2026年版・6-4

相続税の計算と申告・納付の一問一答

FP2級試験「相続・事業承継」から、相続税の計算と申告・納付に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問16-4

相続税の遺産に係る基礎控除額の計算式として、正しいものはどれか。

  • ①3,000万円+600万円×法定相続人の数
  • ②5,000万円+1,000万円×法定相続人の数
  • ③3,000万円+500万円×法定相続人の数
  • ④2,000万円+600万円×法定相続人の数
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正解 ①3,000万円+600万円×法定相続人の数
解説
相続税の基礎控除額は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」で計算し、課税価格の合計額がこの基礎控除額以下であれば、相続税の申告・納税は原則として不要です。

他の選択肢が不適切な理由
「5,000万円+1,000万円×法定相続人の数」は税制改正前(2015年以前)の旧基礎控除額の計算式であり現行の計算式ではありません。「3,000万円+500万円×法定相続人の数」「2,000万円+600万円×法定相続人の数」はいずれも定数を誤った計算式であり、現行の正しい計算式ではありません。
問26-4

相続税における「課税遺産総額」の計算方法として、最も適切なものはどれか。

  • ①課税価格の合計額から遺産に係る基礎控除額を差し引いて計算する。
  • ②課税遺産総額は、課税価格の合計額と常に同一の金額になる。
  • ③一般に、この課税遺産総額は、基礎控除額そのものを指す用語である。
  • ④課税遺産総額の計算には、そもそも基礎控除額は一切関係しない。
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正解 ①課税価格の合計額から遺産に係る基礎控除額を差し引いて計算する。
解説
課税遺産総額は「各相続人等の課税価格の合計額-遺産に係る基礎控除額」で計算し、この課税遺産総額をもとに相続税の総額を計算していきます。

他の選択肢が不適切な理由
基礎控除額を差し引くため、課税価格の合計額とは異なる(少ない)金額になります。基礎控除額そのものではなく、それを差し引いた後の金額です。基礎控除額は計算に不可欠な要素です。
問36-4

相続税の総額の計算方法に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①課税遺産総額を各法定相続人が法定相続分どおりに取得したと仮定して各人の税額を計算し、それを合計して算出する。
  • ②相続税の総額は、実際に行われた遺産分割の内容によって各相続人が取得した財産の割合に応じて計算するものである。
  • ③相続税の総額は、相続人となる法定相続人の数や構成にかかわらず、常に一定の金額になる仕組みである。
  • ④相続税の総額を計算する過程においては、そもそも法定相続分という考え方はいっさい用いられないものである。
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正解 ①課税遺産総額を各法定相続人が法定相続分どおりに取得したと仮定して各人の税額を計算し、それを合計して算出する。
解説
相続税の総額は、実際の遺産分割の内容にかかわらず、課税遺産総額を各法定相続人が法定相続分どおりに取得したものと仮定して、各人ごとの取得金額に税率を適用して税額を計算し、それらを合計して算出します。

他の選択肢が不適切な理由
実際の遺産分割割合ではなく法定相続分で仮計算します。法定相続人の数(人数や構成)によって税額は変動します。法定相続分の考え方が計算の基礎となります。
問46-4

各相続人が実際に納付する相続税額(算出税額)の計算方法として、最も適切なものはどれか。

  • ①相続税の総額を、各相続人が実際に取得した財産の割合(あん分割合)に応じて配分して計算する。
  • ②各相続人の算出税額は、相続税の総額を常にその相続人の人数でごく単純に均等に割って計算する。
  • ③一般に、各相続人の算出税額の計算には、実際の遺産取得割合はそもそも一切反映されない。
  • ④各相続人の算出税額は、常に法定相続分どおりに取得したと仮定した金額で固定される。
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正解 ①相続税の総額を、各相続人が実際に取得した財産の割合(あん分割合)に応じて配分して計算する。
解説
相続税の総額を計算した後は、各相続人等が実際に取得した財産の割合(あん分割合)に応じて相続税の総額を配分し、各人の算出税額を計算します。

他の選択肢が不適切な理由
均等に割るのではなく実際の取得割合に応じて配分します。実際の遺産取得割合(あん分割合)が算出税額に直接反映されます。相続税の総額の計算段階では法定相続分を用いますが、各人の算出税額の計算では実際の取得割合を用います。
問56-4

相続税の2割加算に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①被相続人の配偶者・1親等の血族(代襲相続人を含む)以外の人が財産を取得した場合、算出税額の2割が加算される。
  • ②相続税における2割加算という制度の対象となるのは被相続人の配偶者のみに限られ、子や兄弟姉妹には一切適用されない。
  • ③2割加算は、被相続人の子が相続により財産を取得した場合であっても、常にそのままずっと必ず適用される制度である。
  • ④相続税における2割加算という税額を上乗せする制度自体が、現行の相続税法には実はそもそも設けられていない。
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正解 ①被相続人の配偶者・1親等の血族(代襲相続人を含む)以外の人が財産を取得した場合、算出税額の2割が加算される。
解説
相続税の2割加算は、被相続人の配偶者及び1親等の血族(父母・子。代襲相続人となった孫を含む)以外の人(兄弟姉妹や、代襲相続人でない孫、第三者等)が財産を取得した場合に、算出税額の2割相当額が加算される制度です。

他の選択肢が不適切な理由
配偶者は2割加算の対象外です。被相続人の子(1親等の血族)が取得する場合は原則として2割加算の対象外です。2割加算は現行制度に実際に設けられています。
問66-4

配偶者に対する相続税額の軽減(配偶者の税額軽減)に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①配偶者が取得した財産のうち、1億6,000万円と配偶者の法定相続分相当額のいずれか多い金額までは相続税がかからない。
  • ②配偶者の税額軽減の適用を受けるには、贈与税の配偶者控除と同様に婚姻期間が20年以上であることが要件となる。
  • ③配偶者の税額軽減は、配偶者が相続により取得した財産の金額にかかわらず、常に一律で全額を非課税とする制度である。
  • ④配偶者の税額軽減の特例の適用を受けるには、算出税額が0円になる場合であっても、必ず申告書の提出はいっさい不要である。
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正解 ①配偶者が取得した財産のうち、1億6,000万円と配偶者の法定相続分相当額のいずれか多い金額までは相続税がかからない。
解説
配偶者の税額軽減は、配偶者が実際に取得した財産のうち、1億6,000万円と配偶者の法定相続分相当額のいずれか多い金額までは、相続税が課されないという特例です。

他の選択肢が不適切な理由
贈与税の配偶者控除とは異なり、婚姻期間の長さは要件とされていません(婚姻期間の制限なく適用できます)。取得額が多い場合は一部課税されるため一律全額非課税ではありません。特例の適用を受けるには、税額が0円になる場合でも相続税の申告書の提出が必要です。
問76-4

相続税の未成年者控除に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①相続人が18歳未満の未成年者である場合、原則として18歳に達するまでの年数に応じた金額を税額から控除できる。
  • ②未成年者控除という税額控除は、未成年者が相続財産の取得額から差し引くことができる所得控除に相当する制度である。
  • ③未成年者控除の対象となる相続人の年齢は、成年年齢の引下げ後も一律20歳未満であると定められている。
  • ④この未成年者控除という税額控除は、未成年者に限らず、成人である相続人にも全く同様に適用される控除である。
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正解 ①相続人が18歳未満の未成年者である場合、原則として18歳に達するまでの年数に応じた金額を税額から控除できる。
解説
未成年者控除は、法定相続人である相続人が18歳未満の未成年者である場合に、18歳に達するまでの年数(1年未満切上げ)1年につき一定額を、その未成年者の相続税額から控除できる税額控除の制度です。

他の選択肢が不適切な理由
財産の取得額から差し引く所得控除ではなく、税額から直接差し引く税額控除です。成年年齢の引下げにより対象は18歳未満とされています。未成年者本人の相続税額から控除する制度であり、成人の相続人には適用されません。
問86-4

相続税の障害者控除に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①障害者である相続人について、原則として85歳に達するまでの年数に応じた金額を税額から控除できる。
  • ②原則として、障害者控除は、相続人以外の障害のある親族にも全く同様に適用される制度である。
  • ③原則として、この障害者控除という税額控除の対象となるのは、特別障害者にのみ該当する人に限られる。
  • ④一般に、この障害者控除という税額控除は、財産の取得額から差し引く所得控除に相当する制度である。
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正解 ①障害者である相続人について、原則として85歳に達するまでの年数に応じた金額を税額から控除できる。
解説
障害者控除は、法定相続人である相続人が障害者である場合、85歳に達するまでの年数(1年未満切上げ)1年につき一定額(特別障害者はさらに高い金額)を、その障害者の相続税額から控除できる税額控除です。

他の選択肢が不適切な理由
相続人であることが要件で、相続人以外の親族には適用されません。一般障害者・特別障害者のいずれも対象となり、特別障害者に限定されません。税額から直接差し引く税額控除であり所得控除ではありません。
問96-4

相続税の申告期限に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①原則として、相続の開始があったことを知った日の翌日から10か月以内に申告書を提出する。
  • ②相続税の申告期限は、被相続人が死亡したことを知った日の翌日から3か月以内と定められている。
  • ③相続税の申告期限は、所得税の確定申告の期限とちょうど全く同じく翌年3月15日である。
  • ④原則として、相続税には、申告期限という明確な概念自体がそもそも一切存在しない。
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正解 ①原則として、相続の開始があったことを知った日の翌日から10か月以内に申告書を提出する。
解説
相続税の申告は、原則として相続の開始があったことを知った日の翌日から10か月以内に、被相続人の死亡時の住所地を所轄する税務署長に申告書を提出し、納税も行う必要があります。

他の選択肢が不適切な理由
3か月以内は相続放棄・限定承認の期限であり相続税の申告期限とは異なります。所得税の確定申告期限(3月15日)とは異なる期限(10か月以内)です。相続税にも明確な申告期限が定められています。
問106-4

相続税の延納・物納制度に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①延納は分割払いによる納付、物納は金銭に代えて相続財産そのもので納付する制度であるといえる。
  • ②延納・物納はいずれも、法律上、税務署長の許可を得ることなく自由に選択できる制度である。
  • ③物納は、延納によっても金銭で納付することが困難な場合に、延納より優先して選択できる制度である。
  • ④延納という分割払いを認める制度であっても、法律上、利子税はいっさい課されないものである。
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正解 ①延納は分割払いによる納付、物納は金銭に代えて相続財産そのもので納付する制度であるといえる。
解説
相続税は金銭による一括納付が原則ですが、それが困難な場合、担保提供等の要件のもとで分割払いを認める延納、延納によっても金銭納付が困難な場合に相続財産そのもので納付する物納という制度が設けられています。

他の選択肢が不適切な理由
延納・物納のいずれも税務署長の許可が必要な制度です。物納は延納によっても金銭納付が困難な場合に初めて選択できる、延納に劣後する制度です。延納には原則として利子税が課されます。

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