2026年版・2-11

実務:相続の一問一答

貸金業務取扱主任者資格試験「貸付け及び貸付けに付随する取引に関する法令及び実務に関すること」から、実務:相続に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験と同じく、4択で出題しています。

問12-11

配偶者と子2人が相続人である場合の法定相続分(民法第900条)として、適切なものはどれか。

  • ①配偶者2分の1、子はそれぞれ4分の1
  • ②配偶者3分の1、子はそれぞれ3分の1
  • ③配偶者3分の2、子はそれぞれ6分の1
  • ④配偶者4分の3、子はそれぞれ8分の1
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正解 ①配偶者2分の1、子はそれぞれ4分の1
解説
民法第900条第1号は、子及び配偶者が相続人であるときは、子の相続分及び配偶者の相続分は各2分の1とすると定めています。同条第4号本文は、子が数人あるときは、各自の相続分は相等しいものとすると定めています。つまり、まず「配偶者」と「子全体」で2分の1ずつに分け、子全体の2分の1を子の人数で均等に割ります。

計算の手順
・配偶者:1/2
・子全体:1/2 → 子2人で均等に分けて、それぞれ1/4
・検算:1/2+1/4+1/4=1

他の選択肢が不適切な理由
・配偶者3分の1、子それぞれ3分の1:相続人3人の頭数で均等に割った誤りです。配偶者には、子の人数にかかわらず2分の1が割り当てられます。
・配偶者3分の2、子それぞれ6分の1:3分の2は、配偶者と直系尊属が相続人である場合の配偶者の相続分です(同条第2号)。
・配偶者4分の3、子それぞれ8分の1:4分の3は、配偶者と兄弟姉妹が相続人である場合の配偶者の相続分です(同条第3号)。

覚え方のポイント
配偶者の相続分は「子と→1/2、親と→2/3、兄弟姉妹と→3/4」です。相続人の組合せで配偶者の取り分が増えていきます。貸金業の実務では、債務者が死亡した場合に、各相続人へ法定相続分の割合で請求する場面で使います(可分な金銭債務は法定相続分に応じて当然に分割されます)。
問22-11

債務者が死亡し、金銭債務(貸金返還債務)が共同相続された場合に関する判例の考え方として、適切なものはどれか。

  • ①金銭債務は遺産分割が終わるまで分割されず、相続人全員が全額の連帯責任を負う
  • ②金銭債務は法律上当然に分割され、各共同相続人が相続分に応じて承継する
  • ③金銭債務は、長子など特定の相続人一人がすべてを承継することになる
  • ④金銭債務は相続の対象とならず、債務者の死亡によって当然に消滅する
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正解 ②金銭債務は法律上当然に分割され、各共同相続人が相続分に応じて承継する
解説
判例(最高裁昭和34年6月19日判決など)は、相続人が数人ある場合に、被相続人の金銭債務その他の可分債務は、法律上当然に分割され、各共同相続人がその相続分に応じてこれを承継するとしています。したがって、債権者は各相続人に対し、法定相続分に応じた額を請求することになります。

他の選択肢が不適切な理由
・全員が全額の連帯責任:可分な金銭債務は当然に分割され、連帯債務にはなりません。
・特定の相続人一人が承継:遺言や遺産分割で特定の相続人が債務を負担すると定めても、債権者は、原則として法定相続分に応じて各相続人に請求することができます(遺言による相続分の指定について第902条の2)。
・死亡で消滅:金銭債務は相続の対象です(第896条)。

覚え方のポイント
預貯金債権は遺産分割の対象になるとした判例(最高裁平成28年12月19日大法廷決定)がありますが、借金などの金銭債務は当然分割のままです。債権と債務で扱いが異なる点に注意しましょう。
問32-11

相続の承認及び放棄をすべき期間(民法第915条)として、適切なものはどれか。

  • ①自己のために相続の開始があったことを知った時から6か月以内
  • ②被相続人が死亡した日から、知っていたかどうかにかかわらず3か月以内
  • ③自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内
  • ④被相続人が死亡した日から、知っていたかどうかにかかわらず1年以内
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正解 ③自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内
解説
民法第915条第1項は、相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内に、相続について単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければならないと定めています。この期間は、利害関係人又は検察官の請求によって、家庭裁判所において伸長することができます。熟慮期間の間に、相続人は相続財産の調査をすることができます(同条第2項)。借金の有無などを調べてから判断するための期間です。

他の選択肢が不適切な理由
・死亡の日から3か月:起算点は、自己のために相続の開始があったことを「知った時」です。
・知った時から6か月:期間は3か月です。
・死亡の日から1年:起算点も期間も誤りです。

覚え方のポイント
この期間を「熟慮期間」といいます。期間内に限定承認も放棄もしなかったときは、単純承認をしたものとみなされます(第921条第2号)。借金の多い相続では、3か月以内の判断が重要です。
問42-11

相続の放棄(民法第938条・第939条)に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

  • ①相続の放棄は、相続の開始前に家庭裁判所の許可を得てすることもできるものである
  • ②相続の放棄は、他の相続人に口頭で伝えるだけで、その効力を生ずることになる
  • ③相続を放棄した者の子は、その放棄した者に代わって代襲して相続人となる
  • ④相続の放棄は家庭裁判所への申述でし、初めから相続人でなかったとみなされる
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正解 ④相続の放棄は家庭裁判所への申述でし、初めから相続人でなかったとみなされる
解説
民法第938条は、相続の放棄をしようとする者は、その旨を家庭裁判所に申述しなければならないと定めています。第939条は、相続の放棄をした者は、その相続に関しては、初めから相続人とならなかったものとみなすとしています。

他の選択肢が不適切な理由
・口頭で伝えるだけ:家庭裁判所への申述が必要です。他の相続人に伝えたり、遺産分割で何も受け取らなかったりするだけでは、法律上の放棄になりません(債務も承継します)。
・放棄した者の子が代襲相続:代襲相続の原因は、相続開始以前の死亡、欠格、廃除です(第887条第2項)。相続の放棄は代襲原因ではありません。
・相続開始前の放棄:相続の開始前に相続を放棄することはできません(遺留分の放棄は家庭裁判所の許可を得て開始前にできます(第1049条))。

覚え方のポイント
貸金業の実務で相続人に請求する際は、家庭裁判所の「相続放棄申述受理証明書」などで放棄の有無を確認します。放棄した人に請求を続けることは、正当な理由のない取立てになりかねません。
問52-11

限定承認(民法第922条・第923条)に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

  • ①相続人が数人あるときは、限定承認は相続人全員が共同してのみすることができる
  • ②相続人が数人あるときでも、限定承認は各相続人がそれぞれ単独ですることができる
  • ③限定承認をすると、相続人は被相続人の債務を無限に承継することになる
  • ④限定承認は、家庭裁判所を通さずに債権者との合意だけですることができる
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正解 ①相続人が数人あるときは、限定承認は相続人全員が共同してのみすることができる
解説
民法第922条は、相続人は、相続によって得た財産の限度においてのみ被相続人の債務及び遺贈を弁済すべきことを留保して、相続の承認をすることができると定めています(限定承認)。第923条は、相続人が数人あるときは、限定承認は、共同相続人の全員が共同してのみこれをすることができるとしています。

他の選択肢が不適切な理由
・各相続人が単独でできる:全員が共同してする必要があります。相続財産の清算を一体として行うためです。
・債務を無限に承継:無限に承継するのは単純承認(第920条)です。限定承認は、相続財産の限度で責任を負います。
・家庭裁判所を通さずにできる:限定承認は、熟慮期間内に財産目録を作成して家庭裁判所に申述する必要があります(第924条)。

覚え方のポイント
相続の方法は「単純承認(すべて承継)」「限定承認(プラスの範囲で借金を払う)」「放棄(何も承継しない)」の3つです。放棄は一人でもできますが、限定承認は全員一致が必要という違いが頻出です。
問62-11

法定単純承認(民法第921条)に該当するものとして、適切なものはどれか。

  • ①相続人が相続財産について保存行為のみをしたとき
  • ②相続人が相続財産の全部又は一部を処分したとき
  • ③相続人が相続財産の内容の調査をしたとき
  • ④相続人が熟慮期間内に相続の放棄をしたとき
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正解 ②相続人が相続財産の全部又は一部を処分したとき
解説
民法第921条は、(1)相続人が相続財産の全部又は一部を処分したとき(保存行為などを除く)、(2)熟慮期間内に限定承認又は相続の放棄をしなかったとき、(3)限定承認又は放棄をした後でも、相続財産の全部若しくは一部を隠匿し、私にこれを消費し、又は悪意でこれを相続財産の目録中に記載しなかったとき、には単純承認をしたものとみなすと定めています。

他の選択肢が不適切な理由
・保存行為:第1号ただし書により、保存行為は処分に当たらず単純承認とはみなされません。
・相続財産の調査:第915条第2項は、承認や放棄の前に相続財産の調査をすることができると定めており、調査は単純承認に当たりません。
・熟慮期間内の放棄:放棄をすれば相続人でなかったことになります。

覚え方のポイント
借金の多い相続で、相続人が被相続人の預金を引き出して使ってしまうと、単純承認とみなされ、後から放棄できなくなるおそれがあります。実務でもよく問題になる論点です。
問72-11

相続人の順位(民法第887条・第889条・第890条)に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

  • ①被相続人の配偶者は、子がいるときは相続人とならないこととなる
  • ②被相続人に子がいるときでも、兄弟姉妹は子と同順位で相続人となる
  • ③子がいないときは、直系尊属が兄弟姉妹より先順位の相続人となる
  • ④被相続人に直系尊属がいるときでも、兄弟姉妹が先順位の相続人となる
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正解 ③子がいないときは、直系尊属が兄弟姉妹より先順位の相続人となる
解説
民法第887条第1項は、被相続人の子は相続人となると定め、第889条第1項は、子がない場合には、(1)直系尊属、(2)兄弟姉妹、の順位で相続人となるとしています。第890条は、配偶者は常に相続人となり、他の相続人がいるときはその者と同順位とするとしています。たとえば、子がいない夫婦の夫が死亡し、夫の両親が健在であれば、相続人は妻と夫の両親になり、夫の兄弟姉妹は相続人になりません。

他の選択肢が不適切な理由
・兄弟姉妹は子と同順位:兄弟姉妹は第3順位で、子や直系尊属がいれば相続人になりません。
・配偶者は子がいると相続人にならない:配偶者は常に相続人となります。
・兄弟姉妹が直系尊属より先順位:直系尊属が第2順位、兄弟姉妹が第3順位です。

覚え方のポイント
「配偶者は常に+第1順位:子(代襲あり)、第2順位:直系尊属、第3順位:兄弟姉妹(代襲は甥姪まで)」です。先順位の者がいれば後順位の者は相続人になりません。
問82-11

代襲相続(民法第887条第2項)に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

  • ①被相続人の配偶者が先に死亡していたときは、配偶者の親が代襲して相続人となる
  • ②被相続人の子が相続を放棄したときは、その者の子が代わりに代襲して相続人となる
  • ③被相続人の子が相続開始以前に死亡していても、代襲相続は一切生じない
  • ④被相続人の子が相続開始以前に死亡していたときは、その子が代襲して相続人となる
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正解 ④被相続人の子が相続開始以前に死亡していたときは、その子が代襲して相続人となる
解説
民法第887条第2項は、被相続人の子が、相続の開始以前に死亡したとき、又は相続欠格(第891条)に該当し、若しくは廃除によって相続権を失ったときは、その者の子(被相続人の直系卑属に限る)が代襲して相続人となると定めています。代襲者は、代襲された者(被代襲者)が受けるはずだった相続分を引き継ぎます(第901条)。

他の選択肢が不適切な理由
・相続放棄で代襲:相続の放棄は代襲原因ではありません。放棄した者は初めから相続人でなかったとみなされるためです(第939条)。
・代襲相続は生じない:死亡は代表的な代襲原因です。
・配偶者の親が代襲:配偶者には代襲相続は認められていません。

覚え方のポイント
代襲原因は「死亡・欠格・廃除」の3つで、放棄は含まれません。子の代襲は孫、ひ孫と続きますが(再代襲)、兄弟姉妹の代襲は甥・姪までです(第889条第2項)。
問92-11

遺留分(民法第1042条)に関する次のa〜dの記述のうち、適切なものの個数はどれか。
a 兄弟姉妹には、遺留分がない
b 直系尊属のみが相続人である場合の遺留分全体の割合は、遺留分を算定するための財産の価額の3分の1である
c 配偶者と子が相続人である場合の遺留分全体の割合は、遺留分を算定するための財産の価額の3分の1である
d 配偶者には遺留分がなく、子と直系尊属にだけ遺留分が認められている

  • ①1個
  • ②2個
  • ③3個
  • ④4個
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正解 ②2個
解説
適切なものはaとbの2個です。遺留分は、兄弟姉妹以外の相続人に保障された最低限の取り分で、遺言や生前贈与によっても奪うことができません。遺された家族の生活を守るための制度です。

各記述の正誤
・a(適切):民法第1042条第1項は、兄弟姉妹以外の相続人に遺留分を認めています。
・b(適切):同項第1号のとおりです。
・c(不適切):直系尊属のみが相続人である場合以外は、2分の1です(同項第2号)。これに各相続人の法定相続分を掛けたものが各人の遺留分になります(同条第2項)。たとえば配偶者と子1人が相続人なら、それぞれ2分の1×2分の1=4分の1です。
・d(不適切):配偶者にも遺留分があります。

覚え方のポイント
遺留分は「兄弟姉妹なし」「直系尊属のみなら3分の1」「それ以外は2分の1」です。遺留分を侵害された相続人は、遺留分侵害額に相当する金銭の支払を請求することができます(第1046条第1項)。
問102-11

相続に関する次のa〜dの記述のうち、適切なものの個数はどれか。
a 熟慮期間は、利害関係人又は検察官の請求により、家庭裁判所で伸長することができる
b 相続の放棄をした者は、その相続に関しては初めから相続人とならなかったものとみなされる
c 単純承認をした相続人は、無限に被相続人の権利義務を承継する
d 限定承認又は放棄をした後に相続財産を隠匿した場合は、単純承認をしたものとみなされることがある

  • ①1個
  • ②2個
  • ③3個
  • ④4個
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正解 ④4個
解説
a〜dはいずれも適切です。したがって、適切なものは4個です。相続人が負った債務の扱いは、貸金業者が債務者の死亡後に回収を図る場面で必ず問題になります。

各記述の正誤
・a(適切):民法第915条第1項ただし書のとおりです。
・b(適切):第939条のとおりです。
・c(適切):第920条のとおりです。
・d(適切):第921条第3号は、限定承認又は放棄をした後であっても、相続財産の全部若しくは一部を隠匿し、私にこれを消費し、又は悪意でこれを相続財産の目録中に記載しなかったときは、単純承認をしたものとみなすと定めています(放棄によって相続人となった者が承認をした後を除く)。

覚え方のポイント
相続の選択は「3か月以内」「放棄は家庭裁判所への申述」「限定承認は全員で」「財産を処分・隠匿すれば単純承認」の4点を押さえれば、多くの問題に対応できます。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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