2026年版・1-3

社会保障と介護保険の入口の一問一答

介護福祉士国家試験「最初に覚える土台知識」から、社会保障と介護保険の入口に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験は五肢択一を基本とする形式ですが、ここでは4択で出題しています。

問11-3

1950年の社会保障制度審議会の勧告をもとに整理される、日本の社会保障制度の4つの柱の組合せとして、正しいものを1つ選びなさい。

  • ①社会保険、社会福祉、労働保険、保健医療・公衆衛生
  • ②社会保険、生活保護、介護保険、雇用保険
  • ③社会保険、社会福祉、公的扶助、保健医療・公衆衛生
  • ④社会福祉、児童福祉、老人福祉、障害者福祉
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正解 ③社会保険、社会福祉、公的扶助、保健医療・公衆衛生
解説
1950年(昭和25年)の社会保障制度審議会「社会保障制度に関する勧告」は、社会保障制度を社会保険、国家扶助(公的扶助)、公衆衛生及び医療、社会福祉の4つの部門で構成されるものとして示しました。現在もこの考え方をもとに、社会保険・社会福祉・公的扶助・保健医療・公衆衛生の4つの柱として整理されます。
社会保険は保険料を出し合って備えるしくみ、公的扶助は税金で最低限度の生活を保障する生活保護、社会福祉は支援が必要な人へのサービス、保健医療・公衆衛生は国民の健康を守るしくみです。

他の選択肢が不適切な理由
「社会保険、社会福祉、労働保険、保健医療・公衆衛生」は、労働保険(雇用保険と労災保険)は社会保険の中に含まれる制度であり、柱として並べるものではないうえ、生活保護に代表される公的扶助が抜けているためです。
「社会保険、生活保護、介護保険、雇用保険」は、介護保険と雇用保険はどちらも社会保険の一部であり、社会福祉と保健医療・公衆衛生が抜けているためです。
「社会福祉、児童福祉、老人福祉、障害者福祉」は、児童・老人・障害者の福祉はいずれも社会福祉の中の分野であり、社会保険や公的扶助が含まれていないためです。

試験の罠
「社会保険の中身(年金・医療・介護・雇用・労災)」と「社会保障の4つの柱」を混同させる出題に注意しましょう。公的扶助の代表は生活保護です。
問21-3

日本の社会保険に含まれるものとして、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①労働者災害補償保険
  • ②生活保護制度
  • ③児童手当制度
  • ④障害福祉サービス
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正解 ①労働者災害補償保険
解説
日本の社会保険は、年金保険、医療保険、介護保険、雇用保険、労働者災害補償保険(労災保険)の5つです。社会保険は、加入者があらかじめ保険料を出し合い、病気・老い・失業・仕事中のけがなどが起きたときに給付を受けるしくみです。
労災保険は、仕事中や通勤中のけがや病気に対して給付を行う社会保険で、保険料は事業主が負担します。

他の選択肢が不適切な理由
「生活保護制度」は、保険料を払うしくみではなく、税金を財源として生活に困っている人の最低限度の生活を保障する公的扶助だからです。
「児童手当制度」は、子どもを育てる家庭に支給される社会手当であり、保険料を出し合って備える社会保険ではないためです。
「障害福祉サービス」は、障害者総合支援法に基づき主に税金を財源として提供される社会福祉のサービスであり、社会保険ではないためです。

試験の罠
5つの社会保険は「年金・医療・介護・雇用・労災」と覚えましょう。生活保護(公的扶助)、児童手当(社会手当)、障害福祉サービス(社会福祉)は、保険料の拠出がない点で社会保険と区別されます。
問31-3

介護保険の保険者として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①国及び都道府県
  • ②医療保険者
  • ③市町村及び特別区
  • ④国民健康保険団体連合会
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正解 ③市町村及び特別区
解説
介護保険法第3条は、市町村及び特別区が介護保険を行うと定めています。つまり、介護保険を運営する保険者は市町村と東京23区(特別区)です。
介護は住み慣れた地域での生活に密着したサービスであるため、住民に最も身近な市町村が保険者となり、保険料の決定や要介護認定、給付などを行っています。

他の選択肢が不適切な理由
「国及び都道府県」は、国は制度の枠組みを決めて給付費の一部を負担し、都道府県は事業者の指定や市町村への助言・支援を行う立場であり、どちらも保険者ではないためです。
「医療保険者」は、第2号被保険者の介護保険料を医療保険の保険料と一緒に徴収して納める役割を担いますが、介護保険の保険者ではないためです。
「国民健康保険団体連合会」は、市町村から委託を受けて介護報酬の審査・支払いを行うほか、サービスに関する苦情の受付なども行う機関(介護保険法第176条)であり、保険者ではないためです。

試験の罠
介護保険の保険者は市町村(特別区を含む)です。医療保険者は第2号被保険者の保険料を「集める」役割にすぎない点がひっかけとして狙われます。
問41-3

介護保険の第2号被保険者として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①市町村に住所がある65歳以上の者
  • ②40歳以上65歳未満の医療保険加入者
  • ③20歳以上40歳未満の医療保険加入者
  • ④40歳以上の生活保護受給者のすべて
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正解 ②40歳以上65歳未満の医療保険加入者
解説
介護保険法第9条は、市町村の区域内に住所を有する65歳以上の者を第1号被保険者、市町村の区域内に住所を有する40歳以上65歳未満の医療保険加入者を第2号被保険者と定めています。
40歳を境にしているのは、加齢に伴う病気にかかる可能性が高まり、自分の親の介護が身近な問題となる年代でもあるためです。第2号被保険者の保険料は、加入している医療保険の保険料と一緒に納めます。

他の選択肢が不適切な理由
「市町村に住所がある65歳以上の者」は、第1号被保険者の説明だからです。
「20歳以上40歳未満の医療保険加入者」は、40歳未満の人は介護保険の被保険者ではないためです。20歳は国民年金の加入年齢と混同しやすい数字です。
「40歳以上の生活保護受給者のすべて」は、40歳以上65歳未満で医療保険に加入していない生活保護受給者は第2号被保険者にならないためです。この場合、介護が必要になると生活保護の介護扶助で対応します。

試験の罠
第2号被保険者は「40歳以上65歳未満」だけでなく「医療保険加入者」であることが要件です。生活保護を受けていて医療保険に入っていない40〜64歳の人は第2号被保険者にならない、という点がよく問われます。
問51-3

第2号被保険者が介護保険の給付を受けられる場合として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①65歳になるまでは、どのような場合でも受けられない
  • ②交通事故によるけがが原因で要介護状態になった場合
  • ③原因に関係なく、要介護状態になったすべての場合
  • ④特定疾病が原因で要介護状態や要支援状態になった場合
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正解 ④特定疾病が原因で要介護状態や要支援状態になった場合
解説
介護保険法第7条第3項・第4項は、40歳以上65歳未満の人については、要介護状態や要支援状態の原因が、加齢に伴って生ずる心身の変化に起因する疾病として政令で定めるもの(特定疾病)である場合に限り、要介護者・要支援者に当たると定めています。
特定疾病は16種類あり、がん(医師が回復の見込みがないと判断したもの)、関節リウマチ、脳血管疾患、初老期における認知症、パーキンソン病関連疾患などが含まれます。

他の選択肢が不適切な理由
「交通事故によるけがが原因で要介護状態になった場合」は、事故によるけがは加齢に伴う疾病ではなく、特定疾病に当たらないため、第2号被保険者は介護保険の給付を受けられないからです。この場合は障害福祉サービスなどを利用します。
「原因に関係なく、要介護状態になったすべての場合」は、原因を問わずに給付を受けられるのは65歳以上の第1号被保険者であり、第2号被保険者は特定疾病が原因の場合に限られるためです。
「65歳になるまでは、どのような場合でも受けられない」は、第2号被保険者も特定疾病が原因であれば給付を受けられるためです。

試験の罠
第1号被保険者は原因を問わず、第2号被保険者は特定疾病(16種類)が原因のときだけ給付を受けられます。「交通事故」や「40歳以上65歳未満のすべて」という選択肢はひっかけの定番です。
問61-3

介護保険の要介護認定の流れとして、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①介護支援専門員が一次判定を行い、市町村長が要介護度を決める
  • ②主治医が要介護度を判定し、その結果がそのまま認定になる
  • ③認定調査と主治医意見書をもとに、介護認定審査会が判定する
  • ④都道府県が申請を受け付け、申請から1年以内に認定を行う
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正解 ③認定調査と主治医意見書をもとに、介護認定審査会が判定する
解説
要介護認定は、本人や家族が市町村に申請することから始まります。市町村の調査員などが自宅などを訪ねて心身の状況を調べる認定調査と、主治医意見書をもとに、まずコンピュータによる一次判定が行われます。
その後、保健・医療・福祉の専門家で構成される介護認定審査会が二次判定を行い、その結果に基づいて市町村が認定します。認定は原則として申請から30日以内に行われます(介護保険法第27条第11項)。

他の選択肢が不適切な理由
「介護支援専門員が一次判定を行い、市町村長が要介護度を決める」は、一次判定は認定調査の結果などをもとにしたコンピュータ判定であり、介護支援専門員が行うものではないためです。
「主治医が要介護度を判定し、その結果がそのまま認定になる」は、主治医は意見書を作成する立場であり、要介護度を判定するのは介護認定審査会だからです。
「都道府県が申請を受け付け、申請から1年以内に認定を行う」は、申請先は保険者である市町村であり、認定は原則として申請から30日以内に行うと定められているためです。

試験の罠
「一次判定=コンピュータ」「二次判定=介護認定審査会」「認定=市町村」「原則30日以内」の4点をセットで覚えましょう。主治医意見書は判定の材料であって、判定そのものではありません。
問71-3

要介護認定の申請先として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①都道府県
  • ②市町村
  • ③地域の医療機関
  • ④国民健康保険団体連合会
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正解 ②市町村
解説
介護保険法第27条第1項は、要介護認定を受けようとする被保険者は、申請書に被保険者証を添付して市町村に申請しなければならないと定めています。保険者である市町村が認定を行うため、申請先も市町村です。
本人や家族が窓口に行けない場合には、地域包括支援センターや指定居宅介護支援事業者などに申請の手続きを代わって行ってもらうこともできます。

他の選択肢が不適切な理由
「都道府県」は、介護保険の保険者ではなく、要介護認定の申請を受け付ける機関ではないためです。都道府県には、認定の結果に不服があるときの審査請求を扱う介護保険審査会が置かれています。
「地域の医療機関」は、主治医意見書を作成する立場ですが、申請の受付先ではないためです。
「国民健康保険団体連合会」は、介護報酬の審査・支払いや、サービスに関する苦情の受付などを行う機関であり、要介護認定の申請先ではないためです。

試験の罠
申請先は「市町村」、認定結果への不服申立ては「都道府県の介護保険審査会」、サービスへの苦情は「国民健康保険団体連合会」と、窓口の違いが問われます。混同しないようにしましょう。
問81-3

介護保険のサービスを利用したときの、原則的な利用者負担の割合として、正しいものを1つ選びなさい。

  • ①全額
  • ②5割
  • ③3割
  • ④1割
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正解 ④1割
解説
介護保険のサービスを利用したときの利用者負担は、原則として費用の1割です。介護保険法では、居宅介護サービス費などの額を費用の「百分の九十」と定めており、残りの1割を利用者が負担するしくみになっています。
ただし、第1号被保険者のうち一定以上の所得がある人は2割、現役並みの所得がある人は3割の負担となります。負担が重くなりすぎないよう、1か月の負担額には上限(高額介護サービス費)も設けられています。

他の選択肢が不適切な理由
「全額」は、要介護認定を受けて保険の対象となるサービスを利用する場合、全額を負担するのではなく、原則1割の負担で利用できるためです。ただし、区分支給限度基準額を超えて利用した分は全額自己負担になります。
「5割」は、介護保険の利用者負担の割合として法律に定められていない数値だからです。どの所得区分でも5割を負担することはありません。
「3割」は、現役並みの所得がある第1号被保険者に適用される割合であり、原則的な割合ではないためです。

試験の罠
利用者負担は「原則1割、一定以上所得者2割、現役並み所得者3割」です。医療保険の窓口負担(70歳未満は原則3割)と混同しないようにしましょう。
問91-3

地域包括支援センターに関する記述として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①都道府県が設置し、介護保険施設の入所者を決める機関
  • ②高齢者の総合相談や権利擁護などを担う地域の拠点
  • ③要介護認定の二次判定を行う市町村の審査の機関
  • ④介護保険料を集め、事業者に給付費を支払う機関
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正解 ②高齢者の総合相談や権利擁護などを担う地域の拠点
解説
地域包括支援センターは介護保険法第115条の46に定められた施設で、地域住民の心身の健康の保持と生活の安定のために必要な援助を行い、保健医療の向上と福祉の増進を包括的に支援することを目的としています。設置するのは市町村で、社会福祉法人などに委託することもできます。
主な仕事は、総合相談支援、権利擁護(虐待の早期発見や成年後見制度の利用支援など)、包括的・継続的ケアマネジメント支援、介護予防ケアマネジメントです。保健師、社会福祉士、主任介護支援専門員などが配置されています。

他の選択肢が不適切な理由
「都道府県が設置し、介護保険施設の入所者を決める機関」は、設置するのは市町村(または市町村から委託を受けた法人)であり、施設の入所者を決める機関でもないためです。入所は利用者と施設との契約によります。
「要介護認定の二次判定を行う市町村の審査の機関」は、介護認定審査会の説明だからです。
「介護保険料を集め、事業者に給付費を支払う機関」は、保険料を集めるのは保険者である市町村で、給付費の審査・支払いは国民健康保険団体連合会が行うためです。

試験の罠
地域包括支援センターの設置主体は「市町村」、主な専門職は「保健師・社会福祉士・主任介護支援専門員」の3職種です。「都道府県が設置」という選択肢はひっかけの定番です。
問101-3

障害のある人が居宅介護(ホームヘルプ)などの障害福祉サービスを利用するときの根拠となる法律として、正しいものを1つ選びなさい。

  • ①障害者総合支援法
  • ②障害者基本法
  • ③介護保険法
  • ④障害者差別解消法
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正解 ①障害者総合支援法
解説
障害福祉サービスは、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(障害者総合支援法)に基づいて提供されます。同法第5条は、居宅介護、重度訪問介護、同行援護、行動援護、生活介護、短期入所、就労移行支援、共同生活援助などを障害福祉サービスとして定めています。
サービスを利用するには、市町村に申請して支給決定を受けます。身体障害・知的障害・精神障害(発達障害を含む)のある人と、一定の難病の人が対象です。

他の選択肢が不適切な理由
「障害者基本法」は、障害者施策の基本理念や国・地方公共団体の責務を定めた法律であり、個々のサービスの給付を定めた法律ではないためです。
「介護保険法」は、要介護・要支援の状態にある高齢者などへの介護サービスの根拠となる法律で、障害福祉サービスの根拠法ではないためです。なお、介護保険と障害福祉で同じようなサービスがある場合は、原則として介護保険が優先されます。
「障害者差別解消法」は、障害を理由とする不当な差別的取扱いの禁止や合理的配慮の提供を定めた法律で、サービスの給付を定めた法律ではないためです。

試験の罠
「基本法」は理念を定める法律、「総合支援法」はサービスの給付を定める法律と区別しましょう。65歳以上などで介護保険の対象となる人は、同じようなサービスについては介護保険が優先されることもあわせて押さえましょう。

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