2026年版・2-4

株式の受渡し・決済とその他の株式取引の一問一答

証券外務員一種「株式業務・債券業務」から、株式の受渡し・決済とその他の株式取引に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問12-4

上場株式に係る株式等振替制度に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①上場株式の株券は、投資者の請求があれば発行会社が発行することとされている。
  • ②上場株式の権利の帰属は、振替口座簿の記載または記録により定まっている。
  • ③振替口座簿への記載は、発行会社が株主名簿に基づいて自ら行っている。
  • ④株式等振替制度の対象は、上場する社債および投資信託受益権に限られている。
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正解 ②上場株式の権利の帰属は、振替口座簿の記載または記録により定まっている。
解説
上場株式は株券が廃止され、株式等振替制度のもとで電子的に管理されています。
この制度では、誰がどの銘柄を何株持っているかは振替機関や口座管理機関が備える振替口座簿の記載または記録によって定まります。売買による移転も、口座間の振替という帳簿上の処理によって行われます。
紙の株券をやり取りしていた時代には、紛失や偽造、盗難、受渡しの事務負担といった問題が避けられませんでした。電子化はこれらを根本から解消し、決済期間の短縮も可能にしました。
投資者の口座は取引先の口座管理機関に開設され、その上に振替機関が置かれる階層構造になっています。

他の選択肢が誤りである理由
上場株式については株券が廃止されているため、請求により株券が発行されることはありません。
振替口座簿を備えて記載を行うのは振替機関および口座管理機関であり、発行会社が自ら記載するのではありません。発行会社はむしろ振替機関からの総株主通知を受けて株主名簿を書き換えます。
この制度の対象には株式が含まれており、社債と投資信託受益権に限られてはいません。

覚え方のポイント
紙の券面ではなく口座簿の記録が権利の所在を決める、という一点を押さえます。
問22-4

株式等振替制度における株主の通知に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①発行会社は、株主名簿を自ら作成することが制度上できないとされている。
  • ②総株主通知は、株主から請求があったつど個別に行われる通知のことである。
  • ③基準日などに際し、振替機関から発行会社へ総株主通知が行われている。
  • ④少数株主権を行使する場合であっても、個別株主通知を行う必要はない。
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正解 ③基準日などに際し、振替機関から発行会社へ総株主通知が行われている。
解説
株券が電子化された結果、発行会社は誰が株主であるかを自分では把握できません。そこで、振替機関から発行会社へ株主の情報を伝える仕組みが設けられています。
総株主通知は、基準日などの一定の時点における株主の氏名や住所、保有株式数などをまとめて発行会社に通知するものです。発行会社はこれを受けて株主名簿を書き換え、配当や議決権行使の対象者を確定します。
これとは別に、少数株主権などを行使しようとする株主は、その時点の保有状況を証明するために個別株主通知を申し出る必要があります。通知の対象が全員か一人かで、二つの仕組みが使い分けられています。

他の選択肢が誤りである理由
発行会社は総株主通知を受けて株主名簿を作成するので、作成できないという記述は誤りです。
請求のつど個別に行われるのは個別株主通知であり、総株主通知ではありません。
少数株主権の行使には個別株主通知が必要であり、不要とする記述は誤りです。

覚え方のポイント
全員分をまとめて送るのが総株主通知、権利行使のために一人分を送るのが個別株主通知、と区別します。
問32-4

ある上場会社の配当の基準日が9月30日(水曜日)である。この期の配当を受けるために当該株式を買い付けなければならない最終の日として、正しいものはどれか。なお、9月25日から30日までの間には、土曜日と日曜日以外の休業日はないものとする。

  • ①9月28日
  • ②9月25日
  • ③9月29日
  • ④9月30日
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正解 ①9月28日
解説
基準日に株主名簿に記載されるためには、その日までに決済を終えて株主になっている必要があります。
1 取引所の普通取引の決済は、売買が成立した日から起算して三営業日目、すなわち約定日の二営業日後に行われます。
2 基準日である9月30日に決済が完了するためには、その二営業日前に約定していなければなりません。
3 9月30日は水曜日なので、一営業日前は9月29日(火曜日)、二営業日前は9月28日(月曜日)です。
4 したがって、権利を得られる最終の買付日である権利付最終日は9月28日となります。
翌9月29日はすでに権利が付かない状態で売買される日であり、権利落ち日と呼ばれます。

他の選択肢が誤りである理由
9月25日は金曜日で三営業日前に当たり、必要以上に早い日付です。
9月29日は権利落ち日であり、この日に買っても基準日には間に合いません。
9月30日は基準日そのもので、当日に買っても決済は二営業日後になるため権利は得られません。

覚え方のポイント
権利付最終日は基準日の二営業日前、その翌営業日が権利落ち日、と決済期間から逆算して求めます。
土曜日と日曜日は営業日に数えないので、日付を数えるときは必ず曜日を確かめます。
問42-4

単元未満株式に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①単元未満株式の買取請求は、定款に定めがある場合に限り認められている。
  • ②単元未満株式について、株主は取引所の立会取引で自由に売却できる。
  • ③単元未満株式の買増請求は、定款の定めの有無にかかわらず常に行える。
  • ④単元未満株式の買取請求は、定款の定めがなくても株主が行使できる。
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正解 ④単元未満株式の買取請求は、定款の定めがなくても株主が行使できる。
解説
単元未満株式は取引所の立会取引で売買することができないため、そのままでは株主が換金する手段を失ってしまいます。
そこで会社法は、単元未満株式の株主が会社に対して自己の保有分を買い取るよう請求できる権利を認めています。この買取請求権は法律上当然に認められる権利であり、定款に定めがなくても行使できます。
これに対して買増請求は、単元に足りない分を会社から買い足して単元株にする制度です。こちらは会社にとって自己株式の処分を伴うため、定款にその定めがある場合に限って認められます。
買取は必ずできるが、買増は定款次第、という非対称な扱いになっている点が重要です。

他の選択肢が誤りである理由
買取請求は定款の定めを要しないので、定めがある場合に限られるという記述は誤りです。
単元未満株式は取引所の立会取引の対象とならず、自由に売却できるわけではありません。
買増請求は定款に定めがある場合に限られるため、常に行えるという記述は誤りです。

覚え方のポイント
売る側の買取請求は法定、買い足す側の買増請求は定款次第、と対にして覚えます。
問52-4

株式ミニ投資に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①取引の対象となる銘柄は、上場されているすべての銘柄が対象となっている。
  • ②売買の単位は、その銘柄の単元株式数の十分の一の株数を単位としている。
  • ③顧客の注文は、その注文を受け付けた当日の終値によって執行されている。
  • ④同一の営業日に同一銘柄の売付けと買付けを同時に行うことも可能である。
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正解 ②売買の単位は、その銘柄の単元株式数の十分の一の株数を単位としている。
解説
株式ミニ投資は、単元株よりも小さい単位で上場株式を売買できるようにした仕組みです。
売買の単位は、その銘柄の単元株式数の十分の一に当たる株数とされています。単元株での投資に必要な資金が大きい銘柄でも、十分の一の金額から始められるため、少額の資金しか用意できない投資者にも投資の機会が開かれます。
顧客の注文は取扱業者がまとめて市場に取り次ぐ形になるため、注文を受け付けた日ではなく、原則として翌営業日の最初に成立した価格に基づいて執行されます。顧客が値段を指定することはできません。
取扱銘柄は、取扱業者があらかじめ選定した銘柄に限られます。

他の選択肢が誤りである理由
取扱銘柄は業者が選定した範囲に限られ、上場する全銘柄が対象ではありません。
執行の基準となるのは原則として翌営業日の最初の価格であり、当日の終値ではありません。
同一営業日に同一銘柄の売付けと買付けを同時に行うことはできません。

覚え方のポイント
単位は十分の一、値段は指定できず翌営業日の始値、という二点が繰り返し問われます。
問62-4

取引所の立会外取引に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①立会外取引は取引所の外で行われる取引であり、取引所は関与していない。
  • ②立会外取引で成立した売買については、取引所への報告が免除されている。
  • ③複数の銘柄を一括して売買するバスケット取引は、立会外取引で行われる。
  • ④立会外取引では、価格を当日の終値と同一にする取引は認められていない。
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正解 ③複数の銘柄を一括して売買するバスケット取引は、立会外取引で行われる。
解説
立会外取引は、取引所が売買立会の時間外に提供する取引の仕組みです。取引所の外で行う取引ではなく、取引所が運営する取引である点をまず押さえます。
機関投資家が大量の株式をまとめて売買しようとすると、通常の立会取引では板を大きく動かし、自ら不利な値段を作ってしまいます。立会外取引は、こうした大口の売買を市場の値段を乱さずに成立させるために用意されています。
複数の銘柄を組み合わせて一括で売買するバスケット取引はその代表例で、指数に連動する運用を行う投資家が組入銘柄をまとめて入れ替える際などに利用されます。当日の終値などの価格を用いる取引も行われています。

他の選択肢が誤りである理由
立会外取引は取引所が提供する仕組みであり、取引所が関与しないという記述は誤りです。
立会外取引の売買も取引所を通じて行われ、その内容は公表されます。
終値と同一の価格による取引は実際に行われており、認められていないという記述は誤りです。

覚え方のポイント
立会外は取引所の中の時間外取引であり、大口の売買を市場に波風を立てずに処理する場です。
問72-4

私設取引システムによる取引に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①私設取引システムの運営には、内閣総理大臣の認可を受けることが必要だ。
  • ②私設取引システムは、上場されていない株式のみを取り扱うことができる。
  • ③私設取引システムでは、取引所の立会時間中は売買を行うことができない。
  • ④私設取引システムの運営業務は、届出のみで自由に開始することができる。
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正解 ①私設取引システムの運営には、内閣総理大臣の認可を受けることが必要だ。
解説
私設取引システムは、金融商品取引業者が電子情報処理組織を用いて、多数の者を相手方として有価証券の売買を成立させる仕組みです。取引所以外の売買の場として位置付けられます。
この仕組みは実質的に市場を開設するのと同じ機能を持つため、通常の金融商品取引業の登録に加えて、内閣総理大臣の認可を受けなければ運営できません。取引の公正さと投資者保護の確保が特に強く求められるからです。
取り扱われるのは主として上場株式であり、取引所の立会時間中はもちろん、その前後の時間帯にも取引の機会が提供されています。取引所と競争する場が生まれることで、価格や手数料の面で投資者に利益がもたらされることが期待されています。

他の選択肢が誤りである理由
私設取引システムでは上場株式が中心に取り扱われており、未上場株式のみという記述は誤りです。
取引所の立会時間中も売買は行われています。
届出ではなく認可が必要であり、自由に開始できるわけではありません。

覚え方のポイント
市場に準じた機能を持つから登録ではなく認可、と理由から結び付けて覚えます。
問82-4

株式分割および株式併合の権利処理に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①株式分割の効力発生日以後は、分割前の株数を前提とした株価が形成される。
  • ②株式併合を行うと、発行済株式総数が併合の比率に応じて増加することになる。
  • ③株式分割の権利落ち日は、分割の基準日の翌営業日とすることとされている。
  • ④株式併合は株主総会の決議を要し、一株未満の端数は金銭により処理される。
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正解 ④株式併合は株主総会の決議を要し、一株未満の端数は金銭により処理される。
解説
株式併合は、複数の株式をまとめてより少ない数の株式にする手続です。発行済株式総数が減り、一株当たりの価値はその分だけ高まります。
併合を行うと、持株数によっては端数が生じ、株主が保有株式を失う恐れがあります。株主の利益に直接影響する重大な行為であるため、原則として株主総会の特別決議が必要とされています。
生じた一株未満の端数については、会社がまとめて処分し、その代金を端数の割合に応じて株主に交付する取扱いがされます。株主は株式そのものを失う代わりに、相当する金銭を受け取ることになります。
株式分割はこれと逆に株式を細分化する手続で、発行済株式総数が増えます。

他の選択肢が誤りである理由
分割の効力発生後は分割後の株数を前提に株価が形成されるため、分割前の株数を前提とするという記述は誤りです。
株式併合では発行済株式総数は減少するので、増加するという記述は逆です。
権利落ち日は基準日の翌営業日ではなく、基準日より前に到来します。

覚え方のポイント
分割は株数が増えて単価が下がり、併合は株数が減って単価が上がる、と方向で整理します。
問92-4

取引所における株式の清算および決済に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①取引所で成立した売買の債務は、清算機関が引き受けて決済される。
  • ②取引所で成立した売買は、当事者どうしが直接に受渡しを行っている。
  • ③株式の受渡しと代金の支払は、必ず異なる日に分けて行われている。
  • ④清算機関による決済では、多数の売買を差し引きせず一件ごとに処理する。
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正解 ①取引所で成立した売買の債務は、清算機関が引き受けて決済される。
解説
取引所で成立した売買は、売り手と買い手が直接に受渡しを行うのではなく、清算機関が間に入って決済されます。
清算機関は売買当事者双方の債務を引き受け、自らが売り手に対する買い手、買い手に対する売り手となります。これにより、各参加者は相手方が誰であるかを気にする必要がなくなり、相手が決済できなくなるリスクを個別に負わずに済みます。
また、多数の売買の債権債務を差引計算してまとめることで、実際に動かす株式と資金の量を大きく減らすことができ、事務の効率も高まります。
株式の引渡しと代金の支払は同時に行う方式が採られ、一方だけが履行される事態を防いでいます。

他の選択肢が誤りである理由
当事者どうしが直接受渡しを行うという記述は、清算機関が介在する現在の仕組みに反します。
受渡しと代金の支払は同時に行われるのが原則で、必ず別の日に分けるという記述は誤りです。
清算機関は多数の売買を差引計算してまとめるので、一件ごとに処理するという記述は誤りです。

覚え方のポイント
清算機関が全員の相手方になることで、個別の相手方リスクが消える点が要点です。
問102-4

上場株式の配当金の受取方法に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①株式数比例配分方式は、金融機関の窓口で領収証と引換えに受け取る方式だ。
  • ②配当金領収証方式では、証券会社の口座に配当金が直接入金されている。
  • ③株式数比例配分方式は、保有する証券口座で配当金を受け取る方式である。
  • ④登録配当金受領口座方式は、銘柄ごとに異なる口座を指定する方式である。
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正解 ③株式数比例配分方式は、保有する証券口座で配当金を受け取る方式である。
解説
上場株式の配当金の受取方法には、いくつかの方式が用意されています。
株式数比例配分方式は、証券会社に開設した口座で保有する株数に応じて、その口座に直接配当金を受け入れる方式です。受取りの手間がかからず、売買代金と同じ口座で資金を管理できる利点があります。
配当金領収証方式は、発行会社から送られてくる領収証を金融機関の窓口に持参して受け取る方式です。
登録配当金受領口座方式は、あらかじめ指定した一つの預金口座で、保有するすべての銘柄の配当金をまとめて受け取る方式です。
なお、少額投資非課税制度を利用して配当金を非課税で受け取るには、株式数比例配分方式を選んでおく必要があります。

他の選択肢が誤りである理由
金融機関の窓口で領収証と引換えに受け取るのは配当金領収証方式です。
証券会社の口座に直接入金されるのは株式数比例配分方式であり、配当金領収証方式ではありません。
登録配当金受領口座方式は、全銘柄を一つの口座でまとめて受け取る方式です。

覚え方のポイント
証券口座なら比例配分、預金口座に一括なら登録配当金受領口座、窓口なら領収証、と受取り場所で整理します。

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