申立てをしたものとみなしています。

覚え方のポイント
倒産手続は「破産(清算型)」と「民事再生・会社更生(再建型)」、裁判外や簡易な手続としての「特定調停」などに分かれます。貸金業者は、どの手続で債務者の債務が整理されるかによって回収の方法が変わるため、それぞれの効果を押さえておくことが重要です。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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