世界保健機関(WHO)憲章の前文に示されている健康の定義として、最も適切なものを1つ選びなさい。
- ①身体的・精神的・社会的に完全に良好な状態
- ②病気や障害がまったく存在していない状態
- ③日常生活の動作をすべて自分で行えている状態
- ④本人が自分は健康だと感じられている状態
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WHO憲章(1946年採択)の前文では、健康を「完全な肉体的、精神的及び社会的福祉の状態であり、単に疾病又は病弱の存在しないことではない」と定義しています(日本政府の公定訳)。ここでいう「福祉」は、英語の well-being(良好な状態)の訳です。
体に病気がないことだけでなく、心が安定していること、社会の中で役割や人とのつながりを持てていることまで含めて健康ととらえる考え方です。介護では、病気や障害があっても、その人らしく生活できるよう心と社会的なつながりにも目を向けることにつながります。
他の選択肢が不適切な理由
「病気や障害がまったく存在していない状態」は、WHO憲章は、健康は「単に疾病又は病弱の存在しないことではない」と明記しています。病気や障害がないことだけを健康とする考え方を否定している点が、この定義の大切なところです。
「日常生活の動作をすべて自分で行えている状態」は、日常生活動作の自立は、介護では重要な目標の1つですが、WHO憲章の健康の定義ではありません。定義は身体面だけでなく、精神面と社会面の良好さを含みます。
「本人が自分は健康だと感じられている状態」は、本人の主観的な健康感はQOL(生活の質)を考えるうえで大切ですが、WHO憲章の定義は、身体的・精神的・社会的に完全に良好な状態を健康としており、本人の感じ方だけで決まるものではありません。
試験の罠
キーワードは「身体的・精神的・社会的」の3つの側面と「病気がないことではない」です。3つのうち1つを抜いたり、「経済的」に入れ替えたりした選択肢が出やすいので注意しましょう。