2026年版・2-3

取引所の売買立会と価格決定の一問一答

証券外務員一種「株式業務・債券業務」から、取引所の売買立会と価格決定に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問12-3

板寄せ方式に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①板寄せ方式は、売買立会の時間中に随時、値段が合うつど約定させる方式である。
  • ②板寄せ方式は、寄付や引けなど一時点の価格を一本値で決定する方式である。
  • ③板寄せ方式では、成行注文よりも指値注文が優先して約定することになる。
  • ④板寄せ方式は、売買が停止された銘柄の再開時には用いられない方式である。
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正解 ②板寄せ方式は、寄付や引けなど一時点の価格を一本値で決定する方式である。
解説
板寄せ方式は、ある一時点までに出された注文を集めて突き合わせ、売りと買いが最も多く成立する一つの値段を決める方式です。
始値を決める寄付、終値を決める引け、そして売買停止からの再開時などに用いられます。多くの注文をいったんためてから一本の値段で処理するため、需給を一度に反映した公正な値段を作ることができます。
板寄せでは、まず成行注文のすべてが約定し、次に決定される値段より有利な指値注文が約定し、最後にその値段と同じ指値注文が処理されます。同じ値段の中では時間の優先はなく、注文の順序ではなく数量に応じた配分が行われる点も特徴です。

他の選択肢が誤りである理由
値段が合うつど随時約定させるのはザラバ方式であり、板寄せ方式ではありません。
板寄せでも成行注文が指値注文に優先するので、指値が優先するという記述は誤りです。
売買停止からの再開時には板寄せ方式が用いられるため、用いられないという記述も誤りです。

覚え方のポイント
板寄せは一点で一本値、ザラバは連続して随時、と対比して覚えます。
問22-3

ザラバ方式に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①ザラバ方式では、寄付から引けまでの注文をためて一本の値段で処理する。
  • ②ザラバ方式では、立会の時間中に条件の合う注文どうしを随時約定させる。
  • ③ザラバ方式では、時間優先の原則が適用されないこととされている。
  • ④ザラバ方式では、同一時刻に出された注文は必ず数量に応じて按分される。
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正解 ②ザラバ方式では、立会の時間中に条件の合う注文どうしを随時約定させる。
解説
ザラバ方式は、寄付と引けの間の時間帯において、条件の合う売り注文と買い注文を次々に突き合わせて約定させていく方式です。
注文が入るたびに板の状況と照らし合わせ、値段が合えばその場で売買が成立します。その結果、価格は連続的に動き、投資者は最新の需給を反映した値段で売買できます。
ザラバでは、価格優先の原則と時間優先の原則が働きます。買いは値段の高い注文、売りは値段の低い注文が優先され、同じ値段どうしでは先に出された注文が先に約定します。成行注文はいずれの指値注文よりも優先して執行されます。

他の選択肢が誤りである理由
注文をためて一本の値段で処理するのは板寄せ方式であり、ザラバ方式の説明ではありません。
ザラバでは同じ値段の注文について時間優先の原則が働くため、適用されないという記述は誤りです。
数量に応じた按分が行われるのは板寄せの場面であり、ザラバでは先に出された注文から順に約定します。

覚え方のポイント
ザラバは価格優先と時間優先の二本立て、板寄せは一本値で時間優先なし、と整理します。
問32-3

売買の優先順位に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①買い注文については、指値の値段が低いものほど優先して約定していく。
  • ②売り注文については、指値の値段が高いものほど優先して約定していく。
  • ③買い注文は指値の高いもの、売り注文は指値の低いものが優先して約定する。
  • ④買いと売りのいずれについても、指値の高いものほど優先して約定していく。
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正解 ③買い注文は指値の高いもの、売り注文は指値の低いものが優先して約定する。
解説
取引所の売買では、価格優先の原則が働きます。買い注文は値段の高いものが優先し、売り注文は値段の低いものが優先します。
この順序は、相手方にとってより有利な条件を提示した注文から成立させるという考え方に基づいています。高く買うと言っている人と安く売ると言っている人が真っ先に相手を見つけられるのは、市場の自然な姿でもあります。
この原則があることで、投資者は値段の条件を良くすれば約定の可能性を高められると理解でき、注文を出す判断がしやすくなります。
なお、値段を指定しない成行注文は、いかなる指値注文よりも優先して執行されます。値段を問わないという最も譲歩した条件だからです。

他の選択肢が誤りである理由
買い注文で値段の低いものが優先するという記述は、価格優先の原則と逆です。
売り注文で値段の高いものが優先するという記述も逆になっています。
買いと売りをともに高いものが優先するとする記述は、売りについて誤っています。

覚え方のポイント
相手にとって有利な条件を出した注文が先、と考えれば売買どちらの向きも迷いません。
問42-3

時間優先の原則に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①同じ値段の指値注文であっても、注文の数量が多いものが常に優先される。
  • ②同じ値段の指値注文であれば、板寄せでも時間の先後により順位が決まる。
  • ③同じ値段の指値注文については、後に発注されたものが優先して約定する。
  • ④同じ値段の指値注文については、先に発注されたものが優先して約定する。
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正解 ④同じ値段の指値注文については、先に発注されたものが優先して約定する。
解説
時間優先の原則は、同じ値段の注文が複数ある場合に、取引所が先に受け付けた注文から順に約定させるという考え方です。
価格優先の原則だけでは、同じ値段の注文どうしの順位が決まりません。そこで受付の時刻という誰にとっても客観的な基準を用いることで、恣意的な取扱いが入り込む余地をなくしています。
この原則があるからこそ、投資者は早く注文を出すことに意味があると理解でき、板の先頭に並ぶために発注のタイミングを工夫することになります。市場の公正性を支える基本的なルールの一つです。
なおこの原則が働くのはザラバの場面であり、板寄せでは同一値段の注文は時間の先後ではなく数量に応じて配分されます。

他の選択肢が誤りである理由
数量が多いものが常に優先されるという規律はザラバには存在しません。
後に発注されたものが優先するという記述は、時間優先の原則と逆です。
板寄せでは同一値段の注文について時間の先後による順位付けは行われません。

覚え方のポイント
価格が同じなら早い者勝ち、ただしそれはザラバの話、と場面まで含めて覚えます。
問52-3

成行注文の優先に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①成行注文は、板寄せでは優先するがザラバでは指値注文に劣後することになる。
  • ②成行注文は、指値注文と同じ順位で受付の時刻の順に約定していく。
  • ③成行注文は、板寄せでもザラバでもいずれの指値注文にも優先して執行される。
  • ④成行注文は、その日の値幅制限の上限値段の指値注文として取り扱われる。
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正解 ③成行注文は、板寄せでもザラバでもいずれの指値注文にも優先して執行される。
解説
成行注文は値段を指定しない注文であり、板寄せでもザラバでも、いかなる指値注文よりも優先して執行されます。これを成行優先の原則といいます。
値段を問わないということは、相手方に対して最も譲歩した条件を提示していることを意味します。市場は相手にとって有利な条件の注文から順に成立させるので、値段の条件を付けない成行注文が先頭に立つのは自然な帰結です。
この優先があるため、成行注文は約定の確実性が非常に高くなります。ただしその裏返しとして、板が薄い銘柄では想定より大きく離れた値段で約定する危険があり、注文を出す際には板の状況を確かめる必要があります。

他の選択肢が誤りである理由
ザラバでも成行注文は優先されるので、ザラバでは劣後するという記述は誤りです。
成行注文は指値注文と同じ順位ではなく、常に先に処理されます。
成行注文は値段を指定しない注文そのものであり、値幅制限の上限値段の指値注文に置き換えられるわけではありません。

覚え方のポイント
成行が先、次に有利な指値、最後に同値の指値、という三段階の順序で押さえます。
問62-3

東京証券取引所における普通取引の値幅制限について、基準値段が1,200円である銘柄の当日の制限値幅の上限として、正しいものはどれか。なお、制限値幅は基準値段が1,000円以上1,500円未満のとき上下300円とする。

  • ①1,320円
  • ②1,500円
  • ③1,560円
  • ④1,800円
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正解 ②1,500円
解説
値幅制限の上限と下限を求める問題です。
1 基準値段は1,200円で、この価格帯の制限値幅は上下300円と与えられています。
2 上限値段=1,200円+300円=1,500円
3 下限値段=1,200円-300円=900円
4 したがって当日この銘柄が約定し得る値段は900円から1,500円までとなり、上限は1,500円です。
制限値幅は基準値段に一定率を掛けるのではなく、価格帯ごとに定められた金額を加減して求めます。ここを率で計算しないことが計算上の要点です。

他の選択肢が誤りである理由
1,320円は基準値段に一割を加えた値で、価格帯ごとの金額ではなく率で計算した場合の誤りです。
1,560円は基準値段に三割を加えた値で、300円という金額を三十パーセントと取り違えた場合の誤りです。
1,800円は制限値幅を二倍の600円として加えた場合の誤りです。

覚え方のポイント
値幅制限は率ではなく金額で決まる、と押さえます。
上限と下限は基準値段を中心に上下対称に置かれ、その日の約定はこの範囲内に限られます。
問72-3

値幅制限の趣旨および取扱いに関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①値幅制限は、一日の値動きの幅を一定範囲に抑え、急変を緩和する制度だ。
  • ②値幅制限の基準値段には、原則としてその日の始値が用いられることになる。
  • ③値幅制限に達した銘柄は、その時点で当日の売買が自動的に停止される。
  • ④値幅制限の幅は、すべての価格帯の銘柄について同一の金額とされている。
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正解 ①値幅制限は、一日の値動きの幅を一定範囲に抑え、急変を緩和する制度だ。
解説
値幅制限は、一日のうちに株価が動き得る範囲をあらかじめ限定しておく制度です。
思惑や誤解に基づく注文が一方向に集中すると、価格が実態からかけ離れて急変し、投資者が不測の損害を被る恐れがあります。値幅に上限と下限を設けておけば、変動は一日ではその幅までにとどまり、投資者が状況を確認して落ち着いて判断する時間が確保されます。
基準値段には原則として前日の終値が用いられ、そこから価格帯ごとに定められた金額を上下に加減して当日の上限値段と下限値段が決まります。
制限値段に達しても、その値段の範囲内であれば売買は続けられます。

他の選択肢が誤りである理由
基準値段は原則として前日の終値であり、その日の始値ではありません。
制限値段に達しても当日の売買が自動的に停止するわけではなく、その値段の範囲内での売買は続きます。
制限値幅は価格帯ごとに異なる金額が定められており、すべて同一ではありません。

覚え方のポイント
基準値段は前日終値、幅は価格帯ごとの金額、達しても取引は続く、の三点で整理します。
問82-3

特別気配に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①特別気配は、直前の約定値段の水準にかかわらず、寄付の前にのみ表示される。
  • ②特別気配が表示されると、その銘柄の当日の売買はそのまま終了することになる。
  • ③特別気配は、直前の値段から一定幅を超えて約定しそうな場合に表示される。
  • ④特別気配が表示された後は、その気配値段を動かすことが認められていない。
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正解 ③特別気配は、直前の値段から一定幅を超えて約定しそうな場合に表示される。
解説
特別気配は、注文が一方に偏り、直前の約定値段などから一定の幅を超えた値段でなければ売買が成立しない状況になったときに表示される気配です。
そのまま約定させると価格が一気に飛んでしまい、投資者が値動きを追えないまま不利な値段をつかむ恐れがあります。そこでいったん約定を見合わせ、この値段でなければ成立しないという情報を市場に示して、反対側の注文を呼び込みます。
特別気配は一定の時間ごとに定められた幅の範囲内で更新され、反対注文が集まって釣り合ったところで売買が成立します。価格の連続性を保ちながら需給を調整するための仕組みです。

他の選択肢が誤りである理由
特別気配は寄付の前だけでなく、ザラバの時間帯にも表示されます。
特別気配が表示されても売買が終了するわけではなく、注文が集まれば約定します。
特別気配の値段は時間の経過とともに更新されるため、動かせないという記述は誤りです。

覚え方のポイント
特別気配は、値段が飛ぶのを防いで反対注文を待つための表示、と押さえます。
問92-3

連続約定気配に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①連続約定気配は、当日の売買を打ち切るために表示される最終的な気配である。
  • ②連続約定気配は、注文がまったく入らず売買が成立しない場合に表示される。
  • ③連続約定気配は、値幅制限の上限に達した銘柄だけに表示される気配である。
  • ④連続約定気配は、短い時間に一方向へ連続して約定が進む場合に表示される。
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正解 ④連続約定気配は、短い時間に一方向へ連続して約定が進む場合に表示される。
解説
連続約定気配は、ザラバにおいて短い時間のうちに値段が一方向へ次々と動きながら約定が進んでいく場合に表示される気配です。
一件ごとの値動きは小さくても、それが連続すれば結果として大きな価格変動になります。特別気配は一回の値段の飛びを抑える仕組みなので、こうした累積的な急変までは捉えきれません。そこを補うのが連続約定気配です。
表示されている間は約定がいったん止まり、投資者に相場が急激に動いていることが知らされます。この時間を使って反対方向の注文が入れば、行き過ぎた変動が和らぐ効果が期待できます。

他の選択肢が誤りである理由
連続約定気配は当日の売買を打ち切るためのものではなく、一時的に約定を止めて注意を促すためのものです。
注文が入らず売買が成立しない場合に表示されるのは通常の気配であり、連続約定気配ではありません。
値幅制限の上限に達した銘柄に限って表示されるものでもありません。

覚え方のポイント
特別気配は一回の飛びを抑え、連続約定気配は連続した動きを抑える、と役割で対比します。
問102-3

取引所の売買立会および売買停止に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①上場会社の重要な情報が公表される際、取引所が売買を停止することがある。
  • ②売買停止の措置は、取引所ではなく発行会社の判断によって行われている。
  • ③売買が停止された銘柄は、当日中に売買が再開されることは一切ない。
  • ④東京証券取引所の後場の売買立会は、午後三時をもって終了することとされる。
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正解 ①上場会社の重要な情報が公表される際、取引所が売買を停止することがある。
解説
取引所は、上場会社の株価に重大な影響を与える会社情報が公表される場面などで、その銘柄の売買を一時的に停止することがあります。
情報が投資者全体に行き渡る前に売買が続くと、情報を早く知った者だけが有利になり、公平性が損なわれます。売買を止めて周知の時間を確保することで、すべての投資者が同じ情報のもとで判断できる状態を作るのが目的です。
この措置を行うのは取引所であり、発行会社が自ら市場の売買を止めることはできません。停止は一時的なもので、情報が十分に周知されたと判断されれば、通常は当日中に板寄せ方式によって売買が再開されます。
なお東京証券取引所の後場の売買立会は午後三時三十分に終了します。

他の選択肢が誤りである理由
売買停止を判断するのは取引所であり、発行会社ではありません。
停止された銘柄も周知後に再開されるため、当日中に一切再開されないという記述は誤りです。
後場の終了時刻は午後三時三十分であり、午後三時ではありません。

覚え方のポイント
売買停止は、情報を全員に行き渡らせるための時間稼ぎ、と趣旨で覚えます。

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