2026年版・2-5

株式業務に関する計算の一問一答

証券外務員一種「株式業務・債券業務」から、株式業務に関する計算に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問12-5

甲社株式の株価は2,500円、1株当たりの年間配当金は75円(中間配当25円、期末配当50円)である。この株式の配当利回りとして、正しいものはどれか。

  • ①3.0%
  • ②1.0%
  • ③2.0%
  • ④30.0%
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正解 ①3.0%
解説
配当利回りは、株価に対して一年間にどれだけの配当を受け取れるかを示す指標です。
1 配当利回り=1株当たり年間配当金÷株価×100
2 1株当たり年間配当金=中間配当25円+期末配当50円=75円
3 配当利回り=75円÷2,500円×100=3.0%
したがって答えは3.0%です。
年間配当金を用いる点が要点で、中間か期末のどちらか一方だけを使うと利回りを過小に評価してしまいます。株価が下がれば同じ配当でも利回りは上がるという関係も押さえておきます。

他の選択肢が誤りである理由
1.0%は中間配当25円だけを用いて計算した場合の値です。
2.0%は期末配当50円だけを用いて計算した場合の値です。
30.0%は百分率に直す際に桁を一つ誤った場合の値です。

覚え方のポイント
配当利回りの分子は必ず年間ベース、と押さえます。
分母が株価であることから、株価が動けば利回りも動く点も試験でよく問われます。
問22-5

乙社の株価は3,600円、当期純利益は48億円、自己資本は480億円、発行済株式総数は2,000万株である。この会社の株価収益率(PER)として、正しいものはどれか。

  • ①1.5倍
  • ②15.0倍
  • ③10.0倍
  • ④150.0倍
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正解 ②15.0倍
解説
株価収益率は、株価が1株当たり当期純利益の何倍まで買われているかを示す指標です。
1 1株当たり当期純利益=当期純利益÷発行済株式総数=48億円÷2,000万株=240円
2 株価収益率=株価÷1株当たり当期純利益=3,600円÷240円=15.0倍
したがって答えは15.0倍です。
この会社の1株当たり純資産は480億円÷2,000万株=2,400円なので、株価純資産倍率は3,600円÷2,400円=1.5倍、自己資本利益率は48億円÷480億円×100=10.0%となります。同じ資料から複数の指標が計算できるため、何を問われているかを取り違えないことが大切です。

他の選択肢が誤りである理由
1.5倍は株価純資産倍率の値であり、株価収益率ではありません。
10.0倍は自己資本利益率の数値を倍率と取り違えた場合の値です。
150.0倍は1株当たり当期純利益を24円と桁を一つ誤った場合の値です。

覚え方のポイント
収益率は利益と比べ、純資産倍率は純資産と比べる、と分母で区別します。
問32-5

丙社の株価は1,800円、自己資本は900億円、発行済株式総数は6,000万株である。この会社の株価純資産倍率(PBR)として、正しいものはどれか。

  • ①0.12倍
  • ②0.83倍
  • ③1.2倍
  • ④12.0倍
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正解 ③1.2倍
解説
株価純資産倍率は、株価が1株当たり純資産の何倍で評価されているかを示す指標です。
1 1株当たり純資産=自己資本÷発行済株式総数=900億円÷6,000万株=1,500円
2 株価純資産倍率=株価÷1株当たり純資産=1,800円÷1,500円=1.2倍
したがって答えは1.2倍です。
1株当たり純資産は、会社が解散して資産を処分したと仮定したときに1株に割り当てられる価値の目安になります。株価純資産倍率が1倍を下回ることは、株価がその目安すら割り込んでいることを意味します。

他の選択肢が誤りである理由
0.83倍は1株当たり純資産を株価で割ってしまった場合の値で、割る向きが逆です。
0.12倍は1株当たり純資産を15,000円と桁を一つ誤った場合の値で、1,800円÷15,000円=0.12倍となります。
12.0倍は1株当たり純資産を150円と桁を一つ誤った場合の値で、1,800円÷150円=12.0倍となります。

覚え方のポイント
倍率を求める式はいずれも株価が分子、と決めておくと割る向きで迷いません。
1倍を境に割安か割高かを論じる指標である点もあわせて押さえます。
問42-5

丁社の当期純利益は36億円、自己資本は300億円、総資産は600億円である。この会社の自己資本利益率(ROE)として、正しいものはどれか。

  • ①1.2%
  • ②6.0%
  • ③120.0%
  • ④12.0%
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正解 ④12.0%
解説
自己資本利益率は、株主が出した資本を使ってどれだけの利益を生み出したかを示す指標です。
1 自己資本利益率=当期純利益÷自己資本×100
2 自己資本利益率=36億円÷300億円×100=12.0%
したがって答えは12.0%です。
分母が自己資本である点が要点で、総資産を分母に置くと総資産利益率という別の指標になります。この会社の総資産利益率は36億円÷600億円×100=6.0%です。
自己資本利益率は株主の立場から見た収益力を測るものなので、借入れを増やして自己資本を圧縮すると数値が高まる面があることにも注意が必要です。

他の選択肢が誤りである理由
6.0%は総資産を分母に用いた総資産利益率の値です。
1.2%と120.0%は、いずれも百分率に直す際に桁を誤った場合の値です。

覚え方のポイント
自己資本利益率の分母は株主の持分、総資産利益率の分母は会社の資産全体、と分母で区別します。
どちらも分子は当期純利益で共通している点も押さえておきます。
問52-5

戊社の当期純利益は24億円、自己資本は200億円、発行済株式総数は4,000万株である。この会社の1株当たり当期純利益(EPS)として、正しいものはどれか。

  • ①60円
  • ②600円
  • ③500円
  • ④6,000円
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正解 ①60円
解説
1株当たり当期純利益は、会社が1年間に稼いだ利益を1株あたりに割り振った金額です。
1 1株当たり当期純利益=当期純利益÷発行済株式総数
2 単位をそろえると、当期純利益24億円=2,400,000,000円、発行済株式総数4,000万株=40,000,000株
3 1株当たり当期純利益=2,400,000,000円÷40,000,000株=60円
4 したがって答えは60円です。
なお同じ資料から1株当たり純資産も求められ、200億円÷4,000万株=500円となります。1株当たり当期純利益は株価収益率の分母に、1株当たり純資産は株価純資産倍率の分母に用いられます。

他の選択肢が誤りである理由
500円は自己資本を用いて計算した1株当たり純資産の値であり、当期純利益から求める指標ではありません。
600円と6,000円は、いずれも億と万の換算で桁を誤った場合の値です。

覚え方のポイント
分子は利益、分母は株数、という単純な式ですが、億と万の桁合わせで誤りやすい論点です。
数値を一度すべて円と株の単位にそろえてから割ると間違いが減ります。
問62-5

己社の株価は4,200円、発行済株式総数は8,000万株である。この会社の時価総額として、正しいものはどれか。

  • ①336億円
  • ②3,360億円
  • ③33.6億円
  • ④3兆3,600億円
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正解 ②3,360億円
解説
時価総額は、その会社の株式全体が市場でどれだけの価値と評価されているかを示す金額です。
1 時価総額=株価×発行済株式総数
2 株価4,200円、発行済株式総数8,000万株=80,000,000株
3 時価総額=4,200円×80,000,000株=336,000,000,000円
4 336,000,000,000円は3,360億円です。したがって答えは3,360億円となります。
時価総額は会社の規模を比較するときの基本的な物差しになります。株価そのものの高低は1株をどれだけ細かく分けているかによって変わるため、規模を比べるには株数を掛けた時価総額を見る必要があります。

他の選択肢が誤りである理由
336億円は発行済株式総数を800万株として計算した場合の値です。
33.6億円は発行済株式総数を80万株として計算した場合の値です。
3兆3,600億円は発行済株式総数を8億株として計算した場合の値です。

覚え方のポイント
株価の高さではなく時価総額で会社の規模を測る、という考え方をあわせて覚えます。
問72-5

庚社株式を1株2,400円で3,000株買い付けた。委託手数料が約定代金の0.5%、消費税が委託手数料の10%であるとき、顧客が支払う受渡代金として、正しいものはどれか。

  • ①7,160,400円
  • ②7,200,000円
  • ③7,239,600円
  • ④7,236,000円
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正解 ③7,239,600円
解説
買付けの受渡代金は、約定代金に委託手数料と消費税を加えて求めます。
1 約定代金=2,400円×3,000株=7,200,000円
2 委託手数料=7,200,000円×0.5%=36,000円
3 消費税=36,000円×10%=3,600円
4 受渡代金=7,200,000円+36,000円+3,600円=7,239,600円
したがって答えは7,239,600円です。
買付けでは、顧客は株式を受け取る代わりに代金を支払います。手数料と消費税は顧客の負担になるので、支払額は約定代金より大きくなります。売付けの場合は逆に、約定代金から手数料と消費税を差し引いた金額を受け取ります。

他の選択肢が誤りである理由
7,236,000円は消費税を加え忘れた場合の値です。
7,200,000円は手数料と消費税をいずれも考慮していない約定代金そのものです。
7,160,400円は手数料と消費税を差し引いてしまった場合の値で、売付けの計算になっています。

覚え方のポイント
買いは足す、売りは引く、と方向を先に決めてから計算に入ると誤りません。
問82-5

辛社株式を1株1,500円で4,000株売り付けた。委託手数料が約定代金の0.4%、消費税が委託手数料の10%であるとき、顧客が受け取る受渡代金として、正しいものはどれか。

  • ①5,976,000円
  • ②6,000,000円
  • ③6,026,400円
  • ④5,973,600円
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正解 ④5,973,600円
解説
売付けの受渡代金は、約定代金から委託手数料と消費税を差し引いて求めます。
1 約定代金=1,500円×4,000株=6,000,000円
2 委託手数料=6,000,000円×0.4%=24,000円
3 消費税=24,000円×10%=2,400円
4 受渡代金=6,000,000円-24,000円-2,400円=5,973,600円
したがって答えは5,973,600円です。
売付けでは顧客が株式を渡して代金を受け取ります。手数料と消費税は顧客が負担するものなので、受取額は約定代金より小さくなります。消費税が課されるのは手数料に対してであって、約定代金に対してではない点にも注意します。

他の選択肢が誤りである理由
5,976,000円は消費税を差し引き忘れた場合の値です。
6,000,000円は手数料と消費税をいずれも考慮していない約定代金そのものです。
6,026,400円は手数料と消費税を加算してしまった場合の値で、買付けの計算になっています。

覚え方のポイント
消費税の課税対象は手数料だけ、という点は計算問題で繰り返し狙われます。
問92-5

壬社は1株につき0.2株の割合で株式分割を行うことを決定した。権利付相場が3,000円であるとき、権利落ち後の理論上の価格として、正しいものはどれか。

  • ①2,400円
  • ②2,500円
  • ③3,000円
  • ④3,600円
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正解 ②2,500円
解説
株式分割では会社の中身が変わらないまま株数だけが増えるので、権利落ち後の理論価格は権利付相場を分割後の株数で割って求めます。
1 1株につき0.2株の分割なので、分割後は1株が1.2株になります。
2 権利落ち後の理論価格=権利付相場÷(1+割当率)
3 権利落ち後の理論価格=3,000円÷(1+0.2)=3,000円÷1.2=2,500円
したがって答えは2,500円です。
投資者から見れば、1株3,000円だったものが1.2株で合計3,000円になるだけであり、資産の価値は変わりません。値段が下がったように見えても損をしたわけではない、という点が分割の本質です。

他の選択肢が誤りである理由
2,400円は3,000円に0.8を掛けた値で、割るべきところを掛けてしまった場合の誤りです。
3,600円は3,000円に1.2を掛けた値で、割る向きを逆にした場合の誤りです。
3,000円は分割によって理論価格が変わらないと考えた場合の値です。

覚え方のポイント
分割は株数が増えるのだから理論価格は下がる、と方向を先に押さえます。
問102-5

癸社は、株主に対し1株につき0.2株の割合で新株を1株1,200円で割り当てる株主割当増資を行う。権利付相場が2,400円であるとき、権利落ち後の理論上の価格として、正しいものはどれか。

  • ①1,800円
  • ②2,000円
  • ③2,200円
  • ④2,400円
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正解 ③2,200円
解説
払込みを伴う株主割当増資では、権利落ち後の理論価格は、既存の1株の価値と新株への払込金額を合計し、それを増資後の株数で割って求めます。
1 権利落ち後の理論価格=(権利付相場+払込金額×割当率)÷(1+割当率)
2 分子=2,400円+1,200円×0.2=2,400円+240円=2,640円
3 分母=1+0.2=1.2
4 権利落ち後の理論価格=2,640円÷1.2=2,200円
したがって答えは2,200円です。
株式分割と違って、増資では会社に新たな資金が払い込まれます。その分だけ会社の価値が増えるため、分子に払込金額を加える必要があります。

他の選択肢が誤りである理由
2,000円は分子に払込金額を加えず、2,400円を1.2で割っただけの値です。
1,800円は割当率を0.2ではなく1として計算した場合の値です。
2,400円は権利落ちによって理論価格が変わらないと考えた場合の値です。

覚え方のポイント
払込みがない分割は分子がそのまま、払込みがある増資は分子に払込金額を足す、と対比して覚えます。

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