2026年版・2-2

株式の売買注文と受託業務の一問一答

証券外務員一種「株式業務・債券業務」から、株式の売買注文と受託業務に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問12-2

指値注文と成行注文に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①指値注文は、注文した値段より不利な値段で約定することがある注文である。
  • ②成行注文は、値段を指定しない代わりに約定の優先順位が最も低くなる。
  • ③指値注文は約定する値段が限定される反面、約定しない可能性がある注文だ。
  • ④成行注文は、必ず直前の約定値段と同じ値段で売買が成立する注文である。
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正解 ③指値注文は約定する値段が限定される反面、約定しない可能性がある注文だ。
解説
指値注文は、買いであればこの値段以下、売りであればこの値段以上という条件を付けた注文です。
不利な値段で約定することがない代わりに、相場がその値段まで来なければいつまでも約定しないという弱点があります。値段を優先し、成立するかどうかは相場に委ねる注文だといえます。
成行注文は値段を指定せず、そのときの相場で売買を成立させる注文です。成立しやすさを優先する代わりに、思わぬ値段で約定する可能性を受け入れることになります。
売買立会では成行注文が指値注文に優先して執行されるため、確実に売買したい場面では成行が選ばれます。

他の選択肢が誤りである理由
指値注文は指定した値段より不利な値段では約定しないので、不利な値段で約定することがあるという記述は誤りです。
成行注文は指値注文に優先して執行されるため、優先順位が最も低いという記述は逆です。
成行注文は相場の状況によって約定値段が決まるもので、直前の約定値段と同じになるとは限りません。

覚え方のポイント
指値は値段優先で成立は不確実、成行は成立優先で値段は不確実、と対にして覚えます。
問22-2

注文の執行条件に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①寄付条件付きの注文は、寄付で約定しなかった場合もそのまま板に残り続ける。
  • ②引け条件付きの注文は、引けの板寄せにのみ参加する注文のことである。
  • ③寄付条件付きの注文は、前場と後場のどちらの寄付にも重ねて参加できる。
  • ④引け条件付きの注文は、ザラバの時間帯でも随時執行される注文である。
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正解 ②引け条件付きの注文は、引けの板寄せにのみ参加する注文のことである。
解説
執行条件は、注文を執行するタイミングを限定するための条件です。
引け条件付きの注文は、立会の終わりに行われる引けの板寄せにだけ参加する注文です。終値で売買したい場合や、値動きを見届けてから執行したい場合に使われます。売買立会は前場と後場に分かれており、引けの板寄せはそれぞれの終了時に行われます。
寄付条件付きの注文は、寄付の板寄せにだけ参加する注文で、そこで約定しなかった分は失効します。始値で売買したいという投資者の希望に応えるものです。
いずれも、参加できる場面をあらかじめ一点に絞る代わりに、そこで約定しなければ注文が残らないという性質を持ちます。

他の選択肢が誤りである理由
寄付条件付きの注文は、寄付で約定しなかった分は失効するため、板に残り続けることはありません。
寄付条件付きの注文が参加できるのは指定された一つの寄付だけで、前場と後場に重ねて参加することはできません。
引け条件付きの注文は引けの板寄せにのみ参加するため、ザラバで執行されることはありません。

覚え方のポイント
寄付条件と引け条件は、参加する場面を一点に絞る代わりに外れたら失効する、と押さえます。
問32-2

不成注文に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①不成注文は、ザラバでも引けでも一貫して指値注文として扱われる注文である。
  • ②不成注文は、当日の引けで約定しなかった場合に翌日へ持ち越される注文である。
  • ③不成注文は、ザラバでは指値注文、引けでは成行注文として扱われる注文である。
  • ④不成注文は、寄付では成行注文、ザラバでは指値注文として扱われる注文である。
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正解 ③不成注文は、ザラバでは指値注文、引けでは成行注文として扱われる注文である。
解説
不成注文は、指値注文と成行注文の性格を時間帯によって使い分ける注文です。
ザラバの時間帯は指値注文として扱われ、指定した値段より不利な値段では約定しません。そのうえで、引けの時点でまだ約定していない分は成行注文に切り替わり、引けの板寄せに参加します。
できれば有利な値段で売買したいが、当日中には必ず売買を成立させたい、という二つの希望を一つの注文で満たす仕組みです。
ただし引けで成行になる以上、最終的な約定値段が指定していた値段より不利になることは十分にあり得ます。

他の選択肢が誤りである理由
一貫して指値注文として扱われるのであれば、それは通常の指値注文であり不成注文ではありません。
不成注文は引けで成行として執行されるため、約定しないまま翌日へ持ち越される注文ではありません。
寄付で成行になるという記述も誤りで、成行に変わるのは引けの時点です。

覚え方のポイント
不成は、ザラバは指値でねばり、引けは成行で必ず片付ける注文、と覚えます。
問42-2

金融商品取引業者が顧客から株式の売買注文を受託する際の記述として、正しいものはどれか。

  • ①銘柄と数量さえ確認できていれば、売付けか買付けかの別は確認しなくてよい。
  • ②顧客から一任を受ければ、銘柄と数量と価格を業者が定めて売買してよい。
  • ③注文伝票は、顧客との紛争が生じたときに限り作成すればよいとされている。
  • ④受託にあたり銘柄、売買の別、数量、値段の限度などを確認する必要がある。
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正解 ④受託にあたり銘柄、売買の別、数量、値段の限度などを確認する必要がある。
解説
金融商品取引業者が顧客から注文を受けるときは、注文の内容を特定するために必要な事項を確認しなければなりません。
具体的には、銘柄、売付けか買付けかの別、数量、成行か指値かという値段の限度、そして自己の計算による取引か委託取引かの別、注文の有効期間などです。
これらのいずれか一つでも欠けると、注文の内容が一意に定まらず、執行の誤りや顧客との紛争の原因になります。確認は、後で誰が見ても注文内容がわかる状態を作るための手続です。
受託した注文は注文伝票に記載され、記録として保存されます。

他の選択肢が誤りである理由
売付けか買付けかの別は注文の根幹であり、確認を省略することはできません。
金融商品取引業者は、銘柄、数量、価格などについて顧客の同意を得ないまま定める一任の取引を、原則として行うことができません。
注文伝票は受注のつど作成し保存するものであり、紛争が生じたときだけ作ればよいものではありません。

覚え方のポイント
銘柄、売買の別、数量、値段、期限、この五つが注文を特定する柱です。
問52-2

株式の委託手数料に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①委託手数料は取引所が定めた料率表に従うこととされ、各社共通となっている。
  • ②委託手数料は完全に自由化されており、各金融商品取引業者が独自に定める。
  • ③委託手数料は自由化されているが、法令上の上限率が定められている。
  • ④委託手数料には消費税が課されないため、税抜の金額をそのまま受け払いする。
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正解 ②委託手数料は完全に自由化されており、各金融商品取引業者が独自に定める。
解説
株式の委託手数料は、かつて取引所が定めた固定料率によっていましたが、段階的な自由化を経て一九九九年に完全自由化されました。
現在は各金融商品取引業者が自らの判断で手数料を定めており、業者によって水準も料金体系も異なります。約定代金に一定率を掛ける方式のほか、一日の約定代金の合計に応じた定額方式など、多様な体系が併存しています。
自由化の狙いは、業者間の競争を通じて投資者の取引コストを引き下げ、あわせてサービス内容による差別化を促すことにあります。
なお、委託手数料は役務の対価なので消費税の課税対象であり、顧客は手数料に消費税を加えた額を負担します。

他の選択肢が誤りである理由
取引所が定めた料率表に従うという記述は、自由化される前の姿です。
自由化された現在、法令上の上限率は定められていません。
委託手数料は消費税の課税対象であり、課されないという記述は誤りです。

覚え方のポイント
手数料は自由、上限もなし、ただし消費税は必ず乗る、という三点で整理します。
問62-2

取引所における株式の普通取引の受渡しに関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①売買が成立した日から起算して二営業日目に受渡しを行うのが原則である。
  • ②売買が成立した日と同じ日のうちに受渡しを行うのが原則とされている。
  • ③売買が成立した日から起算して三営業日目に受渡しを行うのが原則である。
  • ④売買が成立した日から起算して四営業日目に受渡しを行うのが原則である。
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正解 ③売買が成立した日から起算して三営業日目に受渡しを行うのが原則である。
解説
取引所における株式の普通取引は、売買が成立した日から起算して三営業日目に決済されます。約定日を一日目と数えるので、実際には約定日の二営業日後に当たります。
この決済期間は一般にティープラスツーと呼ばれます。日本では二〇一九年七月からこの期間が採用されており、それ以前の四営業日目からさらに一日短縮されました。
決済までの期間が短いほど、相手方が決済できなくなるという未決済のリスクにさらされる時間が短くなります。決済期間の短縮は、市場全体の安全性を高めるための世界的な流れに沿ったものです。
途中に休業日が入る場合は営業日で数えるため、暦の上ではさらに先の日付になります。

他の選択肢が誤りである理由
約定日から起算して二営業日目とするのは一日早く、現在の普通取引の決済日ではありません。
約定日と同じ日に決済するのは当日決済取引であり、普通取引の原則ではありません。
四営業日目とするのは、二〇一九年七月より前の取扱いです。

覚え方のポイント
約定日を含めて三営業日目、言い換えれば二営業日後、と両方の言い方で覚えておきます。
問72-2

顧客への通知に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①有価証券の売買が成立したときは、遅滞なく取引報告書を顧客に交付する。
  • ②取引報告書は、顧客から請求があった場合に限って交付すれば足りる。
  • ③取引報告書には、約定した数量を記載すれば足り、単価の記載は不要である。
  • ④取引報告書の交付は、顧客の同意の有無にかかわらず書面に限られている。
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正解 ①有価証券の売買が成立したときは、遅滞なく取引報告書を顧客に交付する。
解説
金融商品取引業者は、顧客の計算による有価証券の売買が成立したときは、遅滞なくその内容を記載した書面を顧客に交付しなければなりません。これが取引報告書です。
取引報告書には、売買の別、銘柄、数量、単価、約定日、受渡日、手数料や消費税の額など、その取引の内容と代金の計算根拠がわかる事項が記載されます。
顧客は自分の注文が意図したとおりに執行されたかを確認でき、業者にとっても執行内容を明らかにして紛争を防ぐ意味を持ちます。取引の透明性を確保するための基本的な手続です。
なお、あらかじめ顧客の承諾を得れば、電子的な方法で提供することも認められています。

他の選択肢が誤りである理由
取引報告書は売買成立のつど交付するものであり、顧客の請求を待って交付するものではありません。
単価は代金計算の基礎となる重要な事項なので、記載は必要です。
顧客の承諾を得たうえでの電磁的方法による提供が認められており、書面に限られてはいません。

覚え方のポイント
売買が成立したら、請求を待たずに遅滞なく、が取引報告書の原則です。
問82-2

金融商品取引業者の最良執行方針等に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①最良執行方針等は社内の内部規程であり、顧客に開示する必要はないとされる。
  • ②最良執行方針等は、注文を執行する取引所を一つに固定することを義務付ける。
  • ③最良執行方針等は、常に最も安い手数料で執行することのみを求めている。
  • ④最良執行方針等を定めて公表し、顧客の求めに応じて執行内容を説明する。
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正解 ④最良執行方針等を定めて公表し、顧客の求めに応じて執行内容を説明する。
解説
取引の場が取引所だけでなく私設取引システムなどにも広がったことで、同じ銘柄でも執行する場によって条件が変わり得るようになりました。
そこで金融商品取引業者は、顧客の注文を最良の取引の条件で執行するための方針および方法を定め、これを公表しなければならないこととされています。これが最良執行方針等です。
顧客の注文はこの方針に従って執行され、顧客から求められた場合には、その注文がどのように執行されたのかを説明する義務があります。
取引の場が複数ある中で、業者が自社に都合のよい場を選ぶことを防ぎ、顧客の利益を守るための仕組みです。

他の選択肢が誤りである理由
最良執行方針等は公表が義務付けられており、社内限りの内部規程ではありません。
執行する場を一つに固定することを求めるものではなく、むしろ複数の場を比較する前提の制度です。
最良の条件は価格や執行の速度など複数の要素を総合して判断するもので、手数料の安さだけで決まるものではありません。

覚え方のポイント
方針を定め、公表し、求めがあれば説明する、という三段構えで押さえます。
問92-2

株式の注文の有効期間に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①取引所への注文の有効期間は、法令により一律に当日限りと定められている。
  • ②有効期間を定めない注文は、無期限に有効なものとして取り扱われている。
  • ③有効期間中の注文であっても、顧客の側から取消しをすることはできない。
  • ④当日中に約定しなかった注文は、原則としてその日の立会終了後に失効する。
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正解 ④当日中に約定しなかった注文は、原則としてその日の立会終了後に失効する。
解説
株式の注文には有効期間があり、特に指定がなければその日の立会限りとして扱われるのが原則です。約定しないまま立会が終われば注文は効力を失い、翌日以降に持ち越されることはありません。
相場は日々動くため、いつまでも古い注文が板に残っていると、投資者の意図しない値段で約定してしまう恐れがあります。当日限りを原則とするのは、注文が投資者の現在の判断を反映した状態を保つためです。
もっとも、複数の日にわたる期間を指定して注文を出すことも認められており、その場合は指定した期間中は注文が有効なまま維持されます。
有効期間中であれば、顧客は約定していない部分について注文の取消しや訂正を行うことができます。

他の選択肢が誤りである理由
期間を指定した注文も認められているため、法令により一律に当日限りとされているという記述は誤りです。
期間を定めない注文は当日限りで失効するので、無期限に有効ではありません。
未約定の注文は顧客の側から取り消すことができます。

覚え方のポイント
指定がなければ当日限り、指定すれば期間中有効、未約定なら取消し可能、と整理します。
問102-2

累積投資契約による株式の買付けに関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①株式累積投資では、毎月一定の金額ずつ継続して同一銘柄を買い付けていく。
  • ②株式累積投資では、毎月一定の株数ずつ同一銘柄を買い付けることになる。
  • ③株式累積投資で買い付けた株式については、配当金を受け取ることができない。
  • ④株式累積投資は単元株単位でのみ利用でき、単元未満での買付けはできない。
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正解 ①株式累積投資では、毎月一定の金額ずつ継続して同一銘柄を買い付けていく。
解説
株式累積投資は、顧客があらかじめ定めた一定の金額で、同じ銘柄を毎月継続的に買い付けていく仕組みです。
毎月同じ金額を投じるため、株価が高いときには少ない株数、安いときには多い株数を買うことになります。その結果、平均取得単価が平準化されやすいという効果が期待できます。買うタイミングを自分で選ぶ必要がなく、少額から長期の投資を続けられる点が特徴です。
買い付けた株式は単元未満となることがありますが、その持分に応じて配当を受け取ることはできます。買い増しを続けて単元に達すれば、その分について議決権を行使できるようになります。

他の選択肢が誤りである理由
一定の株数ずつ買い付ける方法では、株価が高い局面で多くの資金を投じることになり、金額を一定にするこの仕組みの説明として誤りです。
持分に応じた配当は受け取れるので、配当金を受け取れないという記述は誤りです。
単元未満での買付けを積み重ねる仕組みなので、単元株単位でのみ利用できるという記述も誤りです。

覚え方のポイント
金額を一定にするから株数が変動する、という因果関係で押さえます。

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